#76 レイジ兄さんとクレア王女に纏わり付かれるレン!
お待たせしました。第76話公開です。夏季休暇も残りわずか、今日は事前に約束した事を実行するみたいですね(。>ω<。)
おかげさまでユニーク数7000人突破ありがとうございますm(_ _)m
残りの夏季休暇をレンの自宅で過ごしている五人は、朝から練習場でそれぞれの特訓をしていた。
「ファング、ちゃんとやれよ!」
「分かっているけど、風系って意外と難しいんだぜ」
ファングが中々、風系の魔法を習得しないので、レンがキレていた。
「アクト、アルトニス、エレント、エレナ、ファングに攻撃」
【了解!!!!】
精霊四人は笑顔でレンを見ると、ファングに近付いていた。
「ちょっと待て、何で精霊四人を呼び出しているんだよ」
「だってファングが全然、習得しないから、精霊四人に活を入れて貰うんだよ。精霊には精霊でしょう」
精霊にダメージを与えられるのは、同じ精霊なのでアクト達に頼んでいた。
【そうだぜファング、諦めな。お前がさっさと習得しないのが悪いんだぞ】
【精霊として情けない。それではレンの傍に居られない】
【エレナ、相変わらずキツいこと言うねぇ】
【ファングさん、私達が活を入れますので覚悟して下さい】
精霊四人がじわりとファングに近付いている。
「待て、精霊に攻撃されなくても、この状態ならダメージは喰らうぜ」
ファングは必死に抵抗していた。
【確かにそうですが、ここで一度精霊にやられた方が良いでしょう。レンさんに迷惑掛けているんですから】
「待てアルトニス、話せば分かるよな」
「ファング、諦めて、それに人間の姿にしないから、はいフォレストになって」
「レンやめろ!」
ファングはレンの命令でフォレストにされていた。
【さぁ、ファング、いやフォレスト行くぜ】
精霊四人が不気味な笑みで、フォレストに接近していた。
「ちょっとファング、何で僕も道連れなの?」
カイトはフォレストから分離しようとしていたが、ファングはカイトの細胞に結合させているので、分離出来なかった。
「逃がすかよ。俺はお前何だから、連帯責任だよ。それにお前が逃げる事は想定していたから、離れないようにがっちり結合させて貰ったぜ」
「酷いよ、ファング! いや来ないで」
「カイト、諦めな。俺も腹をくくったから」
ファングとカイトは精霊四人にボコボコにされていた。
ごめんカイト、ファングと一緒に罰を受けて。
カイトは悪いことはしてないが、フォレストの一部なのでレンは罪悪感になっていた。
「これが精霊の攻撃なの? かなり激しいね、僕死ぬかと思ったよ」
フォレストの体は精霊四人にボコボコにされていたが、直ぐに再生して修復していた。
「やっぱり、修復が早いな。だけど死ぬかと思った」
フォレストの体を白と黒の触手で触ったり、無数の目で確認していた。
【やっぱり化け物だな、お前は】
【僕達がフォレストをボコボコにしたのに、もう修復しているよ】
【フォレストの体は凄いですわ】
【フォレストが入れば、レンは無敵】
精霊四人はフォレストの修復を見て、色々言っていた。
「無敵な分けあるか、これでもダメージ喰らっているよ。何回もされたら修復するまで、時間が掛かるよ。攻撃回数に比例して遅くなるの知っているだろう」
【確かにそうだけど、その早さで修復しているから凄い方だぜ。俺達だってそこまでいかないよ】
傷の治りがあまりにも早いので、精霊四人が褒めていた。
「それ褒め言葉じゃないだろう」
「そうだよ。僕とファングは本当に死ぬ所だったんだよ」
【それは悪かったけど、心臓を討たれない限り死なないぜ】
「そうかも知れないけど、俺とカイトは元々人間何だからだお前らと違って、恐怖があるんだぞ」
ファングとカイトは元々人間なので、精霊達の感覚を知らなかった。
【確かにそうだな。だけど、精霊になったんだから克服しろよ】
「それは分かっているけど、慣れないんだよ。カイトも同じだろう」
「そうだね、僕も同じだよ」
【なら、少しずつ慣らすしかないな】
精霊四人と話が終わると、レンが謝っていた。
「ごめんねカイト、巻き込んで」
「いやレン君が謝らなくて大丈夫だよ。僕はファングとして生きているから」
「そうだよ。カイトは俺なんだから、謝るなよ。悪いのは俺なんだから、ちゃんと風系の魔法が使えれば、カイトを巻き込まなかったのに」
自分の不甲斐なさを感じて、カイトに謝っていた。
「違うよファング、僕も悪いんだよ。ファングの中にいるのに僕は何もしなかったから、ファングにアドバイスしていればこんな事にならなかったよ」
ファングとカイトに新たな絆が芽生えていた。
「そう、カイトがそれで良いのなら、僕はそれ以上言わないよ。アクト達もありがとうね」
アクト達は手を振ると、姿を消してレンの近くで行動をしていた。フォレストからファングに戻ると再び練習を始めている。
「ファング、さっさと習得してよ」
「分かっているよ。だからやっているんだろう」
「相変わらず、駄目ですねファング、レン師匠を困らせるなよ」
特訓の休憩合間にレイスが二人の様子を見に来ていた。
「うるさいな、俺だって頑張っているんだよ」
「ふーん、こんな魔法も出来ないんですね」
レイスはファングに風系の魔法を見せていた。
「それはお前の力じゃないだろう、レイビィスの力を使うなよ」
「ファング、これは俺様の力ですよ。それにレイビィスって誰ですか? 俺様はレイスですよ」
「そうだなレイスだな」
レイスが惚けるので、ファングが呆れていた。
「レイス、レイビィスの力を使ったら、ファングが落ち込むよ」
「仕方ないですね。レン師匠が言うのならやめます。確かに俺様の力ではないですね。俺様は格闘技が本業ですかねアハハッ」
「お前、レンの言葉なら素直に従うんだな」
「うるさいですね、レン師匠は特別です。嘘はつきません」
「はぁ、俺には嘘を付くのか」
「相変わらず、喧嘩しているわね」
遠くで見ていたアリスがやって来た。
「アリスの方も休憩なの?」
「そうよ。レオスはあそこで休んでいるわ」
アリスが指差す方を見ると、レオスは椅子に座って休んでいた。
「オーイ、レンどこにいるんだ?」
「レン様、どこにいるんですか?」
遠くから、レイジとクレアの声が響いていた。
「うっ、この声は、僕はいないって言って」
「無理だよ。あれを見ろよ」
四人に頼もうとしたが、レイジとクレアに見つかっていた。
「レン、やっと見つけたぞ」
「レン様、今日は私達と買い物でしょう」
「えっ、レン君これから二人と買い物なの?」
レイジとクレアの話を聞いて、アリスが確認していた。
「そうだよ。だから今日はみんなと入られなくてごめんね」
「さぁ、レン様、レオス様行きますよ」
「うっ、分かったよ。三人は家で寛いで良いからね。行くよレオス」
「うん分かったよ」
レンとレオスはレイジとクレアに連れられて行った。
「アリス、珍しいな。普通なら、レンのあとをつけるのに?」
「そうだけど、二人の邪魔したら困るでしょう。それに、クレア王女がいるから警備は厳しいわ」
「確かにそうですが、レン師匠が居ないと俺様はつまらないですよ」
何時も五人で行動しているので、二人が抜けただけで回りの雰囲気が変わっていた。
「よし、なら俺がお前らを運んでやるよ。俺の中でレンとレオスを監視しなよ」
ファングがフォレストの姿で、レンの監視をしようとしていた。
「ファング、私とレイス君を入れて、運べるの? 前に体重がどうこう言って、空を飛べないと言ってなかった?」
「確かに、そうだけど今回は特別だよ。俺とカイトが頑張って運ぶから、カイト大丈夫だろう」
カイトに確認すると、ファングのお腹を動かして合図していた。
「ほら、カイトも頑張るって言っているから行こうぜ。クレアの事が心配みたいだよ」
「カイトが心配するのは分かるわ、大事な妹だもね。なら、行きましょうか」
「そうですね。レン師匠に怒られるかも知れませんけど行きましょう」
三人が頷くとファングはフォレストになり、二人を中に入れると、レンとレオスのあとを追って飛んでいった。フォレストがレンとレオスに向かっている頃、四人はリノワール王国の中心街を歩いていた。
何で途中から歩きなの? 完全に公開処刑だよ。大勢の人がこっちを見ているよ。
レイジとクレアに連れられた二人は、中心街まで馬車で移動した後、何故か入り口付近で下ろされ歩いていた。更に不幸な事は馬車を降りるなり、大量の警備兵が道を作っている為、大勢の人々の注目の的になっていた。
「レン様、どうかしましたか?」
クレアが心配そうに見ていた。
「あのう、クレア姉さん、警備兵は必要何ですか? 僕は普通に歩きたいんですが」
大勢の人々が見ているので、早くこの野次馬みたいな場所から抜け出したかった。
「レン様が言うのならわかりましたわ。あのう警備兵の皆さん、戻って下さい。レン様が困っていますわ」
クレアが警備兵にお願いすると、警備兵のリーダーがやって来た。
「あのうクレア王女、これは貴方を守るためで‥‥‥」
「さっさと消えてくれませんか、レン様が困って居るんですよ。なら貴方はクビですか、それとも私のキツい罰が良いですか」
「すみませんクレア王女、今すぐ退かせます。お前ら警備をやめて、馬車を守れ」
クレアの不気味な笑みに怯えて、警備兵が急いで撤退していた。
「レン様、これで邪魔者は消えましたわ」
「えっ、うんありがとうクレア姉さん、アハハッ」
クレアの恐ろしい一面を見てしまったレンは、若干怯えていた。
クレア姉さん、恐いんだけど。何かアリスみたいだよ。
クレアがアリスに似ているので、言葉遣いには気を付けようと考えていた。
「レン、クレアは怖いだろう。だけど普段はあんな表情はしないからな」
レイジが小さな声で、レンに耳打ちしていた。
「えっ、そうなんですか?」
「そうだよ、普段は誰にでも優しいのに、レンの事になると別人みたいな態度を取るんだよ」
「へぇ、そうなんですか?」
レイジの説明を聞いて、頭を押さえたくなっていた。
何で僕だけ、態度が変わるんだよ。クレア姉さんは大丈夫なの? 何かレイジ兄さんと化してない。
クレアもレイジと同じ部類に入ると感じていると、クレアの声が聞こえた。
「レイジ様、レン様に変な事を吹き込まないの」
「クレア、良いのか大勢の人前で本性を晒して」
大勢の人前の中で、クレアの威圧感を放っていたので、レイジが気にしていた。
「構いませんわ、どうせ私を見ても何もありませんから、さぁ行きましょう。レイジ様、レン様、レオス様」
クレアに引っ張られる形で、お店の方に連れて行かれた。
「いらっしゃい‥‥‥クレア王女様、これはこれは、こんなお店に何のご用でしょうか?」
クレアに連れて、文房がたくさんある古いお店に来ていた。
「別に用はないわ。今日は一人の客として見させて貰いますわ」
お店の店員に伝えると、四人はお店の中を歩き回りながら、物色していた。
「レン様とレオス様はもう直ぐ、学園が再開するでしょう。ここで、文房類をまず揃えましょう」
「えっ、僕とレオスの為に買ってくれるんですか?」
「当たり前だろう。僕が寮に荷物を届けた時に文房類を買いそこねていただろう? あれじゃ勉強など出来ないだろう。座学だってあるんだぞ!」
レイジが学生寮に荷物を運んで貰った時、必要最低限の文房しか持ち込まなかったので、レイジはクレアに相談していた。
「ありがとうございます。ゆっくり見させて貰います」
「うふふ、私とレイジも探しますから、何か欲しい物があったら言って下さいね」
レイジとクレアにお礼をすると、文房類を見て悩んでいた。
うん、学生寮だから、あんまり荷物にするとまずいかな?
レンが商品を見ながら考えていると、聞き慣れた声が聞こえていた。
「文房類でそんなに悩むか?」
「えっ、今のはファング?」
「僕もいるよ、レン君」
「えっ、カイト?」
フォレストの姿を見て、レンが驚いていると、レイジとクレアが声を掛けていた。
「レン、どうかしたのか?」
「レン様、何かありましたか?」
「えっ、何もないし、まだ決まってないよアハハッ」
「なら良いけど、何か欲しいのがあったら遠慮するなよ」
「はい、分かりました!」
レイジとクレアは不審そうに見ていたが、フォレストは姿を消して、何とか切り抜けていた。
「何でフォレストで来るの? アリスとレイスはどうしたの?」
フォレストに質問すると、レンは頭を痛める事になった。
「えっ、アリスとレイスは俺の中でお前を見ているぜ」
「そうだね、フォレストの中に入れられるんだよね。でもよく来られたね。体重がどうこう言っていたよね」
「あぁ、それは俺とカイトが頑張ったんだせ。凄いだろうレン!」
「そうだね、凄いね。そこまでして、やる執念が恐いよ」
アリスとレイスも連れてきていたので、レンは呆れて何も言えなかった。
「なら、もう充分だよね。帰りなファング、今日は危険な事はないから、たまにはアリス達と過ごしなよ」
レンは買い物に来ているだけなので、アリス達を家で待機させようとしていたが、ファングが拒否していた。
「何で帰るんだよ。俺は精霊だぞ! レンが危険でなくても、傍にいるのが普通だろう」
ファングが精霊を全面に出して、レンを説得していた。
「いや、アリスとレイスを抱えている時点で不自然だよね。はぁ、もう良いよ好きにしな、言っても帰らないでしょう。なら、僕に迷惑を掛けなければ好きにしていいよ」
どうせファング達に言っても無駄なので、諦めているとファングが提案していた。
「レン、そう来なくちゃな。ならレンの傍で見させて貰うよ」
「フォレスト、姿晒したら分かっているよね」
「分かっているよ。何もしないよ。アリスとレイスもおとなしく、俺の中で過ごしているから安心しろ」
レンは不安だらけだったが、とりあえずフォレストを傍に居させながら、文房類を探していた。
「なぁ、レンは何を買うんだ」
フォレストがレンに聞いていた。
「ファングが買うわけじゃないよね。ファングはフォレストらしく、普通にしてよ」
ファングがいちいち、聞いて来るのでイライラしていた。
「えっ、分かった。おとなしくするよ」
フォレストはレンに言われると、白と黒の触手を伸ばして、振れていた。
はぁ、フォレストは何をしたいんだよ。僕を触っても何もないのに、そんなに寂しいのか?
フォレストの触手はレンに巻き付いているので、呆れていた。レンはフォレストを無視しながら、歩き回るとペンの所で止まって見ていた。
ふむ、なかなかこのペンは、僕の手にしっくり来るな!
ペンを持ちながら、動かして確認していた。
「レンはそれにするのか?」
「いちいちうるさいな、それ以上言うと強制的に命令するよ」
「ごめん、それだけはやめて」
レンは地味なペンを持つとクレアの所に来ていた。
「クレア姉さん、このペンを買って下さい」
クレアに手渡すと、ペンを見ていた。
「結構年期が入ったペンねぇ、でも意外としっくり来ますわ。さすがレン様ですわ」
クレアはレンから手渡されたペンを持つと、手に持って確認していた。確認が終わるとクレアはペンを買っていた。
「ありがとうクレア姉さん、大事に使います」
「良いですのよ、これはレン様が選んだのですから、ねぇレイジ様」
「クレア、こんなに買うのか?」
「えっ!」
レイジを見ると大量の荷物を抱えてやって来た。
「あのうクレア姉さん、レイジ兄さんが持っている袋は何ですか?」
「あれは、レン様とレオス様の文房類ですわ」
「そうなんですかアハハッ」
大量の荷物を見て、頭を痛めていた。
短時間でどんだけ買ったんですか? こんなに要りませんよ。
学生寮に必要な物が本当にあるのか、不安だったが、レン達は二人に連れられて、洋服店に移動していた。
「キャー可愛いですわレン様」
「あのう、この服は何ですか?」
レンはクレアに女の子の服を着させられていた。
「何ってレン様の可愛い姿を観賞しているんですわ」
クレアはレンに色々、女の子の服を着させて、叫んでいた。
「レイジ兄さん、助けて」
「レン、凄く可愛いよ。さすが僕の弟だ。縫いぐるみみたいだよ」
「レイジ兄さんまでなの?」
レイジに助けを求めたが、クレア同様にキャッキャッと言っているので、うな垂れていた。
「相変わらず、凄い兄貴とクレア王女だな」
「ファング、納得しないで」
フォレストは遠くから、レンを見ていた。
「それじゃ、これ全て下さいな」
「ちょっとクレア姉さん、普通の服はともかく、女の子の服はやめて下さい」
クレアが大量の女の子の服を、受付に持って行っていた。
「これは、コレクションにしますわ。レン様の温もりが付いていますから、それに帰って来た時の家での衣装ですわ」
クレアはレンが着た服を嗅いでいた。
「アハハッ、そうですか」
レンは苦笑いで答えていたが、早く逃げたい様子だった。それから、昼食もレンにいちゃつく二人に振り回されながら、食事を終える時にはぐったりしていた。
「レンお兄ちゃん、大丈夫?」
レオスが心配そうに見ていた。
「大丈夫だよ。レオスも楽しい」
「うん、兄さんと姉さんが出来て僕は楽しいよ」
「なら良いけど、君のお兄さん悲しまない」
「大丈夫、兄さんはむしろクレア姉さんに目が行っているから、僕が注意しているよ。クレア姉さんと話したいとうるさいんだよ」
「アハハッ、レオスもクレアに一目惚れなのかな?」
レオスがレン達の家族に馴染んでいたので、レンはホッとしていた。
「レン様、早く行きますわよ。今日はたくさん回る所があるんですから」
「そうだぞ、早く来なよレン、レオス」
「はい、分かりました、行こうレオス」
「うん、そうだね」
それからレンとレオスは二人の熱い視線を送られながら、ぎこちない様子で買い物が一日中続いているのだった。
次回更新は明日です。温かくお待ち下さいm(_ _)m




