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あるタクシードライバーの話  作者: 臣 桜


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 いらっしゃい。どちらまでですか?


 あ、はい。承知いたしました。


 発車しますので、シートベルトお願いいたします。






 え? 怖い話ですか?


 タクシー運転手と怪談は切っても切れない仲って、まぁ言いますけどね。


 それでも、テレビのオカルト特集で取り上げられるのは、とっておきだと思いますよ。私みたいなフツーの運転手だと、なかなか……。


 困ったお客さんなら大勢いらっしゃるんですけどね。


 ……いえいえ、こちらの話です。


 ……あぁ、友人の運転手から聞いた話なら、一つありますけどいいですか?


 はいはい。分かりました。ではお話しますね。






〝来てタク〟ってアプリあるじゃないですか。


 現在地を入力したら、最寄りを流してるタクシーが来てくれるアプリです。


 私たちも探したり、待ったりしなくていいですし、お客さんは求める場所に来てもらえるし、いいシステムですよね。


 まぁ、手数料がかかりますが、それはお互い様という事で。


 友人の……、Aとしておきましょう。


 友人Aが郊外までお客さんを乗せた帰り、〝来てタク〟のお知らせが来たんです。


 どうやらすぐ近くらしいという事で、「自分が行きます」とオペレーターに応えたそうです。


 マップを頼りに走っていったら、どんどん山の中に入って行って、不気味だな~って思ったそうです。


 タブレットを確認しても、目的地はまだ山の奥で「もしかしたら……」と嫌な予感を抱きながらも、「行きます」と言った手前、車を進めたんです。


 とうとう目的地に着いたと思ったら、だぁれもいなくて、貯水池があるだけなんですよね。


 あっ、これはヤバイやつだ! と思って、すぐさま引き返そうとしたんです。


 そうしたらバンッ! と窓を叩く音がして、サイドミラーを見たら白い服を着た、ずぶ濡れで髪の長い女が車体の傍に立っているんです。


 そんなの乗せられない! と思って、Aは慌てて来た道を戻りました。


 人の往来があって車も行き交う所まで戻って、やっと人心地ついて溜め息をついた時――、耳元で声がしたんです。




「どうして乗せてくれなかったの?」

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