万能服について!…語りすぎたなぁ(反省)
四話をやや編集してます。編集点は四話前書きにて書いてあるので軽く確認いただけたらいいな…と
ゆ〜め〜じゃ〜ない〜♪……ウルトラ
「ソウルッ!ヘイッ!」
…ハッ!ついやってしまったが、なんで今となっては水泳のテーマみたいになっているあの曲が流れてきたんだ?って、スマホの目覚ましか。止めとこうスッ(スライド音)
う〜ん。勢いのまま叫んだは良いけど、まーたよくわからない状況に陥っているなぁ
なにせ地球の自分の部屋の布団の上にいるんだから。しかも元の人の姿で、だ
さすがに訳がわからない。さっきまでのイカになって、ケンカして、一匹助けて、そんで名付けをして…まぁそれだけだが…
もしかして…夢オチか?昨日は結局風呂から上がって無意識のうちに布団へダイブと?
いやいやいや、いくら僕でもそれはないだろ?あんなリアルな…夢ならありか?でもあの卵をすり抜ける時のヌルッとした感触とか他のイカをぶっ刺した時の感触とかは覚えてるもんなぁ…
でも確かにここは自分の部屋で、いつも通りのジャージ姿でいつも通りのウルトラソウッで目覚めた。
その中でもジャージは中二の頃からずっと着続けている心の装備と言っても過言ではないほどの時間、共に過ごして着たSoul Closeとすら言える装備だ。長年連れ添ったお陰で身体を締め付けるわけでも、ゆるゆるなわけでもない。このジャストフィット!「ここに僕がいる!」と叫びたくなるような心の安らぎ。僕がこの着心地を間違える訳がないッ!
この、ジャージとは、とにかく素晴らしい!春夏秋冬の限りがなく着回せて、運動睡眠ダラダラするなど活用用途は実に多彩!熟練者ともなればジャージでコンビニへ行ったり、電車に乗るなどの蛮行さえも可能となるだろう!ジャージとは無限の可能性を秘めた神秘の衣服であり、民衆の間に広く行き渡ったポピュラーな衣服である、それ程までにジャージとは多くの者に愛され好まれる万能の衣服なのである!(あくまで個人の意見です)
…熱くなってしまったが、ここで閑話休題。
話を戻すとなぜここにいつもの朝のように僕がいるかということだ。
ちなみに、さっきのジャージ語をしている最中に扉の外へ出られず窓も開けられないのは確認している。僕もただ時間を無為に過ごしていたわけではないのだ!まぁ、ジャージへの思いはかわらないけど。
とにかく、現状確認では、ここは現実ではない。というのが確認出来たわけだ。そりゃいつもの僕の部屋なのにどんなにノブを捻ってもドアを叩いても引いても横にスライドしようとしても動かない上に窓も叩いても殴っても壊れなきゃ現実とは思えないだろ?
さて、こんな以上な状況でなぜ焦っていないのか自分でも不思議になるが、まぁ一度死んだと割と確信してるし、『イカに転生!』なんてとんでも体験をしちゃったからだろうか。
しかし、どーすっぺ?枕元にあったスマホも目覚ましを止めた瞬間、うんともすんとも言わなくなっちゃったし、貯金が足らず、しょうがなく買った小型のテレビもこれまた点かない。ラノベでも読むか?とも思ったがこれまた固まったように本が抜けない。
…
いやぁー、参ったね!(錯乱)
さすがにここで監禁なんてされたらしゃれにならn
プルプルプルプル
ん?…お!スマホに着信きてんじゃん!てか、こんな着信音だったのね、僕のスマホ。普段から通話料無料の|線(Li○e)しか使ったことなかったから初めて聞いたよ
さてさて、誰からなんだか、ってこの展開は流石にちょっと予想つくけど…
【着信:世界神】
うん。神様じゃないかなーとは思ってたけど、世界神って…普通に『神』て書かれるよりなんか「スケールがデケェ」て思っちゃったのは僕だけだろうか?
ハァ…とにかくこれ以上待たせんのもアカンと思うし流石に出るかー
スッ(スライド音)
「ハイ、もしもし」
「へ?もしもし?です?あ、あの!わたし、世界神やってます!名前は特にありません!えっと、あっと、えと……」
うん。世界神さま、威厳無ぇ…この娘が僕を転生させちゃったのかな?というかこの世界神であの世界は大丈夫なのかな?かなり心配なんだが…
「あの〜、そろそろ、なにか言って欲しいのです…?」
「あっ、ハイ。下倉健十、20歳です。趣味は水泳。好きな(食べ)物はイカです。」
「ご、ご丁寧にありがとうございますです」
「いえいえ、こちらこそ、わざわざありがとうございます。それで…本日はどういったご用件で?」
「え!?えっとですね?ご用件は…(なんて言えばいいんでしょうか?)」
…ハハッ!僕はどうやらだいぶ混乱しているようだな!流石にこの状況、この通話相手で「ご用件は?」はないだろ!しかも『せかいしんさま(微笑み)』の後半の言葉が受話器から離れて聞こえたけど、どうやら保護者(?)と一緒みたいです。
…マジで大丈夫か?僕も彼女もあの世界も。