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第4話:白しかない空間で

今回は少し多めに書きました

意識が浮上してくる。


「んっ」


どうやら気を失っていたみたいだ。

周りを見回すとそこにあるのはどこまでも続く白1色のみ。平行感覚が狂いそうだ。

すぐ近くにはみんなもいた。


「どうやら転移は成功?したみたいだな」


何もないので実際のところどういう状況かはわからないが大丈夫だろう。


「とりあえずみんなが起きるまでに調べれることは調べておくか」


とりあえず音響(ソナー)の魔術で周りを見てみる。


「どこまであんだよ!」


そう。この白い空間は広すぎて終わりがなかった。ついでにいうと何も無かった。


「んん...あれ?あ!柊くんおはよう」


どうやら初夏も起きたようだ。


「おはよう初夏さん」


挨拶を返してると


「あれ!ここはどこなんでしょう?」


「何も無いね」


「こりゃ転移し直しなのかな?」


「...」


「なんだこの白園(ハクエン)は」


どうやら全員起きたようだ。

とりあえず疑問に答えておこう。

あ、恭雅だけは論外だ。


「ここはというと正直わからん」


琴乃葉は苦笑しながらうなずく。

まぁ、そうだろう。答えになっていないからな。


「ちなみにどこまで行こうが何もなくずっとこの白い世界が続いている」


祐歌は至極驚いている。言われても想像できないだろうからな、こうして見るまでは。


「凱飛、その必要はないかもしれないぞ。さっきからずっとこっちを見ているやつがいるからな」


流石にこれにはみんな驚いていた。

あ、どうやら初夏さんは気づいているみたいだな。流石に冷静になるのが早いな。


「とりあえずいろいろと聞けそうだし聞いてみましょう」


「そうですね」


というわけで早速聞いてみることにした。


「すみません。そこに隠れている方、話しをしませんか」


次の瞬間。俺らの前に美女が現れた。


銀髪を左側で結び肩にたらし、瞳は深い青。首に紫のチョーカーをしていて、身長は158センチぐらいで、これまたこの世界に溶け込みそうな白い肌を持ち白いドレスを着ている。


そんな彼女は舌舐りをしながら


「ふ〜ん。自分達の力でここに来れるなんてやるじゃないあなた達」


などと含みのあることを言ってきた。

だがまずは、


「あなたは何者ですか?」


彼女は微笑みながら


「私の名前はリメラ。こことこの先の創造主よ」


創造主ときたか。だが情報が少なすぎる。まずは話を戻して情報収集だ。


「自分達の力でとは、どういうことですか?」


リメラはむっとしたがすぐに答えてくれた。


「そもそもここに来た者は私が呼び出した者以外いままでにはいなかったわ」


彼女は驚いたような顔をして


「そして、あなた達はその例外。自力でこの楽園(ガンナ)の入口へと辿りついたのですよ」


ここは呼び出された者が彼女(リメラ)と対面するための場所だったみたいだ。


「ガンナとはどういうところなんですか?」


「私が見つけた強者達に娯楽を提供するところよ」


「娯楽とはどういったものなのですか?」


初夏がすぐに聞き返す。流石に抜かりないな。


「ふふっ。そんなことを聞いてきた人なんてあなたが初めてよ。」


そりゃ普通、娯楽なんて言われたら気も抜けて聞かないだろうな。


「そうね。ガンナのルールを説明をした方が早いかもしれないわね」


やはりなにかあるみたいだな。


「ガンナはね。簡単に言うと実力を競うところね。そして得られたポイントの合計量で順位が決まるわ」


「もしかしてそこでは個人の強さが必要なんですか?」


祐歌が震えた声で聞く。なんせ彼女は攻撃魔術は使えても人よりかはなんぼか上。治癒系統の魔術でここまで上がってきている。


「確に個人の強さは必要ね。でも最も必要とされものは別にあるわよ」


みんなに緊張が走る。


そんな俺らを見るリメラは楽しそな笑顔で言った。


「チームワークよ」


そしてさらに続ける。


「試合は1チーム3人以上で最大は10人よ。人数は基本的には少ない方に合わせることになっているわね」


「次にお(ネル)のことだけど、これは取得したチームポイント(tp)の10倍の額が支給されるわ」


「そしてここにもチームワークが必要になるわ」


俺も含め全員が疑問符を浮かべた。


「支給されたネルはチームの口座に送られるの。そうすると、ああだのこうだのと取り合いになることがあるのよね」


そういうことか。ちゃんと分けあえないということはそれだけでチームワークがないということか。

んん?なぜわざわざ回りくどいような言い方を彼女はするんだ?


「ふふ。なにか気づいたようね」


「ええ。あなたはチームワークが悪いとなにかあるということが言いたいのですね」


リメラは微笑み


「正解!あまりにもチームワークが悪いとガンナから追放にするわ」


「それはチームの愚か者だけなのかチームごとかどっちですか?」


「そうね。だいたいはそのチームのtp保有量と愚か者の度合いを見て判断する形かな。だからどうなるかはその人達しだいね」


こんなけチームが重視されているということはもしかして。


「チームは変更できるのですか?」


「なんどでも変えられるわ。でもあまりにもころころ変えているようじゃチームワークがあるとは思えないから1度だけ忠告させてもらうわ」


「俺の予想があっていれば。それでも続けるのなら不必要な存在として追放ですよね?」


リメラは嬉しそうだ。

あれ?なんだか結構好感度高いんじゃないか?


「でもチーム変更はあまりやらないわ。一番の理由はやっぱり信頼とネルがあるからよ」


そしてリメラはこれが全てだというように。


「私が求めているものはチームワークによる個人の限界の先。だからいらないものは捨てるだけよ」


と言い切った。

そして


「あなた達は自力でここまで来た。ここまで来れるほどの実力があることはもうわかっているわ」


そして俺達を順番に見回した後に


「あなた達はこの楽園で楽しい人生を送りたくはないですか?」


と訪ねてきた。


俺達はこの話をしている間に既に決心はついていた。


「「「はい!ぜひとも遊びたいです!」」」


リメラは会ってから1番の笑みを浮かべて


「ようこそ!私の強者達の楽園(ガンナ)へ」



それからしばらくはガンナで必要とされるチームカード(tc)の作成をしていた。

tcの中には個人情報やネルがはいっている。


俺達のtcにはこう書いてある。


《チーム名:シエル・ツァーリ》《所持金:100万ネル》


《名前:如月 柊(男)》《年齢:17歳》《第1席》《戦闘スタイル:剣》


《名前:小鳥遊 初夏(女)》《年齢:18歳》《第2席》《戦闘スタイル:槍》


《名前:夜神月 琴乃葉(女)》《年齢:16歳》《第3席》《戦闘スタイル:連接剣》


《名前:奉 凱飛(男)》《年齢:18歳》《第4席》

《戦闘スタイル:盾》


《名前:影内 時雨(女)》《年齢:17》《第5席》

《戦闘スタイル:遠距離武器》


《名前:光井 祐歌(女)》《年齢:17》《第6席》

《戦闘スタイル:治癒系統魔術》


《名前:有馬 恭雅(男)》《年齢:16》《第7席》

《戦闘スタイル:攻撃特化型魔術》


となっている...だけなはずだった。


リメラが笑いをこらえながら1人1枚ずつ配った。


俺らは受け取ると驚いた。


そこには、自分の写真が貼り付けられていた。


そういえば俺達の容姿のことは1度も言ってなかったな。


俺、柊は黒目。黒髪でわりと癖毛な髪型をしている。平均よりは少し上の顔立ちだ。身体はかなり細い方。


初夏はエメラルドグリーンの瞳。薄紫色の髪で大きく後ろで三つ編みにしてあり出る所は出て引っ込むところは引っ込んでる。どちらかというとクール系。


琴乃葉は青の瞳。金髪のショート、身体も初夏には及ばないにもかなりバランスがいい。美少女系。


凱飛は焦げ茶色の瞳。茶髪で髪を逆立てている。体も盾役なだけありかなりガッチリしている。


時雨は深い青の瞳。深い青のセミロングの髪。黒縁メガネをしている。年齢の平均的なスタイル。クール系


祐歌は赤い瞳。ピンク髪のロング。

まだ発展途上中ではあるが将来には期待できる。


恭雅は右目黄色で左目が緑のオッドアイ。白髪で右になびいてる。身長が150センチ代と低め。


服装に関しては全員黒をメインに白と組み合わされた戦闘服だ。


「さて、あとはこれだね」


受け取ったものは腕輪だった。


「それは試合の判定の時に使うものよ」


要するに試合の勝利条件、腕輪の破壊か気絶の判定をするための道具だ。


「腕輪は破壊されても試合が終われば自動的に治るから遠慮しなくてもいいからね」


そして


「それじゃあ、説明もしたし必要な物も渡したしあとはガンナに行くのみだね」


「あのリメラさん」


俺は可能性は低そうだが一応聞いてみる


「また会うことはできますか?」


彼女は苦笑いをしながら


「ごめんね。いまはわからないわ。でもきっと会える時は来るでしょうね」


やっぱりそう簡単には無理みたいだ。


「変なこと聞いてすみません。では機会があればまたお話しましょう」


彼女は微笑み


「ではいまから、ガンナの玄関へ転移させますね」


みんなは頷き、彼女は寂しそうな表情を一瞬だけ浮かべる。


「では、転移します。ご武運を!」



そして俺達を光が包み込み消える。


やっと新しい世界に出ましたね。

まだバトルシーンなどは先になるでしょうが楽しみにしていてください。


1部変更しました。


楽園の読み方をガンナにしました。


ご迷惑をおかけします。

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