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異世界転生したらヒロインや仲間が最強すぎて、なぜか護られています!  作者: 緑青白桃漠
第5章 長い夏季休暇中に巻き起こる冒険と新たな事件 最終節 学園が始まるまで遊び尽くす五人と新たな悩み!
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番外編#4 反転する館?

お待たせしました。今回は話の途中の番外編です。

 レン達は朝から外の練習スペースで、ファングとレイスの特訓に付き合っていた。


「ふぁ、相変わらず、朝から熱心で熱いね」


 レンはファングに叩き起こされて、非常に眠たそうな表情をしている。


「レンは何で椅子に座って休んでいるんだ」


 レンが中々特訓に加らないので、ファングが手招きしている。


「何で僕が朝から特訓に付き合うの? 一人でやってよ」

「お前、一人じゃないよ。見ろよレイスはレイの姿になって、早く力を制御しようと練習しているぜ」


 レイスはレイの姿になって、魔法を的に向かって放っていた。


「レイスは学科が別だよね」

「お前、何で言い訳して逃げようとするんだ」


 ファングは頭を押さえていた。


「なら、剣の練習をやめて、的に向かって風を当てる練習しなよ。全然やらないから、僕が教えられないよね」

「うっ、それは言わないでよ。俺だって頑張っているんだから」

「本当? 僕には出来ないから諦めたと思っていたけど」

「そんなわけ無いだろう」


 ファングは必死に否定していた。


「なら良いけど、僕はレイに魔法を教わろうかな。あんな魔法を放てたら凄いよ」


 レイは力を抑えても、目に見えない技や魔法を見せていた。


「無理に決まっているだろう。あいつは魔神族何だぞ」

「ファング、それは心外だよ。俺様はれっきとした人間だよ」

「嘘をつくな。どう見てもレイビィスの成分が濃いだろう。何だよその肌色と耳は、他にもレイビィスのパーツがあるだろう」


 ファングが色々、指摘するとレイは顔色を悪くしていた。


「俺様が気にしているのに、何で言うんだよ。だからこうして、ゆっくり肌の色をレイスに合わせているんだろう」

「ファング、レイのこの姿は二人がちゃんといるよと、僕達に伝えているんだよ。そうだよねレイ」

「レン師匠の言うとおりだよ。この姿は二人の象徴だよ。やっぱりレン師匠は俺様を理解しているよ。肌色だけ何とか人間にするね。ファングは理解出来ないダメ精霊だね」

「何だと、もう一回言ってみろよ」


 レイに色々言われて、ファングが怒っていた。


「二人とも喧嘩しないの? 練習やめるよ」

「ごめんレン」

「ごめんレン師匠」


 二人はレンに謝っていた。


「レイ、あまりファングの言葉を鵜呑みしないでよ。僕はレイのありのままが好きだから」

「レン師匠、ありがとう。だけど、肌色だけは人間にするよ。ほら見てよ。レイスとレイビィスが喜んでいるよ。変な動きしているけど、気にしないで」


 レイは複雑な動きをしていた。


「そうなんだ。だけど大丈夫なの? かなり激しく変な動きしているけど」

「大丈夫だと思うよアハハッ、レイス、レイビィス、落ちついて、俺様はお前ら何だぞ」


 レイは自分の体に向かって、言い聞かせていた。


「大丈夫なのか?」

「まぁ、体はレイスとレイビィスだから大丈夫でしょう。ただレイは別人格だから、レイ本人は可哀想だね」


 レイが落ちつくのを待ってから、レンはファングの魔法を見ていた。


「相変わらず、進歩がないね」

「そうだな。俺様がやった方が良いかな?」


 ファングの様子を見た、レイが声を掛けていた。


「お前はレイビィスの力があるから、簡単に出来るだろう」

「レイビィスって誰ですか? 俺様はレン師匠から貰ったレイと言う立派な名前がありますよ」

「お前、都合が悪いと惚けるのか?」

「何の事ですか? 俺様は嘘は言ってませんよ」

「そうだね。レイは二人が融合して生まれたから、本来ならレイスとレイビィスは知らないよね」

「レンまで、レイの弁護をしやがって」


 二人に言いたい放題されて、ファングはうな垂れながら魔法の練習をしていた。


「今日はこのくらいにしようか」

「そうですね。それじゃ俺様は戻るね」

「待て、次は絶対に負けない」

「せいぜい頑張りなファング、俺様は魔力制御など完璧になったから負けないよ」


 ファングとレイはよく分からない勝負をしていた。練習を一旦やめて、食事の場所でレオスと合流すると朝食を食べて、再び練習スペースに戻っていた。


「レオス、魔法の本を読んだの?」

「はい、だから出来ると思いますよレンお兄ちゃん」


 レオスは魔法の練習を始めていた。


「しかし、レオスが急に召喚獣扱いから、普通に戻りたいとか何があったんだ」

「さぁね、多分、冒険の中で色々気付いたんでしょう。レオスはアリスと同じ学科を目指して練習しているんだよ。多分、入学試験はお兄さんがやると思うけど、魔法科に入ればアリスの抑制になるよね」


 レオスが学園で学びたいと、急に言って来たので、レンはレオスの指導をしていた。


「そうですね。アリスさんの行動を見れば分かりますよ。レオスさんが入れば、大丈夫ですね」

「私が何だって」

「ゲッ、アリス来たのか」


 アリスが練習スペースにやって来たので、ファングとレイスの表情が暗くなっていた。


「当たり前でしょう。毎日来るわよ」

「いや、毎日来られたら迷惑だよ」

「それなら、ファングとレイス君もずっといるでしょう」

「ファングさん、何で余計な事を言うんですか」


 レイスが小さい声でファングに言っていた。


「相変わらず、喧嘩になりそうな事を言うよな。今日はアクト達何するの?」


 アリスが二人と話している間に、アクト達と会話をしていた。


【俺達はエレントが住んでいた森に遊びに行くよ】

【エレントが僕達に色々紹介するんですよ】

【私が、魅力を紹介するんです】

【レン、何かあったら直ぐに名前を言ってね。直ぐに駆けつけるから】

「分かったよ気をつけてね」


 精霊四人はレンの回りを一周すると、エレントの案内で森の方に飛んで行った。


 相変わらず、僕の回りを一周するしから行くんだね。それよりも何時まで喧嘩見たいな事をしているの?


 アリスがファングに食い掛かっていた。


「レン、何とかしてよ」

「ファングさんが余計な事を言うからでしょう」

「アリス、許してあげなよ」

「それもそうね。ところでこれを見てよレン君」


 アリスは一枚のチラシを見せていた。


「これは、最近出来た、ミラージュ館だね」

「ミラージュ館ってなんだ」

「ミラージュ館って言うのは、部屋の中に大量の鏡があって、出口を目指すゲームよ」

「へぇ、なんか面白そうですね。レン師匠、行ってみましょう」

「そうだね、行ってみようか」


 五人は警備兵に伝言を伝えると、中心街にある噂の館に来ていた。


「うぁ、凄い人だね」

「まぁ、出来たばかりだから仕方ないわね」

「それにしても、かなり大きい館ですね」

「小さかったら簡単でしょう。このくらいの大きさだから楽しいのよ」


 五人は列に並びながら、大きな館を見ていた。


「中から悲鳴見たいな声が聞こえるね」


 館の中から多くの人達の声が響いていた。


「まぁ、中は鏡だらけで、途中で魔法で作った特殊エリアがあるのよ。そこでは、私達が逆さまになるのよ」

「へぇ、そんな場所があるんだ」

 五人は早く順番が来ないかワクワクしていた。列に並んで、数時間が経つと、ようやくレン達の番がやって来た。

「いらっしゃい。一人金貨五枚の入場料を貰います」

「はい、五人分の金貨二十五枚ね」


 アリスは袋から、五人分のお金を払っていた。


「それでは、扉を開けて入って下さい。出口はあそこから出ます」


 女性店員さんが指差すと、出口の扉を見ていた。


「分かりましたありがとうございます」

「それでは、鏡の世界に行ってらっしゃい」


 女性店員の掛け声で、館に入るとそこにはたくさんの自分が映っていた。


 うぁ、凄い。本当に鏡だらけだよ。周りは鏡だらけで、既に迷路状態だった。


「レン君、どこにいるの?」

「レン師匠、どこにですか」

「レンお兄ちゃんどこ」

「レン、どこにいるんだ」

「えっ、僕はここだよ」


 鏡が大量にあって、どれが本物の自分か見分けがついてなかった。


「レン君、本当にどこなの?」

「僕はここだよ」

「レン師匠が見えているのに、中々行けません」


 五人はバラバラに行動していた為、迷路を彷徨っていた。


「これ、壊そうか」

「ダメよファング、壊したら弁償よ。これもゲームだから頑張りましょう」

「そうですね。頑張りましょう」


 声は一定方向から聞こえるので、声を頼りに歩くとレンと合流出来た。


「やっとレンの所に来たよ」

「来たよと言うか、一緒に入ったのに何でバラバラになるの?」

「えっ、だって分かれ道があったら、行きたくなるじゃん」

「そうですよ。僕達はレン師匠の為に、出口を探していたんですよ」

「そうなんだ」


 バラバラで行動する割には、レンがいなくなると騒ぐので、四人の行動が矛盾だらけで頭を痛めていた。五人は一緒に出口を目指して、二階に上がると、突然体が浮いて逆さまになっていた。


「何これ凄い、遠くに階段が見ているから、反対側に下りられるね」

「うぁ、何だよこれ、何でレンは冷静何だよ」

「イヤー、下が見えちゃう」

「凄いです。僕達逆さまですよ。だけど頭に重力が掛かるので変な気分です」

「僕も変な気分ですよ。逆さまで歩くの初めてです」


 五人は逆さま状態でかなり苦戦していた。


「イヤー、動きたくないよ。ちょっとどこ触っているの」


 アリスはスカートを手で押さえながらファングにビンタしていた。


「イテー、お前が歩かないからだろう」


 アリスが中々歩かないので、四人は足止めを喰らっていた。


「レイス、レイビィスの力でアリスを押してあげて」

「はぁ、仕方ないですね‥‥‥うぁ、何だこれは、レイスの中で見ていたけどスゲーぜ」


 レイビィスは逆さまの状態を楽しんでいた。


「レイビィス、喜んでないでさっさとやれよ。そしてレイスに戻れ」

「ファングは俺様に対して冷たいよな。そんなお前はサービスだよ。えっい」

「レイビィス、何をうぁ、グヘ」


 レイビィスの魔法で押されると壁に激突されていた。


「それじゃ、アリス行くよ」

「うん、お願いレイビィス君」


 レイビィスに頼むと奥まで移動して、特殊エリアを出ていた。


「ありがとうレイビィス、僕達も行こうか」

「そうだな。それじゃ俺様は戻るぜ」


 レン、レオス、レイスは逆さま状態で歩くと、倒れているファングと合流してアリスの所に来ていた。


「イテー、あいつ絶対に許さない。レイス、レイビィスに変われ」

「えっ、レイビィスは出たくない見たいですよ。話しても無駄だって言っています」

「何だとレイビィス」

「妥当な判断ね」


 レイビィスを出せと言っていたが、レイスが中々変わろうとしないので、ファングはうな垂れていた。


「何で変わらないんだよ」

「僕に言わないで下さいよ。レイビィスが拒否して、魔神モードになれないんですよ」

「ならレンが命令すれば出てくるよな」

「そうかも知れませんが、レン師匠が許すと思っているの?」

「うっ、多分許さないな」


 レンが怒るのは目に見えていたので、やめていた。


 ファングはいつも些細な事で切れるよな。メンタル弱すぎ。


 ファングの様子を見ながら、レンは考えていた。五人は迷路に迷いながらも、やっと外に出ていた。


「やっと出れたよ」

「一時は酷かったわ」


 五人は鏡の館を出ると色々振り返っていた。


「でも楽しかったよね。また面白いのがあったらこよう」

「そうね。またあったらね」

「それじゃレン、まだ時間あるから、街中で軽い物を食べようぜ」

「それ良いですね。ちょっとお腹が空きました」

「相変わらず、二人は食いしん坊だね。まぁ良いか、行こう皆」


 鏡の館で楽しんだ後、五人は街中で寄り道しながら、帰宅しているのだった。

次回更新は明日です。温かくお待ち下さい(。>ω<。)

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