22:めざせ、ボスモンマスター!
サクサク行きます!
さぁ、明日のバトルイベントに向けてボスモンスターどもを狩りまくるぞ!
身体の一部を『キマイラ』の素材にしたいし、リビング・アーマーナイトやギガンティック・ドラゴンプラント以外の奴らも仲間にしていったら面白そうだからな!
というわけで一番最初に乗り込んだのは『ゴブリン砦』だ。攻略適正レベルは15だから25レベルの俺より10も低い。猿のようなモンスターのゴブリンどもをバッタバッタと薙ぎ倒し、奥の部屋にいたゴブリンキングを殴り飛ばす!
「くたばれゴブリン野郎ーーーー!」
『ゴブブゥウッ!?』
俺の拳を受けて吹き飛んでいくゴブリンキング。ポン太郎たちを打ちまくって散々穴だらけにした後なので、これで決着となった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
おめでとうございます! ダンジョンボス:ゴブリンキングのソロ討伐に成功しましたッ!
ユーリとポン太郎ダブルツインマークツーセカンドたちは大量の経験値を手に入れた!
激レアアイテム『ゴブリンキングの霜降り肉』を入手しました!
調教成功! ボスモンスター:『ゴブリン・元キング』が仲間になりました!
レベルが1になったボスモンスターを召喚出来ます!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
よーし、ゴブリンキングの肉ゲットー!
生命力に優れたモンスターみたいだからな。鉄系のアイテムと調合して、防御に特化したキマイラの素材にする予定だ。使い捨ての盾にしよう。
『ワールドニュースッ! ユーリさんが単独で、ゴブリンキングを討伐しました! ダンジョン:ゴブリン砦、初ソロ攻略完了!』
おっ、初めてのソロ攻略でもワールドメッセージが流れるのか!
こりゃいいな。明日のバトルイベントに向けてどんどん注目を集めよう。そして戦いの舞台で分からせてやるのだ、ゴミと馬鹿にされているサモナーと弓と幸運値極振りが最強だってな!
『ゴブ~ゴブブ~……!』
「おっ?」
人間の倍はある身体を丸め、俺に膝をつくゴブリンキング。敗北したためか、悲しいことにモンスター名が『ゴブリン・元キング』になっていた。
表示された説明文には『プライドを失い、ただのデカい猿と化した敗北者。さっそく芸でも仕込んであげよう』との文章が。可哀想に。
そんな元キングの肩をパンパンと叩いて慰めてやる。
「よしゴブ太郎、お前は今日から俺の舎弟だ。そのうちレベルを上げて力を取り戻させてやるからな? その時は一緒に暴れようぜ!」
『ゴブゥ! ゴブブ~!』
俺の言葉にゴブリンキングは嬉しそうな声を上げ、異空間に消えていくのだった。
よし次だ。時間もないからさくさくいくぜ!
――二番目に俺が向かったのは、『狼の巣穴』というダンジョンだった。
攻略適正レベルは20。名前の通りオオカミ系のモンスターが大量に潜んでいる洞窟だ。
奴らは素早さが高い上に、洞窟に無数に空いてる小穴から奇襲を仕掛けてくるため、まともに攻略するとなると苦労しそうなダンジョンである。
そのため、
「よーしマーくん、どんどんダッシュだ! スキル【瞬動】を使いまくれ!」
『ッ~~~~~!』
ブーツに憑依したボスモンスター、アーマーナイトの優れた敏捷値によってオオカミどもを振り切りまくった!
これまでの戦いでマーくんも20レベルを突破してたからな。俺と勝負したときよりも速くなってるくらいだ。
その恩恵を受けてボスの部屋まで一気に到達。ものすごく素早い『ウルフキング』をポン太郎たちのホーミング能力で追い詰めまくり、最後は無理やり俺を噛み殺そうと血塗れになって突撃してきたところを、ブン殴って勝利した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
おめでとうございます! ダンジョンボス:ウルフキングのソロ討伐に成功しましたッ!
ユーリとポン太郎ダブルツインマークツーセカンドたちは大量の経験値を手に入れた!
激レアアイテム『ウルフキングの霜降り肉』を入手しました!
調教成功! ボスモンスター:『ウルフ・元キング』が仲間になりました!
レベルが1になったボスモンスターを召喚出来ます!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
よしよし、ウルフキングの肉もゲット!
素早さに優れたコイツの素材は、麻痺毒系のアイテムと組み合わせる予定だ。ひたすら疾走しながら敵を動けなくさせていく害悪キマイラを作ってやるぜ!
『キャゥ~ン……!』
ひっくり返って腹を見せるウルフキング。レベル1になった証明としてコイツもモンスター名が『ウルフ・元キング』になっていた。
表示された説明文には『力に屈してただのデカい犬と化した敗北者。王としての尊厳を完全に失っているため、首輪を付けてお散歩に連れて行ってあげよう』との文章が。このゲームの製作者は鬼畜かな?
「ウル太郎、お前も今日から俺の舎弟だ。いや、つーかペットだ。その……散歩いくか?」
『キャンキャンッ!』
俺の言葉にウルフキングは嬉しそうに鳴いた。ってお前それでいいのかよ。
まぁいいや。俺は元気に野を駆けるペットに跨り、最後となるダンジョンに向かった。
『面白い』『更新早くしろ』『止まるんじゃねぇぞ』『死んでもエタるな』『ウル太郎、お手!』
と思って頂けた方は、『ブックマーク登録』をして、このページの下にある評価欄から評価ポイントを入れて頂けると、「出版社からの待遇」が上がります! 特に、まだ評価ポイントを入れていない方は、よろしくお願い致します!!!
↓みんなの元気を分けてくれ!!!