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異世界に導かれし者  作者: NS
第3章 死の森
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3-11 近づく噂の真相

 拓海とアイリスの二人は特に危険なモンスターに遭遇することもなく、昼頃にアストレアに到着した。


 アストレアの町に入った拓海は朝からデプラファンに乗っていて腰が痛くなってきたので、一度背伸びして腰をさすると隣を歩くアイリスに話しかけた。



「もう、昼食には丁度いい時間だしアルカディア城の酒場まで行くこうか」



 アイリスは拓海の言葉に「はい!」と返事をして、二人はアルカディア城まで歩き出した。


 拓海は歩きながらアストレアの様子を見てみると、いつも通り賑わっているのが見て分かった。死の森の噂が広まっているのに拘わらず、相変わらずアストレアの住民達がいつも通り賑わっているのもアストレアの城壁や、アストレア聖騎士団、冒険者達に絶大な信頼を寄せているからだろう。


 そんなことを、考えながら歩いていると二人はアルカディア城の酒場に着いた。酒場では、大抵の冒険者達は死の森の噂の件が解決するまで討伐系の依頼は受けないようで、いつもより冒険者の数が少なく見えた。


 拓海とアイリスの二人は適当に二人席を見つけ、メニューに目を通して店員を呼んだ。しばらくして、たまに拓海達三人と話しをする知り合いの女性の店員が来て拓海達に話しかけてきた。



「こんにちは二人共! あれ? 今日は胡桃ちゃんはいないの?」



 拓海は頷いて、胡桃が今は死の森の調査で出掛けていると伝えると店員の表情が曇った。



「ん? どうかしたのか?」



 拓海は顔色が優れない店員に心配して声をかけると店員は優れない表情のまま話し始めた。



「昨日の夜に依頼を受けて、死の森に行ってから行方不明になっていた冒険者の一組が見つかったのよ……」



 拓海はアイリスが驚いた表情をしているのが分かった。そして、拓海も店員の言葉に驚いて聞き返した。



「本当か!? 見つかったなら良かったじゃないか」



 店員は首を横に振ると悲しそうな表情で話し始めた。



「確かに見つかったよ。でも皆死体で発見されたのよ。私は直接見てないからよくわからないんだけど、何か大きな物に切り刻まれていたらしいの……。私も何回か会話した事がある人達だったからちょっとショックでね……」


「ご、ごめん……。嫌なこと思い出させてしまったな……」



 その後、二人は注文をして店員が去っていったのを確認してから拓海は呟いた。



「ちょっと申し訳ないことしちゃったな……」



 アイリスは拓海を励まそうとぎこちない笑顔を作って話しかけた。



「ほ、ほら、拓海さんは知らなかった訳ですし……。その、元気出して下さい……」



 拓海はアイリスに気を遣わせてしまったことに気づき苦笑を浮かべて「そうだな」と言葉を返して、アイリスと昼食をとった後どんな依頼を受けるか話し始めるのだった。


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