表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゾンビナイト  作者: むーん
激動編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

141/222

第141話 (129)WanteD! WanteD!-2

「ハッタリくんは事件が起きた時しか、姿を現さないの。その素性は謎に包まれているわ。」


「何ですか、それ?!でも、あの人UPJのスタッフではあるんですよね?」


「そう、パークのどこかにいるとは聞くんだけど、私は一度も普段の姿を見たことがないのよ。」


 そんなことがあるのか?一体奴は給料をいくらもらっているんだ。バイトなのか?社員か?まさか事件の時以外は、パイプを吸ってサボっているのか?それならば許せない。お前も僕と一緒にお客様の案内や誘導をしろぉ!


「タテノくん。ハッタリくん探しも良いけど、そろそろ仕事の時間だからね?勤務時間は、ちゃーんと仕事に集中するのよ?ただでさえ10月下旬は人が増えて忙しくなるんだから。」


「は、はい!わかりました!」


 と言いつつも、仕事中もストリートで奴を探そう。そうしないと見つけられないーー。


「何考えてるの?本当にわかったのかしら?」


びくっ


 ビッグボスは僕の心を見透かしたように顔を近づけて、睨んでくる。これは、無理だ。仕事中は仕事をしよう。


「す、すいません。わかりました…。」


 それにしても事件が起こった時にしか現れない、か。成程。逆に言えば事件が起これば、奴は現れるということだ。待ってろ、ハッタリ。僕には作戦があるぞ!


〜〜〜


「どこだぁあ!!ハッタリぃ!!僕とあかねちゃんを賭けて、ジェットコースター対決しろぉ!!」


ーーなんや、物騒やなぁ〜


 男のスタッフがオレの近くを走り抜けてゆく。アイツは確か…タテノや。間抜けで有名な新人バイトのやつやな。何でアイツ、オレをあんな目の敵みたいに探しとるんや?まぁ、ええか。オレがここにいることにも気づけないようじゃ、やっぱり間抜けっちゅーことやな。


ガチャ、カラカラカラ


 オレは門を通って、お客様のいるエリアへと入った。オレは天才パーク探偵やけど、事件っちゅーのはそうそう起こらへん。そんな事件ばっか起こるテーマパーク、誰も来たないやろ?ちゅーわけで、事件がない時はーー。


ガサゴソガサ


 オレはゴミ箱から袋を取り出し、中身を手元にあるダストボックスへと移動させた。さっき、カラカラ言うてたんはこの手押しのダストボックスや。そう、オレの普段の仕事はテーマパークのゴミ集めや。ゴミが落ちてたら拾うし、ゴミ箱が一杯になってたら回収して回る。


「あっ、すいませーん。これ、捨てても良いですか?」


「はい。大丈夫ですよ。ありがとうございます。」


 お客様がゴミを預けにくる。にこやかに、にこやかに対応をする。オレはこの仕事をしている時は標準語で話すようにしている。理由は、探偵であることがバレちゃあかんから。このゴミ回収の仕事は探偵としての情報集めにピッタシや。誰がどこにおるか、どんな話をしているか、それを怪しまれずに行うことができる。探偵のハッタリがゴミ回収して、情報も集めていると知られては商売上がったりや。


「あっ、ゴミのお兄さん!これ、さっき落ちてたやつです。」


「あ、ありがとうございます。ゴミのお兄さんはやめてください。僕にはコウノって名前がありますので。」


「あはは!そうですよね。ごめんなさい、コウノさん。」


「じゃあ、僕は向こうのゴミ箱を回収してくるので…。ではまた、あかねさん」


「はい!お疲れ様です!」


 オレはコウノとして、あかねちゃんからゴミを受け取りその場を去ろうとした。すると、そこへ先ほど聞いたばかりの間抜けな声が聞こえてきた。


「あっ、おーい!あかねちゃん!」


「タテノくん、どうしたの?」


「向こうの誘導の人手が足りないんだよ!無線で呼んでたんだけど、応答がなかったからさ」


「あっ、ごめん!スイッチが切れてたみたい!すぐ向かうね!」


 やっぱりタテノか。相変わらず間抜けだ。こんなに目の前にオレがいるっちゅーのに、全く気付くそぶりもない。


「あ、初めまして。僕コウノって言います。ゴミ収集の担当なんです」


「どうも初めまして。僕もう1ヶ月以上働いてるのに、初めてですね!よろしくお願いします!」


「タテノくん、ビッグボスが無線で急いでって言ってる!」


「あっ、ごめんごめん!今行く!じゃあコウノさん、またいつか!」


 そう言うと2人は去っていった。話しても気づかないなんて、そんな洞察力じゃアイツは探偵にはなれへんな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ