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異世界転生したらヒロインや仲間が最強すぎて、なぜか護られています!  作者: 緑青白桃漠
第6章 久しぶりの学園生活とカルベル王国の反乱部隊!
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#81 ヘドロトード大量駆除?(中編)

お待たせしました。第81話公開です。魔道列車のフリーパスをゲットするため、依頼中のレン君達はこれから、ヘドロトードの大量発生の現地に行くみたいですね(。>ω<。)

 四人はコトルの案内で、リズワール王国の東南東側にある、リックス平原を歩き進めていた。


「へぇ、意外と田畑が広がっているんだね」


 周りを見渡すと一面、田畑が広がって、農水用の小さな川も作られていた。また小さな家も、複数確認出来た。


「ここは発展途中の場所でね。田畑に最適なんだよ。ここを流れている水は、この先にあるリブルス森林の奥にある、湖から引いているんだよ」

「へぇ、そうなんだ。だけど、何か濁ってませんか? しかも若干臭い感じがします」


 コトルの説明を聞きながら、歩いていると農水用の水に注目していた。


「気付いたんだね。これは、この先の湖で大量発生した、ヘドロトードの仕業なんだよ。あいつのせいで水質が汚染されているんだよ」


 コトルは四人に今の現状を詳しく説明していた。


「事情は分かりましたわ。しかし、ここで臭うからかなり大量発生しているわね」


 普通なら遠くに離れて行けば、匂いはしなくなる。しかし匂いがキツいため、かなり大量発生していると、アリスは睨んでいた。


「ここで臭うと、この先の匂いが気になるんだけど?」

「レン君、聞きたくない事を言わないで」

「そうですよレン師匠。俺様も気にしているんですから、匂いによっては、戦い方を変えないと行けないですから」

「レンお兄ちゃん、そう言う話はやめて」


 三人は余り想像したくない様子だった。


「アハハッ、とりあえず確認してから対策を決めようか。コトルさん、引き続き案内お願いします」

「あぁ、分かったよ」


 四人は不安を抱えながら、コトルの案内で歩き進め、ようやくリブルス森林に着くと、コトルが足を止めていた。


「湖はこの先の森林を歩けば着くから、私はここで待っているよ」


 コトルは、鼻を押さえながら話していた。


「えっと、コトルさんは湖まで来ないんですか?」


 アリスが確認している。


「うーん行きたいんだけど、田畑の方も見ないと行けないから、私はここで待っているよ」


 コトルは、行きたくない様子で色々と理由を付けていた。


 やっぱり臭くて行きたくないんだね。僕もかなり厳しくなってきたよ。


 森林に入る前から、かなりの悪臭が匂っていた。結局、依頼主は森林の入り口で待機する事になり、四人は森林の奥に歩き進めていた。


「かなり臭いわね。これじゃ、ヘドロトードと戦う前に体中が臭くなるわ」


 リブルス森林の奥に進むと、匂いの濃度が上がっていた。


「アリス、変な事を言わないでよ」

「そうですよ。俺様達が臭かったら、学生寮に帰れませんよ」

「レイスお兄ちゃんの言う通りだよ」


 仮に全身臭いまま帰ったら、確実に学生寮にいる生徒達に色々言われる事は分かっていた。


「レン君、精霊を使って何とかならないの? 例えばフォレストの中に入るとか?」

「それは無理だよ。仮にコトルさんが来たらどうするの?」


 レンはフォレストの中に入りたい気分だったが、コトルが来た時を考えると、使えなかった。


「なら、このまま全身臭くなるのね。これじゃ臭いが消えるまで帰れないでしょう」

「僕だって分かっているよ。だから考えているんでしょう?」


 レンは必死に、臭いを緩和する方を考えていると、一つだけ閃いていた。


「あっ、エレントがいた」

「レン君、何で早く言わないのよ」


 レンの大声を聞いて、アリスが反応していた。


「ごめん、今気付いたよ。それじゃエレントを呼ぶね」


 レンは急いでエレントを呼び出していた。


【レン様、遅いですよ。私が風を操ること忘れたんですか?】


 レンの事をずっと、近くで見ていたエレントは、早く呼ばない事に怒っていた。


「いや、最近フォレストばかり使っていたから、エレント達の能力を忘れていたよ」


 フォレストの能力が便利過ぎて、エレント達の事をすっかり忘れていた。


【やっぱり、フォレストにはガツンとお説教が必要ですね。アクト、アルトニス、エレナ、今の会話を聞きましたわね】


 近くを飛んでいる、アクト、アルトニス、エレナに声を掛けていた。


【あぁ、聞こえているぜ。やっぱり、フォレストが便利過ぎるのは良くないな】

【そうだね。君のせいで最近、僕達を使ってくれないよ】

【ファング、いやフォレスト、反省するべき。私達の活躍の場が全然ない】


 精霊三人は不気味な笑みで、フォレストに近付いていた。


「ちょっと待てお前ら、確かに俺の能力が便利過ぎるのは反省するけど、お前らの力を忘れるレンも悪いんだぞ」


 フォレストは、レンが悪いと主張すると、四人の機嫌がかなり悪化していた。


【へぇ、お前はレンに生かされているのに、よくそんな事を言えるよな。エレント、レン達に特殊な風を纏わせて、こいつを扱くぞ】

【そうですわね。精霊の厳しさを叩き込む必要がありますわ。それじゃレン様、今から特殊な風を纏わせますね】


 エレントが魔法を唱えると、全身を覆うように風が回転していた。


「何これ凄い。風の壁が出来ている。しかも涼しいよ」

「そうね。流石精霊だわ。これなら匂いが付くことはないわね」

「これなら、充分に戦えます」

「臭い匂いが全く感じないよ。レンお兄ちゃん」


 四人はエレントの力に驚いていた。


【当然ですわ。私に掛かれば簡単ですわ】


 エレントは胸を張って自慢していた。


「ありがとうエレント、最近呼ばなくてごめん」


 エレントに向かって頭を下げていた。


【レン様、謝らないで下さい。悪いのはフォレスト何ですから】


 あくまでも精霊四人はフォレストが悪いと、主張していた。


「確かに、フォレストの便利さに頼り過ぎた部分は謝るけど、余り苛めないでよ。ファングは大事な仲間何だから」

【大丈夫ですわレン様。精霊になっていれば簡単には死にませんから、私達もかなり怒っているんですよ。ずっとフォレストばかり出ているから、少しは私達にも譲って欲しいですわ】


 最近フォレストばかり使っているので、四人のイライラは頂点に達していた。


「アハハッ、そうなんだ。くれぐれも、フォレストを殺さないでね」

【分かっていますわレン様】

「レン、助けて。何で俺がこいつらに扱かれるんだ。俺は何も悪いことはしてないぞ。うぁ! グッフ」


 フォレストはレンに助けを求めていたが、精霊三人に攻撃されていた。


【フォレスト、うるさいぜ。レンに助けを求めやがって】

【そうだよ。全く反省ないね。君のせいで、レン君から見放されているんだよ】

「アルトニス、俺がそんな事するわけないだろう。確かに、譲らなかった俺も悪かったけど、今までお前らを使う場面があったか?」


 確かに、今まで夏季休暇の残り一ヶ月位は、危険な討伐には行ってないので、精霊四人を使う機会がなかった。


【フォレスト、うるさい。分かった事を言うな。そこは少しでも俺達を呼んでくれるようにするんだろう? 全てお前の力で片付けやがって】

【フォレストはバカだから頭の回転が悪い】

「エレナだって、ドジッコバカだろう。うぁ、体が痺れる」

【次言ったら、強力な電撃を喰らわすよフォレスト?】


 フォレストは精霊三人にボコボコにされていた。


【それじゃレン様、私もフォレストを扱きたいので一旦失礼しますわ】


 レン達に挨拶すると、エレントはフォレストの所に向かって行った。


「ファングとカイトは災難ね」

「僕が呼ばなかったのが悪いだけだよ」

「それは違うは、レン君は悪くないし。多分、ずっとフォレストばかり使っているから、嫉妬しているんだわ」

「そうかな? それなら良いんだけど、フォレストの声がうるさいんだよね。必死に僕に助けを求めているんだけど」

「それは無視して先に進みましょう。フォレストに構っていたら、先に進まないわ」


 フォレストは必死にレンに助けを求めていたが、無視して先進んでいた。


「おいレン、絶対に聞こえているだろう。早く四人を何とかしてくれよ。俺は何も悪いことはしてないんだぞ」


 フォレストは大声で、レンの頭に語り掛けていた。


「うるさいフォレスト。確かに僕も悪かったけど、ファングも悪いよね。精霊になってからずっと力を使っているし」

「うっ、それはレンを護るために使っているだけで、何も悪くないよな」


 レンに見透かされて、急に声が小さくなっていた。


「なら四人のストレス発散に付き合ってあげなよ。ファングも悪いと思っているのなら」

「それとこれとは、話が違うだろう!」

「あぁ、うるさいなフォレスト。さっさと精霊四人の的になりなりなフォレスト」


 レンは切れて、フォレストに命令していた。


「レン、待て命令だけは、リオスとテオがいるんだぞ! それにカイトに怒られ‥‥‥分かった。精霊四人のストレス発散に付き合う。さぁどんどん俺を扱いてくれ」

【あぁ、たくさん扱いてやるぜ】

【レン様、ありがとうございます。フォレストに命令してくれて】

【これで今までのストレスを発散出来るよ】

【フォレスト、覚悟して】

「あぁ、いつでもこい! 俺は逃げたりしないから」


 フォレストは精霊四人のストレス発散に、付き合わされていた。


 まぁ、フォレストの中は特殊な空間だから、リオスとテオには被害はないけど、カイトは災難かな?


 カイトが巻き添いを喰らっているので、かなり可哀想だと思っていた。四人はフォレストの事を気にせず、湖に辿り着いていた。


「うぁ、かなりいるよ」

「これは想像以上だわ」


 湖を埋め尽くす位に、ヘドロトードがいた。


「さてどうやって討伐しようか」

「そうね。一旦戻って、考えましょう。そろそろお昼になるし、流石にここで食事は出来ないわ」


 アリスが、時計を見て時間を確認していた。


「そうですね。こんな臭い場所で食事は出来ません」

「俺様はお腹がすいて力が出ませんよ」

「それじゃ、一旦引き上げようか」


 四人は一旦お昼を取るため、リブルス森林の入り口に戻っていた。


「君達、ヘドロトードを討伐したのか?」


 四人が早く戻って来たので、コトルが気になっていた。


「いえ討伐はまだしてませんよ。一旦お昼を取りたいので戻って来ました」

「あんな臭い場所でお昼は流石に無理ですね」

「確かに、そうだな。それじゃ一旦お昼を出来る場所に案内するよ」

「ありがとうございます」


 コトルに案内されて、四人は近くの家に迎えられていた。


「ここの部屋でお昼を取ると良いよ」


 コトルは部屋の一部を貸してくれた。


「はぁ、やっとひと休みできるよ」


 レンは体を伸ばしていた。


「そうね。あの臭さで体力が奪われるわ」

「それじゃ、お昼にしましょうアリスさん」


 レイスは早くご飯が食べたい様子だった。


「相変わらず、ご飯の時間になると元気になるわね」

「当たり前です。俺様はスタミナ重視ですから、常にエネルギー補給しないと体が持ちませんよ」

「まぁ、レイスは体力重視だから仕方ないよ」

「そうね。ただ二人分を食べるからには頑張りなさいよ」


 レイスはレイビィスと融合した事で体は一つだけど、体の臓器類は二つ存在する。その為、アリスは常に二人分の食事を作っていた。


「分かっていますよ。常にレイスとレイビィスの分を作ってくれて感謝してますよ」

「感謝されても、入る所は、レイス君のお腹でしょう?」

「まぁそうですけど、レイスとレイビィスは常に感謝してますよ。ちゃんと喧嘩しないで、それぞれの胃袋に食べ物を入れられますからね」

「それはよかったわ。それじゃお昼にしましょう。レン君宜しくね」

「はいはい分かったよ。フォレスト、さっさと来て」


 レンはフォレストを呼び出すと、かなり機嫌が悪かった。


「何だよレン。俺を呼び出して」

「相変わらず、気持ち悪いわね」

「うるさいアリス、お前は絶対に一発殴らないと分からないみたいだな」

「フォレスト、喧嘩はやめてくれないかな。精霊四人に扱かれていたのは悪かったよ」

「別に、それで怒っているわけでないよ」

「じゃあ何でそんなに機嫌が悪いのよ」


 ファングに聞くと呆れた答えが返ってきた。


「何でレンは、俺との会話を無視するんだ」

「何でと言われても、ファングがうるさいからだよ。いちいち声を掛けないでよ」


 ファングは精霊四人に扱かれた後、レンにしつこく声を掛けていた。


「お前を心配して、声を掛けたのにそれはないだろう」

「いや関係ない事ばかり、言っているよね」


 ファングはレンに対して、疲れてないかとか、俺の中で休めとか、依頼主が来るかも知れない中、堂々と実行しようとしていたので、レンは全て無視していた。


「それはレン君が無視するわ。ファングは分かって言っているの?」

「当たり前だ。俺の力を知っているだろう」

「知っているけど、堂々とやるのはファングくらいだよ。普通は依頼主が来るかも知れないから、やらないと思うけど?」


 ファングが大胆な行動するので、この先が心配になっていた。


「レン師匠、ご飯はまだですか?」

「あっごめんレイス、フォレストと話していたら、遅くなったね。それじゃフォレスト、話の続きは食べながら聞くよ」

「はぁ、分かったよ。ほらアリスのバックだよ」


 ヘドロトードの匂いが付かないように、事前にフォレストの中にお弁当を管理して貰っていた。


「それじゃ頂きます。うーん美味しいです、アリスさん」

「相変わらず、一番に食べるわね」


 お弁当を渡した途端、直ぐに食べ始めていたので、アリスが呆れていた。


「それで、フォレストはちゃんリオスとテオに食事を上げているよね」

「あぁ、適当に冷蔵庫にある材料で作ってあげたよ」

「適当って、リオスとテオは怒らなかったの?」


 ファングに聞くと、カイトが調理して二人にご飯を作ってあげていた。


「へぇ、カイトが料理を作ったんだ」

「まさかカイトが料理を作るなんて思わなかったぜ」

「酷いよ、ファング。僕だって料理は出来るよ」

「悪かったよカイト。そんな声で言うなよ。お前に感謝してるぜ。そうだよなレン」

「そうだね。ありがとうカイト」

「そんな事ないよレン君。このくらい出来て当然だよ」


 カイトは、ファングに対抗するように自慢していた。


「お前は調子乗りすぎだよ」

「うるさいなファング。誰のせいで、精霊四人に扱かれる事になったの?」


 カイトは精霊四人にボコボコにされた事を恨んでいた。


「あれは悪かったよ。本当に謝るから、それよりもレンは何で、俺を無視するんだ」


 話がレンに向けられていた。


「もうその話は良いよね。何でいちいち僕の心配をするの? 最近のファング変だよ? 何だか精霊の力に頼り過ぎ」


 最近、フォレストになる機会が多くなっている事を指摘していた。


「それは分かっているけど、ダメなんだよ。あの事件から俺、おかしいんだ」


 レンが失踪した事件をきっかけに、ファングはレンの傍を離れたくない様子だった。


「まだあの事件を気にしているのファング。あの時は悪かったよ」

「お前は悪くないよ。俺が力を使っていれば、異変に気付けたんだから。お前は最善を尽くしたと思うぜ」


 ファングは、レンとレオスが攫われた事をまだ根に持っていた。


「はぁ、理由は分かったけど、ファングは心配し過ぎだよ。今はファングもいれて精霊は五人何だから、心配しないの」

「分かっているけど、ダメなんだよ。どうしても裏の顔が出そうで恐いんだよ」


 ファングは、冷徹で冷酷な姿になる事を恐れていた。


「大丈夫だよ。ファングなら理性を保てるよ。だって僕には裏の顔を見せた事あるの?」

「あるよ一度だけ。だけどレンはそんな俺を受け入れてくれたよな」

「当たり前でしょう? 別に、性格が一時的に変わってもファングなんだから」

「はぁ、やっぱり何を言ってもお前には無駄だな」


 レンは全て分かっているみたいで、これ以上言っても無駄だと感じていた。


「ファング、そんなに心配なら、僕の近くに入れば良いでしょう?」


 レンがファングに提案している。


「いや、お前と話して分かったよ。俺は何を焦っているんだ。これじゃ精霊失格だな。もうあの時と違うのに」


 ファングは結局、自分で反省して、レンの提案を断っていた。


「本当に大丈夫なの、ファング?」

「あぁ、大丈夫だよ。やっぱり、レンと話せてよかったぜ。俺はなるべく近くで精霊四人と見ているから、レンは心配するな。絶対にレンを護ってやるから」


 ファングはレンに、自分の気持ちを伝えると、姿を消していた。


「相変わらず、レンに対しては弱音を吐くわね」


 会話を聞いていた、アリスが呆れていた表情を見せていた。


「仕方ないよ。あれがファングの素顔何だから」

「それにしても覇気が全くなかったわ。普段なら威勢が良く、いつも威張ってばかりなのに」

「それファングが聞いたら怒るよ」

「レン、俺が目の前にいるのに、分かり切った事を言うなよ。まぁ怒ったりしないけど、俺の扱い酷いよな」


 二人の会話を聞いていた、ファングがキレていた。


「フォレスト、元気になったんだね。はい、フォレストのお弁当」

「サンキュー、レン。カイトに渡して、直接食べるよ」


 時間短縮するため、ファングはレンからお弁当を渡すと直接フォレストの中に入れて、カイトに渡して、お昼を取っていた。四人はお昼を取り終わると、ヘドロトードを討伐する、会議を開いていた。


「さて、あの大量のヘドロトードをどうやって討伐しようか?」


 事前に確認した時は、湖を埋め尽くす位に、ヘドロトードが居たので、どうやって討伐するか悩んでいた。


「まさか、あんな大量にいるなんて思わなかったわ」

「そうですね。さすがの俺様も退きますよ。見るだけで気持ち悪いです」

「だけど、どうするのレンお兄ちゃん、あんなに居たら、何時かはヘドロトードの特殊な唾液が掛かるよ」

「それは、嫌だわレオス君。全身臭い唾液に浸かるなんてあり得ないわ」


 ヘドロトードの唾液攻撃は避けて通れないので、アリスがかなり嫌がっていた。


「お前、嫌がっていたら、討伐出来ないだろう?」

「うるさいわねフォレスト、私の頭に語り掛けないで」


 フォレスト(ファング)は、アリスの頭に直接語り掛けていた。


「何だとアリス、俺は今、精霊だから、お前らと話す方はこれしか無いんだぞ! それともレンに迷惑を掛けて姿を晒すか、依頼主に見つかっても知らないぞ」

「アリス、フォレスト、うるさい。少し黙ってくれないかな?」

「はい、すみません!!」


 レンがキレて、アリスとフォレスト(ファング)が謝っていた。


「お前のせいで、またレンに怒られただろう!」

「フォレストが悪いんでしょう。それにしてもファングと言えないから、面倒くさいわ」

「お前、絶対に反省する気ないだろう」


 何時もの二人に、レンは呆れた表情をしていた。


 相変わらず、この二人は喧嘩するよな。どうして刺激する言葉を言うんだよ。


 反省してないアリスを見ながら、話を進めていた。


「それで、どうやって討伐する?」


 中々良い方法が見つからない中、アリスが何かを閃いていた。


「あっ、良い方法があるわ。フォレストを使いましょう」


 アリスの提案を聞いた、フォレストが何かを勘づいて、レンに助けを求めていた。


「レン、今すぐアリスの提案を棄却しろ」

「どうしたのフォレスト、急に焦って、まだ内容を聞いてないのに」

「そうですよ。フォレスト、俺様達が楽に討伐出来る方法かも知れないですし」

「レイスお兄ちゃんの言う通りだよ」


 内容を聞いて無いのに、一方的に棄却しようとしている、フォレスト(ファング)に、三人が理由を聞いていた。


「そんなの簡単だろう! 前にクラーケンを捕食したみたいに、ヘドロトードを食べろと言っているんだろう」

「あら、正解だわ。そこはバカじゃないのね」


 アリスが正解と言った瞬間、レンに泣きついていた。


「俺は絶対に嫌だ。レン助けて、俺を悪臭にするつもりなのか」


 フォレスト(ファング)は、レンに助けを求めていた。


「アリス、フォレストが可哀想だよ。だけど、その方法も一理あるよね」

「レン、まさか」


 フォレスト(ファング)の声が震えていた。


「まさかって、やらないよフォレスト、あくまでも最終手段で、なるべく自力で討伐するよ。一瞬で終わったら不審に思うでしょう」

「そうだよな。レンは俺の事を分かっているぜ」


 フォレスト(ファング)はホッとしていた。


「あぁ、残念だわ。良い方法だと思ったけど、確かに不審に思われるわね。ならどうやって討伐しましょうか?」

「お前は、俺がどんな状態になっても良いのか?」

「別に構わないわ」

「お前、絶対に一発殴ってやりたいぜ」


 アリスが悔しがっている中、レンが閃いていた。


「それなんだけど、リオスとテオを使おうかと思っているんだけど」

「リオスとテオ君を使うの?」

「ドラゴンで焼き尽くすんですか?」


 アリスとレイスが首を傾げていた。


「そうだけど、リオスとテオがあの匂いに耐えられないと思うから、僕達が上空から魔法を放つんだよ。双頭の黒竜になれば、みんな乗れるからね」

「なるほど、それなら確実に討伐出来ますね」

「なら、それで行きましょう」


 討伐方針を決めると、四人は軽く食休みをしていた。暫くするとコトルがやってきた。


「君達、ゆっくりお昼を取れたかな?」

「はい、部屋を貸してくれてありがとうございます」

「なら、討伐の方、宜しく頼むよ。君達には期待しているから」

「任せて下さい。必ず討伐しますから」


 四人は再びコトルと一緒に、リブルス森林に向けて移動をしているのだった。 

次回更新は明日です。温かくお待ち下さい。

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