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異世界転生したらヒロインや仲間が最強すぎて、なぜか護られています!  作者: 緑青白桃漠
第6章 久しぶりの学園生活とカルベル王国の反乱部隊!
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#84 三学科合同説明会!

お待たせしました。第84話公開です。久しぶりの授業だけど、四人はレン君に纏わり付いているみたいですね(。>ω<。)

 今日は五人それぞれ授業があるため、何時ものように朝から学園に行く準備をしていた。


「何で僕の部屋で学生服に着替えるの、ファングは学生寮に入れたんだから、自分の部屋でやってよ」


 学生寮に入れるか管理人に聞くと、まだ入れると言われたので三日前から、ファングは学生寮に入っている。


「良いだろう別に、レンの部屋からちょっと遠いんだよ。その間に何かあったらどうするんだ」


 ファングの部屋は、レンの部屋から右に三つ行った所にある。


「いや、レオスが居るし、それに僕の召喚獣や精霊も居るから、大丈夫だと思うんだけど?」


 指摘すると、ファングは着替えている途中で、レンにしがみついてきた。


「レン、俺を捨てたりしないで」

「ファング、離れろ! 何でちょっとした事で、僕がファングを切り捨てるの?」 


 ファングがしがみつくので、レンは両手で引き離そうとしていた。


「嫌だぁ、俺はレンと居たいんだよ。俺を精霊として見てよ」

「分かったから、僕にしがみつくなぁ」


 レンはファングに甘かった。


「よし、どうだレン。やっと夏服に変えられたぜ」


 ファングは、新しく新調した夏服を自慢していた。


「やっと夏服にしたんだね。今回も夏服じゃなかったら流石に引くね」

「レン、俺だけ夏服じゃなかったら不自然だろう。とりあえずちょっと俺の所に来てよ」


 ファングに呼ばれたので、レンは首を傾げていた。


「ファング、どうかしたの?」

「別に、何もないけど、よしこれでオッケーだな」


 ファングは、レンのネクタイを直していた。


「えっ、これの為に呼んだの?」

「当然だ、レンにはしっかりして欲しいからな。だって俺のマスターだろう?」

「ファング、マスターと言わないで、普通にして」

「相変わらず、レンはキツいよな。俺はレンの精霊なんだぞ」

「確かに僕の精霊だけど、普通にして」

「分かったよ。本当冗談が通じないな」


 ファングはちょっとふて腐れていた。


「さて、レオスも準備出来た」

「うん、準備万端だよ。レンお兄ちゃん」

「じゃあ、まだ時間あるからちょっと待とうか、先に行くとアリスがうるさいからね」


 アリスとレイスが来るまで、まだ時間があるので三人はちょっと床に座って、休んでいた。


「所で、カイトは元気にしているの?」


 ファングとカイトを説教した後、一度も喋ってないので元気にしているか心配だった。


「それなら大丈夫だよ、カイトはかなり元気だぜ。今にもレンと話したい様子だからな。あの時の事を反省して、今はレンの命令を待っているぜ」


 レンの説教の後、カイトの性格は変わっていた。

 

「へぇ、カイトがねぇ‥‥‥」

「お前、カイトが怒るぜ。ほら、カイトが俺の体を‥‥‥って、やり過ぎだよ」


 カイトはファングのお腹を突き上げるように、合図していた。


「本当だぁ、かなり元気だね」

「元気過ぎる、レベル超えているだろう。毎日うるさいんだぜ、レン君から命令ないのと言ってきたり、レン君の近くに必ず居ろとか言ってくるんだぜ。とにかくしつこいんだよ」


 カイトはいちいち、レンの現状をファングから聞き出していた。


「そうなんだ、アハハッ」


 レンは、苦笑いをしていた。


「レン、笑い事じゃないんだけど。元気過ぎるカイトを止めてよ」


 最近過激すぎるカイトを止めて欲しいと、ファングが訴えていた。


「別に良いんじゃないの? 元気なら、問題ないでしょう?」

「問題ありだぜ。最近、カイト変なんだよ。まるで別人だよ」


 カイトの性格が変わっているので、ファングはレンに助けを求めていた。


「何で僕に助けを求めるの? ファングが直接理由を聞けば良いだろう」

「それが‥‥‥レン以外は、話さないと一点張りで」


 ファングの言葉を聞いて、レンは呆れた表情を見せていた。


「はぁ、それって、僕と話したい口実だよね」

「多分、そうだぜ」


 ファングも分かっているみたいだった。


「はぁ、ファング。アリスとレイスが来るまで、時間があるから変わって」


 レンはため息を漏らしていた。


「分かったよ、レン。本当、カイトは何をしたいんだよ」


 ファングは渋い顔をしていが、カイトと入れ替わっていた。


「レン君、僕に何か用かな? エヘヘッ」


 カイトが凄い笑顔で、レンを見ていた。


 うぁ、何か凄い笑顔で、にやけているよ。


 カイトは時々、笑みがこぼれて不気味だった。


「カイト、ファングから聞いたんだけど、何があったの?」


 カイトに質問すると、笑顔で答え始めていた。


「レン君、聞いて僕、考えたんだよ。あの説教以来、僕は色々悩んだよ。僕は何をやっているんだってね」


 カイトはレンに説教された後、フォレストの中で色々悩んでいた。


「へぇ、それで答えは見つかったの?」


 カイトが笑顔でレンを見つめるので、目を逸らしながら聞いていた。


「見つかったよ。答えは単純で、全て僕が悪いんだよ」


 カイトは怠けていたせいで、ファングとの力の差が出始め、自分だけ置いて行かれる不安から、モンスターを捕食して力を補おうとしていた。


「カイト、それは自分が悪いよ。カイトとファングは二人で一つなのに、全く動けてなかったからね。カイトはファングと同じ筈なのに、何で動けなかったの?」


 ファングとカイトは同じ体の筈なのに、カイトだけ全く動けてなかったので、何か原因があると思っていた。


「レン君、それは僕がずっとサボっていたのが原因だよ。ファングから、フォレストの中で体を動かせと言われていたんだけど無視していたから」


 カイトはファングから助言されていたが、全て無視してフォレストの中で寛いでいたのが原因だった。


「それじゃファングが怒るのも分かるよ」

「ごめんレン君、僕のせいで迷惑掛けて、だから僕は心を入れ替えたんだよ。見てよレン君、ファングの体を自在に動かせるよ」


 カイトはファングの体で遊んでいた。


「カイト、ファングに怒られるよ。もしかして、ずっとフォレストの中で体を動かしていたの?」

「そうだよ、僕、頑張ったんだよ。それとレン君は何で、僕を呼んでくれないの?」


 カイトはレンに説教されて、落ち込んでいると思っていたが、予想違いだった。


「いや、カイトはフォレストの中で、ファングのサポートすると言ってなかった? それにカイトは死んでいると同じとか言ってなかった?」

「確かに言ったけど、ファングの姿なら大丈夫だよね。フォレストの時しか、表に出られない何て嫌だよ」


 カイトが我が儘を言っている。


「僕に言われても困るけど、あとはファングと話し合ってよ」

「えっ、ファングに言っても絶対に替わってくれないよ」

「まぁ、分かりきった答えだね」

「レン君、僕をファングみたいに厄介者にしてない」

「僕がそんな風に見える?」


 レンは目線を逸らして、話していた。


「レン君、何で目線を逸らすの? 絶対に厄介者にしているよね」

「別に厄介者にしてないけど、急にファングみたいになるから、嫌なだけだよ」


 ファングみたいに接してくるので、レンは若干引いていた。


「仕方ないよ。僕とファングは二人で一つ何だから、ファングの性格が出てもおかしくないよ。それに僕とファングは精霊フォレスト何だからね」

「そうかも知れないけど、変わりすぎだよ」

「そうかな‥‥‥多分そうだね」


 カイトは一瞬、過去の自分を振り返っていた。


「まぁ、カイトが元気で僕はよかったよ」

「ありがとうレン君、これからは怠けたりしないよ。だからレン君、何かあったら必ずファングに言ってよ。僕はファングを通して聞いているし、記憶も共有しているんだからね」

「うん、分かったよ」

「じゃあ僕は戻るよ。そろそろアリスが来る時間でしょう? ファング、あとは頼んだよ」


 カイトは軽くお腹に手を当てると、ファングと入れ替わっていた。


「はぁ、カイトは何で俺に相談しないんだよ」


 入れ替わりで中で聞いていた、ファングは嘆いていた。


「それはファングが悪いからでしょう? 入れ替わってあげないから、最終手段を使ったんだよ」

「そんな事は絶対にないぜ。俺に言えば、変わってやるよ」

「本当かな?」


 レンは疑いの目でファングを見ていた。


「レン、信じてくれよ。ちゃんと言えば変わってやるから。なら、カイトに伝えるから良いだろう」

「はぁ分かったよ。ならカイトとちゃんと話し合いなよ」

「あぁ、今話すよ」


 ファングはカイトに対して、納得していない表情をしていたが、とりあえず伝えていた。


「レン君がそんな事を言っていたの?」

「そうだよ、だから表に出たかったら、絶対に俺に良いなよ」


 ファングは、精神の中にいるカイトと会話していた。


「分かったけど、気持ちだけで良いよ。僕はまだレン君に顔向け出来ないから。僕はフォレストの中で早く、ファングと同じ力と感覚を取り戻すよ」

「分かった、ならちゃんとフォレストの中で鍛えろよ」

「任せてファング、次レン君がフォレストを呼んだ時には立派になっているから」

「カイト、期待しているぜ」


 カイトはファングと約束を交わしていた。


「それじゃ、リオス、テオ、僕達は学校に行って来るから、留守番宜しくね」

〈任せて、レン。お昼にはちゃんと呼んでね〉

〈レン、俺と兄さんはレンのベッドで寝てるから心配するな〉


 リオスとテオは、レンが寝ているベッドに移動していた。


「お前ら本当に賢いよな。我が儘言わないのか?」


 レンの命令以外は、特に行動することが無いので、ファングは疑いの目をして、質問していた。


〈ファング、僕とテオをそこら辺のダメドラゴンと、一緒にしないで〉

〈そうだよ、ファングは本当にバカだね。勝手に行動したら契約者に捨てられるよ〉

「お前ら、本当に子供の黒竜なのか? 普通なら一つくらい我が儘あるだろう」


 ファングが、リオスとテオにキレていた。


「ファング、喧嘩しないで、さっさと行くよ。それじゃ宜しくね」

「納得いかないけど、ちゃんと部屋で過ごせよ」


 ファングはリオスとテオに色々言うと、三人はレンの部屋を後にしていた。


〈ファングは、相変わらずうるさいぜ。兄さん寝よう〉

〈そうだね。ファングがいつも騒ぐから、ゆっくり寝られないよ〉


 ファングが毎朝、レンを起こすのでリオスとテオはゆっくり寝られなかった。


〈兄さん、レンの匂いがするよ〉

〈ふぁ、何かレンの匂い嗅ぐと落ち着くね〉


 リオスとテオは、うるさいファングがいなくなったので、二人抱き付くように、レンのベッドで眠りに入っていた。


「レン君、おはよう」

「レン師匠、おはようございます」


 いつものように、学生寮の玄関入口でアリスとレイスが待っていた。


「おはようアリス、レイス、もしかしてかなり待った?」

「私とレイス君は、今来た所よ」

「よう、アリス、レイスおはよう」

「アリスお姉ちゃん、レイスお兄ちゃん、おはようございます」

「おはよう、レオス君、ファングは相変わらず適当ね」


 挨拶が面倒くさい、ファングに呆れていた。


「良いだろう別に、どうせお前らくらいしか、挨拶しないんだから」

「それでも普通は挨拶するわよ。まぁファングだから仕方ないかぁ」

「アリス、お前はいちいち余計な事が多いんだよ」


 朝から、二人が喧嘩していた。


「相変わらず、朝から暑苦しいですね」

「そうだね。暑い中で更に暑くしているよ」


 レンとレイスはヒソヒソと話しながら、アリスとファングに呆れていた。


「ファングに構っていたら、暑苦しくて仕方ないわ」

「何だとアリス」

「それよりも、レン君の制服可愛いわ」

「おい俺の話を聞け!」


 ファングはアリスに怒っているが、軽く受け流していた。


「そうかな‥‥‥」


 アリスの顔がにやついているので、答えにくかった。


「レン君、可愛いわ」

「お前、レンがどんな服を着ても可愛いとしか言わないだろう?」


 アリスはレンが好きなので、どんな服を着ても可愛いとしか言わなかった。


「あら、何の事かしら?」

「お前は都合が悪いと、知らん振りするんだな」


 ファングはアリスの行動に呆れ気味だった。


「それよりも入学式で制服見ていたけど、各学科で制服が違うんだね」


 アリスとレイスの制服を見て、頷いていた。


「当たり前だぜレン。制服で学科を見分けるからな」

「それもあるけど、一番は学科のイメージよね。私は魔法科だから、魔術師をイメージした制服よ。しかも魔術師みたいだから動き憎いわ。それに帽子は必要あるのかしら?」


 アリスは学校が決めた制服に、いちゃもんを付けていた。


「レイスは、動きやすい制服だね」

「当然ですよ。アリスさんみたいに動き憎かったら、敵にやられますよ」


 レイスの制服は格闘に特化した作りの制服だった。


「レイス君の制服が一番良いわね。かなり動きやすいし」

「そうですか、僕はレン師匠の方が良いですよ。これだと、格闘科と間違われます。騎士を目指している人は可哀想ですよ」

「確かに、騎士を目指している人は辛いね」


 レイスは剣武術科なので、格闘と騎士が合わさった学科である。


「レン君とファングはシンプルで良いわね。ごく普通で羨ましいわ」

「そうかな? 僕は魔法騎士科にあった制服がよかったよ。何で魔法騎士科だけ、普通なの?」


 あまりにシンプルなので、魔法騎士の先生達はサボっているんじゃないか疑っていた。


「レン君、多分魔法騎士の良いイメージがなかったのよ。その内新しい制服が出来るわ」


 アリスがレンにフォローしていた。


「そうかな?」


 レンはかなり疑っていた。


「そうよ。それよりも、ここで突っ立ってないで、早く学校に行きましょう。遅刻するわよ」

「それもそうだね」


 レンは学生服に納得していなかった。五人は急いで、学校に移動していた。


「それじゃ、アリス、レイス、またお昼で」


 アリス、レオス、レイスは別学科なので、魔法科、剣武術科、魔法騎士科に別れる廊下で別れようとしていた。


「ちょっと待ってレン君、まだ別れないわよ。教室までが一緒よ」


 アリスがレンの教室まで、ついて来ると駄々を捏ね始めた。


「いやダメでしょう。アリスとレオスは左側の廊下で、レイスは正面の廊下を進んだら教室でしょう。僕とファングは右側だから、みんなと逆方向だよ」


 入口までは一緒だけど、魔法科、剣武術科、魔法騎士科はそれぞれ、別棟に繋がる廊下を進む必要があった。


「嫌よ、レン君を教室まで見送りたい」


 アリスが一向に引かないので、ファングが手を差し伸ばしていた。


「アリスいい加減にしろ。また先生に連れて行かれるぞ」


 ファングが注意していると、レイスも攣られるようにアリスを注意していた。


「アリスさん、学校内で揉めると、魔法騎士科に行く廊下の出入りを禁止されますよ」

「うっ、分かったわ。先生達が来ると色々面倒だから」


 アリスは過去に、先生達に連れていかれた教訓があるので、レンの教室に行く事を断念していた。


「レンは、しっかり俺が見ているから心配するな」

「はぁ、ファングはズルい。レン君を独り占めして」

「仕方ないだろう。俺はレンと一緒の学科何だから」


 アリスは、ファングとレンが一緒に居ることが気に食わなかった。


「仕方ないわね。今回は我慢するわ」

「いや、学校内ではずっと我慢しろよ。お前らが来ると迷惑何だよ。いつも俺達がいる、教室の廊下が騒がしいんだよ」


 アリスが来ると、男子生徒が一斉に騒ぎ出すので、かなり迷惑だった。


「そんなの関係ないわよ。騒ぐのが悪いんでしょう? 私のファンクラブだか知らないけど、私はレン君一筋なのよ」

「お前、少しは気にしろよ。魔法科の生徒が堂々と魔法騎士科の通路を歩くのお前くらいだぞ」


 レンが入れば何処にでも付いて来るので、ファングはアリスの言い分に呆れていた。


「あのそろそろ教室行かないと、遅刻するよ」

「それもそうだな。行こうぜレン」

「ちょっと待ちなさい」


 教室に行こうとしたら、アリスに止められていた。


「今度は何だ、いい加減に魔法科の教室に行けよ」

「私も行くわ」

「いや、ダメだろう」


 アリスの行動に呆れたレンは、レオスに頼んでいた。


「レオス、あとは頼むよ」

「はぁ、仕方ないな。アリスお姉ちゃん行くよ」


 レオスは拘束魔法を使って、アリスを縛ると、宙に浮かせて、魔法科の教室に向かって歩き始めた。


「えっ、何よこれ。レオス君、これ解除しなさい。レン君、行かないで‥‥‥」

「ダメ、遅刻するから、このまま行くよ」

「レン君‥‥‥お昼になったら必ず行くからね」


 アリスの声が廊下に響いていた。


「相変わらず、レン、レン、うるさいな」

「そうだね。僕が恥ずかしいよ」


 廊下で騒いでいるので、各学科の生徒達が五人の様子をチラ見しながら、教室に移動していたので、非常に恥ずかしかった。


「そうだな。しかも、学園の見慣れた光景にされているしな」


 毎回、授業があるときは、アリスとファングが必ず喧嘩しているので、学園の生徒達は当たり前の光景だと認識されていた。


「誰のせいだと思っているの?」

「悪いと思っているけど、アリスがいちいち余計な事を言うんだよ」


 ファングが分かり切った事を言っていた。


「はぁ、多分言っても無駄だね。それじゃレイス、僕とファングは行くよ」


 最後まで付き合っていた、レイスに声を掛けていた。


「レン師匠、お昼には必ず行きますね」

「うん、分かったよ」

「レイス、間違ってレイビィスの力を使うなよ」

「誰が使うんですか? 俺様はファングみたいに失態しませんよ」

「何だとレイス!」


 ファングがキレていた。


「ファング行くよ」

「離せレン、こいつにも一発言わないと気が済まないぜ」


 ファングが激しく抵抗していた。


「はぁ、仕方ないな。フォレスト、ファングの姿のまま、僕と一緒に教室行くよ」


 ファングが抵抗し続けるので、小さな声で命令していた。


「それじゃレイス、僕は行くね」

「はい、またお昼に会いましょう」

「ファング、行くよ」

「‥‥‥分かった。今行く」


 レンはレイスに挨拶すると、操られたファングを連れて教室に移動していた。


「フゥ、何とか間に合った。ファング、席に付いて」


 レンが言うと、ファングは素直に席を見つけて座っていた。


 これで、僕とファングの距離は、離せたかな?


 ワザと遠い場所に座らせていると、ファングが正気を取り戻し、レンを探していた。


「レン、酷いよ」


 レンを見つけると、直ぐに移動して泣き付いてきた。


「ちっ、正気を取り戻したか、もう少し命令の内容を変えればよかったかな」

「レン、それだけはやめて、さっさはカッとなって悪いと思っていたから」


 ファングはレンに謝っていた。


「なら、ちゃんと反省しなよ」

「うん、ごめんレン」


 ファングは軽く頷くと、レンの隣に座っていた。


「久しぶりだなぁ、お前ら。授業が少ないからって、サボっているんじゃないぞ。学生ギルドを熟さないと、留年だからな」


 ベリッド先生が教室に入るなり、キツいこと言っていた。


「相変わらず、ベリッド先生は厳しい事を言うよな」

「そうだけど、言っている事は間違ってないよ」


 二人は長々と、ベリッド先生のありがたい言葉を聞いていた。


「それじゃ、今月の予定表を渡すぞ」


 予定表が配られると、二人は予定表を眺めていた。


「今日はこの後、三学科の合同説明があるんだね」

「そうだけど、三学科で集まるから、何か大きな行事でもあるのか?」


 三学科が集まることは普段ないので、ファングが疑問に思っていた。


「さぁ、僕に聞いても困るけど。とりあえず、何か大きな行事があるのは間違いないかな」


 レンとファングは、三学科でやる事を考えていた。


「それじゃ、お前ら、十分後に三学科の合同説明があるから、訓練棟に移動を開始してくれ。訓練棟に付いたら、三列に並べよ」


 ベリッド先生の指示で、生徒達が一斉に移動していた。


「レン、行こうぜ」

「行くけど、あまり近くに来ないで」

「何でだよレン」

「普通は、近くにいないよね。他の人から見たら、ファングが僕に、ベタ付いているように見えるから嫌なの」

「酷いレン。レンを護るために、常に近くにいるのに」


 ファングがあまりにもベタ付いて来るので、レンは嫌な表情をしながら、訓練棟に移動して整列していた。


 やっぱり三学科が集まると凄い人だよな。


 レンは整列しながら、周りを見ていた。


 しかし、これだけ居ても一学年だけだから、全学年が集まったらかなり凄いよね。


 レンは、全学年が集まった時の想像をしていた。


 それよりも、僕の右側から何か視線を感じる。


 右側を見ると、ファングがレンを見ていた。


「ファング、何で僕を見ているの?」

「何でって、お前に悪い生徒が付かないか、見ているだけだよ。レンに触れるのは許さないからな」


 ファングの言葉を聞いて、レンが呆れ顔をしていた。


「へぇ、そうなんだ。ファング、正面を見ないと、また命令するよ」

「うっ、それだけは勘弁して、分かったからそんな顔するなよ」


 ファングは納得していなかったが、慌てて正面を見ていた。


 とりあえずはこれで大丈夫だな。だけど左側からもの凄い気配が来るんだけど。多分、アリス達だよね。


 左側には魔法科、剣武術科の生徒達が整列していた。


「あぁ、右奥にレン君がいるのに、何で学科ごとの整列なのよ」


 アリスの左側隣に整列している、レオスにいちゃもんを付けていた。


「僕に言われても困るんだけど、レンお兄ちゃんの所には行きたいかな?」

「やっぱり、そうでしょう、レオス君」

「そうだねアハハッ」


 魔法科は左側奥に整列しているので、レンがいる魔法騎士科からはかなり離れていた。


「あぁ、レン君に会いたい、会いたい」

「こら、アリス・ステイ、説明が始まる前に騒ぐな」

「はい、すみません」


 アリスは魔法科の先生に怒られていた。


「アリスさんは、何をしているんでしょうね」


 レイスはアリスの声を来て、恥ずかしい表情を見せていた。


「それにしても、レン師匠が右側に見えているけど、行けないのが残念です」


 剣武術科は中央で整列しているので、魔法科、魔法騎士の生徒達を見渡す事が出来た。


「二人もレン師匠の近くに、居たいんですね」


 レイスのお腹が急に活発に動いて、合図を送っていた。


「レイス、レイビィス、それ以上動かすとバレますよ。二人の気持ちは分かりますけど、俺様はレン師匠に怒られたくないです」


 レイスは半魔神族になっているので、レイスとレイビィスが融合している存在を、他の生徒達に知られたくなかった。


「レイス、レイビィス、今はレン師匠の所に行けませんけど、見られるだけで充分でしょう?」


 レイスは剣武術科の生徒達にバレないように、お腹に手を当てて、優しく指すって精神の中にいる二人を落ち着かせていた。


「はぁ、レン師匠の近くにいたいです」


 アリス、レオス、レイスは、レンの事を気にしながら、整列していた。


「なぁ、レン。さっきアリスの声が聞こえなかったか?」

「さぁ、気のせいじゃないの? 魔法科は左側奥だから、聞こえないよ」


 先生に注意されるまで、アリスは叫んでいたが、レンは聞こえない事にして、ファングに伝えていた。


「確かにそうだな。アリスが叫んだら、騒ぎになっているよな」


 ファングはアリスの声が聞こえた気がしたけど、レンに言われると、何もなかったように正面を向いて、先生達の話が始まるのを待っていた。やがて、暫く整列して待機していると、先生が段に上がり、喋り始めていた。


「皆さん、おはようございます。今日は二ヶ月後に開催される、チーム対抗戦のチーム分けを行います」


 先生が話している中、ファングがレンにヒソヒソと話していた。


「レン、チーム対抗戦だってよ」

「そうだね。何かワクワクするよ」

「お前が浮かれている時は、何をするか不安だよ」


 ファングは、レンが勝手に行動しないか不安だった。


「それでは、チーム対抗の説明の前に、チームを作りましょう。チームは五人で、学科固定でもオッケーですよ。ただし、魔法科、剣武術科、魔法騎士科だけのチームだとかなり不利になるので、考えてチームを作って下さい」


 先生の説明を聞いて、レンが考えていた。


 なる程、五人のチームかぁ。アリス達と離れるチャンス、今度こそ、他のチームと組むぞ。


 レンは意気込みながら、先生の合図が来るのを待っていた。


「それでは、今からチーム対抗のチームを作って下さい」


 先生の合図で、一斉に生徒達がチームを作り始めていた。レンはチームに入れてくれる生徒を探そうと、周りを見渡して移動したが、何故か足が動かなかった。


 あれ、何で足が動かないんだ?


 レンは必死に足を動かそうと、頑張っているとファングに声を掛けられた。


「レン、諦めなよ」

「まさか‥‥‥」


 レンは足元を見ると、影から黒い触手で押さえ付けられているのが確認出来た。


「ファング、何でこんな酷い事をするの?」

「悪いレン。精霊の力を使った事は謝るよ。何でも罰を受けるから。それにレンを他の生徒にやるくらいなら、俺が作った方が良いだろう?」


 ファングの説明を聞いて、レンは膝から崩れていた。


 終わった。チーム対抗までこの四人に拘束されるなんて。


 レンが地面を叩いていると、アリス達がやって来た。


「ファング、レン君を確保してくれて助かるわ」

「流石ファングですね。レン師匠を捕まえくれて」

「ファングお兄ちゃん、レンお兄ちゃんを捕まえてありがとう」


 三人は、レンが他のチームに行かないでホッとしていた。


「何で、みんなホッとした表情をしているの? 僕は他のチームに行きたいの」

「レン、諦めなよ。俺達はレンと約束しただろう。お前が何処に行こうと必ず護ってやると」

「ファング、学園の行事まで実行しないで」


 レンは怒っていたけど、四人は関係ない表情を見せていた。


「レン君、私達は他の生徒達から護っているのよ」


「アリスさんの言う通りです。レン師匠が他の生徒に扱き使われる可能性がありますからね」


 アリスとレイスが強引な理屈を付けて、レンを説得していた。


「何その理屈? はぁ、もう良いよ。どうせチームが確定するまで拘束するんでしょう」

「悪いなレン」


 ファングは暫く、レンが移動しないように拘束を続いていた。


「ファング、お昼になったら分かっているよね」

「あぁ、罰を受ける覚悟は出来ているよ」


 ファングは罰を受けてでも、レンを他の生徒に行かせたくなかった。


「それではチーム作りが完了したので、説明を行いますね。君達には、二ヶ月後に開催されるチーム対抗に出て貰います。チーム対抗の競技やルールは開催当日まで秘密なので、チームで対策を考えたり、交流を深めたりして、当日に備えて下さい。それでは各チームに紙を渡しますので、今日の放課後までにチーム名を記入して、先生に提出して下さいね」


 魔法科の先生が説明を終えると、各チームに紙を配られていた。


「それでは、皆さんチーム対抗に備えて、午前中はチーム内で交流を深めて下さい。午後は各学科で授業があるので忘れないようにして下さいね」


 先生の説明が終わると、午後の授業まで自由行動だった。


「それじゃ、午後の授業まで、僕の部屋にいる?」

「そうね、私達はずっと一緒にいるから、チーム内の交流は必要ないわね」

「分かり切った事を言わないで」

「何でレンが地面を叩いているんだ?」


 四人から離れない為、レンは地面を叩きながら悔しがっていた。


「それじゃ行きましょう、レン君」


 アリスが手招きしていた。


「そうだね、アハハッ‥‥‥」

「レン、大丈夫かぁ」


 ファングは、暗い表情をしているレンを心配していた。


「大丈夫じゃないよ。部屋に戻ったら覚悟してよ」

「うっ、分かったよ」


 ファングはレンに言われて、暗い表情を見せていたが、五人はレンの部屋に向かって、移動を始めているのだった。

次回更新は未定です。温かくお待ち下さい。m(__)m

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