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『時間ノ詩』

とりあえず読んでみてください。


夜ノ時計塔が

しずかに しずかに 骨を軋ませる

わたしの耳朶に 古い鐘の音が

遠い記憶のように ふるえてゐる


時間よ

それは 煤けた街燈の下に

うつむいてゐる 影のやうなもの

誰も見てゐないのに

いつも わたしの背後で

そっと 息をしてゐる


時間は 首輪のない犬のやうに

わたしの足跡を嗅ぎまはり

やがて その尾をくるりと巻いて

未来の闇へと 消えてゆく


わたしは ただ

この壊れかけた懐中時計を

胸の奥にしまひ

ただ ひとり

沈黙の階段を 降りてゆく 夢の底へと




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読んでくださった方々、ありがとうございました。

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