第120話 (108)踊り子-2
「なんだぁ〜?カッピー、カルーアと付き合ってるのかい?熱いねぇ〜。登下校デートってわけかい?」
「すいません…。ハナさんの言う通りでした…。カルーアさんは“ガチ恋勢”と言うやつだったかもしれないです…。」
「ほうほう。だからもういっそのこと手を出しちゃったと言うわけですか?モテる男は辛いねぇ、カッピー先輩!今日あたりは手繋ぎで帰る感じですか?」
思い悩む僕に向かってハナさんはグイグイと肘を入れてくる。しかし、こうも何度も偶然を装って接触されてしまうと、こちらも何か対策を考えないわけには行かない。出勤と退勤の度に毎回待ち伏せされては敵わない。ストーカーの一歩手前のような気がする。少し違うとすれば、カルーアさんは良い人で悪意などなくやってそうなところくらいか。
「カッピーは優しすぎるよ。確かにカッピーの言う通り、カルーアは悪意はなくて良い人ではあるのかもしれないけど、今やっていることは非常識で迷惑な行為だよ。ちゃんと然るべき対処をしないと。」
「で…でも、どうすれば…。」
「だから、私に話してくれたのっていうのが大正解さ!困った時は、この頼れるお姉さんに任せな。」
ハナさんは胸に手を当てて自信たっぷりの顔をしている。やっぱりハナさんは普段ふざけてばかりいるが、頼れる先輩なのだ。ハナさんに相談してよかった。茶々を入れてきて、すんなりと話を聞いてくれない所は治してほしいけど。まぁそこも含めてハナさんなのか。それにしても、ハナさんは事態の大小に関わらず、ふざけてばかりだ。人によっては、それに苛立ちを感じてもおかしくないだろう。今まで1人や2人を本気で怒らせたりしてないのだろうか。
「なんだよ、カッピー。私だってふざける場や相手はちゃーんと選んでいるのさ。」
そうなのか。確かに『アレ』の件で謝罪して回っている時は一切ふざけていなかった気がする。今、茶々を入れてくると言うのは、それだけ僕に心を開いてくれていると言うことだろうか。
「で、どうしたら良いでしょうか。ハナさんの手を煩わせてしまって申し訳ないです。元はと言えば僕が原因でもあるのにーー。」
「ん?私は何もしないよ?何言ってんの?」
ーーは?どう言うことだ?さっき私に任せろと言っていたじゃないか?
「私が出て行っても、仕方がないでしょ。こう言うのはやっぱりプロに任せないと!」
ーープロ?
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