(過去)2度目の人生②
ポイントを集められなかった俺は絶望しかけたが、それでも諦めることはなかった。
ヒカリを事故の起きるタイミングで事故現場に近づけなければいいと考えた。
俺は15歳の誕生日に、両親に体調が悪いから学校を休みたいと伝えた。
しかしここで奇妙なことが起きる。
いつもならこのようなことで怒ることのないような両親が、烈火のごとく怒りを爆発させたのだ。
こちらの話を一切聞くことはなく、仮病だと決めつけられ学校まで親に引きずられる形で連れていかれたのだった。
このような奇妙なことは以前にもあった。
15歳の誕生日が近づいたころ、ポイントが集まらないことに焦った俺は『善行ポイント』について家族や知人に伝えて協力を得ようとしたことがある。
しかし俺がそのことを説明しても話をされている相手は表情を失っていき、こちらに一切興味を示さなくなってしまう。
紙かなにかに書いて見せようとしてもそこには何も無いようにふるまわれてしまう。
その様子はとても恐ろしいものに感じられ、それ以降試すことすらやめた。
学校に無理やり連れていかれた俺は、仕方がないのでヒカリが小学校の授業が終わる時間に、中学を抜け出すことにした。
しかしそこでもたくさんの妨害に会うことになった。
普段話すことのないクラスメイトに声をかけられ、服を掴まれたのだ。
用事があるからと振りほどこうとするも、服を掴む力は強く振りほどけない。
止む終えず力いっぱい突き飛ばし、やっとのことで解放される。
すると今度は突き飛ばされた生徒と仲のいい生徒が怒った様子で近づいてくる。
再び捕まることを恐れた俺は、教室から走って逃げだしたのであった。