第114話 (102)Reborn
コツコツ
「ちょうど、あと少し何かいいスパイスがないかと思ってたのよぉ〜。」
ニセさんはハイヒールをコツコツと鳴らして、僕たちの方へと近づいてきた。この場合のスパイスが、ターメリックやカルダモンの事ではないのは僕もわかっている。
「スパイスって、オールナイトのショーのですか?」
「そっ!大筋に満足いってるんだけど、あともう一つ特大の演出がないかと思ってたのよ。」
「その特大の演出が全ゾンビ大集合ですか?」
「そう。出しちゃいましょう。全ゾンビ。」
この時僕とビッグボスは全く同じ事を思ったに違いない。
ーーそれは無理だろ!と。
「ニセさん!話聞いてましたか?オールナイトまで1ヶ月を切っていて、インポッシブルだとーー。」
「いやねぇ。上司さん。アタシのことはニ・セ・姉って気軽に呼んでちょーだい。」
「それを言うなら、僕も上司じゃなくジョージって呼んでほしいんだけど…。」
「ニセ姉さん!流石にそれはーー。」
「焦らないの!2人とも!タマのちっさい奴だと思われるわよ!何も全ゾンビを実際に集結させるわけじゃないわ。背面のモニター映像に出すのよ。」
なるほど。確かにオールナイトのショーが行われるステージには背面に大きなモニターを設置している。そこに映像を流すのは手かもしれない。
「え、映像?!確かにそれなら、コストも最小限に抑えられるかも…。」
「でも映像に出すだけってのも、なんか味気ないのよねぇ。一応出しただけ感があるわよねぇ?あ、昔のゾンビの衣装って残ってるの?」
「新しいゾンビに流用しちゃってるのもありますが、いくらかは倉庫に取っておいてると思いますけど…。」
「あら、良かった。各年の代表的な人気ゾンビを1人ずつくらいは出してもいいかなと思ったのよね。そのくらいなら、人を集められるでしょう?善は急げよね。早速、倉庫で使えそうなのピックアップしようかしら。ビッグボス?案内お願いできるかしら?」
「え?!は、はい!すぐに!」
「よぉーし、腕が鳴るわ!題して、ゾンビリボーン計画よ!」
「わ、わざわざ計画の名前つける必要ありますか?」
コツコツコツ、バタン
2人が嵐のように去って行った。あのー、僕はまだゴーサイン出してないんだけどな。聞かなくてもオーケーでしょう?と言う事なのだろうか。実際オーケーなんだけど。
ーーこれで全ゾンビの件は解決って事で良いのかな?ビッグボスの前で戸惑い、ニセ姉の前で戸惑っていただけで解決してしまった。その他の仕事に集中して大丈夫なのかな?
カタカタカタ
再び静かになった部屋で作業を再開する。ひょっこりとユーが帰ってきてやしないかと、時々部屋をキョロキョロとしてみるが、その影は全くないのだった。
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