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ドラゴン、三人と戦う

 あの三人は順調にクエストをこなしているらしい。

 そして、とうとう討伐クエストに手を出すという。オレは武器選びを手伝わされていた。


「適当に剣とかでいいんじゃねえの」

「自分の使いやすいやつじゃないとすぐ死ぬのよ」

「そういうもんかねぇ」


 オレは適当な武器を物色してみる。

 剣、戦闘用斧、短剣など置いてあり、弓矢や大剣などもゾロゾロと。

 槍なども置いてありまず戦う前の準備の場というところか。


「私はこれで」

「薙刀…?」

「はい。これが一番使い慣れてるので」


 と、オレの鼻先に切っ先を向けてくる。オレは刃を手で掴む。


「オレに刃先を向けるとはいい度胸じゃねえか。オレも協力的だがお前らでいう敵だぞ」

「す、すいません」

「おいおいまだ売り物なんだから血とかつけんなよ!」


 店主のおっちゃんがそう言った。


「俺はとりあえず剣だな。しっくりくる」

「ゆ、弓矢で…。僕は弓矢…」


 と、それぞれ得物が決まったようだ。

 

「それじゃこれら購入ね。いくら?」

「ざっと…」


 ギルマスが立て替えて購入していた。

 外に出て、まずは実験…ということで平原でオレと三人が対峙していた。


「な、なんでオレ?」

「本気でやれるのあなただけなのよ。肉あげるから」

「しょうがないな」


 オレは拳を構える。

 オレは相手を殺さないようにしなくてはならない。


「よし、来い。お前らは殺すつもりできていいぞ」


 そういうとまず仕掛けてきたのは彰人だった。

 剣を構え突撃してくる。オレは素手で剣を受け止めた。

 その隙をついてメアが薙刀を振るう。オレは足で踏み、薙刀を手放させる。すると、背後から矢が飛んでくる。オレはブレスを吐いて矢を燃やす。


「なっ…!」

「それだけかぁ〜?」

「ぐっ…」


 剣を奪い、オレは剣を投げる。アキトの横を剣が通る。

 ま、手加減なしでやればこんなもんですよ。武器を壊さないだけ優しいー!


「あんた手加減してやりなさいよ!」

「手加減なんてしるかよバーカ! ほら、きなよ。オレを倒してみせろ?」


 オレはドラゴンだ。戦闘経験だってお前らの倍はある。

 手加減してやるかよ。


「オレは腐ってもドラゴンだぜ? この程度でへこたれないよな? 戦うって決めたもんな」


 そういうと、三人は武器を手にする。

 目が変わった。本気でオレを倒そうとしている目だ。いい目をしている。それはまるで勇者のような。


 すると、突然目の前からアキトが消えた。


「なっ…」


 すると、オレの横から攻撃が来る。オレの鱗は攻撃をあまり通さない、が。

 オレの左脇腹から血が出てしまった。


「強さが変わった…」


 オレは本気を出す。

 オレは後頭部に矢が刺さりかけた。が、オレは矢を掴み投げ返す。

 ユウの足に突き刺さった。

 

 そして、一瞬で間を詰めてくるメア。オレは薙刀の柄の部分を蹴り武器を飛ばす。

 そして、アキト。しょうがないのでブレスで剣を焼き溶かした。


「ふぅ、もういいだろ。十分強い」

「あ、あなたがそんな苦戦したの?」

「したさ。オレの左脇腹を切ったんだ。なんかとてつもない能力をもってるぜ」


 オレは傷を癒す。

 三人はこちらに寄ってきた。


「だ、大丈夫ですか?」

「大丈夫だ。けどなんなんだお前らは。人が変わったように強くなりやがって」

「わ、わかんないんです。マジで戦うと決意したらなんか急に力が湧いて…な、なぁ」

「え、あ、はい。私もです。力が湧いてきてなんでもやれる感じがして」

「ぼ、ぼくも…」


 こいつら全員なんなんだ。本当に何者なんだこいつらは。

 急に力が湧く? そんなことがあってたまるか。ここまで苦戦させた人間は一人しかいない。


「勇者…」

「へ?」

「もしかしたらこいつらは勇者の力を持ってるかもしれねえ。ギルマスも感じねえか? 勇者に似た雰囲気を」

「い、言われてみれば感じるわ…。かつて旅した勇者と同じ…いや、それ以上の力があるように感じる」


 もしかすると勇者の力が覚醒したのかもしれないな。

 あの光の女といいこいつらといい、今年何かあるのか?何かが起きるのか?





















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アンダーワールドクロニクル
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[良い点] 魔王が現れるのかな? 薙刀かぁ…日本で習ってたんだな。
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