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等価交換?いや商売の基本は得しなきゃだから

あの神様っぽい人の正体が明らかに

『王女だと?』


『そう、この国の王女様。』


やっぱり冗談じゃないのか。どうするかな。だってこれは…。


『で?俺に何か協力してほしいんじゃないか?』


『流石~。王女様に精霊を選んでほしいのよ。だからそれをあなたが伝えてあげて?そうすれば一件落着。みんな幸せ。』


ことがそんなにうまくいくはずはないし俺にメリットもない。とはいえこいつは俺が了解するまであきらめないだろ。精霊は殺せないから排除する方法も今は思いつかない。さてさてどうするか。


『協力してくれたらあなたのお願いを聞いてあげるから~。』


『別にかなえてほしい願いなんか…待てよ?』


何かものすごく厄介で投げ出すわけにはいかない問題を抱えていたような…。なんだっけ?問題…女の子…精霊…旅人…妹!!


『俺が抱えている問題の解決に協力してくれるなら手伝ってもいいぞ?』


『本当?協力するする。』


『そうか』


ありがたい。長いこと生きている精霊ならわかることもあるだろう。


『じゃあさっそく手伝ってもらおうかな。』


『はいはいっと。その前に~あなたのお名前は?』


『ああ、まだ言ってなかったけ?アレク・ラ・サラマンドだ。よろしくな精霊?』


『ぶ~。やっぱり名前つけてよ~。』


『いやだよ、めんどくさい。』


『ひど~い』


そんなことを言い合いながら母親と妹達がいる部屋に入る。


「あらあら、アレクどうしたの?」


「マナとカナに会いに来ました。」


「そう?マナ、カナ。お兄様が会いに来てくれましたよ。」


そういって母親が妹達を抱え上げた瞬間精霊が急に飛び上がって妹達のほうへ行く。


『どうした?』


『ねえ?この子たちってあなたと血はつながってる?』


精霊は妹達を見つめながらが静かに俺に尋ねる。


気づいたか。まあ、種族も違うしな。


『つながってるぞ?正真正銘俺の妹達だ。親の片方が違うなんてこともない。まあ、種族は違うが。』


『なんで!?この子たちの魂は大精霊様とものすごく似てる!これじゃまるで…。』


『それでだ。俺の抱えている問題にはその子たちがかかわっているわけだ。』


『…この子たちの種族が知りたいの?それともどうしてこうなったのか知りたいの?知ってどうするの?』


精霊は俺のほうを向いて尋ねる。その表情は陰になっていて読み取ることができない。


これは誤解されてるな。


『どうもしない。そもそも両方とも違うし。前者は興味がない。後者はすでに知っている。』


『知ってる!!?』


『ああ。そもそも俺の精神が二十年生きているのは何故だと思う?』


『冥界の神に転生させてもらったんじゃないの?』


なるほど。普通の転生なら冥界の神がやるのか。その時点でイレギュラーだったわけか。というか神と間違えたのがばれたら殺されかねんぞ?


『転生はそうだが転生させたのは冥界の神じゃないぞ?』


『えっ!?じゃあ何の神様がやってくれたの?』


『神様じゃなかったぞ?』


『そんな馬鹿な。じゃあ何が?』


『旅人とか名乗ってたけどってどうした!?』


精霊が顔を真っ青にして震えていた。そしてか細い子で一言。


『た、旅人…様?も、もしかしてあなた異世界に住んでたことある?』


『よくわかったな?やっぱりあいつはそういう役割なのか?』


俺がそういうと精霊は今にも倒れそうな顔になった。


『た、旅人様をあいつ呼ばわりするなんてまずいよ!!』


『落ち着け。そもそもあいつはどういうやつなんだ?なんか神様よりエラそうだったが?』


『そりゃ偉いよ。だってあの方は始まりの五人の長男にして時空を司るお方。神様なんて相手にならないよ。』


『その時空をつかさどるって時空神とかいないの?』


『そんなの比較にならないよ!?時空神様は確かに時を操れるし、いくつかの空間に行ける。けど旅人様はそもそもこの世界やあなたがいた世界とかの空間を創りだしたお方で時間の概念もあの方がお創りになったんだよ!!』


そんなにすごいやつだったのか。てっきり神様の中でも創造神に近い人くらいの感覚だったわ。


『それじゃあ、この魂は旅人様の力のかけら?』


ある程度落ち着いたのか口調を抑えて訪ねてくる精霊。


『いや?それは天地とかいうやつの力の残照らしいってどうした!?』


俺の言葉と同時に崩れ落ちる精霊。


精霊があれだけのショックを受けるとか天地ってなんだよ?一見高校生くらいの日本人だったんだがな?いや、一応旅人より強くてすべてを生み出したものだっけ?


『あ、天地様?創造を司る方にして無を司る方をその身に宿した、あの?』


なんかすごい人だったんだな。まあ、正直俺もあの人や旅人とは闘いたくない。だって勝負にならないし。実力差とかいう問題じゃない。少なくともあと百年はいるだろう。あいつらと闘いをするには。


『それでね。精霊にはこの子たちに力の使い方を教えるのを手伝ってほしいんだ。』


俺はそう言って妹たちのスキルについて説明する。すると精霊は一言


『わ、わりに合わないです。』


と言って倒れた。…精霊も気絶するのか。少し吹っかけすぎたか?まあ、頑張ってもらうしかないけどな。


あの人たちはあんまり本編に介入しない。だってしたら主人公最強じゃないし。

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