平熱、三十六度五分
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
恋愛です。R15です。
苦手な方はご注意下さい。
目が覚めると体が怠い。引き出しの中の体温計を使い、熱を測ると平熱、三十六度五分。けれども起き上がる気力が沸かない。本当に...怠くて......何もしたく無い。
隣を寄り添う女がすっと真上から俺の顔を見下ろして来た。何時ものように構ってはやれない為に、手を伸ばして頬を押した。
「具合悪いの?」
「怠いだけ」
手短にそう言うと、女は何も言わずにその場を去った。それで良い。移ったら大変だからな。
微睡む様に夢を見た気がする。でも蕩ける様に消えてしまったから何一つ覚えてはいない。大分体が楽になって、起き上がると、隣に着替えが置いてあった。どうやら彼奴が用意してくれたらしい。洗濯済みの衣類に手を伸ばした時の事、ふらりと女が入ってきた。そろそろと俺に近付くと、ベッドの上に頭を乗せた。
「気分は?」
「大分良くなった」
その返答に満足したらしく、不意に立ち上がって布団の中へ。汗塗れの寝巻きごと抱き締めると、鼻を鳴らす。行動は猫。偶に犬。うん。これに尽きる気がする。女は耳元に口を寄せると、囁き声で会話を始めた。
「何時もの寝顔と違って可愛かった。眺めてたら、かれこれ一時間経ってた。ご飯は今作ってた。お粥だよ」
「悪いな。助かる」
肯定する様に頷くと、腹回りに華奢で暖かい物が入って来た。此奴の手である事は少し分かった。さり気なく上まで這い上がって来て、胸元まで。汗ばんだ感触を確かめる様に。
どうやら寂しい思いをさせてしまったらしい。詫びる様に髪に触れると、か細い返事。
「風邪、治らなかったらね、貰おうと思ってたんだ」
「やらねぇ」
「看病して欲しい」
セクハラに満足したのか引き抜いて、今度は布団を捲って馬乗りに。両手で顔を包み込むと、コツンと額を合わせてきた。それから人を惑わせる双眸のままに、唇を合わせる。冷たいとは感じなかった。熱が下がったのを感じた。ただ同じ温もりを共有する。
「でも今は、元気だから。看病する」
「そうしてくれ」
オマケ
「うーん......」
「悪いな移しちまった」
キスをしたのが悪かったらしい。今度は相手が気落ちした。布団に丸まって眠る姿は猫のよう。
気に入った文体を繰り出せない気がする( ˙꒳˙ )
あ、このネタリベンジしたらすみません。
これからも迷走を続けます。
職場中で考えていたネタ。
熱を出したら、ちゃんと看病して欲しい。
でも君の熱なら喜んで貰いそう。
ずっとくっ付いてたい。やる事やったら時に。