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n章
燃えている。目の前で家が。他人の家だったなら「可哀想に」で済んだかもし れない。だけど今、目の前で燃えているのは私の家だ。
『この家も無くなるのね』
『これでもう呪いの心配は無くなったのかしらね』
やって来た野次馬達が好き好きに言う。
『でもあの子が生き残っているわよ』
野次馬の中の一人が私を指さし言う。
『全く、一体誰があいつを引き取らなければいけないのかしらね』
『私は絶対に嫌よ』
『私だって』
何故、痣があるからと言ってこの様な扱いを受けなければいけないのか。
親しかった人が死んだにも関わらず、不思議と涙は出なかった。




