(過去)1度目の人生の終わり
俺が『善行ポイント』のスキルを手に入れたのは1度目の人生を70歳で、病死で終えた時のことだ。
俺はヒカリを失ったことを死ぬ直前まで後悔していた。
そして命が尽きたその瞬間、声が聞こえた。
『妹を助けたいかい?』
「だ、誰だ?!」
『私は君たち人間の言う神や仏かな。あるいは悪魔という者もいるかもしれないが。』
か、神様?
『それで、君は妹を助けたいかい?』
「そんなことができるのか?」
その時の俺はどうやって助けるのかなど気にすることなくその言葉に縋り付いた。
『できる。君は今から10歳の誕生日の時点に記憶を保ったまま戻る。そして5年間の間に『善行ポイント』を10000ポイント集めることで妹を救うことができるだろう。』
「善行、ポイント?」
『『善行ポイント』は今から君に与えるスキルであり、君が行った善行をポイントとして数値化したものだ。そしてそのポイントを使うことであらゆる願いをかなえることができる。』
「・・・スキル。そんなアニメや漫画みたいなものが存在するのか?それでヒカリを救えるのか?」
『ああ、約束しよう。それでどうする? やりなおすか?」
「頼む。いや、お願いします。」
『いいだろう。それではこれから君を過去の君自身に転生させる。詳しい内容はスキルが教えてくれるだろう。』
「スキルが、教えてくれる?」
『ではさらばだ。』
神様?は俺の疑問に答えることはなかった。
その瞬間、俺の意識は完全に消えた。
『まあまたすぐに会うことになるだろうがね。』
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