#81 ヘドロトード大量駆除?(中編)
お待たせしました。第81話公開です。魔道列車のフリーパスをゲットするため、依頼中のレン君達はこれから、ヘドロトードの大量発生の現地に行くみたいですね(。>ω<。)
四人はコトルの案内で、リズワール王国の東南東側にある、リックス平原を歩き進めていた。
「へぇ、意外と田畑が広がっているんだね」
周りを見渡すと一面、田畑が広がって、農水用の小さな川も作られていた。また小さな家も、複数確認出来た。
「ここは発展途中の場所でね。田畑に最適なんだよ。ここを流れている水は、この先にあるリブルス森林の奥にある、湖から引いているんだよ」
「へぇ、そうなんだ。だけど、何か濁ってませんか? しかも若干臭い感じがします」
コトルの説明を聞きながら、歩いていると農水用の水に注目していた。
「気付いたんだね。これは、この先の湖で大量発生した、ヘドロトードの仕業なんだよ。あいつのせいで水質が汚染されているんだよ」
コトルは四人に今の現状を詳しく説明していた。
「事情は分かりましたわ。しかし、ここで臭うからかなり大量発生しているわね」
普通なら遠くに離れて行けば、匂いはしなくなる。しかし匂いがキツいため、かなり大量発生していると、アリスは睨んでいた。
「ここで臭うと、この先の匂いが気になるんだけど?」
「レン君、聞きたくない事を言わないで」
「そうですよレン師匠。俺様も気にしているんですから、匂いによっては、戦い方を変えないと行けないですから」
「レンお兄ちゃん、そう言う話はやめて」
三人は余り想像したくない様子だった。
「アハハッ、とりあえず確認してから対策を決めようか。コトルさん、引き続き案内お願いします」
「あぁ、分かったよ」
四人は不安を抱えながら、コトルの案内で歩き進め、ようやくリブルス森林に着くと、コトルが足を止めていた。
「湖はこの先の森林を歩けば着くから、私はここで待っているよ」
コトルは、鼻を押さえながら話していた。
「えっと、コトルさんは湖まで来ないんですか?」
アリスが確認している。
「うーん行きたいんだけど、田畑の方も見ないと行けないから、私はここで待っているよ」
コトルは、行きたくない様子で色々と理由を付けていた。
やっぱり臭くて行きたくないんだね。僕もかなり厳しくなってきたよ。
森林に入る前から、かなりの悪臭が匂っていた。結局、依頼主は森林の入り口で待機する事になり、四人は森林の奥に歩き進めていた。
「かなり臭いわね。これじゃ、ヘドロトードと戦う前に体中が臭くなるわ」
リブルス森林の奥に進むと、匂いの濃度が上がっていた。
「アリス、変な事を言わないでよ」
「そうですよ。俺様達が臭かったら、学生寮に帰れませんよ」
「レイスお兄ちゃんの言う通りだよ」
仮に全身臭いまま帰ったら、確実に学生寮にいる生徒達に色々言われる事は分かっていた。
「レン君、精霊を使って何とかならないの? 例えばフォレストの中に入るとか?」
「それは無理だよ。仮にコトルさんが来たらどうするの?」
レンはフォレストの中に入りたい気分だったが、コトルが来た時を考えると、使えなかった。
「なら、このまま全身臭くなるのね。これじゃ臭いが消えるまで帰れないでしょう」
「僕だって分かっているよ。だから考えているんでしょう?」
レンは必死に、臭いを緩和する方を考えていると、一つだけ閃いていた。
「あっ、エレントがいた」
「レン君、何で早く言わないのよ」
レンの大声を聞いて、アリスが反応していた。
「ごめん、今気付いたよ。それじゃエレントを呼ぶね」
レンは急いでエレントを呼び出していた。
【レン様、遅いですよ。私が風を操ること忘れたんですか?】
レンの事をずっと、近くで見ていたエレントは、早く呼ばない事に怒っていた。
「いや、最近フォレストばかり使っていたから、エレント達の能力を忘れていたよ」
フォレストの能力が便利過ぎて、エレント達の事をすっかり忘れていた。
【やっぱり、フォレストにはガツンとお説教が必要ですね。アクト、アルトニス、エレナ、今の会話を聞きましたわね】
近くを飛んでいる、アクト、アルトニス、エレナに声を掛けていた。
【あぁ、聞こえているぜ。やっぱり、フォレストが便利過ぎるのは良くないな】
【そうだね。君のせいで最近、僕達を使ってくれないよ】
【ファング、いやフォレスト、反省するべき。私達の活躍の場が全然ない】
精霊三人は不気味な笑みで、フォレストに近付いていた。
「ちょっと待てお前ら、確かに俺の能力が便利過ぎるのは反省するけど、お前らの力を忘れるレンも悪いんだぞ」
フォレストは、レンが悪いと主張すると、四人の機嫌がかなり悪化していた。
【へぇ、お前はレンに生かされているのに、よくそんな事を言えるよな。エレント、レン達に特殊な風を纏わせて、こいつを扱くぞ】
【そうですわね。精霊の厳しさを叩き込む必要がありますわ。それじゃレン様、今から特殊な風を纏わせますね】
エレントが魔法を唱えると、全身を覆うように風が回転していた。
「何これ凄い。風の壁が出来ている。しかも涼しいよ」
「そうね。流石精霊だわ。これなら匂いが付くことはないわね」
「これなら、充分に戦えます」
「臭い匂いが全く感じないよ。レンお兄ちゃん」
四人はエレントの力に驚いていた。
【当然ですわ。私に掛かれば簡単ですわ】
エレントは胸を張って自慢していた。
「ありがとうエレント、最近呼ばなくてごめん」
エレントに向かって頭を下げていた。
【レン様、謝らないで下さい。悪いのはフォレスト何ですから】
あくまでも精霊四人はフォレストが悪いと、主張していた。
「確かに、フォレストの便利さに頼り過ぎた部分は謝るけど、余り苛めないでよ。ファングは大事な仲間何だから」
【大丈夫ですわレン様。精霊になっていれば簡単には死にませんから、私達もかなり怒っているんですよ。ずっとフォレストばかり出ているから、少しは私達にも譲って欲しいですわ】
最近フォレストばかり使っているので、四人のイライラは頂点に達していた。
「アハハッ、そうなんだ。くれぐれも、フォレストを殺さないでね」
【分かっていますわレン様】
「レン、助けて。何で俺がこいつらに扱かれるんだ。俺は何も悪いことはしてないぞ。うぁ! グッフ」
フォレストはレンに助けを求めていたが、精霊三人に攻撃されていた。
【フォレスト、うるさいぜ。レンに助けを求めやがって】
【そうだよ。全く反省ないね。君のせいで、レン君から見放されているんだよ】
「アルトニス、俺がそんな事するわけないだろう。確かに、譲らなかった俺も悪かったけど、今までお前らを使う場面があったか?」
確かに、今まで夏季休暇の残り一ヶ月位は、危険な討伐には行ってないので、精霊四人を使う機会がなかった。
【フォレスト、うるさい。分かった事を言うな。そこは少しでも俺達を呼んでくれるようにするんだろう? 全てお前の力で片付けやがって】
【フォレストはバカだから頭の回転が悪い】
「エレナだって、ドジッコバカだろう。うぁ、体が痺れる」
【次言ったら、強力な電撃を喰らわすよフォレスト?】
フォレストは精霊三人にボコボコにされていた。
【それじゃレン様、私もフォレストを扱きたいので一旦失礼しますわ】
レン達に挨拶すると、エレントはフォレストの所に向かって行った。
「ファングとカイトは災難ね」
「僕が呼ばなかったのが悪いだけだよ」
「それは違うは、レン君は悪くないし。多分、ずっとフォレストばかり使っているから、嫉妬しているんだわ」
「そうかな? それなら良いんだけど、フォレストの声がうるさいんだよね。必死に僕に助けを求めているんだけど」
「それは無視して先に進みましょう。フォレストに構っていたら、先に進まないわ」
フォレストは必死にレンに助けを求めていたが、無視して先進んでいた。
「おいレン、絶対に聞こえているだろう。早く四人を何とかしてくれよ。俺は何も悪いことはしてないんだぞ」
フォレストは大声で、レンの頭に語り掛けていた。
「うるさいフォレスト。確かに僕も悪かったけど、ファングも悪いよね。精霊になってからずっと力を使っているし」
「うっ、それはレンを護るために使っているだけで、何も悪くないよな」
レンに見透かされて、急に声が小さくなっていた。
「なら四人のストレス発散に付き合ってあげなよ。ファングも悪いと思っているのなら」
「それとこれとは、話が違うだろう!」
「あぁ、うるさいなフォレスト。さっさと精霊四人の的になりなりなフォレスト」
レンは切れて、フォレストに命令していた。
「レン、待て命令だけは、リオスとテオがいるんだぞ! それにカイトに怒られ‥‥‥分かった。精霊四人のストレス発散に付き合う。さぁどんどん俺を扱いてくれ」
【あぁ、たくさん扱いてやるぜ】
【レン様、ありがとうございます。フォレストに命令してくれて】
【これで今までのストレスを発散出来るよ】
【フォレスト、覚悟して】
「あぁ、いつでもこい! 俺は逃げたりしないから」
フォレストは精霊四人のストレス発散に、付き合わされていた。
まぁ、フォレストの中は特殊な空間だから、リオスとテオには被害はないけど、カイトは災難かな?
カイトが巻き添いを喰らっているので、かなり可哀想だと思っていた。四人はフォレストの事を気にせず、湖に辿り着いていた。
「うぁ、かなりいるよ」
「これは想像以上だわ」
湖を埋め尽くす位に、ヘドロトードがいた。
「さてどうやって討伐しようか」
「そうね。一旦戻って、考えましょう。そろそろお昼になるし、流石にここで食事は出来ないわ」
アリスが、時計を見て時間を確認していた。
「そうですね。こんな臭い場所で食事は出来ません」
「俺様はお腹がすいて力が出ませんよ」
「それじゃ、一旦引き上げようか」
四人は一旦お昼を取るため、リブルス森林の入り口に戻っていた。
「君達、ヘドロトードを討伐したのか?」
四人が早く戻って来たので、コトルが気になっていた。
「いえ討伐はまだしてませんよ。一旦お昼を取りたいので戻って来ました」
「あんな臭い場所でお昼は流石に無理ですね」
「確かに、そうだな。それじゃ一旦お昼を出来る場所に案内するよ」
「ありがとうございます」
コトルに案内されて、四人は近くの家に迎えられていた。
「ここの部屋でお昼を取ると良いよ」
コトルは部屋の一部を貸してくれた。
「はぁ、やっとひと休みできるよ」
レンは体を伸ばしていた。
「そうね。あの臭さで体力が奪われるわ」
「それじゃ、お昼にしましょうアリスさん」
レイスは早くご飯が食べたい様子だった。
「相変わらず、ご飯の時間になると元気になるわね」
「当たり前です。俺様はスタミナ重視ですから、常にエネルギー補給しないと体が持ちませんよ」
「まぁ、レイスは体力重視だから仕方ないよ」
「そうね。ただ二人分を食べるからには頑張りなさいよ」
レイスはレイビィスと融合した事で体は一つだけど、体の臓器類は二つ存在する。その為、アリスは常に二人分の食事を作っていた。
「分かっていますよ。常にレイスとレイビィスの分を作ってくれて感謝してますよ」
「感謝されても、入る所は、レイス君のお腹でしょう?」
「まぁそうですけど、レイスとレイビィスは常に感謝してますよ。ちゃんと喧嘩しないで、それぞれの胃袋に食べ物を入れられますからね」
「それはよかったわ。それじゃお昼にしましょう。レン君宜しくね」
「はいはい分かったよ。フォレスト、さっさと来て」
レンはフォレストを呼び出すと、かなり機嫌が悪かった。
「何だよレン。俺を呼び出して」
「相変わらず、気持ち悪いわね」
「うるさいアリス、お前は絶対に一発殴らないと分からないみたいだな」
「フォレスト、喧嘩はやめてくれないかな。精霊四人に扱かれていたのは悪かったよ」
「別に、それで怒っているわけでないよ」
「じゃあ何でそんなに機嫌が悪いのよ」
ファングに聞くと呆れた答えが返ってきた。
「何でレンは、俺との会話を無視するんだ」
「何でと言われても、ファングがうるさいからだよ。いちいち声を掛けないでよ」
ファングは精霊四人に扱かれた後、レンにしつこく声を掛けていた。
「お前を心配して、声を掛けたのにそれはないだろう」
「いや関係ない事ばかり、言っているよね」
ファングはレンに対して、疲れてないかとか、俺の中で休めとか、依頼主が来るかも知れない中、堂々と実行しようとしていたので、レンは全て無視していた。
「それはレン君が無視するわ。ファングは分かって言っているの?」
「当たり前だ。俺の力を知っているだろう」
「知っているけど、堂々とやるのはファングくらいだよ。普通は依頼主が来るかも知れないから、やらないと思うけど?」
ファングが大胆な行動するので、この先が心配になっていた。
「レン師匠、ご飯はまだですか?」
「あっごめんレイス、フォレストと話していたら、遅くなったね。それじゃフォレスト、話の続きは食べながら聞くよ」
「はぁ、分かったよ。ほらアリスのバックだよ」
ヘドロトードの匂いが付かないように、事前にフォレストの中にお弁当を管理して貰っていた。
「それじゃ頂きます。うーん美味しいです、アリスさん」
「相変わらず、一番に食べるわね」
お弁当を渡した途端、直ぐに食べ始めていたので、アリスが呆れていた。
「それで、フォレストはちゃんリオスとテオに食事を上げているよね」
「あぁ、適当に冷蔵庫にある材料で作ってあげたよ」
「適当って、リオスとテオは怒らなかったの?」
ファングに聞くと、カイトが調理して二人にご飯を作ってあげていた。
「へぇ、カイトが料理を作ったんだ」
「まさかカイトが料理を作るなんて思わなかったぜ」
「酷いよ、ファング。僕だって料理は出来るよ」
「悪かったよカイト。そんな声で言うなよ。お前に感謝してるぜ。そうだよなレン」
「そうだね。ありがとうカイト」
「そんな事ないよレン君。このくらい出来て当然だよ」
カイトは、ファングに対抗するように自慢していた。
「お前は調子乗りすぎだよ」
「うるさいなファング。誰のせいで、精霊四人に扱かれる事になったの?」
カイトは精霊四人にボコボコにされた事を恨んでいた。
「あれは悪かったよ。本当に謝るから、それよりもレンは何で、俺を無視するんだ」
話がレンに向けられていた。
「もうその話は良いよね。何でいちいち僕の心配をするの? 最近のファング変だよ? 何だか精霊の力に頼り過ぎ」
最近、フォレストになる機会が多くなっている事を指摘していた。
「それは分かっているけど、ダメなんだよ。あの事件から俺、おかしいんだ」
レンが失踪した事件をきっかけに、ファングはレンの傍を離れたくない様子だった。
「まだあの事件を気にしているのファング。あの時は悪かったよ」
「お前は悪くないよ。俺が力を使っていれば、異変に気付けたんだから。お前は最善を尽くしたと思うぜ」
ファングは、レンとレオスが攫われた事をまだ根に持っていた。
「はぁ、理由は分かったけど、ファングは心配し過ぎだよ。今はファングもいれて精霊は五人何だから、心配しないの」
「分かっているけど、ダメなんだよ。どうしても裏の顔が出そうで恐いんだよ」
ファングは、冷徹で冷酷な姿になる事を恐れていた。
「大丈夫だよ。ファングなら理性を保てるよ。だって僕には裏の顔を見せた事あるの?」
「あるよ一度だけ。だけどレンはそんな俺を受け入れてくれたよな」
「当たり前でしょう? 別に、性格が一時的に変わってもファングなんだから」
「はぁ、やっぱり何を言ってもお前には無駄だな」
レンは全て分かっているみたいで、これ以上言っても無駄だと感じていた。
「ファング、そんなに心配なら、僕の近くに入れば良いでしょう?」
レンがファングに提案している。
「いや、お前と話して分かったよ。俺は何を焦っているんだ。これじゃ精霊失格だな。もうあの時と違うのに」
ファングは結局、自分で反省して、レンの提案を断っていた。
「本当に大丈夫なの、ファング?」
「あぁ、大丈夫だよ。やっぱり、レンと話せてよかったぜ。俺はなるべく近くで精霊四人と見ているから、レンは心配するな。絶対にレンを護ってやるから」
ファングはレンに、自分の気持ちを伝えると、姿を消していた。
「相変わらず、レンに対しては弱音を吐くわね」
会話を聞いていた、アリスが呆れていた表情を見せていた。
「仕方ないよ。あれがファングの素顔何だから」
「それにしても覇気が全くなかったわ。普段なら威勢が良く、いつも威張ってばかりなのに」
「それファングが聞いたら怒るよ」
「レン、俺が目の前にいるのに、分かり切った事を言うなよ。まぁ怒ったりしないけど、俺の扱い酷いよな」
二人の会話を聞いていた、ファングがキレていた。
「フォレスト、元気になったんだね。はい、フォレストのお弁当」
「サンキュー、レン。カイトに渡して、直接食べるよ」
時間短縮するため、ファングはレンからお弁当を渡すと直接フォレストの中に入れて、カイトに渡して、お昼を取っていた。四人はお昼を取り終わると、ヘドロトードを討伐する、会議を開いていた。
「さて、あの大量のヘドロトードをどうやって討伐しようか?」
事前に確認した時は、湖を埋め尽くす位に、ヘドロトードが居たので、どうやって討伐するか悩んでいた。
「まさか、あんな大量にいるなんて思わなかったわ」
「そうですね。さすがの俺様も退きますよ。見るだけで気持ち悪いです」
「だけど、どうするのレンお兄ちゃん、あんなに居たら、何時かはヘドロトードの特殊な唾液が掛かるよ」
「それは、嫌だわレオス君。全身臭い唾液に浸かるなんてあり得ないわ」
ヘドロトードの唾液攻撃は避けて通れないので、アリスがかなり嫌がっていた。
「お前、嫌がっていたら、討伐出来ないだろう?」
「うるさいわねフォレスト、私の頭に語り掛けないで」
フォレストは、アリスの頭に直接語り掛けていた。
「何だとアリス、俺は今、精霊だから、お前らと話す方はこれしか無いんだぞ! それともレンに迷惑を掛けて姿を晒すか、依頼主に見つかっても知らないぞ」
「アリス、フォレスト、うるさい。少し黙ってくれないかな?」
「はい、すみません!!」
レンがキレて、アリスとフォレストが謝っていた。
「お前のせいで、またレンに怒られただろう!」
「フォレストが悪いんでしょう。それにしてもファングと言えないから、面倒くさいわ」
「お前、絶対に反省する気ないだろう」
何時もの二人に、レンは呆れた表情をしていた。
相変わらず、この二人は喧嘩するよな。どうして刺激する言葉を言うんだよ。
反省してないアリスを見ながら、話を進めていた。
「それで、どうやって討伐する?」
中々良い方法が見つからない中、アリスが何かを閃いていた。
「あっ、良い方法があるわ。フォレストを使いましょう」
アリスの提案を聞いた、フォレストが何かを勘づいて、レンに助けを求めていた。
「レン、今すぐアリスの提案を棄却しろ」
「どうしたのフォレスト、急に焦って、まだ内容を聞いてないのに」
「そうですよ。フォレスト、俺様達が楽に討伐出来る方法かも知れないですし」
「レイスお兄ちゃんの言う通りだよ」
内容を聞いて無いのに、一方的に棄却しようとしている、フォレストに、三人が理由を聞いていた。
「そんなの簡単だろう! 前にクラーケンを捕食したみたいに、ヘドロトードを食べろと言っているんだろう」
「あら、正解だわ。そこはバカじゃないのね」
アリスが正解と言った瞬間、レンに泣きついていた。
「俺は絶対に嫌だ。レン助けて、俺を悪臭にするつもりなのか」
フォレストは、レンに助けを求めていた。
「アリス、フォレストが可哀想だよ。だけど、その方法も一理あるよね」
「レン、まさか」
フォレストの声が震えていた。
「まさかって、やらないよフォレスト、あくまでも最終手段で、なるべく自力で討伐するよ。一瞬で終わったら不審に思うでしょう」
「そうだよな。レンは俺の事を分かっているぜ」
フォレストはホッとしていた。
「あぁ、残念だわ。良い方法だと思ったけど、確かに不審に思われるわね。ならどうやって討伐しましょうか?」
「お前は、俺がどんな状態になっても良いのか?」
「別に構わないわ」
「お前、絶対に一発殴ってやりたいぜ」
アリスが悔しがっている中、レンが閃いていた。
「それなんだけど、リオスとテオを使おうかと思っているんだけど」
「リオスとテオ君を使うの?」
「ドラゴンで焼き尽くすんですか?」
アリスとレイスが首を傾げていた。
「そうだけど、リオスとテオがあの匂いに耐えられないと思うから、僕達が上空から魔法を放つんだよ。双頭の黒竜になれば、みんな乗れるからね」
「なるほど、それなら確実に討伐出来ますね」
「なら、それで行きましょう」
討伐方針を決めると、四人は軽く食休みをしていた。暫くするとコトルがやってきた。
「君達、ゆっくりお昼を取れたかな?」
「はい、部屋を貸してくれてありがとうございます」
「なら、討伐の方、宜しく頼むよ。君達には期待しているから」
「任せて下さい。必ず討伐しますから」
四人は再びコトルと一緒に、リブルス森林に向けて移動をしているのだった。
次回更新は明日です。温かくお待ち下さい。




