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異世界転生したらヒロインや仲間が最強すぎて、なぜか護られています!  作者: 緑青白桃漠
第5章 長い夏季休暇中に巻き起こる冒険と新たな事件 最終節 学園が始まるまで遊び尽くす五人と新たな悩み!
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#67 温泉施設で大賑わいと襲いかかる魔神族の少年

お待たせしました。第67話公開ですm(__)mレン君達がさっさ即温泉の無料券を使って、のんびり休憩です(。>ω<。)

 五人はトロッコレースの優勝で貰った、温泉施設の無料券を使うため、コロッソ村の温泉施設にやって来ていた。


「はい、五名様ですね、確かに無料券を受け取りました。ゆっくり寛いで下さい」


 アリスが無料券を五枚渡すと、レン達は足早に中に入っていた。


 うぁ、凄いよ。まるで僕がいた世界の温泉施設と似ているよ。


 温泉施設の中入ると、食事をする場所はもちろん、遊び施設や寛ぐスペースなど、様々な要素を取り入れていた。


「それじゃ、先に飯にしようぜ」

「えっ、普通は温泉が先でしょう?」

「アリス、俺達は動き疲れてペコペコ何だよ。レンもそうだろう?」

「確かにお腹は空いたけど‥‥‥」

「はぁ、仕方ないわね。それじゃ先夕食にしましょう」


 ファングがあまりにも食事をしたい雰囲気を出しているので、アリスが頭を痛めていた。五人は食事をする場所に移動すると席について料理を頼み、雑談していた。


「今日は疲れたわね」

「そうだね、後半はファングの中にいたから疲れなかったんじゃないの?」


 フォレストの中にいた事を指摘していた。


「そんなわけないでしょう。確かに疲れはしなかったけど、魔力を奪われたわ」

「いや、当たり前だよな。だってアリスが俺の体を借りて魔法を放っているんだから」


 ファングが正論を言ったが、アリスは納得していない。


「そんなのおかしいわ。だって普通はファングの魔力を使うんじゃないの?」

「何でアリスに俺とカイトの魔力を貸さないと行けないんだよ。それにあの魔力にはレンの魔力も含んでいるんだぞ! 簡単に貸せるかよ。レンなら使っても構わないけどな。だってレンの魔力だし」

「うっ、それはそうだけど、レン君の魔力を使わなくても、二人の魔力だけ抽出出来ないの?」

「それは無理だよ。俺の中には常にレンの魔力が注がれているから、完全に切り離すのは不可能だよ」


 ファングとアリスはその後も言い争っているので、レン、レオス、レイスは二人を無視していた。


「相変わらずですね。ファングとアリスさんは?」

「そうだね。それよりもフェスイベントがあったから凄い人で賑わっているよね」


 コロッソ村のフェスイベントでたくさん遊んだ後、疲れを癒やすため、温泉施設の中は大勢の人達で賑わっている。


「まぁ、ここは有名な温泉だから、たくさん来るのは当たり前だよ」

「へぇ、それより何でお兄さんが出て来ているんですか?」


 レンはトロッコレースに出ていたので、レオスから兄に入れ替わっているのを知らなかった。


「それがレオスがトロッコレース中に寝たから入れ替わっただけだよ」

「そうなの? てっきり僕がいない時に何か吹き込んで強引に替わったと思ったよ」

「マスター酷い、僕が今まで弟に何かしたの?」

「いや、しているよね。僕に対して色々と助言してない」

「うっ、何の事、僕は弟に何もしてないよ」

「今、うっ、って言ったよね」


 レンに指摘すると、レオスのお兄さんは声を若干詰まらせたので、心当たりがあるんだと、疑いの目をしていた。


「違うんだよ。ただ僕は弟に変わり、マスターの気を惹きつけてあげると言っただけで、別に変な意味では」


 レオスの兄が何か変な事を言っているので、頭を押さえていた。


 相変わらず、バカ兄だよ。レオスの弟に何をしたいんだよ。


 頭を押さえて悩んでいると、頼んだ料理がやって来ていた。


「お待たせしました。コロッソ村周辺で取れるカルバンステーキとパインロットジュースです。それと山菜のサラダですね」


 料理が来ると、五人は話を中断して黙々と食べていた。それからある程度食べると再び雑談が開始していた。


「だから、もうその話は良いだろう」

「良くないわよ。納得いかないわ」


 ファングとアリスはまだ同じ事を話していた。


「レン、アリスに何か言ってよ」


 ファングが助けを求めて見詰めていた。


「僕に振られても困るんだけど‥‥‥はぁ分かったからそんな目で見ないで」

「それじゃ、アリスにガツンと言って」

「何で僕が‥‥‥アリス、ファングとカイトに迷惑を掛けないの、二人は魔力が無いと消えちゃうんだからね」

「分かっているけど‥‥‥はぁレン君の頼みなら仕方ないわね」

「おい、レンの頼みなら許すのか」


 レンに対して素直に従っているので、ファングはかなり不満そうな表情が見て取れた。


「それじゃ僕は温泉に行って来るね」

「はぁ、そうだな。こいつと話していたら、ゾッと疲れたぜ! 行こうレオス、レイス」

「ちょっと待ちなさい」


 四人が男湯に向かおうとしたら、アリスに止められた。


「何だよ。お前は女湯だぜ」

「分かっているわよ。本来ならレン君と入りたいけど‥‥‥じゃなくてレオス君は私と入ろうね」

「何を言っているのか、分からないんだけど?」


 アリスが意味不明な事を言っているのでレオスの兄が困っていた。


「レオス君は女になって私と入るの! 勝手にレン君の好感度を上げさせないわ」

「アリス、全く理解出来ないよ。僕がマスターに変な事はこれまで一度も無いよ」

「そんなの分からないでしょう」


 アリスの強引さに呆れた四人はアリスを無視して、男湯に向かって歩き出した。


「ちょっと待ちなさい! 話は終わってないわよ」

「アリス、エレントとエレナを貸すから、ゆっくり楽しんできな」

「ちょっとレン君、酷い」


 四人は男湯の方に消えていた。


「はぁ、レン君に嫌われたかな」

【大丈夫ですよ。レン様はそんな事はしませんよ】

【アリスの強引さに呆れただけ】

「エレナ、ちょっと酷いわよ。私もちょっと悪かったと思うわよ」


 アリスは自分で反省したら、エレントとエレナを連れて女湯の方に歩き出していた。


「さてと、行きますか」


 レンは服を脱いで、温泉の方に行こうとしていた。


「うっ、レン、ちょっと先に入っていてくれないか」


 ファングがお腹を抱えていた。


「どうかしたんですか、ファングさん?」

「あいつが表に出たがっているんだよ」


 カイトが強引にファングの体を奪おうとしていた。


「まぁ、カイトは元王子だから、温泉とか興味あるのかな?」

「レンはどっちの見方何だよ」


 レンが腕を組んで悩んでいるので、ファングはお腹を抱えたまま困っていた。


「まぁ、さっさとカイトと話をつけて来なよ」

「あぁ、分かったよ。うっ、マジであいつをしばく」


 ファングの事を若干心配していたが、三人は足早に扉を開けるとそこには、大きなお風呂がいくつもあった。


 うぁ、凄い。何か僕のいた世界と変わらないよ。こうして見ると懐かしいな。


 レンは温泉を見て感動していた。


 それにしても凄い人だな。やっぱり、イベントで遊び疲れた人達や観光の人達がいるのかな?


 温泉の中は人だらけで、かなり賑わっていた。


 とりあえず、掛け湯をしてから入るかな。


 レンは前の世界のルールに従って温泉に入っていた。


「はぁ、生き返る」

【そうだなレン、俺も温泉に入るの初めてだけど中々だよな、アルトニス】

【そうだね、かなり気持ちいいよ】


 アクトとアルトニスが温泉に入っていた。


「何で、アクトとアルトニスがいるの? しかも温泉に普通に入っているし。バレないの?」


 アクトとアルトニスが普通にいるので、他の人達に見られないか心配していた。


【それは大丈夫! 特殊な魔法を掛けているから、レンとファングしか見えないぜ、安心しろ】

「そう言うもんなの?」


 アクトとアルトニスは姿を晒して、しかも特殊な魔法で他の人達に見えないように、温泉に入っているのでレンはため息をしていた。


「レン師匠、どうかしましたか」


 レンがため息をしているので、声を掛けていた。


「いや、何でも無いよ」


 レイスはアクトとアルトニスが、温泉に入っているのが見えていない様子だった。


「それにしても、凄く気持ちいいですね。体が温まりますよ」

「そうだね」

「マスター、僕は向こうの温泉に入って来るね」

「あぁ、分かったよ。人が多いから気をつけてよ」

「分かっているよ」


 レオスは別の温泉の方に向かっていった。


「それよりもファングさん、遅いですね」

「そうだね」

「俺が何だって」

「うぁ、お化けファング」

「誰がお化けだ! てかあの時よりも髪が長く無いだろう」


 前にファングと温泉に入った時のリアクションをしていた。


「今日はお化けにならないんだ。フォレストの力を使って」

「お前は、俺にどんな印象があるんだよ」


 ファングが呆れて言葉に苦しんでいた。


「それよりもカイトとは和解したの?」

「あぁ、したよ。見ろこの目を‥‥‥」


 ファングは手で覆って目だけを見せていた。


「カイトも表に出したんだ」

「あいつ最近、我が儘すぎだよ。俺に似てきてないか」


 最近ファングに似てきたので、頭を痛めていた。


「仕方ないよね。カイトはファングになると宣言したから」

「確かにそうだけど、まさかここまでとは想定外だよ」


 ファングはうな垂れていた。


「それで、カイトは温泉に入ってどうなの?」

「レン、何で俺じゃなくてカイトなんだ? 一応気持ちいいって言っているよ。カイトあまり、お腹で表現するな。ここは人前なんだからな」


 ファングはレンに対して不満の中、カイトはファングのお腹を軽く、靡かせて気持ちいいを表現していた。


「アハハッ、カイト気持ちいいんだね」

「レン、俺のお腹にずっと手を当てて、カイトの相づちを感じるなよ。人前なんだから変に思われるぜ」

「それもそうだね」


 ある程度、カイトとコンタクトをしたら三人は色々な種類の温泉に入っていた。


「はぁ、やっぱり温泉は最高だぜ。お前と出会ってこんな気持ちいいのがあるなんて知れたからな」


 ファングは温泉に入って、気持ちよさそうな表情をしていた。


「そう、ファングが気に入ってくれて嬉しいよ。また温泉を見付けたら入ろう」

「当たり前だぜ。なんなら毎日でも良いくらいだぜ」

「そうですね。温泉に入ると今までの疲れが一気に取れそうです」


 レイスもファング同様に気持ちよさそうな表情をしていた。


「所でレオスはどこに行ったんだ?」

「レオスは一人で温泉を巡っているよ」


 ファングは後から来たので、レオスが一人で温泉を巡っていることを知らなかった。


「あいつが一人で行動するの珍しいな」

「たまにはゆっくり一人で入りたいんだよ」

「確かに、こう人が多いとゆっくり入れないな」


 周りを見渡すと大勢の人達が引っ切りなしに来るので、中々減る気配を感じなかった。


「それで、面白い事を思い付いたんだけど」

「お前の思いつきは嫌な予感しかしないよ」


 ファングは不安そうな顔をして見ていた。


「えっ、何でそんな顔をするの? 別にフォレストの中に温泉を作れば良いと思って」

「お前、俺とカイトを殺す気か! カイトも訴えているぞ」


 ファングとカイトが反対していた。


「えっダメなの? フォレストの中に作れば何時でも温泉に入れると思って! フォレストの中に温泉を溜める場所を複数作って、ここのお湯を貰おうかなと、そうすれば何時でも入れるよね。ファングなら温泉のお湯を循環させる機能をつけて、常に綺麗な温泉のお湯にしてくれるよね?」

「いや、そんな事をしたら、完全に死ぬよ」


 ファングは嫌な表情でレンを説得しようと考えていた。


「はぁ、ダメなの?」

「いや、ダメも何も、温泉のお湯を循環させる機能なんか無理だよ。温泉のお湯を腐らせるよ」


 ファングは反対すると思っていたが、意外と前向きだった。


「だったら大丈夫だよ。僕が機能をつけてあげるから」

「レン、何をしようとしているんだ。早まるな」


 レンが右手を出していたので、ファングの表情が暗くなっていた。


「ファング大丈夫だよ。何もしないから」

「レン、やめて頼むから」


 レンはファングに近づき、耳打ちをしている。


「ファング、人目のない場所に行って、フォレストになって! そうしたら姿を消して、各温泉のお湯をフォレストの中で溜めて、何時でも入れる状態にして、もちろんお湯を腐らせない機能もつけてね」

「レン、今なんて‥‥‥分かった、ちょっと行って来るよ」

「行ってらっしゃい!」


 レンに耳打ちされて命令されると、ファングは一瞬目が光り、操られたみたいにどこかに歩いていった。


「レン師匠、ファングさんを私物化してませんか」


 レンがファングを悪用しているので、レイスは呆れた表情をしていた。


「えっ、レイスも毎日温泉に入りたいよね」

「確かに入りたいですね。温泉には色々な効果があるみたいですから」


 レイスはレンと同じで、毎日温泉に入りたかった。


「それじゃ、僕は別の方に入るね。ファングはフォレストになって温泉のお湯を体内に入れているみたいだからね」

「分かりました。ファングさん、可哀想ですね」


 ファングがフォレストの姿になると、アクト達と同様に特殊な魔法でレンだけ見える状態にして、各温泉のお湯を回り体内に入れていた。レン、レオス、レイスはファングの事を忘れて、各温泉を回っているのだった。


「はぁ、やっぱりレン君がいないとつまらないわ」


 女湯の方ではアリスが詰まらなそうな表情で温泉に入っていた。


【アリスさん、折角の温泉なんだから楽しみましょうよ】

【アリス、楽しまないと損だよ。こんなに気持ちいいのに】

「エレントとエレナの声は聞こえるけどまさか温泉に入っているの?」

【えっ、そうですけど】


 エレントとエレナが温泉に入っているので、アリスは驚いていた。


「相変わらず凄いわね。レン君から聞いていたけど、温泉に入れるんだね」


 前にエレントが湖に入っているのをレンから聞いていたが、実際に入っている事を知って頷いていた。


【入れますわよ。普通に実体化すれば】

【今はレンに姿を消すように言われているから、見せられなくてごめんね】

「良いのよ、別に気にしてないわ。エレントとエレナの声が聞こえるだけで安心するわ。こんな人混みにずっと入られないわ」


 女湯も男湯と同様に混雑しているので、アリスは不安そうにしていたが、精霊二人が見てくれていたので安心していた。アリスは精霊二人に見守られながら、各温泉を楽しんでいるのだった。


「なんだお前は、グァ‥‥‥はぁいいね。どんどん俺様の魔力が回復するぜ」


 魔神族の少年はコロッソ村の人達や観光の人達を次々に拘束して体内に寄生し、魔力や養分を奪っていた。


「何なんだお前は」

「誰か助けて」

「うるさいな黙れよ!」


 魔神族の少年に寄生された男性が拘束した人達の声を魔法で封じていた。


「俺様の事を知りたいのか、良いぜどうせこいつみたいになるからな。俺様は魔神族の王の息子、アルビィスだぜ」


 魔神族の少年は寄生した男性の体から出るとミイラと化して死んでいた。


「さて、次々はお前だよ」

「うっうっ、あぁ‥‥‥アハハッ最高だよ。だけど何奴も此奴も魔力が低いな。これじゃ俺様が完全に復活出来ないだろう。やっぱり、濃い魔力を辿るしかないか、この先からプンプンするぜ。俺様を満足させる器がありそうだな」


 アルビィスは大気中の残留魔力の流れを見て膨大の魔力量保持者を見極めていた。


「とりあえず、ここにいる奴らを捕食してから行こうか! お前は一番最後な。若い体の方がバレにくいからなアハハッ」

「うっ、うっ」


 コロッソ村の裏路地ではアルビィスが次々に人々を襲っている事などレン達は知らなかった。


次回更新は明日です。温かくお待ち下さいm(__)m

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