#30 海底遺跡に待ち受ける三つの壁
お待たせしました。第30話公開です。いよいよ海底遺跡へレン君が冒険するみたいですね(。>ω<。)
おかげさまでPV9000突破ありがとうございますm(__)mもう直ぐ10000になるなんて凄いのかな?
五人は海底遺跡に続く道を歩きながら、周りを見渡して、海底遺跡の入口にまで来ていた。
「しかし何回見ても、凄いわよね!」
「そうだね、ここが海の中なんて信じられないよ」
海底遺跡周辺を見渡すと淡い光で包まれていて、光で覆われている所は海水が一切なく普通の陸地と変わらないのである。
「誰が海底遺跡を造ったんだろうな?」
「知らないわよ、そもそもここまで高度な魔法は見たことないもの」
「そうだよね、普通なら僕達がいる所は海の中何だから、もし覆っている光が消えたら僕達は溺れ死んでいるよ」
覆っている光が消えたら海水が一気に五人がいる所に流れるので、助かる可能はゼロに近かった。
「確かにそうですね、どう言う仕組み何でしょうね。しかも陸地と変わらないから変な気分ですよ」
海水がない所は地上の陸地と変わらないので、五人は変な気分に感じていた。五人は驚きつつも海底遺跡の入口に入り、奥に進むことにした。
海底遺跡の中は地上の遺跡と変わらないんだな。いくら光で覆われて海水がなくても、海水の潮風で風化してると思ったけど、風化している部分が見当たらないな。しかも立派過ぎるよ、この遺跡。
海底遺跡の中は地上にある遺跡と差ほど変わらず、レンが気にしていた、潮風による壁面などの劣化がなかった。
この海底遺跡は広いな、しかも天井に立派な絵が描かれているよ!
海底遺跡を見渡すと、立派の造りになっていて、天井には何やら人々の絵があった。
「ねぇ、見てレン君、あの天井の絵、精霊アクトがいた地下水路の遺跡にあった絵と同じじゃない?」
「えっ!」
四人はアリスが指差す方を見ると、確かに地下水路の遺跡で見た絵と似ていた。
「確かに言われて見ればそうだけど、あっちで見た絵は人々がクラーケンに襲われていたよね? でもこの絵は人々が海にいるクラーケンを襲っているよ?」
「確かに言われて見れば、本当だわ。じゃああの絵と地下水路で見た絵は違うのかしら?」
地下水路で見た絵はクラーケンが人々を襲っていたのに対して、海底遺跡に描かれている絵は人々がクラーケンを襲っているので、どっちが本当なのか、分からなくなっていた。
「でもよ、変じゃないか、出てくる登場人物は同じなのに何で立場が逆なんだ?」
「そうですよね、ますます謎ですよ。クラーケンは海底の魔物ですよね。何でいきなりこの絵は最初から人々がクラーケンを襲っているのでしょうか? 地下水路では、幸せに人々が暮らしていた所にクラーケンが襲われたんですよね?」
ますます深まる謎に五人は、色々と考えていた。
「もしかしたら、この遺跡を調べれば、地下水路で見た絵と繋がるんじゃないの?」
「その可能があるわね、それに奥に階段が見えているわ」
アリスが指差す方を見ると奥に階段があった。
「とりあえず行って見るしかないみたいだな」
「そうですね、月光貝の採取と同時に調べましょう」
「レオス、とりあえず周囲にモンスターがいないか警戒お願いね」
「了解、任せてレンお兄ちゃん」
五人は月光貝の採取と同時に壁面に描かれている謎を解く為に海底遺跡の奥にある階段を下りていった。
階段を下りるとかなり広いんだけど、しかも奥に道が続いていて、あっちこっちにあるよ。
階段を下りると広い空間になっていて、至る所に通路があった。
「ねぇ、どの道を歩いていくの?」
通路が三方向に分かれているので左、正面、右のどの道を行こうか四人に聞いていた。
「そうね、レオス君、それぞれの方向にモンスターはいる?」
レオスのサーチでなるべくモンスターのいない方を選んで進もうとしていた。
「うーん、どのルートもモンスターらしき反応があるよ!」
「えっ、どのルートもいるの? 困ったわね、レン君がいるのに」
「ちょっとアリス、何で僕が厄介者扱いなの? てかまた戦わせてくれないの?」
「当たり前だろうレン。お前を護るのが俺達の使命なんだから」
「そうですよ、レン師匠、僕達がしっかりと護りますので」
「いや、その使命初めて聞いたんだけど」
四人がレンを戦わせないと言っているので、額に手を当てて、悩んでいた。
この四人は何考えているんだよ! しかも護る使命ってなに?
僕を護っても何の得もないんだけど、何回も言うけど僕は普通の平民だよ。
誰に訴えいるのか、レンの言葉が四人に届くはずもなかった。
「仕方ないわね、とりあえずレン君に魔法をお願い」
「了解、それじゃ行くね」
「ちょっと待ってレオス、何で毎回僕だけなの?」
結局、レンの意思に反して防御魔法を掛けられているので、若干不機嫌気味になっていた。
「レン君、そんな顔しないの、私達はレン君を護る対策をしているだけだから」
「それは、分かるけど何で毎回僕だけなの? 理不尽だと思うんだけど」
「そんな事ないぜ、俺達はレンが思っているよりも、簡単にやられたりしないぜ」
「それって、僕が簡単にやられると言っているよね!」
頭のおかしすぎる仲間に悪戦苦闘しているが、誰もレンの意見を受け入れてくれなかった。
この四人は何で僕の話を聞かないんだよ。毎回毎回、僕の冒険ライフを邪魔して、しかも最近レオスは僕を護ることになると頑なに反抗して、これも全部三人の影響なんだからね。
最近レオスもレンを護ることになると言うこと聞かなくなっているので、レオスの世話が大変である。
それにレオスは最近、僕に話しかけることが少なくなっているけれど、休憩時間や部屋にいるときは積極的に僕の傍にいたがるんだよね。これもレオスのバカ兄のせいなんだけど。
レオスは仲間に気を遣って、あまり話に入らないが、休憩時間や部屋にいるときは積極的にレンの傍にいる。これも、レオスの兄が弟に子供を作れるとかいったので、その影響を受けている。またレオスはレンが大好きなので、時々レンに体を擦りつけて求愛行動もやっているので、レンの日々の生活に安らぎの場所はなかった。
「はぁ、それでどの道を行くの?」
「そうね、とりあえず左から行ってみましょう」
五人は左側の通路を歩くことにしたが、レンはうな垂れながら四人の後ろを歩いていた。
はぁ、この先が思いやられるよ。
通路を歩き続けると、広い空間に出ていて、中央の奥に石版があった。
「あの石版何か書いてあるよ」
石版を見ると、三つの守護者を倒す者、新たな道を示すと書かれていた。
「三つの守護者って事は戦いになるんだよね?」
「そうだけど、ギルド支部の調査が入っているから、安全だと思うんだよね?」
学生に依頼をする場所は基本的にギルド支部の調査をして、生徒達でも安全にこなせる内容にしているが、稀に調査の範囲外の事が起こる事例もあるので必ずしも安全とは言えない。その為、生徒達の判断に委ねられるので慎重に依頼を見極める必要があるのだ。
「でも、この遺跡、最近人が入った痕跡があるよ。しかも戦った跡が?」
石版の周囲を見渡すと、遺跡の床があっちこっちで砕けていた。
「確かに、これは強い衝撃か魔法を与えないと、床の石が砕けたりはしないぜ」
ファングは床の石を見て、攻撃した技などを分析した。
「ここで戦闘になるんですか? そんな気配は感じませんよ?」
五人がいる場所は目の前に石版があるだけで、周りには何もなかった。
「そうだよね、道はここで行き止まりだから、もしモンスターがいるのなら僕達が通ってきた道からしか現れることないよね?」
モンスターが現れそうな場所は五人が通ってきた道しか考えられないので、仮にモンスターが入れば、レオスのサーチで気付いているからだ。
「でもレオス君は、各通路を調べた時、モンスターらしき反応があると言っていたわよ。油断しない方が良いわ、とりあえずここは行き止まりだから戻って残り二つを進みましょう」
レオスの言っていた事を警戒しながら、五人は石版の部屋を出ようと出口に向かって歩くと淡い光で道が塞がっていた。
えっ、道が塞がっているよ?
五人は嫌な予感がして、周りを警戒すると、床に突如魔方陣が現れて、鳥獣のモンスターが現れた。
「クキャー!」
「あれは、アクアグリフォン何でここにいるの?」
「わからないわよ、もしかしてこれが三つの守護者なの?」
突然現れたアクアグリフォンに驚いていたが、出口が塞がっているので、五人はアクアグリフォンを倒すしか道がなかった。
「くっ、どうするの? この部屋そんなに広くないから全体魔法が来たら、僕達ただじゃ済まないよ」
「分かっているけど、それは私とレオス君も一緒よ。まさか全体魔法を封じられるなんて、普通に単体魔法を使っても距離次第では、レン君達を巻き込んでしまうわ」
五人のいる部屋はそれ程広くはなく、中央にある石版が障害になっているので、接近戦で移動する場合は石版を避けながらアクアグリフォンに回り込む必要があった。
「仕方ない、俺とレンで行くよ。レイスは彼奴の足止めお願い。アリスとレオスは魔法で軽く援護な、もし魔法を撃って来たら魔法で防げるだろう?」
「それは構わないけど、レン君を戦わせるのは、反対だわ」
「仕方ないだろう? 今は戦力が必要何だから、アリスとレオスの魔法があまり使えない以上、俺とレンの剣魔法の技を使うしかないだろう?」
「そうだけど、でも‥‥‥」
ファングとアリスがレンの事で揉めていた。
戦闘中に僕の取り合いで喧嘩するのやめて、恥ずかしいよ。それに僕の戦う、立ち位置を決めないでよ。僕は普通に戦えるんだよ。
戦闘中にも関わらず、レンの戦う、立ち位置で揉めているので、レンはもの凄く二人に不満を抱いていた。
「ねぇ、何時まで僕で揉めてるの? 僕は普通に戦うからね。それに早くしないとアクアグリフォンの攻撃が来るよ」
アクアグリフォンの攻撃はまだ来ていないが、二人が未だ話しているので苛立っていた。
「レン君、だけど」
「何か文句あるの、アリス?」
レンは若干切れ気味でアリスに言っていた。
「えっ、それは‥‥‥」
「諦めなアリス、レンを怒らせるとかなりやばいぜ」
「はぁ、分かったわよ。レン君に嫌われたくないから、これ以上は言わないわ。ファング、しっかりレン君を護ってね、レイス君もよ」
レンが怒っているときは、レンとの関係がかなり悪化している事を示しているので、これ以上悪化させてレンがファングとアリスの縁を切る事がある場合、それは二人に取って死を意味している。その為、レンが怒っていると感じた時はなるべくレンの好きなようにやらせて機嫌を取らせていた。
「あぁ、任せておけ、レンの面倒はしっかり見るから安心しろ」
「大丈夫ですよ、アリスさん。僕もレン師匠をサポートしながら、しっかり護りますからね」
「レンお兄ちゃん、頑張って。僕はなるべく、防御魔法でレンお兄ちゃんをサポートするから」
「ありがとうレオス、それじゃみんな行くよ」
アリスとレオスは後方で援護して、レン、ファング、レイスがアクアグリフォンに向かって走って行った。
「ファング、アクアグリフォンは水と氷系の攻撃が来るから気をつけて」
「おう、任せろ! レイスは彼奴の足止め頼むぜ」
「任せて下さい。僕の力を見せますよ」
三人はアクアグリフォンに向かって走って行くとアクアグリフォンが魔法を撃ってきた。
「うわ!」
「これじゃ、まともに走れないじゃんか」
アクアグリフォンは床に向かってブリザードを発動させて、床を凍らせていた。
「待って、今床の氷を溶かすわ」
アリスが炎系の魔法で床の氷を溶かしていたが、アクアグリフォンがすぐにアリスに向かってアイスニードルを撃って来たので、レオスの炎系の魔法で壁を作り攻撃を防いでいた。
「レオス君、ありがとう。助かったわ」
「えへへ、そんな事ないよ。皆を護るようにレンお兄ちゃんに言われているから頑張っているんだよ」
「頼もしいわね、レン君が見たら褒められるわよ」
「えっ、本当!」
アリスに言われて、レオスは目を輝かせながら頑張っていた。
アリス聞こえているよ、あまりレオスに余計な事を言わないで、またレオスが変な要求をするかも知れないでしょう。
レオスはレンの体に擦りつける仕草をほぼ毎回するので、これ以上の過激を警戒していた。
それよりも、床を凍らせらせるのは厄介だな。床がツルツルして走る事が出来ないよ。でも簡単に解決する方法はあるけど、どうしようか?
精霊依を使えば、床の氷は解決するけど、あの姿になるのは躊躇していた。
仮に、精霊依を使うとすれば、エレントかな、アクトは水と氷で同じだから効き目は薄そうだな。でも、エレントを使うとまたあの姿だよね。
精霊依はレンと精霊が一体化した姿なので、精霊を取り込んだ姿になる。仮にエレントと精霊依すると、髪が緑色に変化して伸びて女の子ぽっい姿になり、アクトと精霊依すると、髪が青いと水色に変化する為、使う精霊によっては恥ずかしい姿になるので非常時以外はあまり使いたくなかった。
とりあえず、精霊依は様子を見て判断しよう。今はアリスが床を対応してくれているから。
精霊依を使えば、戦いが楽なのにあえて緊急以外は使おうとしなかった。
「ファング、アリスが開いた道を無駄なく行くよ。レイスはアクアグリフォンに雷系の攻撃お願い」
「わかりました。レン師匠」
「分かっているけどレン、また床を凍らせられたら俺達また、あの床で滑って転ぶ危険があるぜ」
レンとファングは凍らされた床を走った時にバランスを崩して転倒しそうになったので、他にいい方法はないか聞いている。
「いい方法ねぇ‥‥‥ないね!」
「ないのかよ! てか、今かなり真剣に考えてなかったか? 本当はあるんじゃないか、簡単に近づいて倒せる方法が?」
「あるわけないでしょう? 床を凍らせる前に叩くよ」
精霊依を使う方法があるけど、さすがに使いたくないので、ファングに無いとハッキリ言って回避していた。二人は床を凍らされる前に攻撃するため、再び走り始めていた。
「レイス、頼むぜ!」
「分かっていますよ、雷衝拳」
レイスは床に拳を打ち付けて雷を発生させ、衝撃波のように縦に流れて行き、アクアグリフォンを捉えて痺れさせていた。二人はアクアグリフォンが痺れている間に正面と背後に回り込み、技を繰り出していた。
「雷刃旋風剣」
「雷擊剣」
レンは得意な風魔法に雷を混ぜ込んだ、オリジナルの風の雷を剣に纏わせて、正面から体の中央目掛けて、強烈な攻撃を浴びせていた。アクアグリフォンはレンの雷刃旋風擊を喰らい、強烈な雷風がアクアグリフォンを包み込み苦しんでいた。レンの雷刃旋風擊で後ろに飛ばされた後、背後に回っていたファングが剣に雷を纏わせて、飛んで来たアクアグリフォンに目掛けて、押し倒すように上から叩きつけて、アクアグリフォンは悲鳴を上げて床に倒れ込んでいた。
「はぁはぁ、やったかな?」
「あぁ、やったぜレン」
「やりましたね、レン師匠。あの電撃を喰らえば一溜まりもありませんよ!」
アクアグリフォンを見ると、床に倒れ込んだまま動いていないので死んだと思っていた。
「甘いわね、サンダーボルト」
「えっ、アリス?」
アクアグリフォンは既に死んでいるが、念のために魔法でトドメを刺していた。
「これで、安心だわ。万が一立ち上がってレン君に危害を与えたら嫌だからね」
アリスは自己満足しているかのように誇らしい態度をしていた。
死んでいるのに、攻撃をするとか恐いんだけど? 念のためとか言っているけど、明らかに本気で魔法を放っていたよね。そこまでやる必要ある? 人間なら大問題だよ!
アリスが手加減しないで、普通に魔法を放っていたので、これが人間の場合、跡形も無くなっているんじゃないと恐怖に駆られていた。
「レンお兄ちゃん、怪我はない?」
「大丈夫だよレオス。アリスをちゃんと護ったんだね、偉いよ」
「えへへ、ありがとうレンお兄ちゃん」
レオスを褒めていると、レオスはレンに抱き付いて、レンの体を擦りつけてじゃれていた。その様子を見ていたアリスは若干不満そうな表情をしていた。
「レン君、レオス君を褒めすぎよ! レオス君がじゃれているでしょう?」
「アリスお姉ちゃん、レンお兄ちゃんに褒められていい雰囲気を作ろうとしているよね? レンお兄ちゃんは絶対にあげない」
「何を言っているのかなレオス君? 私がレン君に褒められたいなんて思ってないわ?」
「嘘だね、アリスお姉ちゃんの顔を見れば分かるよ。僕がレンお兄ちゃんに抱き付いた瞬間、顔色変えたよね?」
「えっ、そんな事ないわよオホホ」
レオスに全て見抜かれていて、アリスはちょっと顔を引き攣りながら、レオスと喧嘩をしていた。
はぁ、僕の取り合いで揉めるのやめてよ。そもそもアリスとレオスは何で僕に対してピリピリしてるの?
レオスは今は男だけど、レオスの意思で女にもなれるので恋敵としてアリスは警戒していた。
「はいはい、アリスも頑張ったからあまりレオスを攻めない! レオスは僕の弟なんだからね」
「分かっているけど‥‥‥ちょっとレオス君がむかつくわ」
「レオスもアリスに対抗しないで」
「えっ、だってアリスお姉ちゃんがレンお兄ちゃんを奪おうとするんだもん?」
「別に奪ったりはしないわよ。人聞きが悪いわね。私はただレン君と‥‥‥」
「レンお兄ちゃんと結婚するのは僕だからね」
「レオス君、それは絶対にダメよ」
「お前ら、何をやっているんだ」
アリスとレオスの間で恋のバトルが始まったので、レンは二人を見ないように体を逸らしていて、ファングとレイスは二人のバトルに呆れていた。暫く二人のバトルが続いた後、アリスとレオスを撫でてあげると、二人は頬を赤くして喧嘩をやめていた。
はぁ、何をやっているんだろう、僕は? 結婚はまだ早いし二人と結婚するなんて決めてないんだからね。てか精神年齢は前の世界と合わせると20代前半だけど言えないよね。
まだ結婚にはほど遠いレンだが、今からこの状態が続くと精神的に持たないと感じていた。
「さてと、一旦戻ろうか?」
「そうだな、ここは行き止まりだし、戻ってあと二つの道を進む必要があるな」
五人が来た部屋はこれ以上進む道がないので一旦戻り残り二つの道を進もうとしていた。
「そうですね、あと二つの守護者が僕達を待っているみたいですね。それに見て下さい。アクアグリフォンが魔法陣に吸い込まれていますよ」
倒されたアクアグリフォンは、突如現れた魔法陣に吸い込まれて、姿を消していた。
「本当だわ、恐らく倒されたので回収したのかも知れないわね? 次の冒険者が来るまでには復活していると思うわ! ここの守護者としての役割を果たしているんだわ?」
「それにしても謎の多い遺跡だよね? 守護者がいるなんて?」
「そうだな、ここまで厳重に俺達を近づかせないんだから何かあるよな」
「そうね、この石版に守護者を全て倒せば隠された道が開くと書いてあるから、かなり重要な物があるのは間違いないわ」
五人はこの先に待つ、残り二つの守護者を考えながら来た道を戻り、階段のある場所に戻ると階段が淡い光の壁になっていて帰れない状態になっていた。
えっ、嘘だろう? 来た時は淡い光の壁なんかなかったよ。しかも、さっき僕達が歩いた道が光の壁で塞がり、残り二つの内右側の道だけ通れるようになっているし?
五人がさっき通った道は既に淡い光の壁で塞がり、右側の道のみ通れるようになり、まるで五人を中に誘っている感じがした。
「おい、完璧に守護者におびき寄せられているぜ」
「そうですね、既に僕達は完全に遺跡に捕らわれましたよ」
「仕方ないわね、残り二つの守護者を倒さないと私達ここで死ぬわ」
五人がいる部屋の右側の道からは、何か見えない物に吸い寄せられるように、異様な雰囲気を漂わせていた。
「はぁ、とりあえず行くしかないね! ここに留まっても助けに来る保証はないし」
「レン、右側の通路に行く前にここで昼食にしようぜ」
「僕もお腹が空きました、それにここならモンスターと戦闘になりませんよ」
「レン君、ここで一旦昼食にしましょう。作戦を考えながら」
「僕はさっきの戦いで疲れたよ。少し休みたいよ、レンお兄ちゃん」
五人は次の戦闘の前に腹ごしらえするために、昼食を取ることにした。
「はぁ‥‥‥」
「レン君、どうしたの? あまり食べてないけど不味かった?」
「えっ、いや美味しいよ。ただ、どうしてこんな状況になってしまったんだろうと思ってね」
「レン、あんまり気にするなよ。なっちまったもんは仕方ないだろう? それに俺達はどんな状況だろうとお前を護るから心配するな」
「そうですよ。レン師匠が悔やむ必要はありません。ここに来るのは皆で決めたんですから」
「レイス君の言う通りよ。私達は仲間なんだから一人で抱え込む必要はないわよ」
「レンお兄ちゃんは僕が付いているから大丈夫」
四人からは全く危機感を感じられず常にマイペースだった。
はぁ、この四人はマイペース過ぎだよ。危機感が全く感じないよ。普通にピクニック感覚で来ているよね。
五人は危機的状況に置かれているのに四人は楽しく昼食を取っているので心配している自分が馬鹿らしくなっていた。五人は昼食を取った後、次の守護者が待つ右側の通路を歩き始め、五人は通路を歩きながら、二体目の守護者と戦うために作戦を練っていた。
「次も水系のモンスターだよね?」
「それは分からないわ。だけど海底遺跡だから、次も水系だと思うんだよね?」
海底遺跡は海の中にあるので、水系のモンスターしかいないんじゃないかとあてずっぽで答えていた。
「本当に水系のモンスターだけ何でしょうか? 魔法陣から現れているのを見ると水系以外も出て来そうですよ?」
「そうだね、レイスの言うことも一理あるね」
「まぁ、行って見れば分かるだろう?」
「相変わらず暢気よねファングわ?」
五人は和気あいあいと歩いて行くと左側で見た部屋と同じ広さの場所に来た。
「また、部屋が狭すぎるね。さっきと同じ戦い方になりそうだね」
「はぁ、そうだな。レンをあまり戦わせたくないが、やるしか無いかぁ。アリスお前はレオスと一緒に援護しろよ。レイスは俺達と来いよ」
ファングは頭を掻きながら、あまりレンを戦わせたくない表情をしていた。
「はぁ、仕方ないわね、レオス君頑張ってレン君を護りましょう」
「アリスお姉ちゃん、僕、頑張るよ」
アリスとレオスは後ろに立ち、三人の支援をする準備をしていた。
「レオス、疲れたら兄に替わるの許可するから無理しないようにね」
「分かったよ、レンお兄ちゃん」
「レン師匠、僕も頑張るますよ」
五人がそれぞれの配置を決めていると、通路が淡い光で塞がり、魔法陣が現れて、モンスターが出現した。
「これは、アクアシャークよ、レン君」
「分かっているよ。ファング、レイス、アクアシャークは水系の攻撃をしてくるから気をつけて、特にアクアカッターはあらゆる物を刻むから気をつけて」
「へっ、弱そうじゃないか余裕だぜ」
「そうですね、普通の水系なら僕の敵ではないですよ」
「ちょっとファング、レイス何勝手にアクアシャークに向かっているの」
「レン、お前はそこで見ていろ」
ファングとレイスはレンをおいて、アクアシャークに向かって行った。
さっき決めた事、完全に無視しているよね?
ほんのちょっと前に五人で戦う配置を決めたの何故か自由に行動して、攻撃をしていた。
「アハハッ、凄く美味しいですよ。最も魔法を下さい」
レイスはアクアシャークが放つ魔法を吸収して楽しんでいる。
「レイス、そのまま魔法を吸収してろ!」
ファングはレイスに魔法を吸収させているが、吸収出来てない魔法は断魔の剣で切り裂いて、魔法を防いでいた。
「はい、了解ですファングさん。僕が魔法を引き受けますから、ファングさんはどんどん攻撃して下さい」
「あぁ、任せろ。レンが戦わなくて済む所を見せてやるぜ、炎衝龍迅斬」
ファングが遠距で剣を振りかざすと、剣から炎の龍が現れて、アクアシャーク目掛けて、炎の龍が襲いかかっていた。
「これでトドメだぜ、火炎斬擊剣」
アクアシャークが炎の龍で衰弱した後、すかさず上から下に向けて炎を纏わせた剣で斬りつけて、アクアシャークを真っ二つにして、床に落ちていた。
凄すぎ、僕が出る幕ないね。しかしレイスの能力は反則だよ、魔法を吸収されたら、相手攻撃手段が限定されるよね。相手は可哀相だよ。
相手の気持ちになりながら、二人の戦いに驚いていたが、レイスのインパクトが強すぎて、ファングの凄さがレンに伝わってなかった。
「どうだレン。これが俺の実力だぜ」
「アハハッ、そうだね凄いよ。だけどレイスの方が凄すぎて見とれていた」
レイスのインパクトが強くてファングを見るのを忘れていた。
「そりゃないぜレン。レイスお前が笑いながら吸収するからレンの視線がレイスに向いただろう。変なアピールするな」
「えっ、酷いですね。僕は相手の魔法が美味しくておかしくなっていた事は謝りますけど、別にレン師匠にアピールはしてませんよ」
「だったら、その笑いやめろ! 次言ったら仲間から外すからな?」
「えっ、それだけはやめて下さい。僕、レン師匠と離れたら自殺しますよ。僕はレン師匠がいないと生きていけません」
ファングに注意されると、レイスは急にレンの事を持ち上げて、ファングに謝っていた。
レイスは急に何を言い出すの? 完全にファングと同等になっているよね。しかも僕から離れると死ぬとかおかしいよね?
すでにレイスがファングみたいになっているので、レンはファングを睨み付けていた。
「レン、何で俺を睨むんだ?」
「ファング、レイスに最近何を吹き込んでいるの?」
「えっ、それは‥‥‥最初の時にレンの事を色々話したら、僕はレン師匠の傍が相応しいとか言っていたかな?」
「それファングが原因だよね?」
「レン師匠、ファングさんを責めないで下さい。ファングさんのおかげでレン師匠の素晴らしさが分かったんですから!」
レイスがこうなった原因が全てファングにあることが分かり、愕然としていた。アクアシャークを見ると、魔法陣が発動していたのか、アクアシャークの遺体がなかった。
「ファング、レイス君、お疲れさま。レン君が戦わなくて安心したわ」
「ファングお兄ちゃん、レイスお兄ちゃん、凄かったよ。アクアシャークを二人で倒すなんて」
「当たり前だろう。レンが出る幕でないぜ」
「そうですよ、レン師匠の手を借りる必要はありません」
ファングとレイスはレンを切り札みたいな事を言っているがやっている事がいつも違う。
いや、言っている事とやっている事がいつも違うよね。僕がやりたいと言うといつも否定するし、戦うと勝手に行動するよね。何で僕を切り札みたいに嘘をつくの? 僕が切り札で最後に出ても、精霊を使って護ってもらえと言いそうなんだけど?
四人の行動はだいたい想像が出来るので、あまり信用してなかった。五人はアクアシャークがいた部屋から階段の部屋に戻り、最後の守護者がいる中央の道を歩き進めると広い部屋に出た。
「最後の守護者がいる部屋は広いね?」
「レン君、気をつけて広いから大物が来るかもよ」
レンとアリスが話していると、通路は塞がり魔法陣からモンスターが現れた。
「あれは何だよ」
「見たことないモンスターだわ。皆、気をつけて」
目の前には人型みたいな気持ち悪いモンスターが現れた。五人は急いで戦闘に入り攻撃した。
「何だよ、この人みたいなモンスターは? 斬っても再生するぞ」
「分かっているよ。だけどアリスとレオスの魔法を撃つと巨大化するからレイスみたいに魔法を吸収しているんだよ」
アリスとレオスは魔法が通用しないので、三人の回復や防御に切り替えいるが、謎のモンスターはレン、ファング、レイスに襲いかかっていた。
「グッフ!!」
「ファング、レイス、くっ、何なんだよこの気持ち悪いモンスターは」
人型みたいモンスターは背中から腕が生えて、ファングとレイスを攻撃して、壁に激突して倒れ込んでいた。
「アリス、レオス早く、二人に回復を僕が何とかするから」
「待てレン、俺がやる‥‥‥レンを失いたくないんだ‥‥‥」
「ファング気持ちは分かるけれど、たまには僕の言うことも聞いてよ。もしそれで僕が死んだら怒って良いから。アリス頼むよ」
「待ってレン君、死んだら許さないからね」
「レンお兄ちゃん、死んだら怒るよ」
「分かったよ。ファングとレイスを頼むよ」
ファングはレンに危険な事をさている、自分の不甲斐なさを責めていた。アリスとレオスは魔法でファングとレイスを回復さている時にアリスはファングに体力や傷が回復したら、必ずレン君を護りなさいと声を掛けると、ファングは絶対に護ると言いながら、レンを見て俺達が回復するまでに絶対に死ぬなと心で願っていた。
さて、皆に死ぬなと言われたから、やるしかないけど、僕が死んだら四人は確実に自殺しそうだから死ねないけど。僕のせいで家族が責められたら困るからね。
四人はレンがいないと生けていけない発言を何回も言っているので、自分のせいで四人が自殺すると、ファング、アリス、レイスの家族からレンの家族に抗議されて、名誉や地位が危うくなることを危惧していた。
はぁ、僕の攻撃が通用しないから、精霊の力借りるしかないかぁ。あまり使いたくないが、四人を護るには仕方ないな。
レンは精霊や精霊依を使いたくないが、緊急なのでエレントとアクトを呼んでいた。
「エレント、アクト、いるんでしょう」
レンが呼ぶとレンの上空にエレントとアクトが姿を現した。
【レン様、やっと呼んでくれましたね】
【お前、呼ぶの遅いよ。ずっとお前の上空から待っていたんだぞ】
「えっ、ずっといたの? 確か暫くエレントと話をするから遺跡の入口にいると言っていたよね」
【クスクス、確かに言っていましたよ。だけどレン様を見送った後、私とアクトは姿を消して、すぐにレン様に向かい、レン様の上空で話す事に変えました】
エレントとアクトは遺跡の入口で見送った後、すかさずレンのもとに向かい、今までの事を上空から見学していた。
おい、最初からいたのかよ。暫く遺跡の外で話すのは何だったの? それじゃ、今までずっと僕の傍にいたの?
エレントとアクトはレンが心配過ぎて付いてきた事を知り、精霊までが僕の監視をしていることに愕然としていた。
「それじゃ、今までの会話も聞いていたの?」
【あぁ、全部筒抜けだよ! まぁお前のプライベートに関してはあまり聞かないようにしてるから安心しろ】
【そうですわよ。アリスとレオスの恋敵や四人に護られている事などはあまり聞いてませんから】
「いや、明らかに全部聞いているよね。聞いてないなら普通そこまで言わないよ」
エレントとアクトに話を全て聞かれていて、レンは気力が抜けそうになっていた。
「はぁ、それであのモンスターを倒すんだけど、力を貸して」
【あぁ、貸してやるよ。てか最初から呼べよ】
【そうですわよ。レン様に何かあったら大変ですわ】
「いや、僕は精霊の力を借りなくても戦えるんだけど、エレントとアクトも四人と同じ事を言ってない?」
精霊までもが四人と同様に扱われていため、レンは愕然としていた。
【まぁ、お前が精霊を頼りたくないのは分かるけど、俺達はお前と契約しているんだから、レンを護るのは当然の義務だぜ】
【アクトの言うとおりですわ。私達、精霊は契約者を護る義務があります】
「はぁ、分かったから、早くやろうか‥‥‥」
もはや精霊に何を言っても、四人と似た答えしか返って来ないので呆れて何も言えなかった。
【それじゃ、さっさと終わらすか。レン、精霊依を使うか、使わないか決めろ! 精霊依を使わない場合は後ろに下がっていろよ】
「えっ、精霊依を使わなくても大丈夫なの?」
【レン様、精霊の力を侮らないで下さい。別にこのモンスターに精霊依をなる必要はないですよ。だけどレン様が自ら倒したいと言うなら話は別ですわよ。さぁどちらにしますかレン様?】
レンはあまり精霊依を使いたくないので、後ろに下がっていた。
【クスクス、相変わらずレン様は精霊依が嫌いみたいですね】
「別にそう言うわけではなくて‥‥‥」
【まぁ、精霊依はレン様の意思でなれますから別に私達に許可を求めなくても好きに発動出来ますわよ】
「えっ、そうなの? それじゃ、精霊依エレントと言ったらなれるの?」
【クスクス、今レン様言いましたわね!】
「えっ、もしかしてこの光はうあー」
エレントに上手く誘導されて、精霊依の姿になっていた。
「はぁはぁ、嘘だろう」
【クスクス、さっき言ったでしょう。レン様が言えば精霊依はいつでも出来るんですよ】
【エレント、ずるい俺もレンと一つになりたい】
レンとエレントが一つになっていたので、アクトが羨ましそうな表情をしていた。
【アクトはさっさとあのモンスターを倒しなさい。私がレン様をしっかり護りますから】
【分かったよ。倒したら少しの間、俺と精霊依になってね】
「はぁ、分かったから、早くやって」
レンは女の子の姿になっているので、非常に恥ずかしかった。
【それじゃいくよ、ブリザードストーム】
アクトが魔法を唱えるとモンスターは一瞬に凍らせられていた。
【クスクス、レン様、今ですわよ。私の魔法を貸しますわよ】
「えっ、急に頭の中に魔法の詠唱文が‥‥‥サイクロンカッター」
レンが魔法を唱えると激しい風の刃が凍らせたモンスターを切り刻み、粉々にしていた。
【やりましたわね、レン様】
「うん、やったけど。威力高すぎない?」
【力の制御はレン様がするので、練習する必要があるかも知れませんね。レン様ならすぐ慣れますよ】
「そうかな? 不安しか無いんだけど?」
エレントは大丈夫とか言っているけど、力が暴走しないのか不安だらけだった。
【エレント、終わったから次は俺と変わってよ】
【アクト、もう少し良いでしょう。折角レン様と一つなったんだから】
エレントとアクトはレンの取り合いで口論になっていたので、見かねたレンがエレントと変わってあげて暫く精霊依をした後、元の状態に戻っていた。
はぁ、精霊依がこんなに簡単になれるなんて思わなかったよ。この先が不安だよ。
精霊依が簡単になれる事を知り、今後エレントとアクトが積極的に精霊依になろうと言ってこないか不安だらけだった。
「レン君、すごいよ。精霊の力を使うなんて」
「エレント、アクト、レンを護ってくれてありがとう感謝するぜ」
【クスクス、良いんですよ。私達は精霊の役割をしただけですから】
【そうだぜ、お前らが心配しているレンは俺達が常に護っているから安心しろ】
四人は精霊に感謝した後、エレントとアクトは姿を消して、再びレンの上空を飛びながらレンの傍に付いていた。五人はモンスターを倒した部屋の奥に魔方陣が光っているのを見付けていた。
「これは、何なの? 魔方陣が光っているけど?」
モンスターと戦っていた時にはなかったので、アリスにこれが何なのか聞いていた。
「これは、転移魔法だわ」
「それって、レオスが使っていた空間移動魔法と同じだよね?」
「その通りよ、これは守護者を倒すと発動する仕組みみたいだね」
「この先にまだモンスターがいる可能性があるんだよな?」
別の部屋に移動するから、転送した矢先にモンスターと出くわすんじゃ無いかファングは心配している。
「折角来たんだら行こうよ。それに、この先に依頼の月光貝と壁画の謎が解明されるかも知れないよだよ」
「そうですね。僕達は依頼で来ているんですよファングさん。ここで引き返したら、まだ守護者と戦うかも知れませんよ。それに依頼を放棄するんですか?」
「うっ、確かにそれに、何で皆俺を見るんだ」
四人の視線が何故かファングに向けられていた。
「いや、ファングが珍しく弱音を言っていると思って、それならファングはここに入れば、何なら帰っても良いよ」
「待てレン。あれは皆を心配して言ったんだぞ。それに今のを理由にして俺を仲間から切ろうとしてないか? 俺は絶対にレンから離れないからな!」
「ちっ、いいと思ったんだけどな?」
「レン、今舌打ちしただろう」
ファングを置いて行けば、しつこいメンバーが一人減ると思っていた。
「いや、別にただファングから離れる方法を考えていただけだよ」
「それって、俺からただ逃げたい口実を作りたいだけだろう。お前は相変わらずだな。俺達から逃げられると思っているのか?」
上手い口実でファングを切り離そうと思ったが、ファングに見透かされていて、失敗していた。それから五人は魔方陣の上に立ち淡い光に包まれて、別の部屋に転送されていったのである。
次回更新は明日の予定ですm(__)mまだまだ長い海底遺跡編は続きます。温かくお待ち下さいm(__)m




