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第7話 真実(シリアス爆発しろ!)

「魔王、その、言い難いんだけどシャドウ・ウォーカーは・・・」


 「分かってるにゃ」


 魔王は暗く沈んだ表情で奥歯を噛んだ。


 【そのジェラールって魔族はどんな人なんです?】


 「ジェラールはお爺ちゃんの頃からの重鎮で、現在は右大臣として私の補佐をしくれてたにゃ・・・」


 そんなに親しい人に裏切られたのか・・・。  


 「ただ、人族との融和政策には反対してたにゃ」


 「魔王は人間と仲良くなりたいんだ」


 「そうにゃ、でもジェラールが私を殺そうとしたという事は人間に復讐する事にしたって事にゃ」


 「何故?」


 「お父さんが言ってたけど、600年前の戦争で家族を人間に殺された、とか・・・」


 【600年!?随分と昔の話ですね】


 「魔族の中には長生きな者が多いにゃ。ジェラールも今年で724歳にゃ」 


 【僕の寿命の50倍以上は有りますね】


 「人間基準でも8倍は有るよ」


 「あの頑固爺は後100年は生きると思うけどにゃ」


 そう良いながら、少し優しい顔になる魔王。


 「・・・」


 「さて、これから私はどうなるにゃ?」 


 「どう、とは?」


 「人間共に突き出されるのか、此処で死ぬのか・・・」


 「そんな事はしない!」


 ボクははっきりとと否定した。そのボクの言葉に魔王はビックリしている。


 【そんな事をするくらいなら、ご主人は貴方を助けたりしないし、僕もご主人を止めてました】


 魔王は難しい顔をして首を捻る。


 「勇者は魔族を滅ぼして、この戦争を止める為に来たのではにゃいのか?」


 【そんな話は聞いてませんが?】


 豆も可愛く首を傾けた。


 そう、豆はこの世界を守って欲しいと言われただけで、魔族を滅ぼせとは言われてない・・・らしい。


 これは、ボクが豆から聞いた話。



 豆太郎・・・豆太郎よ。


 【う、う~ん・・・ここは?】


 豆は寝起きの様に目を擦り辺りを見回した。


 【知らない天井・・・】


 随分余裕ですね、豆太郎。


 突然響いた知らない声に、咄嗟に臨戦態勢になる豆。周りを確認すると大好きなご主人が倒れていた。


 【ご主人!?】


 落ち着きなさい、豆太郎・・・その者は大丈夫です。


 【貴方は何者ですか!?ご主人に何を?】


 流石は牧羊犬のウェルシュ・コーギー・ペンブローク、主への忠実さと強い防衛心ですね。ですが落ち着きなさい、貴方のご主人は無事ですし。危害を加えるつもりもありません。私はあなた達の言う神です。


 そう言うと神と名乗った女性が現れた。大きな姿に神々しさと美しさを持った女神。


 【女神様・・・?】


 はい、私は貴方からすれば異世界の神です。


 【異世界ですかっ!?】 


 はい、貴方の世界の神に頼んで私の世界の平和の為に勇者となる者を紹介して頂きました。


 【勇者ですか!?ご主人様が!流石です!!】


 いえ、貴方がですよ豆太郎。


 【僕?】


 本当に理解出来ない。と妙な表情になる。


 【僕は犬ですが?】


 ええ、問題有りません。貴方の資質や素質が大事なのです。


 【そうですか。では、何故ここにご主人が?】


 あ、それは。


 突然、今までの神々しさが消え、やらかした人間がする様な表情と同様が見られた。


 【なにかやらかしましたね?】 

 

 ビクッ!と体を震わせ視線を外す女神だった。


 その、あのですね。


 女神が豆柴相手にもじもじとしている。


 怒らないで下さいね、その、貴方のご主人様は貴方の異世界転移に巻き込まれました・・・。


 !?

最後まで読んでくれてありがとうございます。

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一応一章が終わった『アストラル・ライフ』も、よろしければ読んでやって下さい。


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