第0話:どうしてこうなった
「はぁ…」
ここはある部屋の1室。
中には7人の男女が円形に並んで向かい合っていた。
「やめなさい。もうどうにもならないんだから」
ムードメーカーの彼女が溜息を着くと諦めの感じられない真面目な声が返ってきた
「仕方ないじゃないの」
「確にあんなバカなことをされると溜息の一つも出てしまうだろうな」
そんな返ってきた声に言い返す彼女と同じ気持ちだった俺がフォローした。
7人はまた沈黙してしまった。
しばらくたって中二病心あふれる第7席がこんなことを言い出した。
「僕らだけでも異世界転移してしまえばいいじゃないか?」
他の6人は呆然となる。
こうなってしまったのは呆れているからじゃない。
自分達ならできてしまう事実を忘れていてしまっていたからだ。
第1席は考えながら
「みんなはどう思う?」
とりあえず当然の疑問を口にした。
「別にいいんじゃない?」
即答だった…
たしかにいま返してきた第4席はもともと大雑把な性格をしているがここまで即答されるとべつにいいんじゃないかと思わされる。
「他の人はどうするの?」
やはりこの中で1番心優しい第6席は肯定の意見の後になってしまったが確認的な感じで聞いてきた。気になって仕方が無いようだった。
「ほっときましょ。そもそもどうして私達がこんなところに隔離されてるかを考えたら助ける義理なんてないわよ」
こんなことをさらって言ってしまうのはさすが第5席だと思わされる。
彼女は冷静になればかなり真面目なのに普段があれだとなぁと思わされる。
彼女の言葉の後に他の人も同意の声を上げていく。
俺は一応確認しておくことにした
「一応確認しておくが、俺らだけで転移するのでいいな?」
6人は同時に頷いた。
「決まりだな」
「ならさっさと始めましょ」
第2席の言葉を合図に全員動き出した。
そもそもこうなってしまったのもバカな上層部のせいであった
はじめまして!邑楽弥里です。初の作品です。いろいろとひどいところも多いでしょうがどうかご覧になってください。