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転生神と招かざる客

死神…運命通り命が尽きたとき魂を見極めの間の入口まで連れていく仕事、運命と違うパターンになりそうなとき修正する役。手をかざせば命を終わらせることができる。最近は鎌を持つ人は少なくなった。牧師やシスターのコスプレが魂たちにウケが良く人気。

しばらくして無駄な怪力に解放され、やっとピピと話ができる。


「ピピが急に来るなんて珍しいね。何か用があったんじゃない?ずいぶんくつろいでいるけど、ノルマはもう終わったの?」


前職が【創造神】のピピにとって大抵の物は創り出すことが容易で、どこでもプライベート空間を創り出してしまう。しかし、なんでも創れるのに何も作らなかったのが原因で今の職に飛ばされてしまった経緯があった。

優雅に紅茶を楽しんでいたピピは、あっと思い出したように話し始める。


「えっと、えっとノルマぁ?ウフフフ…」


目鼻立ちが整った顔から繰り出されるは美しいほほ笑みはスタイルの良さと、黒のミディアムヘアにより妖艶さ滲み出て美しさを倍増させていたがサボりを誤魔化しきれてないのが残念だった。


「そうそう、コル先輩の見極めの間を目指して何かがやってくるのぉ。ほらほら、あたし元創造神やってたからここの空間のセキュリティ作るの任されちゃってたのぉ。」


「え!!誰かくルッ??誰?ッ誰?」


なぜかテンションの上がるルー


「う~~ん、誰かしらぁ。あたしの力じゃそこまでわからないわぁ」


見極めの間は特別空間、転生神の聖域とも職場ともされる場所に部外者がズカズカ入っていいわけがない。そもそも簡単に入ることができないはずなのに、謎の誰かがすぐそこまで来ているということらしい。


「そっか、ここに来るのか…。どうしようかな、相手するのもやだな。問題になるのはもっとやだな」


全力でお断りしたい事案だが、あちら様はそうはいかないらしい。


「ルーのパンチで、消してしまっても構わんのだろッ!」


この空間ごと消えてしまう。職を失いかねない。


「ダメ、その拳は【死神】さんより怖いわ。とりあえず来たら話を聞く。話にならない相手なら即強制転生、第一文明にでも飛ばしてあげる。究極のおまけ付きでね」


運命札を使わない転生の場合、転生した後で転生神が後付けで運命札を決めることもできる。

ただこの場合後処理が大変で上への報告やら一定期間の監視やら記録付けやらで一手間かかってしまうのが難点。

しかし転生神の奥の手で最大の防御であり最大の攻撃になるのがいいところ。

無条件で魂を抜かれ別次元の別世界の別の生き物になるわけだ。ここまで来れる者が強制転生の存在を知らないわけではないと思うのだけれど、もしかしたらよっぽど自信家なのかもしれない。


「あらあら、もうおでましみたいなのぉ。来る前に戻ろうと思ってたのにぃ」


「おまけッ?おまけぇぇぇ?ルーもッ!ルーもおまけほしいいい☆」


責任が無いからと言ってお気楽すぎる二人を横目に、空間にできた歪を確認し臨戦態勢に入る。


「わ、私の話聞いてくれたらいいのだけど…」

緊張で少し喉が渇く。

歪が大きくなり、轟音と共に空間が破れ、招かざる客が現れた。

転生神 ピピ・フィーオラ


目鼻立ちの整った綺麗なお姉さん的存在。黒のボブヘアが自慢

前職 創造神

あまりに何も作らずサボりすぎて転生神に最近転職することになりこの職場にやってきた。

特技:単独サボタージュ


コルの見極めの間のセキュリティ…空間を囲む108層の特殊シールドはピピのお手製

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