#78 久しぶりの学園生活と召喚獣の授業でパニック!
お待たせしました。第78話公開です。学園生活再開(。>ω<。)だけど季節は夏本番、暑い中でレン君は頑張っています(≧∇≦)b
第6章の位置を修正しましたm(_ _)mここから第6章スタートです。
夏季休暇が終わり、いよいよ通常の学園生活が再開するけど、季節は夏本番を迎え、朝からうな垂れる暑さで目覚めていた。
夏季休暇が終わったら、夏本番とか休みの取り方間違っているよね。しかも八月なら普通休みだし、僕がいた世界はまだ夏季休暇だよ。
温暖な気候であるアルバート大陸は、八月から九月の時期が最も暑い為、地獄の時期を迎えていた。レンは夏服に着替えると、足早に学生寮の外に来ていた。
「おはようレン君、夏服似合っているね」
「レン、遅いぜ」
「レン師匠おはようございます」
相変わらず、朝から三人が出迎えていた。
「アリスとレイスは明日からなのに、わざわざ来たんだ」
「当然よ、レン君の夏服を見たいから」
「そうなんだアハハッ」
アリスが目を輝かせているので、苦笑いしていた。
「それじゃ僕とファングは授業だから、レオスを頼むよ」
「任せなさい、レオス君は明日から私達と同じ授業何だから」
レオスは事前手続きを済ませて、例外な処置をしてもらい、召喚獣扱いから、正式に学園の生徒になっていた。
「それじゃ、レンお兄ちゃん、行ってらっしゃい。僕はアリスお姉ちゃんとレイスお兄ちゃんと過ごしているから」
「なんかレオスが立派に見えるぜ」
「そうですね俺様もびっくりですよ」
「レオス君も、成長しているのよ」
今までレンの傍を離れたくなかったレオスが、自分の意思でアリスとレイスと一緒に過ごすと言ったので、三人は驚いていた。レオスをアリスとレイスに預けるとレンとファングは学園に向かって行った。
「ねぇ、ファングは夏服じゃないの?」
通常の学生服を着ているので、暑くないのか聞いていた。
「いや、夏服を着ようとしたら、見付からなくて、仕方なく通常の服を着ているんだよ」
「まぁ、ファングが住んでいる家はオンボロ秘密基地だから、どこかに飛んで行ったんだよ」
ファングはフォレストの姿で、レンの部屋で過ごそうと考えていたが、レンに拒否られて普通の生活をさせられていた。しかも、精霊四人の監視が厳しいため、ファングはレンの部屋に一歩も近づけなかった。
「レン、オンボロ秘密基地は酷いぜ。ちゃんとした小屋だよ。今度見せてやるよ」
ファングと会話しながら学園に着くと、二人は魔法騎士科の教室に入り、先生が来るのを待っていた。
「お前ら、夏季休暇はゆっくり過ごせたか、三ヶ月で鈍っていたら、但じゃあ済まないからな。それと近日中に三学科集まって、重要な話があるから楽しみにしろよ。それじゃ、お前らこれから校庭で授業をするから、移動をしろ」
ベリット先生の指示で、校庭に移動していた。
何で暑い時に校庭何だよ。
太陽がギンギンに照りつける中、魔法騎士科の生徒は暑さにうな垂れながら、先生の説明を聞いていた。
「それじゃ、今日の授業は召喚獣を呼び出す練習だぁ」
召喚獣の授業と聞いて、レンは目を輝かせていた。
「お前、コロコロ態度が変わってないか」
暑さでうな垂れたり、喜んだり激しく表情を変えるので、ファングが呆れながら見ていた。
「だって召喚獣だよ。僕見てみたいし」
異世界に来たので、召喚獣はレンに取ってかなり興味があった。
「それじゃ、呪文を教えるから、ちゃんと見るんだぞ」
ベリット先生は召喚獣の呪文を唱えていた。
「我の声に応え、今ここに汝を召喚する、イデよ召喚獣!」
すると目の前に魔方陣が現れ、強い光が発光すると小さな犬が現れた。
〈ご主人様お呼びでしょうか?〉
召喚獣が現れると生徒達が一斉に声を上げていた。
「凄い本当に召喚獣だよ。しかも犬なのに喋っているよ」
召喚獣を見てレンが興奮していた。
「これは私の召喚獣マルネリだよ。見た目は犬だけど、意外と強いぞ、それじゃみんな召喚して見ようか、契約方法は召喚後に説明する」
ベリット先生の説明が終わると、生徒達は一斉に召喚を始めていた。
「ファングは精霊だから、召喚獣は要らないよね?」
「確かにそうだけど、とりあえずやるしかないよ。契約するかは、先生の説明次第だな」
「それもそうだね、なら僕達もやろうか! はぁ、どんな召喚獣が来るんだろう」
「レン、目が凄い輝いているんだけど、あんまり期待しない方が良いぜ」
二人はそれぞれ、呪文を唱えると先にファングの召喚獣が現れていた。
「へぇ、俺はアルマジロみたいな召喚獣かぁ、レンはどうしたんだ?」
レンは召喚獣を呼び出す呪文を言ったが、何も反応がなかった。
「あれ、おかしいな。僕、呪文間違った?」
「いや、あっているハズだと思うんだけど?」
「ファングは自分に集中して聞いてないと思うけど?」
二人が悩んでいると、目の前に魔方陣が現れたが、黒い煙と黒い光が発光していた。
「おい、なんかやばくないか? これ普通じゃないぜ」
「そうだね、なんか間違ったかなアハハッ」
「笑い事じゃないぜ、早く先生を呼ぼうぜ」
二人が慌てている中、魔方陣から黒髪の青年と少年の二人が目の前に現れていた。
〈僕を呼び出したのは誰だ〉
〈兄さん、ここどこ? 俺、怖いよ〉
少年は青年の体にしがみつくように怯えていた。
「おい、マジかよ。人間が現れたぜ」
「そうだね、しかも黒髪だし」
二人は召喚した黒髪の二人に驚いていた。
〈お前が、僕を呼び出したのか?〉
青年が二人に聞いていた。
「呼び出したのは、こいつだぜ」
ファングがレンを指差していた。
〈ふーん、こいつが僕達をねぇ〉
青年はレンの素顔をジロジロ見ている。
〈兄さん、危ないよ。この人達の所に近付くと殺されるよ〉
少年は青年の服を引っ張りながら、警告していた。
〈お前、何故僕達を呼び出した。かなりの魔力がないと呼べないハズだが?〉
青年はレンに質問していた。
「いや、僕に言われても困るんだけど? とりあえず授業の間だけ我慢してよ。終わったら元の所に還すから」
〈ふーん、授業ねぇ、良いぜ付き合ってやるよ〉
〈兄さん、早く帰ろうよ〉
〈良いだろう、折角呼び出したんだから、様子を見てみようぜ〉
少年は嫌がっていたが、青年はレン達の授業に興味があった。
「それじゃ、みんな召喚した‥‥‥おや、レン・フォワード君、君の召喚獣はどこかな?」
ベリット先生が首を傾げているので、レンが黒髪の二人に指差すと、ベリット先生は黒髪の二人にくぎ付けしていた。
「ほぅ、人間が召喚されるとは珍しいな」
〈僕達は人間じゃないけど〉
ベリット先生の言葉を聞いて、青年が不機嫌な態度を見せていた。
〈兄さん、ダメだよ堪えて〉
〈お前はこのままで良いのか?〉
〈それは嫌だけど〉
〈なら、見せてやろうぜ、僕達の本来の姿。僕達が人間に溶け込むのは疲れたよ〉
青年が本音を吐き捨てると、二人の体は黒い光に包まれて、目を開けると目の前に恐ろしい生物が佇んでいた。
「何故、邪心龍の象徴、黒龍が二体もいるんだ。生徒達は急いで、隅に集まって待機しろ」
ベリット先生は慌てた様子で、生徒達を一カ所にまとめる指示をだし、生徒達が慌てて移動していた。
〈ガァー〉
〈ガァー〉
二体の黒龍は奇声を上げて、威嚇していた。
「二人も早く移動しなさい、ここは私が何とかするから」
ベリット先生が移動するように促していたが、レンは二体の黒龍に向かって歩くと撫でていた。
「大丈夫だよ。恐くないから奇声をやめてよ」
「レン、危ない、早く戻れよ」
ファングはレンを呼び戻していた。
「大丈夫だよ。ほら攻撃しないよ。アハハッくすぐったいよ」
二体の黒龍がレンの顔を舐めていた。
「まさか、黒龍を手名付けるとはな」
黒龍は気性が荒く、中々懐かない龍なのでベリット先生が驚いていた。
「レン、その黒龍と契約するか?」
ベリット先生が質問していた。
「契約するかは黒龍が決めるので、僕からは頼みませんよ」
レンがベリット先生と話していると、黒龍の一体が青年の姿になって、レンの所に来ていた。
〈契約は僕達が決めるか、お前面白いな。なぁお前もそう思うだろう?〉
〈ガァー!〉
〈そうか、お前も気に入ったのかなら、答えは一つだな〉
青年は黒龍に向かって話しかけて、意見が纏まるとレンに伝えていた。
〈良いぜレン、僕達はお前の召喚獣になってやるよ〉
「えっ、良いの? マジで本当に」
レンは目をキラキラさせながら聞いていた。
〈良いから、そんな目で見ないでくれよ〉
「ベリット先生、契約方法を教えて下さい」
レンはベリット先生から契約方法を聞くと、黒龍の二人に名前を与えていた。
〈僕はリオスかぁ〉
〈兄さん、俺はテオって言うんだね〉
〈そうだな、これは僕はリオスでお前はテオと呼ぶよ〉
〈うん、俺も兄さんの事をリオスって言うよ〉
レンから名前を貰った黒龍のリオスとテオは喜んでいた。
「ベリット先生、これで契約が出来たんですか?」
レンは名前を与えただけなので、ちょっと不安だった。
「大丈夫だよ。黒龍の二人の手のひらを見てみな」
ベリット先生に言われて、リオスとテオの手のひらを見ると刻印が刻まれていた。
「それは契約の証だよ。レン君専用の刻印だから、他の人と同じ刻印はないんだよ」
ベリット先生に言われて納得していた。
「これで僕は龍に乗れるんだ」
レンは目をキラキラさせながら、色々想像を膨らませている様子を見ていた、ファングは頭を押さえていた。
「お前、黒龍で空を移動するつもりかよ。黒龍は邪心龍で魔王の象徴だぞ! そんなの飛び回ったら狙われるぜ」
黒龍を敵意と見なす人々が大勢いるので、黒龍に向かって攻撃される事を危惧していた。
「ファング君、昔ならそうだけど、今はそんな事はないよ。現に黒龍を所有している人もいるから、見方が変わっているんだよ」
ベリット先生の説明を聞いて、ファングが驚いていた。
「ベリット先生、それ本当なのか」
「本当だよ。黒龍を所持している人が国を護った報告があるから、黒龍の見方が変わっているんだよ」
「そうなんだ。だけど、ベリット先生のせいでレンが勢いづいただろう」
レンは一旦諦めていたが、ベリット先生の説明を聞いて、再び希望に満ち溢れた表情をしていた。
「ファング、これで不安は無くなったね」
「そうだな、ますます魔王に一歩近づいたな。グッフ」
「僕は魔王じゃないよファング?」
「そうだな、中身は魔王だけど、グッフ」
ファングが魔王と何度も言うので怒っていた。
「さて、ベリット先生、契約しました」
「そうだな。ならみんなは契約するか決めたら、召喚獣と交流して見ようか! 契約しない生徒は汝の場所に還れと言えば、召喚獣を元の場所に帰せるからな。契約しない生徒は契約した生徒と交流するように」
ベリット先生の掛け声と共に生徒達が一斉に契約するか決めていた。
「じゃあな、汝の場所に還れ」
ファングは召喚獣が住んでいる場所に還していた。
「結局、契約しなかったんだ」
「当たり前だ、俺には不要だよ」
「まぁ、当然かぁ、ならリオスとテオと交流しようか」
「あぁ、龍に乗って見たいぜ」
二人はリオスとテオに頼んで、龍の背中に乗せて貰っていた。
ふむふむ、意外と背中は平らで一部くぼみ部分があるんだ。
レンはリオスの背中に乗って、色々考えていた。
「レンは、リオスとテオの背中に何か取り付けるのか?」
黒龍にしがみつくような場所がないので、レンに確認していた。
「そうだね、龍に取り付ける必要があるね。まぁ、それは今度考えるよ」
レンはリオスとテオの背中を交互に見終わると、遠くで見ていた生徒達が一斉に黒龍に向かって来ていた。レンとファングは驚いていたが、二体の黒龍と交流させていた。
「しかし、リオスとテオは人気者だな」
「仕方ないよ。龍が見られるなんて初めてなんだから」
同じ学科の生徒達が、黒龍と戯れる姿を見ながら話していた。
「しかし、黒龍になると喋れないんだな」
「まだ子供なんじゃないかな。人間の姿だと、僕達より上だけど、龍同士で比べるとまだ生まれたての子供みたいに感じるよ。姿は年上に見えるようにしているんじゃないかな」
レンとファングは二体の黒龍を見ながら話していた。
「そろそろ、召喚獣の授業を終えるから、召喚獣に一旦お別れしろよ」
ベリット先生の合図で、生徒達が召喚獣をしまっていた。
「レン、ベリット先生が召喚獣をしまえだとよ」
「そうだね、それじゃリオス、テオまた呼ぶね。汝の場所に還れ‥‥‥あれ、何で帰らないの?」
レンは二体の黒龍に向かって言ったが、二体の黒龍は突然人間の姿になって、拒否していた。
〈何で僕達が帰る必要があるんだ?〉
〈そうだよ。俺はレンの召喚獣何でしょう? だったら一緒に過ごして良いよね〉
リオスとテオの反抗で、レンが頭を押さえていた。
「イヤダメだよね。黒龍を野放し出来ないよ。それに黒龍が人前に現れたら大変だよ」
〈それは大丈夫。レンが命令しない限り、龍の姿にならないから良いよね〉
レンはリオスとテオを説得していたが、拒否し続けていた。その後もリオスとテオが拒否するので、レンはベリット先生に説明していた。
「レン・フォワード君なら、黒龍の二人を手名付けられるだろう。何なら学生寮で一緒に生活したらどうだ」
「ベリット先生、それ本気ですか?」
ベリット先生が軽すぎて、レンはうな垂れていた。
〈お前の先生が良いよと、言っているんだから、良いよな?〉
〈俺は、この地域を色々知りたい〉
リオスとテオがワクワクしている中、ベリット先生に上手く纏められて、今日の授業は終了した。レンとファングはリオスとテオを連れて、学生寮に戻っていた。
「ただいま、今戻ったよ」
「お帰りレンお兄ちゃん」
「レン君、お帰り今日は午前中だけの授業だったのね」
「レン師匠、そこの二人は誰ですか?」
「お前ら、レンの部屋で退屈していたのかよ」
レンの部屋で退屈している三人は、見知らぬ二人に気付いていた。
「この二人は召喚獣のリオスとテオだよ。そして黒龍何だけどねアハハッ」
隠すと色々面倒くさいので、レンは苦笑いで三人に説明していた。
「レン君、そこの二人はドラゴンなの?」
アリスが興味津々に、二人を見ていた。
〈何だよお前、テオが怯えているだろう?〉
アリスが二人をジロジロ観察しているので、テオがリオスの後ろに隠れて、覗き込んでいた。
「アリス、あんまりジロジロ二人を見ないでやれよ。二人が警戒しているだろう」
「別に何もしないわよ。ただ見るだけでここまで警戒すると思わなかったわ」
「リオス、テオおいで」
レンが呼ぶと、リオスとテオは直ぐにレンの横に寄り添っていた。
「レン君にだいぶ懐いているわね。しかも、リオス君はレン君のお兄さんに、だいぶ近い年齢の姿だよね?」
「まぁ、見た目はそうだけど、二人はまだまだ子供だよ。人間に化けているから、分からないんだよ。ドラゴンになれば分かるよ。まだ喋れないドラゴンだってね」
「そうなんだ。変わっているわね。普通なら人間同様に、ドラゴンになっても喋れる筈なんだけど?」
アリスはリオスとテオを見て、考え込んでいた。
〈何だよジロジロ見て、僕達は喋る気になれば喋るよ〉
〈そうだよ。俺達は喋れないフリしていただけだよ〉
リオスとテオの言葉を聞いて、レンが反応していた。
「えっ、喋れるの?」
〈そうだけど、まだ上手く喋れないよ。ほとんど人間の姿で生活していたから、ドラゴンの時の喋り方をマスターしてないんだよ〉
「そうなんだ、召喚前はどんな暮らしをして来たか知らないけど、喋れるならとりあえず安心かな」
ドラゴンと会話が出来る事が分かってホッとしていた。
「それでレン君、二人は何で帰還させないの?」
聞いて欲しくない事をアリスが言ってきた。
「いや、命令したんだけど、帰らなくて」
アリスに事情を説明すると、頷いていた。
「なるほど、レン君は二人をこの部屋で育てるのね」
「何か、変なこと考えない? 確かにドラゴンを育てる事になるけど、あまり期待しないでよ」
アリスが変な妄想をしながら、レンに色々質問していた。
「まぁ、良いわ。それで、二人はどうするの?」
「どうするって、普通に人間と同じ事をさせるよ。移動する時はファングの体にしまえばバレないよね」
「お前、俺の体を二人の住み処にしてないか?」
レンがまた良くない事を考えているので、ファングが慌てた様子で聞いていた。
「良いじゃない。ファングは口を出さないの?」
「おい俺の意見は完全に無視なのか?」
ファングがアリスに食い掛かろうとしていると、レイスが耳打ちしてきた。
「ファングさん、ここはレン師匠の好感度あげるチャンスですよ」
「えっ、マジかレイス」
レイスの言葉にファングが簡単に乗っていた。
「相変わらず、単純バカで助かるわ」
アリスの声がダダ漏れだった。
「アハハッ、アリス、ファングが聞いたら怒るからやめて」
レンとアリスがコソコソ話している中、ファングが目を光らせていた。
「レン、今すぐ二人を中に入れろ。俺の中で育ててやるよ」
「いや、あくまでも出掛ける時ね。学園内なら別に大丈夫だし」
ベリット先生が事前に先生達に報告しているので、学園内で生徒達が騒いでも大丈夫である。
「そうか‥‥‥分かったよ。レンの為なら何でもやるから遠慮するなよ」
「はいはい分かったよ。それよりもアリスとレイスは明日から授業何だから、早く帰ったら」
「レン師匠、酷いですね」
「そうよ、まだお昼でしょう? みんなで食事して、軽く息抜きしたら帰るわよ」
「はぁ、分かったよ」
アリスとレイスが暫くいると言うので、レンはゆっくり休めなかった。
〈飯を食わせてくれるのか?〉
アリスが食事と言ったので、リオスとテオが反応していた。
「そうだね、みんなで食べようか、リオスとテオはもう僕の家族だからね」
〈やった兄さん、まともな食事が出来るよ〉
〈あぁ、そうだな。これで俺達、本来の力が戻るかもな〉
リオスとテオが喜んでいた。
「本来の力って何?」
〈まぁ、その内見せるよ、兄弟の力。それよりも早く飯を食わせてよ〉
「はぁ、仕方ないな。みんな行こうか」
五人はリオスとテオを連れて、学生寮から離れた街中のお店で食事をしたり、街中を散策して過ごしていた。
「アリス、レイス、そろそろ帰ったら? 僕達は休みだけど二人は授業だよね」
「帰る分けないでしょう! 帰るなら、ファングも一緒よ」
「そうですね、レオスさんは仕方ないですけど、ファングはダメですね」
「何で俺が巻き添いになっているんだよ。別に俺とレンは明日休み何だから、ゆっくり過ごして良いだろう」
「ダメね。ファングがいる時点でアウトよ」
アリスとレイスがファングにいちゃもん付けていた。
「はぁ、何なのこの三人はレオス、今日は早めに帰ろうね。レオスは明日から授業だね。アリスと頑張ってね」
「うん、頑張るよ。レンお兄ちゃんがいなくて寂しいけど、アリスお姉ちゃんをしっかり見張るよ」
「そうだったわね。明日から宜しくね」
「それで結局帰らないの?」
「当然よ。帰るならファングも一緒ね」
「はぁ、学園生活再開から波乱がありそうだな」
アリスとレイスは結局ファングが居る事を理由にして、中々帰らなかった。それから、中々帰らない二人を見たレンは、この先も何か起きそうな予感しかないと常々感じながら、午後の時間帯を過ごしているのだった。
今週は一話のみ更新です。暑くて中々集中出来ませねm(__)m皆さんも熱中症に気をつけて下さい。次回更新は7月28日~29日に公開予定ですm(__)m




