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魔王ゼリリン、異世界を生きる  作者: たまごかけキャンディー
5章 ゼリリンの大冒険編
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ゼリリン、夏休みが終わってしまう

前回のチビドラゴンの名前に関して、予想以上の反響があり嬉しい限りです。

今回は前書きとして、感想に寄せられた名前のアイディアを紹介させていただきます。


★エントリーNo.1:ギャーくん(ギャラクシードラゴンが由来!)

★エントリーNo.2:ギュスターブ(めっちゃ強そう! 絶対に凄い奴になると思います)

★エントリーNo.3:ギャラリン(ゼリリンっぽい名前ですね、戦うたびにギャラが発生しそうです)

★エントリーNo.4:セイファート、オメガ、メイオール、アンドロメダ、クェーサー(宇宙に関わった名前が多くて大変参考になりました!)

★エントリーNo.5:ユニ(ユニバースが由来。♀ドラゴンだったらすごく可愛くて相性いいと思います!)

★エントリーNo.6:iPone、あいぽん(ゼリリンと通信してるので、あながち間違いじゃないかもしれないです!)

★エントリーNo.7:ギャドラン(この名前で一瞬、コイの王様が進化した姿を連想しました。個人的にすごく好きです)

★エントリーNo.8:キュラン(まとまってて可愛いなって思っています。鳴き声が由来だと思われます!)

★エントリーNo.9:スーゴ(凄いからというのが由来、完成度が高いと感じています!)

★エントリーNo.100:ゼリルンドラゴン(ゼリリンががったいしたすがた。……っていうのは冗談で、ゼリタロウに通じるものがあると思います!)


以上です。

皆さんありがとうございます!!



チビドラゴンと名前を考えてもいい案は浮かばなかったけど、レナ姉ちゃんが良い案を思いついたらしいので聞いてみることにした。


「わくわく」

「きゅぁあっ!」

「そう、……お姉ちゃんが考えたのは」


うむ。


「ゼリタロウ・ツー」

「…………ぜり」

「…………きゅぁ」


ぜんぜんダメだった。

俺もそうだが、姉ちゃんもネーミングセンスは壊滅的だったらしい。


しょうがない、ここは家族みんなで会議をしよう。


「父ちゃん」

「……なんだ?」

「ぜひ家族会議を」

「分かった、父ちゃんに任せろっ!」


さすが父ちゃん、話が分かる。

これは幸先がいいぞ。


──1時間後。


あのあと、産まれたばかりでお腹がすいているチビにキノッピを食べさせ、みんなで会議を行っていた。

リグと母ちゃんは朝ごはんの準備で参加していないけど、他のメンバーで十分に案を練ったので、そろそろまとめと行こう。


「ではまとめると、結局チビドラゴンの名前はオスだった場合はキュータ、メスだった場合はキーアという事でいいかな」

「もちろんだ、父ちゃんは絶対にオスだと思うがな」

「僕はメスだと思うよ」

「お姉ちゃんはゼリタロウ・ツーがオススメ」


姉ちゃんはゼリタロウ・ツーが凄くお気に入りのようだ。

だがゼリタロウはスライムの名前であってドラゴンの名前ではないので、却下である。


しかし困ったな、攻略本さんの鑑定には性別が載っていないし、ここはオーシャルちゃんを起こして聞いてくるしかないだろう。

もうそろそろご飯もできるし、ちょっと起こしに行ってこよう。


そしていつまでも寝ているダメドラゴンさんの部屋に辿り着くと、やはりというべきかお腹をだして寝ていた。

相変わらずである。


「オーシャルちゃん、ゼリリンだよ」


ゆさゆさ。


「……うーん。……おさぁ、チビッ子族は友好的でしたよぉ」

「ふむ」


どうやらドラゴン族の族長に報告する夢を見ているようだ。

しかたない、ここは音魔法を使ったゼリリンボイスで起こすか。


大声は近所迷惑なので、イヤホンのように対象の耳だけに聞こえるように調整する。

伝える言葉は、ゼリリンパンチの一言だ。


おそらくこれで起きるだろう。


「(……もしもし)」

「うーん? なぜ私の里にチビッ子族が?」

「(……ゼリリンパンチッ!!)」

「ハッ!!? 敵襲っ!? ……あれ?」

「おはよう」


やはりこれで起こせたようだ、かねがね予想通りである。

初対面の時にゼリリンパンチの恐ろしさを身をもって味わったらしいので、よく効くと思ったのだ。


「なんだ、いつものチビッ子でしたか。途方もない何かが襲撃してきたのかと思いましたよ」

「そんなことより、例のたまごからドラゴンが産まれたから、ちょっと見てほしい」

「きゅぁっ!」

「ふむふむ? ……可愛いメスドラゴンですね」


なんと、こいつはメスだったようだ。

それならキーアで決まりかな。


「それに、名前も既についているみたいですね。見たことが無い種族のドラゴンですが、生まれたばかりで真名がついているなんて凄いです」

「ぜりっ?」


なんだって……。

もう既に名前がついているなんて、反則だぞ。


というか、なんでオーシャルちゃんは知っているんだろうか?

もしかしたら光竜族の姫ならではの力なのかもしれない。


でも、ついちゃったものは仕方ないね、とりあえず聞いておこう。


「名前は【銀河竜ユニッピ】らしいですよ。銀河ってなんなんでしょうか、オーシャルに分からないとは、ただ事じゃありませんよ」

「なんてことだ」


ユニッピが本名だったらしい。

産まれてきた本人が知らないのに、いったい誰が名前をつけたんだろうか。

ドラゴン族は不思議なことばかりだな。


「きゅぁっ!」

「でも、ユニッピが気に入ってるからいいか」

「……きゅぁ」

「なんだ、またキノッピが欲しいのか」


オーシャルちゃんレベルで大食いなチビドラゴンらしい。

きっと、キノッピが好きだからユニッピになったに違いない。


うむ。


「真名はドラゴンの願望に影響され易いらしいですよ」

「やっぱり」


ゼリリンの推測はだいたい当たる。


まあ、とくにかく名前が決まったなら良かった。

これからよろしくユニッピ。





銀河竜ユニッピが産まれて数日が過ぎ、夏休みがついに終わってしまった。

つまり、これからまた学校が始まる訳だが、俺の生活に影響があるかと言われれば、まったくない。


いつも通りである。


王都についてからもカジノを運営したり、ダメドラゴンちゃんを鍛えたりと忙しい毎日が待っているだけだ。


「という訳で、またね父ちゃん母ちゃん」

「お母さま、お父さま、若の事はお任せ下さいっ!」

「あらあら、ちゃんとセリルのハートをガッチリ掴んでくるのよ?」

「も、もももちろんですっ!」


移動はまた竜車になるので、学校までは数週間かかる。

それまでは暇なのでユニッピに芸でも仕込みながら遊ぶ事にしよう。


ちなみに、既にゼリリンダンスとキノッピトルネードは習得済みだったりする。

キノッピトルネードというのは、もちろんユニッピの必殺技だ。


「……きゅぁっ」

「うむ」

「きゅぁああっ!」

「そうだぞ」


父ちゃんと母ちゃんと別れるのが寂しいようだが、まあこれも経験だ。

さらばロックナー領、また数か月後に戻ってくるよ。



ユニバースのユニという名前がメスに合いそうだったので、参考にさせてもらいました。

皆さん本当にありがとうございます。


次話からは新章に突入します。

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