#87 かつての仲間と裏切り?
お待たせしました。第87話公開です。今回は暫くファングがメインのお話かな(´・ω・`)今回からまたグロテスクシーンがあるので読むときは気をつけて下さいm(_ _)m
カルベル王国の出発まで、あと二日を迎え、五人はレンの部屋に集まっていた。
「なんで、ダメなのファング!」
「いやダメだろう」
レンとファングが喧嘩していた。
「珍しいわね。レン君とファングが喧嘩なんて」
「仕方ないですよ。ファングさんが止めるのも分かりますよ」
喧嘩の理由は簡単で、レンが精霊依の練習をしたいと、ファングに提案していたが、即答で拒否されたのでレンは不満が爆発していた。
「アクト、レンに何か言ってやれよ。お前からも言えば、レンも納得するから」
ファングはアクトを呼び出していた。
【ファング、俺に振らないで欲しいんだけど、レンが睨み付けているでしょう】
アクトは喧嘩している二人に、関わりたくない様子だった。
「何弱音を吐いているんだ。お前が言わないと、レンが無茶するだろう」
中々言わないアクトに、ファングがイライラしている。
【はぁ仕方ない。レン、ファングが言っている事は正しいぜ。お前らは二日後にカルベル王国に行くんだろう?】
「そうだけど、アクト達は姿を消してずっと聞いていたでしょう?」
【うっ、それは‥‥‥】
図星を突かれて、アクトが怯んでいた。
「アクト、レンに指摘されるくらいで怯むな」
【分かっているけど、レンの威圧感がぁ】
レンがもの凄く睨むので、アクトは契約破棄されると思い始めて、中々言い出せない。
「アクト、俺がついているから、安心しろ」
【あぁやけくそだ、レン、半精霊を使えば、大量の魔力を消費するんだぞ】
「分かっているけど、精霊依の状態を確かめるのに何でダメなの?」
【そんなの簡単だろう。精霊依を使う度に魔力を使うんだぞ】
「ちょっとくらい良いでしょう?」
アクトに言われたが、レンは納得してなかった。
「いい加減にしろレン、俺がどんな思いで言っていると思うんだ」
「ファング‥‥‥」
ファングが普段見せない感情をレンに見せていたので、レンは精霊達の表情を見ていた。
僕は精霊達に心配されていたのか?
精霊達はレンを心配そうに見つめていた。
「ごめんファング、僕が悪かったよ」
「分かれば良いんだよ、だからレン、俺やアクト達を心配かけるな。お前の事はアクト達が良く知っているんだからな」
レンとファングが和解していた。
「はぁ、一時はどうなるかと思ったわ」
「ごめん、皆」
「お前らは呑気に寛いで」
「まぁ俺様達が介入しても、解決しませんからね」
レンの部屋で皆が喋っていると、扉を叩く音が聞こえた。
「おい、誰かいるか」
「はい、今開けるので、扉を叩かないで下さい」
扉をドンドン叩くので、レンが切れながら扉を開けていた。
「何か用ですか?」
扉を開けると、高学年の生徒が一人いた。
「お前がいると言うことは、ファングはいるか?」
高学年の生徒がファングを呼び出していた。
「あぁ、俺に何か用か?」
ファングは高学年に呼ばれる理由がないので、首を傾げながらやって来た。
「お前宛に手紙を預かっている」
「俺にか? 普通寮長が持って来るんじゃないのか?」
ファングは違和感を感じていたが、とりあえず受け取っていた。
「それじゃ手紙はちゃんと渡したからな」
手紙をファングに渡すと、高学年の生徒はレン部屋を立ち去っていた。
「ファング、誰からの手紙よ」
奥で休んでいたアリスが聞いて来た。
「まだ見てないぜ。えっと、クライブ・ハンスだと」
手紙を出した相手の名前を見て、ファングが驚いていた。
「誰なのクライブ・ハンスって」
「えっと、俺が小さい時に、貴族の剣術を習っていた奴の一人だぜ」
「へぇ、ファングに友達がいたんだね。最初に会った時はいないと言っていたよね」
「言ったぜレン、クライブは友達じゃないぜ。ただの剣術仲間だよ。俺が初めて友達になったのはお前だよレン」
「それ友達じゃないの?」
ファングの友達基準が分からなかった。
「俺が友達と決めているのは、俺をちゃんと見てくれる奴だよ」
「それじゃクライブは、ファングの基準に入らないの?」
「そうだな。確かに彼奴は俺をちゃんと見てくれるけど、何か信用出来ない部分があるんだよ」
ファングは、クライブから感じる違和感を直感で悟っていた。
「ファングの直感は当たるけど、本当に信用出来ない人なの? ちゃんと手紙が来ているよね」
「確かに、多分あの約束の答えを聞きたいんだな」
「ファング、昔何か約束したの?」
「あぁ、色々な、だけどこれは俺が自分で解決するよ」
ファングは四人に言いずらそうだった。
「まぁ、昔の事なら僕達は入れないかな。ファング、クライブがもし来ているのなら、行って来たら」
「だけど俺にはレンの傍にいる使命が‥‥‥」
ファングはレンが心配だった。
「本当ファングは心配症よね。私達やレン君の精霊、更に黒竜の二人も居るんだから安心して行って来なさい。それに何かあったら、アクト達が報告するでしょう」
「それもそうだな。分かったよお前らの好意に甘えるよ。アクト、レンに何かあったらすぐに報告しろよな」
【分かったぜ。ファング】
「それじゃレン、俺は行くな」
「うん気をつけて」
ファングは手紙を握りしめると、待ち合わせ場所に向かって行った。
「何かファングがいないと詰まらないわ」
ファングを弄れなくて、アリスが詰まらなそうな表情を見せていた。
「それファングが聞いたら確実に怒られますよ」
「えっ、良いじゃない」
「アハハッ、ファングが出掛けたから、僕達は喫茶店で時間潰す?」
行く場所がないので、喫茶店で一日過ごそうと提案していた。
「それ良いわね。それにレン君の好物のスイーツが出たみたいだよ」
パイリンゴを使ったスイーツを聞いて、レンの目がキラキラしていた。
「えっ、それ本当、なら今すぐ行こう。レオス、リオスとテオを起こして、最近ファングが邪魔で寝られてないけど、とりあえず二人を連れて行かないと騒ぐからね」
「了解、すぐ起こして来るね」
レン達はファングが出掛けている中、喫茶店でおいしい物を食べようと決めていた。レン達が喫茶店に向かっている頃、ファングは一人、手紙に書かれた待ち合わせ場所に移動していた。
「はぁはぁ、何で人が立ち入らない森の中なんだ?」
ファングは手紙に書かれた待ち合わせ場所を不審に思いながら、とある森を奥に進んでいた。
「おいクライブいるんだろう?」
森の開けた場所に出ると、ファングは大声で叫んでいた。
「おぉおぉ、懐かしい声だな」
森の中を木魂するように、クライブの声が響き渡っていた。
「いい加減出てこい、何で人が寄り付かない場所を選んだ」
「おや、そんなに不機嫌になるなよ。折角お前と二人だけの場所を選んでやったんだぞ」
ファングが大声で叫ぶと、クライブは何時の間にかファングの背後にいた。
「ちっ、何時の間に、俺の背後にいたんだ」
ファングは咄嗟に、背後にいるクライブから離れていた。
「おいおい、久しぶりの再会なのにそれはないぜ」
クライブは不気味な笑みで、ファングを見ていた。
「会うのはかなり久しぶりだけど、お前何か変わったな」
「当然だろう、数年経てば、誰でも変わるぜ」
クライブの姿は、まるで盗賊みたいな装備を身に付けていた。
「お前、盗賊でもやっているのか?」
「へぇ、俺が盗賊でもやっていると思っているのか? 俺は近距離が得意だから、自然と盗賊スキルを身に付けているだけだぜ」
クライブの説明を聞いて、ファングは納得していたが、クライブが時々、不敵な笑みを見せるので何か違和感を感じ取っていた。
「まぁ、クライブが変わった事は分かったけど、俺を呼び出した理由は何だ?」
ファングはさっさと用件を済ませて、レンの所に戻りたかった。
「用件は簡単だろう。ファング、俺と一緒世界を変えようぜ。お前が失望した世界を変えるんだよ」
クライブは小さい頃の約束を実行しようとしていた。
「クライブ、それなんだけど、俺はお前と一緒にいられない悪いな。俺は新しい世界を見せくれる奴に会って、今ではそいつに尽くしているから、お前との約束は果たせない悪いなクライブ」
ファングが断ると、クライブは不気味な笑みで言った。
「へぇ、やっぱりレン・フォワードがお前を変えたのか」
レンの言葉が出た途端、ファングの表情が険しくなっていた。
「お前、何でレンを知っているんだ」
「おっ、やっぱり図星かぁ」
「答えろクライブ」
ファングはクライブを不振に感じ始めていた。
「えっ、そんなの簡単だよ。だって俺、レイン王国にいたからな。まぁお前らの姿を見てないけど、活躍の話を聞いたんだよ」
「あの王国、俺達の噂をばらまいているのか」
クライブの話を聞いて、頭を押さえていたが、突然クライブが笑い出した。
「アハハッ、お前がそんな顔するの初めて見たよ。しかし、あの王国の自衛団は面白いね。捕まった人に会える緩さに」
「お前、何を言っているんだ?」
クライブが突然、レイン王国の自衛団を話し始めたので困惑している。
「だって、自衛団の人に化けて、捕まった人の拷問をしてもバレないんだぜ。まぁ捕まった人は全部俺が魔力を吸って、今頃精神損失して、今までの生活出来ないけどなアハハッ」
「お前、本当にクライブなのか?」
クライブが笑いながら、レイン王国の出来事を話しているので、ファングは憤りを隠しきれなかった。
「あぁ、俺はクライブだけど?」
「なら、お前が話した事が事実なら、お前は人間じゃない」
「お前だって、人間じゃないだろう? 精霊ファング?」
「なっ、何で俺が精霊だって知っているんだ!」
クライブに精霊を知られて、ファングが動揺している。
「さっき言っただろう。俺は自衛団に化けて、捕まった奴に話を聞いたんだよ。まぁ、詳しい話さないから、俺がちょこっと、魔法で喋らせたけどなアハハッ」
「クライブ、お前変わったな」
クライブが変わり果てていたので、ファングは警戒していた。
「まぁ、話はこれくらいにして、ファング、俺の所に来いよ」
クライブが誘っていたが、ファングはキッパリ断っている。
「悪いけど、俺はレンの精霊だからお前には付き合えないぜ。じゃあ、俺は戻るけど、もうお前に会うことはないぜ」
「ファング、お前には失望したよ」
ファングはクライブに伝えて、レンの所に行こうとした時、クライブは不気味な笑みでファングを襲っていた。
「クライブ、お前、グッハ」
クライブは何時の間にか、ファングの正面に現れ、ファングの腹に短剣が刺さっていた。
「はぁ、ファング、本当に残念だよ」
「グッハ、体が動かない」
「あぁ、言い忘れたけど、その短剣、精霊を麻痺する特殊な薬品を塗ってあるんだ」
ファングは傷を癒やそうとしたが、全身麻酔で傷を治せなかった。
「クライブ! レン俺はここで死ぬのか、俺はまだレンの為に尽くさないと行けないんだ」
ファングは弱音を吐きながら、自分の死を感じ始めていた。
「アハハッ、良いねその絶望、俺の仲間になれば助けてやるぜ」
「誰がお前の仲間になるか、お前は俺を裏切ったんだからな」
「ファング、昔の事を悔やんでいるのか?」
「当たり前だ、お前は俺と一緒に世界を廻ろうと決めたのに、お前は俺を置いて、何処かに消えたんだからな」
ファングは昔の苦い経験から、本当に信用出来る人以外、仲間だと思えなくなっていた。
「アハハッ、やっぱり絶望していたんだ。良いねお前のその顔、俺は好きだぜ。もう一度聞く、俺の仲間になれ」
「断る!」
ファングはクライブの誘いを再度断っていた。
「はぁ、本当に残念だよファング。仕方ない、これでも抵抗出来るのかな?」
「グッハ、クライブお前、人間じゃないのか?」
クライブの体が一部変化して、触手みたいな物がファングの傷口から侵入して、侵食を始めていた。
「麻痺で傷口を治せないだろう」
クライブはファングの腹に刺さった短剣を抜いて、見せながら話していた。
「クライブ、てめぇ、絶対に許さない‥‥‥グッフ」
「おいおい、威勢だけは人一倍だな。だけど、お前は俺と一つになるんだよ。お前の力有難く頂くぜ。まぁ、お前を取り込んだら、お前の仲間を始末してやるよ。お前の知っている奴を消去しないとな」
「クライブ、お前だけは絶対に許さない」
ファングは何とか突破口を探そうとしていたが、次第に意識が遠のき始めていた。
「ファング、お前は終わりだな。本当失望したぜ」
「レン‥‥‥俺は絶対にここでは終わらないから‥‥‥だから俺の帰りを信じてくれ‥‥‥」
レンはその場に居ないが、ファングはレンを思いながら、気絶していった。
「あぁ、ファングの魔力が俺に流れてくるアハハッ、良いぞこれで俺は更に強くなる。さぁファング、お前の真の姿を見せろ、俺も真の姿でお前と一つになってやるアハハッ」
クライブは魔神みたいな姿になると、ファングの体に巻き付き、腹に出来た傷口を目がけて次々に触手を突き刺していた。
「あぁ、これがファングの真の姿、良いぞ凄い魔力量だ。うっ、どうやら俺も一つになる過程で意識を失いそうだな。ファングもう直ぐだよ、お前の力と肉体は俺が受け継いでやるよアハハッ」
フォレストになったファングを、再びガッチリ巻き付け直すと、クライブはファングを侵食しながら、声だけが森の中で響き渡っていた。
「はぁ、これがパイリンゴパフェ何だね」
行きつけの喫茶店の中では、レン達が新作スイーツを食べようとしていた。
「レン君、食べなよ」
「うん、食べるけど、ファングに悪い事したかな?」
ファングが大変な状況になっている事を知らないレン達は、ファングが戻って来た時を考えていた。
「良いわよ別に、ファングが来たら頼めば良いし、来ないならまた明日でも行けば良いでしょう?」
「それはそうだけど、何かファングに悪いと思って」
レンは罪悪感を感じていた。
「はぁ、レン君の罪悪感が始まったよ」
アリスはレンを見ながら、ため息を吐いていた。
「アハハッアリスさん、レン師匠はファングを気遣っているんですよ。ファングはレン師匠の精霊ですから」
「そうだよ、レンお兄ちゃんはファングお兄ちゃんを大事にしているからね」
「そうね、今頃ファングは、クライブに会えているのかしら」
四人はファングの事を心配していた。
「まぁ、手紙に待ち合わせ場所が書いてあるから大丈夫でしょう。まぁ、方向音痴じゃなければの話だけど」
「ファングに限ってそれは無いわね。まぁ、ファングのあの能力は別だけど」
「あの能力ねぇ、アハハッ」
ファングは周囲を探知出来る能力を持っているが、探知した物体の形があやふやなので、あまり使えなかった。
「アリスさん、ファングが聞いたら怒りますよ」
「だって事実だから、レイス君は知らないけど、本当使えないのよ。レオス君のサーチの方が優秀よ」
「確かにファングの能力で使えない部分はあるけど、敵を探るくらいは出来るから、ファングに取っては大事な能力だよ」
レンがファングの弁明をしているので、アリスが呆れていた。
「はぁ、レン君はファングに優しいわね」
「ファングは僕の精霊だからね」
レンとアリスがファングの事で話していると、リオスとテオが声を掛けてきた。
〈レン、食べないのか?〉
〈レン、これ凄く美味いぜ〉
レンはアリスと話していて、中々食べ物に手を付けてないので、リオスとテオが心配していた。
「大丈夫だよリオス、テオ、ちゃんと食べるから心配しないで、リオスとテオは好きなだけ食べな」
〈うん、食べるけど、レンが食べないと食欲が湧かないぜ〉
〈僕もだよ〉
リオスとテオは、食べるのを止めて、レンが食べるのを待っていた。
「本当、リオスとテオ君はレン君を心配してくれるわね。それに日に日に賢くなっているみたいだし、将来は最強の黒竜になるわね」
「アハハッ、最強の黒竜かぁ、目立たなければ、僕はあまり気にしないけどね」
最強の黒竜にはかなり興味があるが、目立つ事だけは避けたかった。
〈俺、レンの為に最強になる。なぁ兄さん〉
〈そうだね、僕とテオが力を合わせれば最強の黒竜になるね〉
リオスとテオはレンの期待に答えるため、意気込んでいた。
「最強になるのは良いけど、寝てばかりで大丈夫なのかしら」
「それなんだけど、リオスとテオは寝てないよ。最近は僕の部屋にある本を読んでいるだよね。まぁ勝手にだけど」
リオスとテオはレンが居ない部屋でこっそりと、レンの教材類を読んでいたが、教材類が違う場所に置いてあったのでレンにバレていた。
「凄いわね。普通召喚獣が勉強するの?」
リオスとテオの行動にアリスは驚いていた。
「僕も思ったんだけど、言っても言うこと利かないんだよ」
「僕の教材類も勝手に読んでいるんだよ」
「えっ、レオス君の魔法書まで読んでいるの、まさか私たちが使っている魔法まで使えるんじゃないの?」
アリスの予感は的中しているので、レンとレオスは言いにくかった。
「それなんだけどねアハハッ」
「僕も何て言えば良いか分からなくて」
「勿体振らないで、教えてレン君、レオス君」
アリスがしつこく聞いて来るので、レンは頭を押さえながら、リオスとテオに頼んでいた。
「リオス、テオ、どっちでも良いから、見せてあげて」
レンが言うと、テオが手を挙げて、手のひらに炎を出していた。
「うぁ、本当に私達が扱える魔法まで修得しているの? 普通のドラゴンの域を超えているわ」
「俺様も始めて見ました。リオスとテオはただの黒竜じゃないですね」
テオの魔法を見て、アリスとレイスが驚いていた。
「いや、普通の黒竜だからね。リオスとテオは頭が良いんだよ。多分だけど」
アリスとレイスに言われて、自信がなかった。
〈俺と兄さんは普通の黒竜だよ。ただ黒竜でも珍しい双頭の黒竜だから知識や魔力量も二倍なだけだぜ〉
〈レン、僕とテオはね、早く一人前の双頭の黒竜になりたいんだよ。それにレンに助けて貰ったから、その分他の黒竜と違う所を見せたいんだよ。レンは僕とテオの恩人だからね〉
リオスとテオは、他のドラゴンとの違いを示したかった。
「凄い、言葉遣いも丁寧過ぎるわ。やっぱり普通の黒竜じゃないわね」
「アリス、リオスとテオが怒るよ。それに僕が契約したんだから後悔はないよ」
「まぁ、レン君が呼び出した召喚獣だから、私達は何も言わないわよ」
「そうですね、リオスとテオはレン師匠に懐いているし、レン師匠に忠実ですからね」
アリスとレイスはリオスとテオを見ながら、関心していた。
「それじゃ、食べようか」
「そうね、今頃ファングは何をしているかしら」
「僕に言われても困るけど、どこかでお腹空かして捕食してないか心配だよ」
ファングはレンに隠れて、モンスターを捕食していた過去があるので、かなり心配していた。
「それはないと思いますよ。ファングは一度レン師匠にキツい制裁を受けてますから、やるのはあり得ません。やったら確実に終わるのは分かっていますからね」
ファングは一度、レンに内緒でリブルス森林でモンスターを狩っていたので、ファングに限って二度も過ちするのは考えにくかった。
「なら良いんだけど、ファング、ちゃんとクライブと話せているかな」
「大丈夫よ。さぁ食べましょう。リオスとテオ君が食べるのを待っているわ」
「そうだね、食べよう。うーん美味しい!」
レン達はファングに内緒で、新作スイーツなどを堪能しながら、喫茶店で時間を潰しているのだった。
次回更新は未定です。温かくお待ち下さいm(_ _)m




