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作品集  作者: 狭凪
転生後の能力は残機と位階の書でした
3/4

産まれ育ちました

 はい、六歳になりました。早い? まあ、基本的に家のなかにいてあんまり変わらない日々だから時間が経つのが早いんだけど。

 その前に私記憶あります。なんかわからないけどあの泥色の奴のせいだと思ってます。それ以外に見に覚えないから。それでもなかなかに役立ってますが、思った以上に動けないのが一番辛いところだ。六歳児だからね。

 そんなわけで、なにやら貴族っぽいお屋敷のさらに妾子らしい私はお勉強を開始なようです。何があってもいいように。しかし、六歳児の脳みそに二十歳の記憶は多すぎるようで、いつもフランベ状態燥状態。歴史に地理が頭に入ってこない。どうしましょうと庭を眺めているとスコンッとなにやら頭にヒット。頭蓋骨を貫いて即死した。飛来物は折れた鎌の先のようであった。

 だがしかし、安心めされい者共。BGMと一緒に復活とまではいかないが、一歩後ろに再出現。残り残機98と残機イェイ!

 生まれ変わる前に引いた物が関係しているのだが、私が引いたのは『位階の書』と『残機』。位階の書は文字通り書物なのだが、今は記憶を写したものになっていて姿を見せる見せないは自由。いったい何の意味を持つのだろうと毎回考えている。そして残機は分かりやすく言うとゲームのあれだ。

 残機の能力はほぼ生き返りと言ってもいいが、肉体は別のものになるのでほんと違うものだ。それで今の残機はさっき減って98だが、一週間で1増えて百万スコア達成したら1増えるマジゲームの仕様だ。暦は地球に似てなくもなくなく、まあよくわからないので太陽暦で換算するといちねんで48、二年ちょいでカンストする計算だ。それでもこれまでで三機減っていると言うことには驚いた。全部不注意みたいなことでベビーベッドから落下や落下物での死亡と書いてある。なぜ死んだか記録される位階の書は便利だな。

 今は勉強と身体能力の基礎を中心に頑張っていると言うことだ。


 そして九歳。それなりに成長した私の脳みそが身辺程度の情報を処理してくれました。それによるとなにやらキナ臭いようだ。

 いや、社会地理公民を知りたかったのに。裏のがちょいちょい入ってきたせいですうちの父親は代々家系で貴族中級くらいのいちみたいで、下級貴族に金貸したりミドルリスクハイリターン系のことをしてたせいでちょこっとだけ妬み嫉みがあるみたい。2、3貴族潰してるってのも聞いた。うちの親すげえな。

 それと妾子の私にも専属の使用人を付けるみたいで、覚えが早い、強い、腹黒いで執事長のじいさまに選んでもらったらダークエルフの子が来た。すごいよこの子。仕事量があるのに数日後には全部理解して私の扱いを覚えた。最近ではベッドから叩き出されるほどだ。

 体が出来始めたので修練を受けるようにと肉体の調整用に中庭で微動だにせずつったって妄想をはしらせたり(サボタージュ)走り込み(鬼の形相の使用人から逃げる)と居合いの素振り(足腰が生まれたての小鹿なるので)を中心にやってました。そしたらすごいね、抜刀と納刀が上達したし体幹も良くなった。そしてなんとスコアが増えました。町中をフリーランしてたら加算されていてハイスコアが九千強。……いやいつになったら百万スコア行くんだよ!

 ああ、ちなみに私の容姿はレモンイエローでセミロングの異世界補正フェイス。つまり美形! 私、美形! 親父様、お袋様。私、あなたたちの美形遺伝子受け継ぎましたよ!

 ちな六人兄弟の五番目。兄貴四人の妹三人。数が合わない? まあお袋様がぁ? 使用人とぉ? モンゴル相撲でぇ? うんぬん妹妹(まいまい)。屋敷追い出されてしまいました。

 わたすぅは何やかんや? お袋様がやらかす前に親父様からの小遣いを執事長じいさまにロンダリング? マネジメント? やってもらって敷地にこっそり別邸建てましたし、私には罪なしお咎めなしで最低限のことを(お金で)約束してもらったし? てへぺろ♪


 そしてそして十四歳。元服一歩手前で屋敷がバーニン。ちょーっと親父様派手に動きすぎたようでぐっさりされたらしい。松明片手に屋敷に帰ると気前よく燃え上がっていた。燃え上がっていった。

 親父は刺されたみたいだけど生きてるみたい。まあいつかそんなことになるだろうと対策は立てていて、稼いだお金でツテを使って隠屯生活みたいな? じいさまにそんなことを聞いていたし、じいさますごいし大丈夫だろう。

 で、問題は私。家バーニンだし私の別邸もバーニン。手元に残ったのは着ている服とダークエルフの使用人とじいさまの孫と武器と、あとダークエルフが担いでる衣装ケースと千両箱(ちょきんばこ)のみ。うんまあいけるね。キナ臭さが焦げ臭さに変わったからじいさまに確認したら今日決行ってことで準備してまして、てへぺろ♪

 と言うわけで私たちの冒険はこれからだ!





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