番外編#1 エレイント森林騒動
本編と本編のミニエピソードです。かなり短いのですがレンとエレントのエピソードです。
風の精霊エレントと契約をして半年以上が経ち、再びエレイント森林にレンはいた。今日は、精霊エレントに案内されて、エレイント森林を探検していた。
「本当に、こっちで良いの?」
【あっていますわ。レン様頑張って】
「空を飛んでいるから、ずるいんだけど」
頬を膨らませながら、何故か茂みがたくさんある場所を手でかき分けながら歩いている。しかし、歩いても茂みだらけで植物のツタが行く手を阻んでいる。それからかき分けながら歩くこと数時間、ようやく広い場所に出ると、そこは小さな川が流れている場所に出たのだ。
「エレントこれを見せたかったの?」
周りは森や植物が生い茂り、そこに小さな川が流れているだけのごく普通の光景だったのだ。
【何を言っているのですか、誰も来ない所なので、いろいろ出来ますわよ!】
エレントが何故か、必死にここは良い所と言ってくる。
「ここで、何するつもりなの?」
【そんなの、レン様なら分かるんじゃないのですか?】
レンは顔を真っ赤にしていた。前に湖でエレントの全裸を見ているからだ。そしてエレントは、川に向かっていた。
「ちょっと待って。僕、川に入らないから」
【何、言ってるのですか、折角来たのだから水浴びしましょう】
強引にレンを引っ張って、川に連れられていた。
【レン様、川に入りましょう。気持ちいいですよ】
エレントが呼びかけているが、レンは顔を真っ赤にした状態で、後ろを向いていた。
何で全裸で水遊びしてるんだよ。人の目に付かない所だけど無防備過ぎるだろ。でもちょっとだけ見えたよ。あぁ、僕のバカ。
エレントは、楽しそうに水浴びをしていたが、レンが川に入らないので、つまらなそうな表情をしていた。
【レン様】
今にも、泣き出しそうな小さな声で、呼びかけている。
「分かったから、川に入るから、何か服を羽織って」
必死に訴えていると、クスクスと笑いながら、一瞬で服を羽織っていた。それから、レンとエレントは数十分、水浴びや水遊びをした後。
「エレントはこの森林に、棲んでいたんでしょう。他に凄い場所なかったの?」
【ありますわよ。今日は、レン様と水浴びしたかったので】
エレントの発言で、また顔を赤くしながらレンは怒っていた。
「他にあるなら、そっちを案内してよ」
エレントは笑いながら、可愛く説得力がないですよと答えている。
「今日は、もう帰るよ」
【そんな、もう少しここで遊びましょう。レン様】
エレントは必死に説得していたが、顔を赤くしながらエレイント森林を自宅に向いて、歩き出した。その日のレンは一日中、川で遊んでいたエレントの全裸姿が頭から離れなかった。
次回更新は未定です。長期にお待ち下さい。
次回更新から第2章に入ります。
文量も通常に戻ります。(4500字以上)