118:限界はないぜユーリちゃん!!!!!!!!!!!!!
「ふぅーっ、ようやく解放されたぜー」
運営主催の演出イベントの後のこと。
俺はやたらと絡んでくるザンソードを追っ払い、街の外へと逃げていた。
ウル太郎に乗って『初心者の街』付近の草原を横断していく。
「ここらへんも懐かしいなー。ログインしたての頃は、ザコモンスターのホーンラビットを狩るのにも苦労したっけか」
風を切りながらかつてのことを思い返す。
あの時は本当に最弱無双だったっけか。
ポン太郎こと『リビング・ウェポン』を気合いで倒して仲間にして、それでようやくまともに戦えるようになったんだよなー。
「技の一つも使えなかった頃が懐かしいや。あの時に比べたらずいぶんとごつ盛りになったもんだ……」
確認もかねて今の自分を見直すことにする。
ステータスオープンっと。
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名前:ユーリ
レベル:86
ジョブ:ハイサモナー
セカンドジョブ:バトルメイカー
使用武器:弓 刀剣 大剣 槍 鎌 盾 呪符
所属ギルド:『ギルド・オブ・ユーリ』(ギルドマスター)
カルマポイント:-126万1140(超極悪)
ステータス
筋力:0 防御:0 魔力:0 敏捷:0 幸運:950×3×2+95+1200=『6995』
スキル
ステータスアップ系スキル:【幸運強化】【逆境の覇者:HP1のため発動状態。全ステータス二倍】
食いしばり系スキル:【執念】
ダメージアップ系:【致命の一撃】【真っ向勝負】【ジェノサイドキリング】【非情なる死神】【アブソリュートゼロ】【異常者】
武器回収系スキル:【ちゃんと使ってッ!】
使い魔補助系スキル:【魔王の眷属】【魔の統率者:限定スキル①】
その他アバター強化・システム拡張系スキル:【神殺しの拳】【魔弾の射手】【魔王の波動】【魔王の肉体】【悪の王者】【武装結界:限定スキル②】【紅蓮の魔王】【冒涜の略奪者】【死の商人】【万物の王】
固有能力
【調教】【キマイラ作成】【召喚】【禁断召喚】【巨大モンスター召喚】【生産】【運搬】【転送】【武装百般】
装備
・頭装備『怨天呪装・闇飾り』(作成者:フランソワーズ 改変者:グリム)
装備条件:プレイヤーの筋力値・魔力値・防御値・敏捷値全て半減 MP+300 幸運+400
装備スキル【大天狗の申し子】:天魔流アーツの使用MPを半減する。
限定装備スキル①【六道魔界の後継者】:異世界のアーツ“修羅道呪法『斬魔の太刀』”“餓鬼道呪法『暴食の盾』”“獄道呪法『断罪の鎌』”“人道呪法『欲望の御手』”“天道呪法『衰弱の矢』”“畜生道呪法『禁断の猛火』”が使用可能となる。※アーツに対応した装備が必要となります。
・体装備『怨天呪装・闇纏い』(作成者:フランソワーズ 改変者:グリム)
装備条件:プレイヤーの筋力値・魔力値・防御値・敏捷値全て半減 MP+300 幸運+400
限定装備スキル②【騎士王への反逆者】:残りHPが30%以下の時、異世界のアーツ“『業炎解放・煉獄羅刹』”が使用可能となる。
・足装備『怨天呪装・闇廻り』(作成者:フランソワーズ 改変者:グリム)
装備条件:プレイヤーの筋力値・魔力値・防御値・敏捷値全て半減 MP+300 幸運+400 マーくん憑依状態
限定装備スキル③【大悪魔の祝福】:残りHPが30%以下の時、異世界のスキル“【憤怒の意志(調整版)】”の効果を適用。消費MPが三分の一となる。
・武器:『初心者の弓』 装備条件なし 威力1 ポン十一郎憑依状態
・装飾品:『呪われし姫君の指輪』(HPを1にする代わり、極低確率でスキル再発動時間ゼロに) 『邪神契約のネックレス』(HP1の時、幸運値三倍) 『耐毒の指輪』(低確率で毒を無効化)
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「……本当にわけがわからなくなったなッ!」
見てて目が痛くなってしまうようなステータスだ。
これに加えてアーツのほうもものすごい。バトルメイカーの固有能力【武装百般】により大量の武器とそれを使った基本アーツが使用可能になった上、師匠NPCたちのところを巡って大量のオリジナルアーツをゲットしたからな。
「えぇと、天狗仙人の『天魔流弓術』に戦士長レオの『獅子王流大剣術』に流浪人ガロの『狼王流刀剣術』に騎士ライノスの『犀王流槍術』に、うさぴょん師範の『特殊行動系アーツ』に……ははははっ、もう多芸すぎてわけわかんねーや!」
思わず笑い飛ばしてしまう。
いよいよ自分でも己がアバターの力を発揮しきれるか分からなくなってきた。
もしかしたら残り五日はレベル上げにのみ努めたほうがいいかもしれない。これ以上手を増やすのは、自身の混乱を招くだけなのかもしれない。
――だけど。
「へへッ……10万人以上のプレイヤーがいる舞台で暴れまわるんだ。だったらみんなを飽きさせないよう、スキルもアーツも新たな武器もっ、もーっと詰め込んでやるぜッ!」
ウル太郎のお尻をペシペシ叩いて爆走させる。
そうして吹き荒れる風の中、俺は先日のモンスターパレードの事を思い出した。
世界中からログインしてきた数えきれないほどの新規プレイヤーが、かつて最弱だった俺を憧れの目で見てくる光景を。
――そんな連中の期待を裏切らないためにも、制御しきれる程度の多芸さで満足して堪るか。
こうなったら自分でも訳が分からないくらい何でもアリな身体を作り上げて、誰も敵わない存在になってやらァッ!
「そうと決めたら……よしッ、まずはマーリンの教えてくれた使い魔の特殊進化ってヤツを試してみるか!
ウル太郎、この近くにある『死神の地下墳墓』ってところに向かってくれ。進化に必要な要素は、進化させたいモンスターの出生の地にあるかもって話だからなっ!」
『ワオーンッ!』
元気に吠える愛犬と共に、かつて攻略したホラーモンスターの聖地へと突っ走る。
モンスターの特殊進化に、三つしかセットできないという限定スキルの三つ目の獲得に、武器の『魔鋼』化にその他もろもろ……出来ることはまだまだ多すぎる!
俺はさらなる力を得るべく、青き草原を駆け抜けていった――!
『面白い』『更新早くしろ』『止まるんじゃねぇぞ』『死んでもエタるな』『こんな展開が見たい!!!』『これなんやねん!』
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