表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/68

1-9

「な…………」

 翔が絶句し固まる。

 ――えええっ! 店長なに言ってんですか?

 店主の不可解な言葉を聞いて、メイドの望美も同時に驚く。

 ――だってマホくんだったら、今もそこに……。

「にゃあご」

 いつの間にやら、カウンター席には黒猫マホの姿があった。

 黒猫の蒼い目がギロリと光る。余計な口をはさむな。まるで、そう言わんばかりに。

 とっさに悟った望美は、口に出掛かった言葉を飲み込んだ。

 ――そっか。まさかマホく……マーくんの正体は「死神の黒猫に憑依された自分なんです」だなんて言えないだろうから。だから死んじゃった事にしたのね。

 真幌が藍染着流しの袖から、一枚の写真を取り出す。

「マーくんとは、この子の事ですよね」

 写真を受け取ると翔は、まじまじと見つめた。

「ええ、そうです。この子です。でも、これは……一体……なぜ?」

 翔が困惑の表情を浮かべる。

 ――レッドの広瀬さん、なんで驚いているんだろう。店長の子供の頃の、色褪せた古ーい写真でも見せられたのかしら。

「店長さん。これは一体、どういうことなんですか?」

 横から望美は写真を覗き込んだ。

「ええっ! てってってっ、店長。これは一体⁉」

 望美が驚愕する。

 そこに写っていた少年は、真幌に憑依したマホとはまったくの別人だった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ