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032バグ・ナグと木下グエン

 「ぼう?」

 「そう?」


 駿河の発言の主旨がつかめなかったのか、そっくりそのまま返される。


 「試薬Sは完成している。移植された比良坂駿河の臓器は全てスタンバイ状態だ。レシピエントからそれを抜き出し、臓器移植済みの人の健康な臓器と取り替えて試薬P改を打ったら?」


 「あー。今の比良坂氏と同じ状態になりますね」


 倫理観さえ取っ払ってしまえば、富士崎由比にこだわらず実験は可能となる。そして、相手はこれまでにも惨殺死体を四つも作り上げており、まともな精神状態でとは到底思えなかった。



 「過去に移植済みの人って結構な数だよね」

 「誘拐される対象を絞るのは無理ですね」


 臓器移植は1950年代から試験的に開始され、1990年代に法整備がされた。現在では日本だけでも年間400件ほど臓器移植を行われており、それら全てを合わせると膨大な数に上る。


 「ああ、それに実験されると、非常にまずい」


 駿河は腕を組み、一際、苦悶の表情を浮かべた。


 「駿河がまた増えますわね」

 「ひらりん複数人侍らせた夢のハーレム作れるね」

 「菊理くくり氏と分け合えますね」


 虎の尾を踏んだ二人は、顔面を捕まれ持ち上げられる羽目となる。おおよそ問題点も出揃ったと思われたそのとき、駿河から否定の言葉が入った。



 「違う。吉良の薬は失敗してて、俺は純粋な比良坂駿河じゃない」


 「……はぁ?」

 「……はああぁ?」

 「……何言ってますの?」


 駿河の突然の告白、三人は脳がその言葉を理解しても、意味がわからなかった。




 ※ ※ ※


 「皆さんが静かになるまで2分20秒かかりました」

 「そういうの良いから」


 いつもはからかうう側のワン・フーが嗜める側に回っていた。

 駿河は思わず苦笑してしまう。



 「吉良の薬が失敗していると思われるポイントは四つ」


 駿河は親指を覗いた四本の指を立てる。


 「一つ目。俺は二年前に富士崎由比に刺された記憶がない。レポートに書かれていた内容からは、『ドナーの死亡時までの記憶が表出する』らしい。だから、無いのはおかしい。おそらく竜胆は死の直前の記憶がある。刺したのは由比だと断言していたから」


 ――『お前を刺したのは誰だ?』

   『お前だろうが!』

 あのとき竜胆茜ははっきりと断言していた。



 「二つ目。俺が目覚めたときに誰もいなかった。研究者が確認しに来なかったのはおかしい。多分だけど薬が投与されてから長い間、『富士崎由比』のままで、リンカーネーションの効果が出てなかったんだと思う」


 何故、比良坂駿河の意識が現れたときに、病院の一般的な個室だったのか? 普通に考えたら研究施設で目覚めるはずだろう。駿河はその解をこのように解釈していた。



 「三つ目。夢って起きているときに見た情報をもとに構成されるんだ。俺の夢には強子の祖父とか『比良坂駿河が見たこともない人達』が出てきた。後から確認したけど顔も一致した。おそらく由比の記憶なんだと思う」


 ――『本日の夢は司会のワシ、小泉源三郎と』

   『解説の私、朝霧 みずちで進行させていきます』

 前者の顔が本人と一致しているのは明らかにおかしい。



 「四つ目。転生ボーナスがあるのがおかしい」

 「ちょっとお待ちなさい」

 「なにそれ?」


 三つ目までは大人しく聞いていた三人だが、四つ目は聞き流せなかった。


 駿河は掻い摘んで説明する。


 言語能力が上がり、外国語がペラペラである。

 身体能力が上がり、大男とも格闘で戦える。

 思考能力が上がり、頭の回転が早くなる。


 「確かに、駿河とは思えない頭の良さですわね」

 「富士崎氏が外国語万能の才女とか」

 「アラビア語はないっしょ」

 「どこからそれらの技術は来たのかしら」


 一つ目から三つ目まではそういうこともあるかも知れないが、四つ目はありえない、何かが起きていると四人は結論付ける。



 「まあ、そんなこんなで。良くわからんのよ」


 状況も把握出来ていない中、駿河は笑ってそう告げるが、三人は微妙な顔を浮かべる。中でも強子の眉間の皺は険しかった。




 「眠ると出てくる第三の人格がこれまでの殺人事件を起こしたとかですかね?」

 「遺体の臓器移植が無理っしょ。レーザーメスとかどっから調達したっつの?」


 少しでも場を明るくしようと、ワン・フーと城島の二人は思いついたことを口に出す。


 「戦闘能力……富士崎由比は生粋の殺人鬼とか?」

 「どうだろ。可能性はあるけど、それよりは」

 「いなくなっちゃう……の?」


 彼らの会話に駿河も加わろうとしたとき、それを強子の言葉が遮った。


 いつか駿河が消えてしまうのかもしれない。

 その懸念は口にするまでもなく四人の心を掠めていた。


 怯えた瞳を潤ませる強子。

 駿河は彼女の肩を優しく抱き、そっと囁いた。


 「いざとなったら、城島に俺の心臓を移植してくれ。そして完成品の試薬P改を打ってやってくれ」

 「酷いでござる。酷いでござる」


 軽口で流すことにした駿河。

 それに乗ることにした城島。



 「……もっといい男探しますわ」

 「そうだな。顔も性格も良いやつ見つけてこいよ」


 そして、強子はそんな二人に合わせることに決めた。

 どうなるかもわからない現状で、不毛な議論で場を暗くすることを彼女は望まなかったからだ。


 駿河と強子。二人は笑顔で軽口を叩くが、その瞳はどこか憂いを帯びていた。




 ※ ※ ※


 「強子は小泉家で完全防備。ついでにお前らも小泉家」

 「比良坂氏はどうするのですか?」


 これからの対応を話し合う中、城島の質問の声があがる。


 「サイレントヒル総合病院へ向かう」

 「研究所じゃなく?」

 「放おっておくのはダメなのですか?」


 当然のごとく研究所へ突っ込むだろうと考えていたワン・フーの予測は外れる。そして強子は残りの時間がわからないなりに駿河と二人で過ごしたいと考えていた。



 「竜胆達が……狙われることに変わりはないから」


 比良坂静香の薬は完成品だ。竜胆はおそらく二年前以前に移植の経験がある。ただの試薬Pなら二年前に完成しているから、ここまで執拗に追う理由にはならない。静香が追われる理由は竜胆が成功例だから。そのため、彼らは静香が作った方の試薬P改を求めているのだろう。


 「だったら、皇に話して同行してもらいましょう」

 「……それはありかもしんない」


 強子は臓器を狙われる対象だろうし、他二人は戦力としては皆無。逆に人質に取られて窮地に陥る可能性もある。その点、皇裕太なら戦闘力もある。


 駿河の同意を示す言葉に笑顔が隠せない強子。

 しかし、現実は彼女の思い通りにはならなかった。


 「電話が通じません……こんなはずでは」

 「裕太の身に何かが起きた可能性もある。確認を頼む」


 駿河は少し落胆したが、努めてそれを表に出すまいとした。目の前にいる強子のほうが落胆していることが見て取れたから。


 「敢えて言葉にするが、ここまで凄く助けられてきた。けど、ここからはダメだ。適材適所って言葉がある」

 「わかってますよ」

 「はいはい」


 主に強子へ向けた言葉だったが、男二人が納得顔で駿河の肩を叩いた。



 「部下を貸します」

 「助かる。ただ、小泉家に無事ついてからで頼むな」



 駿河は三人が乗ったリムジンを見送る。

 そして、一人、サイレントヒル総合病院へと足を向けた。



 「あの腐れインテリ。完成させとけよ」


 三人がいなくなったこともあり、彼は道中の雲ひとつない空に愚痴を聞かせていた。





 ※ ※ ※


 駿河は院内の案内図を元にMAPを脳内で再構成する。

 吉良と会った精神科の扉から北側へ伸びる長い通路。その先にあるのは三人が姿を消した曲がり角。曲がった先の短い廊下が通じているのは用途不明の建屋。竜胆が飛び出してきた窓の位置はその建屋の東側の一室だった。


 駿河の足を病院へと向けたのは吉良を中心とした疑問。


 何故、吉良は病院にいたのか?

 そのとき連れていた中東の二人は何者なのか?

 二度目に外で会ったときに二人を連れていなかったのは何故か?

 研究職である吉良が病院で白衣を着ていた理由。

 研究のセキュリティレベルが上がったこと。


 これらをまとめると、中東の二人は吉良のボディーガードではなく、クライアントのボディーガードまたはクライアントの遣いである可能性が高く、遅くとも二年前にはクライアントとのやり取りや個人的な実験の場をセキュリティの固い研究所から別の場所へ移していることが考えられた。そしてその場所が病院。白衣を着ているのは着ていることが自然なエリアに良く移動するため。或いは竜胆は何らかの情報を掴んで潜入したのではなかろうか。


 推測の一つ一つの確度は決して高くない。

 しかし、多くの仮定が指し示しており、黒に限りなく近い灰色と言えた。




 駿河は建屋に続く扉を確認する。

 虹彩認証型。他には認証機器は見当たらない。


 扉の確認を行うと駿河はグルリと建屋の外壁を一周した。


 吉良は勝手な行動を取る二人に鎖をつけようと考えたはず。正面の扉を開けると比良坂邸のセーフハウスのように連絡が入るようになっている可能性は高い。少なくとも通過記録は残しているはず。だが、二人は実際には外に出て殺戮を繰り返している。おそらく認証機器を通さず出入りをしている。


 そして駿河は鍵のかかっていない窓を見つける。

 中は倉庫だろうか。ダンボールが積まれている。

 窓枠には乾いた土の痕が残っていた。足跡の主は26cmほどのサイズだろうか。


 駿河は思考を巡らせる。




 ――そして、正面の扉を開くことを選んだ。


 獲物を追うときに使う目印を、獣が己の通り道に残すわけがない。

 彼は鍵の開いた窓を罠と判断した。



 富士崎由比は吉良の協力者である。

 研究対象でもあるから、ここが吉良の研究施設であるならば何度もこの扉を通ったはず。その場合はセキュリティ登録されていないわけがない。仮にダメでも他の手段を考えれば良い、その程度の考えで駿河はセンサに顔を向ける。



 果たして、扉は開いた。


 このことから、ここが吉良の研究施設である可能性は極めて高いことになる。しかし、それは同時に駿河が来たことを感知されたことも意味していた。




 建屋に入ったところで、強子から連絡が入る。


 ここは一度、竜胆が入った拠点だ。敵の準備は万端のはずで、通話の時間程度で状況が左右されることもない。また、既に気づかれている状態で音に気を使う必要もないだろうと考え、駿河は電話をとった。


 「もっしもーし」


 駿河は極めて不安定な精神状態を強子にだけは悟られまいと気丈に振る舞う。


 「呑気な。すめらぎが連れさらわれてました」

 「裕太が?」


 今、吉良達が裕太を攫うことにそれほど意味があるのだろうか。

 駿河は疑問を覚える。


 「はい。黒い軍服を着た30人程度の集団のようです」

 「多いな」


 駿河は敵の規模は大きくないと考えていた。

 つまり――


 やるなあ。

 駿河は彼の評価を上方修正した。



 「はい。多勢に無勢で。すみません」

 「いや、気にしないでくれ。お前らは無事か?」


 心底すまないと感じている強子と、心底気にしていない駿河。


 「ええ。今は家ですわ」

 「電話ひらりん? スピーカにして」


 強子との会話にワン・フーが割って入る。


 「ひらりん。電話の位置だけど研究所アウト、病院イン」

 「サンキュ」


 これで一つの確認が済んだことになる。



 「比良坂氏からの電話ですか? まずいでござるまずいでござる」

 「何がまずいでござるか?」

 「竜胆茜も角膜の移植が二回目でした」

 「わかった。ありがとう」


 これで二つ目の確認が済んだことになる。

 出来れば覆ってほしかった推測が、次々明らかになっていく。


 「俺は中央病棟から北側にある建屋にいる」

 「10人ほど向かわせます」

 「頼んだ。あと、愛してるよ」

 「なっ」


 電話は切れた。切れる寸前に揶揄する声が聞こえてきたので、おそらく二人は顔を真っ赤にした強子から罰を受けているのだろう。





 入り口から真っ直ぐに進んだ到着地点。

 そこは巨大なホールだった。


 その先にある扉の前で男が仁王立ちしていた。



 『来たか』


 男は由比の姿に気づいたのかアラビア語で呟いた。

 彼は手元の機械にボソボソと喋ると、それを由比にかざす。


 《誰ですか?しかしながら、どなたでも結構です。私についてきてください。私はあなたの友達を誘拐しました。相談してはいけません。通報してもいけません。これで本当に翻訳できているのでしょうか。私はとても心配です》


 人質。


 駿河は翻訳内容にツッコミを入れることもせず思考に集中する。


 人質に囚われているのは、大きく二種類の人種が考えられる。

 富士崎由比の知り合いか、比良坂駿河の知り合いかだ。


 しかし、由比の顔をこの男は覚えていなかった。よって、この場は竜胆や静香に対する準備だった可能性が高い。以上から、取られた人質は竜胆茜か比良坂駿河の関係者と考えられた。




 男がパネルを操作すると、彼の背後の扉が開く。


 扉の向こうには巨大な檻。銀色に輝く堅牢そうなそれは一本一本の檻網が鉄パイプのように太く、巨大な虎でもそれを破ることは不可能に思えた。


 そして、その檻の中にあるのは懐かしの顔。



 木下グエン。


 旧3年1組の自称ベトナム人ハーフの友人だ。

 

 何でこんなにも微妙なところをついてきたのかな。

 駿河は困惑する。


 「ゴーメンナサイヨー、ゴーメンナサイヨー」

 「だ、誰ですか?」


 泣きながらガシャガシャと音を立てるグエン。

 駿河はとりあえず赤の他人の振りをすることにした。



 中東風の男はゆっくりと右手の人差し指を立てる。

 そして、翻訳の機械をこちらに向けた。


 《もう一度、お願いします。できればゆっくり、はっきりと喋ってください》


 「聞き逃しただけか、ですか!」


 駿河は思わず、男言葉になりそうだった。

 油断は大敵である。



 しばらく彼は機械と格闘していたが、

 面倒くさくなったのか、それを地面に叩きつけた。


 投げる勢いがあったのか、地面にあたった衝撃でバラバラに分解する。



 男は満足そうに笑うと、一本のナイフを取り出し、駿河に投げた。

 駿河はそれをキャッチする。

 そして、掴んだ得物にちらりと目をやった。


 ジャンビーヤナイフ。

 特徴的な湾曲を刀身に持つナイフ。古くはオスマン帝国で使用されていたやや大きめのダガー。柄にキリンなどの動物の骨を用いるものが多い。一部の国では今でも成人の儀礼として渡されることもある。



 駿河は得物の性能を確認するようにクルクルと回した。

 そして、逆手に握ると男に再び視線を向ける。



 両手の拳を胸の前でぶつけて男は、一言。


 『バグ・ナグ』


 自分を指差し、そう言った。

 おそらく名前、いや、コードネームだろう。



 駿河は一歩前へと出る。


 「ユイ・フジサキ」


 名前を伝えると両肘を引き、小刻みにステップを踏む。



 それが開始の合図となった。



 男が左脚で踏み込む。


 迫る右腕。駿河は左のナイフで外へと滑らせる。金属音。金属繊維入の手袋か。今度は男の中断左腕。駿河は右手の平で外へと弾く。そしてそのまま右足で膝の皿への踏み込み蹴り。男は左脚を浮かせてスネでガード。駿河は蹴り足をそのまま体の回転に利用して後ろ回し蹴り。男は左に踏み込み躱す。


 交差する背と背。


 再び右腕。駿河は先程よりも左の肘を畳んで男の前腕部に刃を添わせる。再度の金属音。切り裂いた袖から見えるのは金属の光沢。男は伸びた右肘を曲げる。左腕が巻き込まれる前に右掌で下から上へ駿河の掌底。駿河へと伸びる左腕。右肩を前に出し弾く。男の前蹴り。伸び切る前に右足で膝頭を叩く。再度右足。今度は回り込むように外からミドルキック。伸ばした両手でクッション代わりに受ける。そのまま勢いを利用し脚を上へと弾く。回転する男。無理な姿勢からすくい上げるように狙ってくる左腕。駿河は右腕でその袖を掴んで引っ張る。そのまま男の身体を蹴り上げる。


 鈍い感触。

 倒れる男。


 駿河は無理せず距離を取り、再度構えてステップを踏む。



 「クラヴ・マガか」


 クラヴ・マガ。素手での銃器や刃物所持者を制圧することを目的とした護身格闘術。人体の関節や反応を巧みに利用し、最短での制圧を可能とする軍隊格闘技。ナイフや銃器を持つ腕を絡め取る動きが特徴と言える。



『いいね。スメラギより強いな』


 駿河の一撃をものともせず平気な顔で立ち上がるバグ・ナグ。



 皇。知った名前が出たが、アラビア語を話せることを伏せているため、駿河は反応せず流す。



 今度はこちらから行かせてもらうとばかりに、

 駿河は得物をクルリと回し、順手に持ち替える。


 そして刺突。待ってましたとばかりに腕を取ろうとする男。しかし、駿河は刺突の途中でナイフを逆手に持ち替える。男は驚き手を引っ込める。そこへ顎先への右の掌底。怯んだ隙に右肘の内側をナイフで掻き切る。


 飛び散る血しぶき。

 しかし、傷口は浅い。


 駿河は更に男の太ももにナイフを突き刺そうとする。しかし、男は狙われた脚で蹴り上げた。駿河はとっさに防御しようとする。


 つま先が駿河の防御する腕を跳ね上げる。


 しかし、その勢いは殺せず、ナイフは宙を舞い、


 攻防の要である両腕は上へと上がる。


 ニヤリと笑うバグ・ナグ。


 絶体絶命の刹那。



 予想もしない方向から蹴りが飛び出した。


 バグ・ナグを襲う回し蹴りが。


 防御も間に合わず腹部にそれは当たる。


 吹っ飛ぶバグ・ナグ。


 床を二度、三度とバウンドしながら彼の身体は転げ回る。




 残されたのは伸び切った蹴り足と呆然とする駿河。



 「畜生! 何がどうなってやがる」


 蹴りを放った本人りんどうは駿河に疑問の声を上げる。




次回『033マチェット』

 「拐われたのはグエンだろ?」

 「グエンじゃねえよ」

 由比するがは念のため檻の中をもう一度確認した。

 「どう見てもグエンだろ!」


あなたの脳裏に神戸の妄想が焼き付く

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