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冥土の土産屋『まほろば堂』2 ~藍染着流し店主の謎解きおもてなし  作者: 祭人
其ノ七 忍姐さんのスピリチュアルなお仕事日記
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7-4

「楓ちゃん? うっそ、めっちゃ久しぶりやーん!」

 電話の主は秋元あきもとかえで。忍の女優としての数年先輩だ。

 現在は女優業を引退し、東京で芸能事務所『チェリーブロッサム』の代表取締役社長を勤めている。

 看板女優はみなもと桜子さくらこ。現在、リビングの液晶画面に映っている彼女がそうだ。

 また最近では若きイケメン俳優のエースとして、以前『純烈戦隊セイギリオン』騒動で一躍、時の人となった広瀬ひろせしょうも台頭している。

 小規模ながら、そんな人気のツートップを抱える少数精鋭の事務所の敏腕女社長だ。

「噂には聞いてるわよ、実家に戻って霊媒師やってるんだって?」

「あ、読んでくれたんだ。例の週刊文秋」

 忍の霊媒師としての噂がSNSなどの口コミで広がり、先日『晴れの国の美人すぎるご当地霊媒師』として、全国規模の週刊誌で見開きインタビューが掲載されたばかりだ。

 以来、実はスピリチュアルブック的な出版の話も、数社から打診されていたりする。

「忍ちゃんの場合は『ドSすぎる』もかんむりに付きそうだけどね」

 イジワルな口調で先輩が言う。

「うっさいわね、まあ否定はしないけど」と笑って返す後輩。

 先輩に対してタメ口なのが忍っぽくもあり、ふたりの親しい間柄を感じさせる。

「でね、実は。今日はお誘いがあるのよ」

「お誘いって?」

「ねえ、忍ちゃん。もう一度、東京でひと花咲かす気はない?」

「は?」

「良かったらなんだけど、是非うちの事務所に入って欲しいの」


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