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第31話 会ったときの印象は変わった人

ありのままでの、第2部になります。


良かったら読んでください。


アップするとこ間違えたwww

 私こと、伊川 瞳には変わった彼氏がいる。


 彼は、森田 康弘 君という。


 学校は、違ったが高校生からの知り合いだった。


 第一印象は、『変わった人』。


 スクランブル交差点で、友達たちと渡ろうと話をしていたら、急にわたり始めてクラクションを鳴らされるし、大人しそうな顔立ちのせいか、よく絡まれて喧嘩をして来る時もある。


 外の顔は、大人しく優しく、明るくてよく話を聞いてくれる。


 大人たちも、そこ騙されて仕舞うのだろう。


 小学校から高校まで、生徒なんて入っていたし、部活動もして友達じゃなくても、顔見知りが多くて、他の学校の人も会うと挨拶をして来るのには、ビックリだった。


 高校の頃、たまにバイトもしていたが、知らない女の子が彼を写真に撮っていたのには『さすがに、無いわぁ』と思った。


 そんな、森田君の彼女になるとは、初めは考えていなかった。




 転機は、私の失恋がきっかけだった。


 叶う望みは、殆どなかったけど理屈じゃなかった。


 だって、大人で先生で、私はまだ大人じゃなかったけど、想っているだけで、楽しくて心が弾んで楽しかったのに、『どおして』。




 友達は、元気のない私を見て、話を聞いてくれる。


『休みたいなぁ』


 私の気持ちは、浮かぶことなく沈んでいく。




 その頃、森田君も振られたことを話してくれた。


 それも、何度も同じ人に断られているって!「あわわわ」


 空気が余り読めないのか、人前も告白をして、手紙でも気持ちを伝えていたそうだ。


 さすがに、それは無理だぁ。


 そこまで簡単に、気持ちが変わることはない。


 無理だ、森田君、その子が少し可哀そうだと思った。が、森田君は隣で泣いていた。




 それから、暫く連絡をしなかった。




 たまたま、連絡が来て、久しぶりに会ったら、『休んでいた』。


 学校から、呼び出されていたって、『何してるの。』


『休みたい』私に、『休んでいた』森田君。


 出席日数を指摘されて、止む無く週明けから通うそうだ。




 それから、また会う機会が増えていった。


 友達と遊んでいるときは、気がまぎれるのか会話も増えていった。




 友人たちと別れて帰り道、川の横の公園で森田君はまた、『変なこと』を言い出した。


「お試しでもいいから、付き合ってみない。」


『何を言ってるの、この人』


「えっ」


「まだ、割り切れてないでしょ、僕も何だけどね。


 それでも、瞳ちゃんが、励ましてくれたことで、嬉しかったよ。」


「お試しって。」


「だから、有限でも無期限でも、付き合ってみたいなって思った。」




「そんな、直ぐには返事できない。」


「それは、仕方がないよ。返事は、急がないから考えてみてよ。」


「う ん。」


 突然の事に、私は何を言われているのかさえ、理解するのに時間がかかる。


「じゃ、またね。」




 送ってくれた、森田君を見送りながら、『どうしよう』が精一杯だった。



いつも、ありがとうございます。

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