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町を救って

 輝きを失った町、ポンパドール。


 人々は皆、ため息をついて暗い顔。


 そこに現れたのは我等が勇者ユーディット。


 街に蔓延(はびこ)る小悪党、その裏に隠れる魔物の影。


 他の冒険者が無視する小さなトラブルも、慈悲深い彼女等は解決していく。


 ますは犬の餌泥棒、お次は郵便受けの放火犯、倉庫の襲撃を撃退したら、今度は子供の誘拐事件。


 次から次へと顔を出すトラブル、地道に解決していく勇者達。


 徐々に悪質化していく問題に、クロウリーは何者かの意図を読み取る。


 そして始まる黒幕捜し。マリアとヨハンは町を回って人々の話を聞いた。ユーディットはしらみつぶしに物陰を探り、クロウリーは町の地図とにらめっこ。


 ついに見つけた犯人は、なんと面倒見のいい町の長。


 町長に成りすましていた邪悪な魔物は、追い詰められて正体を現す。


 そして始まる壮絶な戦い。町長の正体は、炎の化身サラマンダー。


 炎の雨を防ぐのは聖女マリアの祈りの力。クロウリーの魔法で力を得たユーディットとヨハンがサラマンダーを氷の刃で斬り付ける。


 ついにサラマンダーを討ち果たし、町に輝きを取り戻した勇者達は新たな冒険を求めて旅立つのであった。


――――――


「魔物が人に化けるとは、恐ろしい話ですね」


 町長に成りすまして裏から町民を苦しめるとは、なんと危険な魔物でしょうか。ユーディット様達が正体を突き止めなかったら、どのような災厄が町を襲った事か……本当に素晴らしい功績です。


「まったくだよ、ユーディット様が来てくれなかったら今頃ポンパドールは滅んでいたかも知れない」


 笑顔で話す町民の方。こんなうれしそうな笑顔を見ていると私も嬉しくなってしまいます。


「この町での活躍を耳にした王様から表彰されたんですよね」


 この町を出た彼女達は、国王陛下に召喚されて王都プリべラムへ向かうことになりました。そこで正式に魔王退治の命を受けるのです。まだ魔王は倒されていませんが、彼女達によってこの世界に平和がもたらされるのも時間の問題でしょう。




「ありがとうございました、とてもいいエピソードが集まりました」

 感謝の言葉を述べ、私もプリべラムへ向かいます。英雄の軌跡を辿り、最終的にご本人達からお話を聞きたいと思っていますので急がねばなりません。


「まだモンスターが出るからね、詩人さんも気を付けてな!」

 温かい言葉と共に見送られて町を出ました。プリべラムまでは数日かかるので、道中のモンスターにも気を付けていきましょう

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