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旅立ち

 平和なキルカ村を覆う影。


 現れたのは闇の眷属インプの群れ。その数は優に百を越し、悪魔の群れによって空は黒く染まった。


 逃げ惑う人々、暴虐の限りを尽くす悪魔達。


 そこに女傑ユーディットが立ち上がる。剣を手に取り、悪魔達をバッサバッサと切り伏せた。彼女の後ろには山と積まれるインプの亡骸。


 勇士ヨハンは斧を振り回し女傑に続く。自慢の怪力に吹き飛ばされる悪魔の群れ。


 聖女マリアは怪我した人々を癒し、教会の中へと(かくま)う。彼女の聖なる祈りは悪魔の侵入を許さない。


 教会を攻めあぐね、勇猛な戦士達に怯むインプは動きを止めた。始まる睨み合いは彼の目論見、魔術師クロウリーは呪文を唱え、天を()く巨大な火柱が悪魔を飲み込んだ。


 かくして平和を取り戻したキルカ村。村を救った英雄達は、元凶である魔王を倒すべく立ち上がる。村人達の声援を背に、彼女等の冒険は幕を開けたのであった。


――――――


 即興の詩でお聞き苦しいところもあるかも知れません。こうして村を救ったユーディット様達は村を離れ、魔王を倒す旅に出たという事ですね。


「皆様、とても有益な情報をありがとうございました。彼女等の活躍を詩にして後世に残したいと思います」


 村人から暖かい応援の言葉を頂き、私もキルカ村を後にしました。


 次は隣町のポンパドールへ向かいましょう。あそこでは多くの事件を解決したと聞いております。




 町へ続く道は、平和そのもの。旅人を脅かす魔物の姿もまるで見当たりません。これもユーディット様達のおかげでしょうか?


 ポンパドールの町は活気に満ちていました。ですが、この町もかつては人々が不安に怯え暗い顔をしていた陰気な町だったと言います。ここで町の住民から英雄達の活躍を聞いて見ましょう。


「すいません、この町を救ったという冒険者パーティの話をお聞きしたいのですが」


「おや、詩人さんかい? 早速ユーディットの詩を作るなんて、なかなか熱心だね」


 恩人の話となるとどこの人も饒舌(じょうぜつ)になります。彼等の表情を見るだけでも彼女達のお人柄が伝わってくるようですね。


 さあ、この町で繰り広げられた冒険をまとめていきましょう。

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