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魔王ゼリリン、異世界を生きる  作者: たまごかけキャンディー
最終章 異世界を生きるゼリリンの物語編
163/164

ゼリリン、破壊神くらいでは勝負にすらならない

連続投稿をしているので、読み飛ばしにご注意下さい。


【爆発四散・モブゼリエンドレス】により、着実に削れていく向こうの戦力。

向こうはこちらに攻め入っていると思い込み、攻め込まれていない以上は優勢であると勘違いしているのだから仕方がないが、学習しなさすぎである。


もし向こうが自分のテリトリーに引っ込めばある程度はやりようが出てくるのに、無暗やたらに突っ込むからどんどん俺のDPが貯まり、向こうのDPが浪費されていくのだ。


「ぜりぜりぜり(笑)」

「……えげつねぇな、この作戦はよ」

「…………そうだね。この空間において、セリルを敵に回したら確実に滅ぶという事だけは分かったよ」


ひどい言われようだ。

ゼリリンはただ皆と生きる異世界を守りたいだけなのに。


「だけど、そろそろ向こうも魔物の弾切れみたいだよ。だんだんと出てくる魔物がまばらになってきた」


いくら相手が学習していなくとも、まさか全ての魔物をこちらのテリトリーに投入し、自軍の防衛ラインを疎かにするはずはない。

ほとんど消費してはいるものの、少しくらいは自軍に待機させているはずだ。


もし全てこちらに投入したとしたなら、もうこの時点で詰みだし。


「それじゃ、そろそろ攻略本さんの出番だね。どのくらいレベルが上がったかな。鑑定っ!」


【魔王ゼリリン:セリル・ロックナー】


成長標準:

生命力:SSS/魔力:SS/筋力:B/敏捷:B/対魔力:S

現在値:

生命力:EX(測定不能)/魔力:SS/筋力:C(A:装備効果)/敏捷:B/対魔力:EX(測定不能)


オリジンスキル:食いしん坊、ゼリー細胞再生Lv153、迷宮空間Lv2

契約装備:攻略本

スキル:火魔法・無魔法・闇魔法・音魔法・ダークオーラ・ダークチェーン・体術・逃げ足・障壁・テイム


「ゼリー細胞Lv153か、なかなかの上昇量だ」

「あっ!? なんだそのレベルはっ!? もはやバグじゃねぇかっ!!!」

「うむ、バグである」


そう、ゼリー細胞のレベルは自分へのダメージ量と、生産した細胞の量で上がっていく事が発覚しているのだ。

よってこれだけのモブゼリを量産し、なおかつ爆発四散により圧倒的なダメージを受け続けていれば、必然的にレベルもあがるというもの。


もはやこのバグったレベルを持つゼリリンは、完全に不死身といっても過言ではない。

ここまで来たら宇宙大怪獣が相手でも鼻をほじりながら勝利できるだろう。


「それじゃ作戦の最終段階【神風特攻・モブゼリダイレクト】を決行するときが来たようだね」


そう、なにを隠そうこの作戦、ただわんわんに騎乗した高速移動するモブゼリが特攻するだけである。

一体のモブゼリに全魔力を注ぎ、わんわんに破壊迷宮のボスまで案内してもらい、そこでモブゼリとボスが一騎打ちをするというものだ。


もちろん移動中はわんわんの体に無敵の耐久力を得たモブゼリがまとわりつき、鎧となって守る。

そしてボスまで辿りつくと同時にスライム形態を解除し一騎打ちに持ち込み、本体である俺からの魔力供給を無限に受けながら、ボスが滅びるまで戦い抜くという作戦。


この作戦にはゼリー細胞のバグったレベルとわんわんの敏捷が鍵であり、いままで決行しなかったのはレベルが足りなかったためである。

ボス部屋までいかずにわんわんが死んでしまえば、復活するまでめんどくさいからね。


「と言う訳で、レッツゴーわんわんっ!!!」

「グルゥオォオオオンッ!!!」


うむ。

相手のテリトリーに転送した直後、電光石火のスピードで走り抜けていった。

じゃああとはよろしくモブゼリ、俺はエリクサージュースでも飲みながら観戦でもしてるよ。


……そして怪獣の集中攻撃を浴びながらも、モブゼリシールドに守られ、モブゼリに魔力供給を受けて回復してく無敵のわんわんが宇宙迷宮を駆け抜けていく。


もうすぐたどり着きそうだな。


「あっ、ボスまで辿り着いた」

「もう着いたか。で、お相手さんの情報はどんな感じよ?」

「鑑定によると、どうやら相手は破壊神とかいう奴らしい。とてもよわい」


破壊神は【生命力:SSS/魔力:EX/筋力:EX/敏捷:S/対魔力:S】といった化け物だが、残念ながら無限の魔力供給を受けるゼリリンの壁は越えられない。


おそらく生命力を削り切るまでゼリリンビーム、またはゼリリンボムを集中砲火して終わりだろう。

相手の攻撃力がおかしいのでわんわんは一度死んでしまうが、またしばらくすると生き返るので大丈夫だ。


わんわんの魂とかは虹コアに保護されている。


「あっ、戦闘がはじまった」

「どうだいセリル、破壊神は強いかい?」

「うーん」


よわい。


「たぶんあと10分くらいで終わるよ」

「そうかい。じゃあもうそろそろだね」


がんばれモブゼリ、お前の魔力は無限大だ。


──10分後。


『<全て等しき破壊の迷宮>と<亜空間迷宮>のダンジョンバトルに決着がつきました。勝者<亜空間迷宮>のマスター、魔王ゼリリン。コア破壊報酬として、魔王ゼリリン<セリル・ロックナー>にスキルが付与されます。取得スキル:破壊神』


「おっ、倒した」

「おう、じゃあ帰るか」

「帰ろうか」


こうして俺たちの世界を賭けた、運命のダンジョンバトルはモブゼリの大活躍によって幕を閉じた。


ゼリー細胞については、52ページ【ゼリリン、学校へ行く】で、レベルの上昇基準が発見されました。

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