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ドラゴン、嫌がらせして警戒される

 隣の大陸でのSランク冒険者になってしまったオレは森に戻りドラゴンの形態に戻っていた。

 今日は日差しが強く、ドラゴンの状態で野原で昼寝をしたかっただけ。オレは自由なのだ。普段は人間のルールに縛られない…。

 むろん、王都の門前で眠っている。ちょっとした嫌がらせ。だってオレを疑ったんだもん。


「ガアア…」


 オレはあくびを一つして目をつむる。

 今日は眠れそうだ。ぽかぽかしてるし。あったかいし。


 オレが目をつむっていると本当に熟睡してしまったみたいで気が付くと夜になっていた。だがしかし、目の前が騒がしい。

 冒険者が集まり、兵士が剣を向けている。王都に近づいたからこそ本当に警戒されてしまってるんだろう。単なる嫌がらせなのに。


 気が気でないのか知らないが相手は緊張の糸を緩めていない。サリィを発見すると、サリィは目で訴えている。早く森に戻って人間に戻れ、と。

 いや、うーん。今日はこの姿で寝たいんだけど。


 オレはからかうつもりで口を大きく開ける。

 盾で防御しようとするもの、その場から離れるもの。ちょっと面白くて笑ってしまう。もちろんブレスなんてもんは吐かねー。

 この警戒のしようは今日王城に落とした焼死体のこともあるだろうなー。


「ね、ねえ、ドラゴンは襲ってくる気配はないわ。もういいんじゃない?」

「だ、だが…」

「それは違うね、サリィさん」


 と、門の方からローブを着たギルドマスターがやってくる。


「私も戦おう」

「ぎ、ギルドマスター…」

「ギルドマスターって強いの?」

「馬鹿、元勇者パーティの魔法使いだった人だぞ。この国で魔法の腕は随一だ」


 ほう、強いのか。

 それに勇者パーティ。勇者パーティはなんどか見かけたことがある。勇者一人でいたところだけだが。

 それに、勇者パーティはオレを討伐しようとしたことはなかった。だからオレも手を出すことはなかったがな。


 まじで戦う雰囲気じゃん…。


 サリィを見ると、に、げ、ろと口パクで言うので仕方なく逃げることにした。

 バイバイ。







 人間の姿になり冒険者ギルドに行くと冒険者ギルドではパーティが開かれていた。

 ヘヴンドラゴン撃退パーティらしい。


 功労者はギルドマスター。


 いや、逃げただけなんです。

 オレはサリィのところに向かう。サリィはちょっと納得してないようだ。アリィはバクバクと出されていた料理を食べているが。


「あんた何考えてんのよ…」

「ごめんごめん。王都に入るのに一苦労したのは門番のせいだからちょっと嫌がらせしてやろうと思って」

「やることがみみっちい! 私はあなたの正体知ってるからいいけど他は知らないの。あんたが近くに来ただけで騒ぎになるんだから…」


 いや、ストレスだったからストレス発散に…。ドラゴンだってストレスで死ぬこともあるんです。


「あら、ヘヴンさん。来てたのね」

「え、ええ」


 ギルドマスターがオレの目の前に座る。


「あなた、ヘヴンドラゴンの時に見かけなかったけどどこにいたの?」

「お腹痛くてトイレだ」

「トイレ…。あんたそれでよくSランクになったわね…」

「あはは。実力だけはあったからな」


 あのヘヴンドラゴンはオレです、なんて言えねえ。


「あとアリィ」

「は、はひっ」

「あんたも逃げたわね?」

「だ、だってこんな雑魚すぐに死ぬじゃないですかぁ…。それに行っても行かなくても変わんないでしょうし…」

「ならなんであんたこのパーティの料理食べてるの? このパーティはヘヴンドラゴン撃退にかかわった人へ向けてなのだけれど」

「うっ」


 痛いとこつかれてやんの!

 ま、オレのおかげでこのパーティが開かれたんだな。有難く思えよ。























しばらく書けたら投稿っていう形にします

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アンダーワールドクロニクル
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[良い点] ギルド長、結構な切れ者の予感。 脱皮とかで、多少でもウロコでも落ちてないのかな。
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