第8話訓練の成果
「痛っ……くそ、下手な回復魔法をかけられたから、余計に痛い」
なんで、こんな目に……日向に近づくなかぁ。
近づいたらまたこうなるのか。頑張れば迅の取り巻き一人くらいには勝てるかもしれない。
けど、迅にはワイバーンがいるし、もともとステータスに差があるからな。
ワイバーンが成長して僕に向かってきたら、間違いなく死ぬ。
今の僕には、力が無い。力さえあればな〜〜こんな、痛みに耐えなくてもいいのに。
ハァ、僕には大輝達みたいに強力なスキルもステータスもないし、コツコツ頑張るしかないのかな。
よし、くよくよしたって仕方ない!今は少しでも強くなることに専念しよう。
問題は、僕の今の体だよな〜痛いし、ボロボロだからな。今日のところは誤魔化して日向に治してもらおうかな?
何回もは不自然だから、覚えれるなら回復魔法を覚えたいな。
とりあえず今は傷の手当てだな。
◆
「日向いる?」
「いるよー?」
日向の声がするのを確認して、目の前の扉を開けると。ベットで寝転がっている日向がいた。
「どうしたの? 歩くん……歩くん!? どうしたのそのケガ、誰かにやられたの!?」
想像通り日向は僕の怪我を見ると、顔色を変えて駆け寄ってきた。
「いや、これは自主練習をして帰る時に階段から落ちたんだ……けっこう痛いから治してもらえないかなと思って」
「分かった、じっとしててね。ヒール!」
やっぱり日向はすごいなぁ。体の傷がどんどん治っていく。
「ありがとう、日向助かったよ」
「うん、これくらい全然いいよ。でも、歩くん自主練習のしすぎには気をつけてね? 怪我をしてるのを見るのは嫌だよ」
「あぁ、分かったよ。本当にありがとう、気をつけるよ」
「うん、何かあったらすぐ頼ってね!」
その、頼るのが嫌なんだけどな。そんな、モヤっとした気持ちを隠して日向の部屋から出た僕は魔法を覚えるために図書室に向かった。
ここが図書室かな?デカイな〜失礼しますっと。
誰もいないな、図書室なら魔法の本くらいあるはず……あった!
えっと、魔法の書ver初心者?初心者から読んでみるのがいいよね。
魔法の書の具体的な内容は。
魔法とは魔力を消費して使うことが出来る。
魔法の威力は、魔力の高さと魔法Lvが関係している。
この世界の人は1人一つは属性魔法を覚えて生まれてくる。
魔法を覚えるには、後天的に覚える場合は覚える魔法の適性がないといけない。
適性がない場合は同じ魔法を使った場合でも燃費が悪く、威力も弱くなる。
初期魔法を適性がある人が覚えるには1週間あれば十分だ、逆に1ヶ月くらいかかってしまうと、あまり適性はないと考えていい。
初期魔法Lv1
火魔法Lv1ファイアーボール
手を空中にかざし、体の中の魔力を手に集めるイメージで火の玉をイメージする
込める魔力量によって規模は変わる。
水魔法Lv1ウォーターボール
ウォーターボールはファイアーボールと同じ。
風魔法Lv1ウィンドボール
ウィンドボールはファイアーボールと同じ。
土魔法Lv1土壁
土魔法は防御の魔法がメイン。土の壁をイメージし出現させたいとこに魔力を込める。
初めは手を土などに触れて込めるのが、簡単。ベテランは足の裏から魔力を出し出現させる。
光魔法Lv1ライトボール
ライトボールは明かりになる。攻撃には向かない
ライトだけなら、指だけを光らせる。
闇魔法Lv1ダークボール
周囲を暗闇のように暗くする、暗くする範囲と時間は熟練度と魔力に左右される。
回復魔法Lv1ヒール
対象を回復する。擦り傷や捻挫程度を治せる。
相手を癒したい、助けたいとイメージするほど効果が上がり覚えやすい。
ふぅ、読み終えた。けっこう分かりやすかったな。本当に基本なことしか書いてないな。
ヒールを使ってみるか「僕はこの傷を治したい。てか、治って!ヒール!!」
ヒールと唱えた瞬間、黄金色の光が体全体を包んだ。
すると、みるみるうちに残っていた傷が治っていく。
お!一回で出来た。回復魔法の適性があったのかな?少し残っていたあざが一瞬で治った。
ステータスオープン
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スキル
・火魔法Lv1
・回復魔法Lv1
・闇魔法Lv1
・隠蔽Lv1
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おー、スキルがある。やったー!!
毎日練習しないとな、今日のしたい事は出来たから今日は疲れをとって寝るぞー!
「ふぅー、風呂はきもちいいな。疲れが取れる
風呂は生きていく上に必要不可欠だよなぁ」
疲れを取るといえば、風呂に入ることと寝ることだよね。
卵に変化はなしか。
「キュッキュッ」
「綺麗になったな。少し大きくなったかな?」
卵がほんの少しだが大きくなった気がする。
卵も一応は成長してるのか、僕も強くならないとな。
明日から、魔力量を増やす練習と基礎ステータスを上げるためにトレーニングをするぞ。
◆
トレーニングを始めてから一ヶ月が経過した。
最近けっこう、肩周りとかガッチリしてきたかな?
迅達に暴行を受けてから、朝はランニング、みんなでの訓練。
まだまだ敵わないから日向とはあれから話せていない。
午後はご飯を食べてから、魔法の練習。夜はこの世界の知識を頭に入れている。
分かったことは。
後天的に覚えるスキルはけっこうあるってことだ。
武器のスキルでいろんな人が覚えいる有名なのは
・槍術
・剣術
だな。剣を握って練習するだけで剣術Lv1くらいはいくからだ、ただ武器を扱うスキルLv1は使い物にはならないらしく。
使えるのはLv2からのようだ。
おそらくあくまでその武器を使った事はあるというくらいの意味なんだろう。
知られている一般なスキルだけでも、本で調べると数百種類のスキルがあった。
たくさんの中から、覚えれそうなスキルを少し身につけれた。
必死に特訓して、
2週間頑張った結果が、これだ
「ステータスオープン!!」
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・アサヒ アユム Lv5
・種族 人間
・職業 魔物使い
・攻撃力F
・防御力E
・敏捷力F
・魔力A
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スキル
・火魔法Lv2
(ファイアーボールLv2ファイアーバレットLv1)
・回復魔法Lv3
(ヒールLv3ハイヒールLv2キュアLv1)
・逃走Lv1
(敵から逃げるとき敏捷が少し上がる)
・罠解除Lv1
(簡易な罠を解除できる)
・隠蔽Lv2
(ステータスを隠蔽できる)
・体術Lv1
(受け身を取るのが上手くなる)
・我慢Lv3
(我慢強くなる)
・短剣術Lv1
(短剣の扱いが上手くなる)
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ユニークスキル
・使役
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固有スキル
・???
・???
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けっこう、強くなったと思う。
我慢は迅達の攻撃を我慢してたら、いつの間にかあったんだよな。
怪我を治しまくるから、回復魔法が一番使えるんだよな。
そして、改めて分かったのが魔法は適正があるのが分かって使ったらLv1武器などのスキルはある程度普通に使えたりしたらLv1とスキルを習得することだけなら比較的簡単なこと。
もっと強くならないとな、これではまだまだだ。
今日は、なんか話があるってジェイルさんが行ってたし訓練場に行ってみるか。