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この作品には 〔ガールズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

転生悪役シリーズ

私だけの悪役令嬢

作者: マキシム

白百合のソナタに出てくるホリー・アージェントのお話。

こんにちは、ホリー・アージェントです。私はとある町に生まれた平民です。私には好きな人がいる。その御方の名はエミリア・レッドハート様、レッドハート公爵家の御令嬢です。私とエミリア様の出会いは、オリエント学園の校門前でした。私はオリエント学園初の平民出身の入学者として選ばれ、私の心中は不安でいっぱいでした。何せ、オリエント学園は貴族のみが通う学園であり、身分違いの私が入学するのはさすがに抵抗がありそうです。私は校門前で深呼吸をしていると・・・・


【エミリア・レッドハート】

「貴方ね?このオリエント学園に入学した平民と言うのは?」


うわ、御令嬢様だ!


【ホリー・アージェント】

「はっ、はい、ホリー・アージェントと申します!」


【エミリア・レッドハート】

「ホリー・アージェント、貴方の親御さんは良き名前をつけてもらったのね。」


【ホリー・アージェント】

「あ、ありがとうございます!」


あれ、意外と優しい


【エミリア・レッドハート】

「私はエミリア・レッドハートよ、よろしくね。」


【ホリー・アージェント】

「えぇ、レッドハートってレッドハート公爵家のご令嬢様ですか!失礼しました!」


わ、私の目の前にいるのはレッドハート公爵家の御令嬢!


【エミリア・レッドハート】

「気にしなくていいわ。同じ一年同士、頑張りましょう。」


【ホリー・アージェント】

「はい!よろしくお願いします!」


私のことを差別せずに接してくれる御方と出会いました


【カルロス・ジークハルト】

「ごきげんよう、朝から麗しいご令嬢二人に会えるとは今日はついてるよ。」


今度は御子息様だ!


【エミリア・レッドハート】

「ごきげんよう、ジークハルト王太子殿下。」


ジークハルトって、王族、しかも王太子殿下!挨拶しないと!


【ホリー・アージェント】

「ジークハルト王太子殿下、お、おはようございます!」


【カルロス・ジークハルト】

「ホリー、君のことは聞いてるよ。一緒に頑張ろうね。」


【ホリー・アージェント】

「はい、ありがとうございます!」


良かった、優しい人たちで良かった。私の中にわずかながら希望が湧いてきました。そして入学手続きを済ませ、寮へと移動することになりました。学園生活3年間、優しい人だっからいいなと思っていると、何とエミリア・レッドハート様が私と同じ部屋で寝食をともにすることになりました


【エミリア・レッドハート】

「貴方と同じ部屋だったとはね!3年間、よろしくね。」


【ホリー・アージェント】

「はい、こちらこそよろしくお願いします!」


良かった!エミリア様と同室で本当に良かった!別の人だったらどうしようかと思いました。そして学園生活が始まりました。エミリア様が私にあることを教えてくれました


【エミリア・レッドハート】

「いい、ホリー、ここではマナーが大事なのよ。私が手取り足取り、貴方に教えるわ。どこにいても恥ずかしくない立派な淑女にするわ!」


【ホリー・アージェント】

「はい!右も左も分かりませんが、よろしくお願いします!」


私はエミリア様の指導の下、食事の作法、行儀見習い、令嬢の嗜み等の貴族のマナーを叩きこまれました。私は持ち前の物覚えの早さと根性で何とか着いていってます


【エミリア・レッドハート】

「ホリー、貴族の世界では一瞬の隙が命取りになるわ。悠然に構えつつ、隙を逃さない、これが貴族の世界で生き残る道よ!」


【ホリー・アージェント】

「はい、エミリア様!」


私は必死になって覚え、ようやく会得しました


【エミリア・レッドハート】

「ホリー、よくぞここまで頑張りました!貴方は立派な淑女よ!」


【ホリー・アージェント】

「全てはエミリア様のおかげでございます!この御恩は一生、忘れません!」


私はエミリア様のおかげで学園生活で必要なことを学びました。しかしエミリア様のような素晴らしい人々はいませんでした。やはり平民ということで色眼鏡で見てしまう人たちもいます。そんなある日・・・・


【令嬢A】

「貴方、平民の分際で調子に成績が優秀なのはどうしてかしら?」


【令嬢B】

「どうせ教員の誰かに媚を売ったのでしょう?」


【令嬢C】

「平民の考えることは浅ましくていけないわ!貴族の真似事なんかしちゃって!」


【令嬢D】

「平民は貴族の犬らしく我等、貴族を立てればいいのですわ!」


【ホリー・アージェント】

「うう。」


やはり怖いです、助けてください、エミリア様!


【エミリア・レッドハート】

「何をしているのかしら?」


【令嬢A&B&C&D】

「エミリア様!」


【ホリー・アージェント】

「エミリア様。」


私の白馬の王子様がやってきた!


【エミリア・レッドハート】

「貴方たち、ホリーは私の大切な友人ですわ!私の大切な友人を苛めるとはいい度胸しているじゃない?」


【令嬢A】

「いや、私たちはこの平民が調子に乗ってるから注意しようしていただけで・・・」


【令嬢B】

「そうですわ、決して疚しいからでは・・・・」


【エミリア・レッドハート】

「お黙りなさい!」


【令嬢A&B&C&D】

「ひぃぃぃぃぃぃぃ!」


【エミリア・レッドハート】

「貴方たちがやってることは陛下の顔に泥を塗ってるのと同じなのよ!陛下は貴賎を問わずに優秀な人材を育てるためにホリー・アージェントを学園に入れたのよ!これからの王国の繁栄のためにね!それを平民だからという理由で差別するなんて恥ずかしいにも程があるわ!」


【令嬢C】

「へっ、陛下の顔に泥を!」


【令嬢D】

「はわわわ!」


エミリア様の一喝で4人の令嬢たちは完全に戦意を喪失していました


【学園長】

「はぁ、誠に残念だよ、君たちには。」


【令嬢A&B&C&D】

「が、学園長!」


そこへ学園長先生が来ました。国王陛下の実弟であり、エミリア様とともに私を色眼鏡で見ない御方です


【学園長】

「君たちの処分は追って沙汰があるから覚悟はしておきなさい。」


それを聞いた令嬢たちは完全に腰が抜けていました


【エミリア・レッドハート】

「ホリー、大丈夫、一人にしてごめんね。」


【ホリー・アージェント】

「うぅ、エミリア様!怖かったです!」


私は人目を憚らず、エミリア様の胸の中で泣いていました。エミリア様だけが私の味方でいてくれた。私のことを大切な友人と言ってくれた。これほど嬉しいことはありません。あの後、4人の令嬢の方々は退学になり、実家から勘当されたと聞きました。何か悪いことをしてしまったと罪悪感がありましたが・・・・


【エミリア・レッドハート】

「貴方は気にしなくていいわ、あの4人の自業自得よ。だから心配する必要はないわ。」


【ホリー・アージェント】

「ありがとうございます、エミリア様!」


私の中でエミリア様は特別な存在となっていた。私はエミリア様への思慕が強まっていきました。そんなある日、私は生徒会の仕事で書類の作成のため、用紙を運んでいると・・・・


【カルロス・ジークハルト】

「やぁ、ホリー、今は大丈夫かい?」


【ホリー・アージェント】

「カルロス王太子殿下!すいません、このような状態で申し訳ありません!」


【カルロス・ジークハルト】

「いいさ、それよりも私と一緒に食事でも行かないかい?」


【ホリー・アージェント】

「申し訳ありません、今、私は生徒会で書類の作成の最中ですので、お食事の件は御辞退いたします。」


【カルロス・ジークハルト】

「他の人に任せればいいじゃないか。さぁ、一緒に行こう!」


【ホリー・アージェント】

「王太子殿下、申し訳ありませんが、今は本当に忙しいのです、どうかご容赦を。」


【カルロス・ジークハルト】

「私が命じているんだ!いいから来るんだ!」


【ホリー・アージェント】

「ひぃぃ!」


私はカルロス王太子の怒鳴り声で用紙を落としてしまいました。それ以上にカルロス王太子は私の手を無理やり引っ張り、連れて行こうとしたのです。なんで、こんなことになったの。助けて、エミリア様!


【エミリア・レッドハート】

「殿下、何をなされているのですか?」


【学園長】

「カルロス、何をしているのだ!」


【カルロス・ジークハルト】

「叔父上、エミリア。」


そこへ学園長先生とエミリア様が駆け付けてくれました


【エミリア・レッドハート】

「殿下、嫌がる女性に対して、権力を振りかざすのはどうかと存じますが?」


【カルロス・ジークハルト】

「いや、それは。」


【学園長】

「カルロス、ここでは王太子の権力は通じない。ここは身分等、関係なく学ぶ場所だ。お前はここで女性を無理やり連れ出すのが目的で入学したのか?」


【カルロス・ジークハルト】

「申し訳ありません。」


【エミリア・レッドハート】

「大丈夫、ホリー。」


【ホリー・アージェント】

「ありがとうございます。学園長先生、エミリア様。」


私は学園長先生とエミリア様のおかげで事なきを得ました。私はエミリア様に助けられてばかり、私は自身の弱さに自己嫌悪しています


【エミリア・レッドハート】

「ホリー、大丈夫よ。私がついてるから、安心して。」


【ホリー・アージェント】

「申し訳ありません、エミリア様、私はいつまで立ってもエミリア様の足を引っ張ってばかり・・・・」


【エミリア・レッドハート】

「ホリー!」


【ホリー・アージェント】

「はい!」


【エミリア・レッドハート】

「貴方は私の大切な友達よ!友達を助けるのに理由なんてないわ!私の意志でやってることなの!だからそのようなことを言わないでちょうだい!」


【ホリー・アージェント】

「エミリア様。」


【エミリア・レッドハート】

「ほら、笑って、貴方は泣いているよりも笑顔の方が可愛いわ!」


【ホリー・アージェント】

「はい!」


私の中のエミリア様は友人以上の感情が芽生えました。ある日、エミリア様が学年下の後輩の御令嬢と談笑をしていました


【後輩令嬢】

「エミリア様のことをお姉様と呼んでよろしいでしょうか!」


【エミリア・レッドハート】

「どうして?」


【後輩令嬢】

「はい、エミリア様は私の憧れでございます。どうか私をエミリア様の妹にしてください!」


【エミリア・レッドハート】

「困ったわね。」


なぜか知らないが、私の胸は苦しくなってきた、どうして、なんで貴方がエミリア様に近づくの?エミリア様は私だけのエミリア様なのに。私は最近、エミリア様に近づく御令嬢に嫉妬を抱くようになった。そして何より・・・・


【エミリア・レッドハート】

「ホリー、貴方は私の大切な友人よ。」


エミリア様は私を友人としか見ていない、私はそれ以上の関係を望んでいるのに!ああ、そうか、これが恋なんだ、私はエミリア様に恋をしているのだ、エミリア様は私のかけがえのない存在!私はエミリア様と二人きりになるため、寮の私たちの部屋に行った


【エミリア・レッドハート】

「どうしたの?ホリー?私に話があるみたいだけど。」


【ホリー・アージェント】

「エミリア様は私のことをどう思っていますか?」


【エミリア・レッドハート】

「どうって、貴方は私の大切な友人よ。」


【ホリー・アージェント】

「やっぱり友人なんですね。」


【エミリア・レッドハート】

「ホリー?どうしたの?」


【ホリー・アージェント】

「エミリア様、私はエミリア様のことが大好きです!想い人として!」


【エミリア・レッドハート】

「ほ、ホリー。」


【ホリー・アージェント】

「エミリア様、私はずっと貴方のことが好きでした。貴方のことを考えると胸が苦しくなります。貴方が他の御令嬢と親しくしているだけで焼き餅を焼いてしまいます。私は、私は!」


【エミリア・レッドハート】

「ホリー、落ち着いて!一旦、深呼吸して!」


私を落ち着かせようとエミリア様が私に近づき、抱きしめてくれました


【ホリー・アージェント】

「エミリア様。」


私はエミリア様を押し倒し、そこからエミリア様の唇を奪いました。私が唇を離すと・・・・


【エミリア・レッドハート】

「ほ、ホリー。」


【ホリー・アージェント】

「エミリア様、私は乱暴したくありません、でも私はもう、我慢できません!」


私たち時間が一瞬のうちに停止してしまったが、時が動いた


【エミリア・レッドハート】

「ホリー、私、初めてだから優しくして。」


エミリア様のその言葉を聞いた瞬間、私の中で何かが弾けたような感覚に陥りました。そこからは覚えていませんが、私たちは生まれたままの姿で一緒にベッドに寝ていた


【エミリア・レッドハート】

「ホリー、今日の貴方は一段と綺麗だわ。」


【ホリー・アージェント】

「エミリア様、ありがとうございます。」


私たちは真実の愛を目覚めた


【エミリア・レッドハート】

「愛してるわ、ホリー。」


【ホリー・アージェント】

「私もエミリア様をお慕い申し上げます。」


私はやっとエミリア様を手に入れることができた。私は本当に嬉しかった。その後、卒業パーティーであのゴミ(カルロス・ジークハルト)が愛しのエミリア様に毒牙を加えようとしたけど、私は自分の命をかけて、エミリア様を守ることができた。恋は盲目なのよ、ゴミ虫が!その後、ゴミ虫は辺境の領地へと行ったことで、ようやくエミリア様を狙う奴がいなくなって安心した。国王陛下とお義父様から私たちの仲を認められ、両親も喜んでいました、ついに私たちは同性の夫婦になったのです


【ホリー・アージェント】

「ふふふ、エミリア様、私は幸せでございます!これからも末長くよろしくお願いします!」


【エミリア・レッドハート】

「うん、これからもよろしくね。」


愛していますわ、エミリア様




















ホリー・アージェントはハッピエンドを迎えました!やはりヒロインは強いです!18禁版の男性向け小説「エミリアとホリーだけの世界」を執筆したので是非御覧ください

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