表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生したらヒロインや仲間が最強すぎて、なぜか護られています!  作者: 緑青白桃漠
第6章 久しぶりの学園生活とカルベル王国の反乱部隊!
89/244

#80 ヘドロトード大量駆除?(前編)

お待たせしました。第80話公開です。今回はファングが事前に選んだ依頼を請けるみたいですね(。>ω<。)

おかげさまでユニーク数8000人突破ありがとうございますm(__)m

 今日はファングが事前に選んだ、依頼を請ける日を迎えていた。五人は何時ものように、レンの学生部屋で朝から最終確認を行っている。


「結局、フォレストで行動するのね?」


 ファングは万が一の事を考えて、フォレストで行動することにしていた。


「仕方ないだろうアリス? 依頼主がいなければよかったんだぜ。それに鈍っているカイトを鍛える、良い機会だろう?」

「僕は嫌なんだけど、それに分離出来ないように結合させてない?」


 カイトは本来の姿に戻りたいのに、戻ることが出来なかった。


「それは無理だな。俺が完全にお前を取り込んだから分離は不可能だぜ。お前はもう俺なんだから」

「酷いよファング。確かに僕は死んだ事にしているけど、もう元に戻れないの?」

「お前には悪いと思っているけど、戻りたいのなら戻してやるぜ」

「いや別に良いよ。分離した所でやることないから」


 ファングと分離しても、行くところは決まっているので、カイトは少しでも楽したい様子だった。


「なら、言うなよ。本当に戻りたいのなら戻してやるぜ。てか、お前最近腑抜け過ぎだろう? お前、完全に王子捨てたな」


 カイトがかなり面倒くさそうな事を言うので、ファングは頭を抱えていた。


「王子とか関係ないよ。それよりも、ファング結合を解除しないで」


 ファングはフォレストの体を動かしてた。


「お前、何でそんなに必死なんだ? 別に分離しないのに?」


 ファングはフォレストの体を動かして、体を二つに分離させようとしているので、カイトが必死に抵抗していた。


「ねぇ、ファング。気持ち悪いから向こうの端でやってくれない?」


 フォレストが気持ち悪い動作をしているので、アリスが引目で見ている。


「お前は相変わらず、俺に対する扱いが酷いよな?」

「なら、向こうを見なさいよ」

「はぁ、向こうって何だよ」


 アリスが指を指すので、フォレストは体を動かさないまま、アリスが指さす方に大量の目を開眼させて、確認していた。


「レン、何でそんな残念そうな目線で見ているんだ?」


 フォレストが見た方向には、レン、レオス、レイスがいた。


「いや、朝から気持ち悪いのを見せられたから、やるなら端っこでやって。それと、大量の目で見るのやめて、一つで充分だよねフォレスト?」


 レンが嫌な表情で、フォレストを見ている。


「レン、俺とカイトはなりたくて、なった分けじゃないんだけど?」

「うん、知っているよ。だけど精霊になったんだからちゃんとしてねフォレスト? いや、ファング、カイト!」


 ファングが言い訳するので、レンはカイトを巻き込んで圧力を与えていた。


「うっ、分かったよ。端っこで体を動かすよ。カイト良いよな」

「えっ、うん分かったよ。早くやろう、レン君にまた怒られる前に」


 フォレストは精霊なのに、何故か体をビクビクしながら、部屋の隅っこで、体の調整をしていた。


「やっぱりレン師匠は、恐いです」

「そうだね、レンお兄ちゃんが、朝から機嫌が悪いのは初めてかも」


 レオスとレイスは小さな声で、レンの事を話していた。四人はフォレストの調整が終わるまで、暫く待つ事にした。


「フォレスト、まだ終わらないの?」


 アリスがしつこく聞いて来るので、ファングがキレていた。


「うるさいな、アリス。いちいち聞くなよ。仕方ないだろう? カイトが最近体を動かさないから、動きが悪くなっているんだよ。言うのなら、カイトに言えよ」


 今まで何もしなかったカイトが悪いと、ファングが主張している。


「はぁ、今は精霊フォレストでしょう? 精霊なのに体の管理が出来ない何て情けないわ」

「うっ、ごめんアリス。僕のせいで」


 アリスの言葉を聞いて、カイトが落ち込んでいる。


「別に怒ってないわよ。依頼主が来る時間までに仕上げなさいよ」

「うん、分かったよ。ファング、次はこっちを動かして」

「はぁ、良いぜ。さっさと、終わらせるぞ」


 ファングとカイトは必死にフォレストの体を動かして、感覚を戻していた。


「暫く掛かりそうね。なら待つ間、リオスとテオに渡す物があるわ」


 アリスは、鞄から指輪を二つ取り出していた。


「アリス、これって前に言っていた物だよね?」

「そうよ。これは収納用の指輪で、リオスとテオ専用に作ってあるのよ。リオスとテオ君、使う時は指輪を翳してね。それとリオス君には、双頭の黒竜と単体時になるときの装備品を入れてあるから、使う時はその時のモードを言えば大丈夫よ!」


 アリスが指輪の説明を終えると、リオスとテオに指輪を渡していた。


〈ありがとうアリス、大切に使わせて貰うよ〉

〈兄さん、これでたくさんレンと空を飛べるね〉

〈そうだね、テオ〉


 リオスとテオは指輪を貰うと、凄く喜んでいた。


「リオス、テオ、喜ぶのは良いけど、あまり目立つ行動はしないでよ」

〈分かっているよ、レン。俺と兄さんがそんな事するかよ。俺はレンと飛行出来ればそれで良いよ。なぁそうだろう兄さん?〉

〈そうだねテオ〉


 リオスとテオは、レンと行動出来ればそれで良いと考えていた。


「レン君、意外と真面目な黒竜だね」


 アリスは、リオスとテオに感心していた。


「リオスとテオは、僕が躾けているから当たり前だよ」

「まぁ、レン君なら仕方ないか」


 レンの性格を知っているので、アリスが納得する仕草をしている。


「アリス、何か納得してない? まぁ良いけど、それでリオスとテオはどうするの、一緒に来る? それともここで待つ?」


 アリスの納得する仕草を無視しながら、リオスとテオに聞いている。 


〈僕とテオは、フォレストの中で待機するよ。フォレストの中なら、食事出来るでしょう?〉


「うーん確かに、そうだけど。僕達はフォレストの中で、食事出来ないけど大丈夫?」


 普段なら依頼を請ける時は、フォレストの中で食事をしている事が多かった。しかし、今回の依頼は依頼主が見ているので、フォレストの中に入るのは無理だと、リオスとテオに伝えていた。


〈大丈夫だぜ。フォレストの中に居ても、ファングとカイトがいるんだよな?〉


「確かに、そうだけど。適当な物をあげないか心配だな」

「レン、俺がそんな事するかよ」

「そうだよレン君、僕とファングが料理をしないで適当な物をあげるわけないでしょう?」


 レンが心配ごとをテオに伝えていると、ファングとカイトが怒っていた。 


「フォレスト、聞こえていたの? だって心配でしょう? 基本的にファングが、フォレストの中に行くのは無理だよね。カイトが料理出来るのか心配だよ」


 フォレストの姿になっても、基本的に体を動かしているのはファングなので、中に行くのは難しいと考えていた。


「大丈夫だよレン。そこは一時的にカイトと変わって貰うから、もしカイトがヘマしたら、俺と一緒に罰を受けるから」

「そうだよレン君、その時は何でも受けるから、僕とファングを信じてよ」

「なら良いけど、リオスとテオにちゃんとした食事をあげてよ。それとカイトは頑張ってね」

「あぁ、任せな。俺が美味しい料理をリオスとテオに食べさせてやるぜ」

「レン君、僕頑張るよ」


 ファングとカイトは、レンと約束をしている。


「それじゃ、体も動かし終わったから、リオスとテオを中に入れるぜ。準備良いよな」


 ファングは、リオスとテオに確認している。


〈分かったよ。レン、何かあったら直ぐ呼んでね。僕とテオが力を貸すから〉

〈レン、何かあったら絶対に呼べよな。俺と兄さんが焼き尽くしてやるから〉


 リオスとテオは、レンに伝言を言った後、素直にフォレストの中に入って行った。


「リオスとテオ君、何の躊躇もなくフォレストの中に、入って行ったわね。流石、双頭の黒竜だわ」


 フォレストに対する抵抗感がなかったので、アリスが驚いていた。


「まぁ、危害を加えないと分かっているから、素直に入っただけだよ。普段なら警戒感、剥き出しだからね」


 リオスとテオは信用できる人以外、警戒感剥き出しである

「それじゃ、フォレスト。さっさと消えてね」

「レン、精霊になると扱い酷くないか?」

「当たり前でしょう。精霊をほいほい出す人何か、いないよね?」


 アクト達が常に自由に行動している時点で、既におかしいと感じていた。


「まぁ、当然の回答ね。さぁ、レン君が言っているんだから、さっさと消えなさい」

「分かったよ。消えれば良いんだろう。全く、お前らは酷すぎだよ」


 フォレストは、レンとアリスに促されて姿を消していた。


「フォレスト、聞こえる?」

「あぁ、聞こえているよレン。何か用か?」

「いや、用はないけど、変な行動はしないでよ。アクト達と行動してね」

「はいはい分かったよ。お前は相変わらず心配だよな」


 フォレストは、寂しい口調で喋っていた。


「それじゃ、アクト、フォレストを頼むよ。僕が呼ぶ前に変な行動したら、フォレストを(しご)いて良いからね」

【了解だぜレン。さぁフォレスト、俺達、四人が見てやるから覚悟しろよな】

「ちょっと待ってレン。俺は何もしないから」

「いや、見えないから状況が分からないんだけど? それとカイトに迷惑掛けないように、共同で頑張ってよ」

「助けてレン‥‥‥」


 フォレストはアクト達に捕まっていた。


 フォレストが、かなり騒いでいるけど、まぁ我慢だね。さて、依頼を請けに行くかな。


 精霊同士の会話を使って、フォレストがかなり騒いでいた。四人は依頼主に会うために、学生ギルドの建屋に来ていた。


「おぉ、君達が依頼を請けてくれるんですね。私は今回の依頼主のコトルと言います」


 学生ギルドの中に入ると、若い男性が声を掛けてきた。


「はい、そうですけど、何で僕達が依頼を請ける人だと分かったんですか?」


 依頼主から突然、声を掛けられたので、レンは首を傾げていた。


「あぁ、それは受付の人から聞きましたよ。君達は海の魔物クラーケンを倒したと聞いているので、君達には期待してますよ」


 コトルは学生ギルドの受付、エレイン先生に聞いていた。


「すみません、レン・フォワード君。今回の依頼主に色々説明してしまって」


 会話を聞いていた、エレイン先生が謝っている。


「いや大丈夫です、エレイン先生。突然、僕達の事を知っていたので、ちょっと驚いていただけです」

「そうですか、なら良いですけど嫌なら必ず言って下さいね」

「はい、分かりました。その時は言います」


 エレイン先生との話が終わると、依頼の本題に入っていた。


「‥‥‥と言うと事なんだ」

「そんなにヘドロトードが大量発生しているんですか?」

「いや、絶対にやりたく無いけど、報酬が欲しい」


 ヘドロトードの討伐を嫌がっているアリスだが、魔道列車の半年間フリーパスには勝てなかった。


「この季節のヘドロトードはキツいですね。僕もやりたく無いです」

「レイスが嫌がる位だから、かなり臭いがキツいんだね」

「当たり前ですよ。ヘドロトードの唾液が付いたら、一晩以上臭いが残りますよ」


 ヘドロトードの唾液はかなりの悪臭なので、一度体に付くと一日以上は臭い匂いから逃げる事が出来ないのである。


「まぁ、唾液には気をつけてやるしかないね」

「そうね。私とレオスは離れて攻撃するけど、近距離のレイス君は大変よね。レン君は当然、精霊を使って対処してね。くれぐれも近付くのはダメだからね」


 アリスから、釘を刺されていた。


 何で、精霊を使って攻撃なの? 毎回思うけど、絶対に戦うの禁止されているよね?


 毎回、近距離で攻撃する事を止められるので、レンが不満な表示をしていた。


「レン君、今回だけよ。もしレン君が臭くなったら嫌でしょう?」

「確かにそうだけど、僕は一様魔法騎士何だけど?」


 アリスが言っている事は、正しいけどレンは戦いたい様子だった。


「レン君、今回だけは我慢してよ。せめて魔法位なら、私達と一緒にやれば良いでしょう?」


 アリスは色々と遠距離の提案をしてくるので、レンは頭を押さえながら渋々了承をしていた。


 はぁ、僕は甘いのかな? これじゃいつまでも戦えないよ?


 本心では戦いたかったが、アリスが心配そうな目で見るので断ることが出来なかった。


「とりあえず、戦い方の方針は決まったかな? それと、メンバーが一人足りないな?」


 コトルはエレイン先生から聞いているので、レン達に確認していた。


「えっと、ファングは‥‥‥その‥‥‥」


 ファングが、精霊フォレストになって、目の前に居るなんて言えなかった。


「ファングは体調を崩して欠席です。何でも腹痛で寝込んでいる見たいですよ。本当情けないわね」


 アリスが適当に、ファングの病気をでっち上げていた。


「あいつ、俺が目の前にいるのに言いたい放題だな。毎回一言が多いんだよ」


 アリスの会話を聞いて、ファングが苛ついていた。


「ファング、今は堪えてよ。今は精霊フォレスト何だから」


 ファングが精霊同士の会話を使って、レンに訴えているので、レンはファングを落ち着かせていた。


「分かっているよ。今は精霊の役目をするぜ。終わったら、絶対にギャフンとアリスに言ってやるんだから」


 ファングはかなり苛ついていたが、レンがキレる事を恐れて、我慢していた。


「そうか、腹痛じゃあしょうがないな。一人少ないけどやれるかな?」


 コトルは四人に確認していた。


「はい、大丈夫ですよ。ファングが居なくても私達で片づけてあげます。むしろファングがいると色々面倒です」


 アリスがまた、余計な一言を言っていた。


「あいつ絶対に殺す。絶対に俺に対する悪意しかないだろう」


 ファングが怒っていた。


「ファング落ち着いて、これは依頼主を信用させているんだよ。多分?」

「そんな分けないだろうレン。アリスは絶対に俺を嫌っているぜ」


 ファングは今にも、フォレストの力を使って、アリスに攻撃したい様子だった。


「それは何とも言えないけど、ファングもアリスに対して同じ事を言っている気がするけど?」


 ファングもアリスと同様に、一言が多い事を指摘していた。


「うっ、そんな事ないぜレン。アハハッ」


 思い当たる部分があるみたいで、ファングは笑いで誤魔化していた。


「やっぱり自覚あるんだ」

「レン、変な目で見ると不審に思われるぜ。分かったから、そんな目で見ないで。何とか堪えるから、残念そうな目線だけはやめて」


 ファングは納得していない様子だった。


「それは頼もしいな。なら四人で討伐をお願いするよ」


 ファングと話している間に、アリスとコトルの会話が終わっていた。


「レン君、ファングはいないけど、とりあえず頑張りましょう」

「うんそうだね。アハハッ」


 ファングが目の前にいるけど、いない前提で話が進めらている。


「それで、ファングは欠席だけど、ちゃんと単位、貰えるよね?」


 ファングだけ卒業に必要な単位が、貰えないのではないか心配していた。


「それは大丈夫よ。依頼メンバーを事前に申請した時点で、人数が確定するから、休んでいるファングにもちゃんと単位が入るわ」

「そうなんだ。よかった」

「俺もホッとしてるぜ」


 アリスの説明を聞いて、レンとファングが胸をなで下ろしていた。


「それじゃコトルさん。討伐地点の道案内お願いします」

「あぁ、分かったよ。君達には期待しているよ。何せ、報酬を上げても誰も請けてくれなかったから、君達には本当感謝している」

「アハハッ、それはよかったです」


 報酬目当てで、依頼を請けました何て、とても言えなかった。四人はコトルに案内されながら、ヘドロトードの生息域に向けて出発しているのだった。

次回更新は明日です。温かくお待ち下さいm(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ