13話 魔道具店
13話です。よろしくお願いします。
次の魔道具店にいく前に昼食をとることにした。特に高級な店ではなく庶民的な店がいいだろうということで街で一番流行っている百蘭亭に行く事にする。
百蘭亭は大変混雑していたが、事前にモリスが予約を取ってくれていたので並ぶ事なく席につく事ができた。メニューはトマトと野菜のスープ、薬草のサラダ、ワイルドボアの肉の鉄板焼き、自家製パスタ、それにデザートとなっている。
ワイルドボアは魔物であるが、たいへん美味であると評判の肉である。この百蘭亭では魔物料理が有名であり、他にもロック鳥などが注文できる。魔物料理は野趣があり肉質は少し硬いが旨味が多い。薬草のサラダもさっぱりしていて美味しい。薬草なので体にも良いだろう。
「うん、やっぱりワイルドボアの肉はクセになるな。この噛みごたえと口の中に広がる旨味。坊ちゃんたちの引率じゃなけりゃエールを流し込むところだが」
モリスさんが心底残念そうに嘆く。
「このパスタも美味しいよ。ソースが絶品!」
ノエルがガツガツ食べながらそう言った。ミーアにはワイルドボアの代わりにレッサーボアのステーキにしてもらった。こちらの方が柔かく味も素直であるとのことだ。
ミーアは頻繁にデザートをおかわりしていた。デザートは生クリームにカラメルソースをかけたもので、ミーア好みのお子様向けの味付けになっていた。
皆の腹が満たされたところ、ミーアの希望である魔道具店に移ることとなった。
魔道具店は最初の武器店程ではないが比較的大きな店で、領内の魔道具を一手に取り扱っている。
店に入ってまず目に付くのは様々な大きさの魔石である。値段を見ると小さいものでも銀貨1枚と結構高い。
その隣に魔石原石が置いてあり、こちらは大銅貨1枚と格段に安い。ちなみに大銅貨10枚で銀貨1枚、銅貨10枚で大銅貨1枚、小銅貨10枚で銅貨1枚になる。
魔石以外ではスクロール、宝魔石、魔導書、杖が所狭しと並んでいた。
様々な種類のスクロールが並んでいる。このスクロールは魔力が込められており、1回のみではあるが開くだけで魔術が発動することができる。
ピンチになった時の奥の手として冒険者に人気があるようだ。魔道士も、もしもの時のために身につけていることがある。
宝魔石とは魔術が込められるている宝石のことであり、これにわずかに魔力を通すと魔術が発動する。宝魔石はあまり種類がないが数回の使用が可能である。
魔導書も沢山並べられている。『魔導概論』全28巻、『魔法陣大百科』全14巻など大作が多い。『魔法陣大百科』は少し欲しいところではあるが……
杖は今のところ必要ないだろう。
ノエルは宝魔石を珍しそうに眺めていた。ミーアはというと、喜々として杖を物色していた。どうやら気に入った杖が見つかったようだ。
仕方ないのでモリスさんに目配せするとノエルさんは頷いた。やはりお買い上げのようだ。
結局ミーアの買い物ばかりであったが、皆それなりに満足して帰りの馬車に乗った。
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