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魔法使いに巻き込まれました  作者: ゆずるぎ
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プロローグ 出会い

 プロローグ 出会い



 高2の夏休み、俺は新しいバイトを始めた。

夏休みに何かいいバイトはないかと探していると【急募!住み込みで子供の面倒を見れる方募集!期間は一ヶ月で給料50万!三食付いて個室完備!ぜひご応募下さい!】とかいてあるチラシが入っていた。

胡散臭さかった、ひっっっっじょうに胡散臭さかった。しかし50万だ、高校生で50万とか考えてもみてくれ遊びたい放題だ。そこでとりあえず応募だけしてみることにした。それがすべての始まりだった。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――



「うわ、家でけぇ・・・・」


 履歴書を送った後日、面接のために家にお越し下さいと住所と日時が書かれた手紙が送られてきた。そして書かれていた住所に来たわけだが豪邸だった。

これっていわゆる洋館ってやつだよな?門的なところを通りみえてきたのは二階建ての左右に長く伸びてるレンガの家だった。レンガの家とか初めて見たけど威圧感があるな。これぞ金持ちの家だぜ、俺ら富裕層だぜって雰囲気がする。なんだか入るのに尻込みしそうだ。


「ごめんくださーい、バイトの面接に来たものですけどー」


とりあえず両開きの扉をノックして声を上げてみる。だってインターホン的なものないんだもの。というかこれだけでかい家だから声とか出しても聞こえないんじゃないか?いや使用人とかがいるか。こういう家ってメイドとか執事とかメイドがいるもんだろうし。

なんかテンション上がってきた『メイドさんとの同僚生活~夏のアバンチュール旦那様にばれちゃう~』そんな想像に夢を膨らませていると扉が開いた。


「ようこそおいで下さいました。本日2時からバイトの面接に来られる言ノ葉悟様でよろしいでしょうか?」


肩の少し上で切りそろえられた黒髪、白いカチューシャをつけ白と黒の特徴的な服装、推定身長150cmの小柄な体格、くりっとした目に可愛らしい小さな口、そしてほどよく主張している胸元・・・・メイドである。


「あ、えっと、はい、言ノ葉です。本日はよろしくお願いします」

「ただいま主を呼んで参りますので中に入り玄関ホールにてお待ちください」

「は、はい失礼します」


うおー生メイドさん緊張するー可愛いー。メイドさんに促され玄関をくぐるとそこは玄関ホールになっており正面奥に暖炉の火が燃えていた。暖炉の前にある机と椅子の方に案内されてメイドさんが主とやらを呼んでくるのを待つことになった。玄関ホールは左右に扉と二階へと上がる階段があった。

あの左右から上がれて真ん中でつながってる階段な、暖炉もだけど初めて見た。以外と家の中は暖かくてびっくりした、暖炉って結構暖かくなるんだな。家の中をきょろきょろと見回しているとさっきのメイドさんが一人の女性連れて戻ってきた。


「お待たせいたしました。こちらこの館の主であらされます琉夏様です」

「九条琉夏よ、よく来てくれたわ」

「え?君が雇い主?」


見たところ同い年に見える赤い髪のほっそりとした美人だった。館の主とかだから髭生やした5,60歳の男の人を想像していた。こういうのは両親が出てくるもんじゃないのかな?それか執事の人が対応するとか。俺が疑わしそうな目を向けてると彼女はキッとにらんできた。


「なによ、不満なの?」

「いや、不満じゃないけど両親とか執事の人が対応するんじゃないかと思ってさ」

「琉夏様のご両親は海外の方にいらっしゃいます、使用人は私一人となっております」

「というわけで私が面接官であり雇い主だからあんまり失礼な態度をとらないことね」

「どうもすいません、今日はよろしくお願いします」


上から目線な人だな、いや、雇い主だから上の人なんだけど。どう見ても同い年にしか見えないからどうにも釈然としないな。とりあえず下手に出て面接受けるとしよう。彼女は俺の持ってきた履歴書を見ながらこちらを値踏みするように質問をしてきた。


「それで?内容見てきたのよね?」

「一か月住み込みで子供の面倒を見ることですよね?」

「そうよ、あなた子育て出来るの?」

「親戚の子供を良く世話していたので一通りのことはできます。面倒を見る子供はおいつくなんですか?」

「えっ?あー、うん、ソフィー」

「推定1歳~3歳です」


なんで把握してないんだよ。しかもメイドさんも推定って色々とおかしいでしょ。やっぱりチラシのとおり胡散臭いな。


「あのー、年齢わかってないっておかしくないですか?」

「バカそうな顔してするどいわね、細かいことは気にしなくていいのよ」

「琉夏様、言ノ葉様はバカそうではなく無愛想な顔というのです」

「おい、言いたい放題か。こっちは丁寧に話してるだろう」

「ほんとにそんな顔で子供面倒見れるの?泣かれるんじゃない?」


カチンときた、初対面で人の顔を寄ってたかってバカだ無愛想だと言いやがって。確かに俺は無愛想な顔しているが動物や子供には好かれるんだからな。


「そんなこと言うなら子供連れてこいよ。俺が優秀だってとこ見せてやるよ」

「ふーーん自信満々ね、うちの子なめて痛い目見ても知らないわよ」

「それでは連れて「おぎゃ――――――!!」・・・まいります」


家の全体に響き渡るような大声で泣き声が聞こえてきた。ソフィーさんが席を外してから少しずつ泣き声の音が大きくなって近づいて来るのがわかった。これはなかなか元気な子だ、これで毎晩夜泣きされたらたまったもんじゃないだろう。


「あーもう!ソフィー泣きやませなさい!」

「琉夏様、私にはそのような機能はインプットされておりません」

「なんでこう融通が利かないの!?だから嫌なのよ!ほら自信あるんでしょ、あんたの出番よ!」


もう耐えられないといった顔で子供を俺に渡してきた。すると子供はぴたりと泣き止んで俺の顔見てぺたぺた触るときゃっきゃと笑いだした。ほらいつも通り何故か知らないけど俺の顔見たら楽しいそうに子供が笑うんだよな。俺はほっぺたとか引っ張られたりしながら雇い主をドヤ顔で見返す。


「そんな顔しててもドヤ顔しているのがわかるのがむかつくわね!」

「ふん、どうだ子供の面倒見れてるだろ?」

「素晴らしいです言ノ葉様、それでは一か月よろしくお願いいたします」

「え?いや、ちょっと待って」

「バイト探しに来たんでしょ?それじゃよろしくね、詳しいことはソフィーが説明するから」

「ちょっと待てええええええ!」

「キャッキャッ!」


こうして胡散臭いバイト生活が始まった。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

登場人物

主人公:言ノことのは さとる

雇い主の少女:九条くじょう 琉夏るか

メイドさん:ソフィー

赤ん坊:???



なんとなく魔法使いが出てくる小説が書きたくなって初めて見ました。

更新ペースは大変遅いと思いますがぜひよければこれからも見てください。

小説家になろうで初作品となります。どんどん書いていけたらと思います。以上っす。

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