220章 ディサイド・オンパレード
「それが貴殿が得た新たな力か…!良かろう、その真価を私に示してみよ!」
ESアレウリアスは周りに飛び散る水飛沫を右手の冷気で凍らせて氷の礫とし、左手に纏う風でHoffnung=ドラッヘガイア・ジークヴァルに向かって飛ばした。
Hoffnung=ドラッヘガイア・ジークヴァルは回避動作もせずに飛んで来る氷の礫をそのまま受けた。
「はっ!」
ESアレウリアスはステルスの名の如く、舞い飛ぶ氷の礫に紛れてジェットエンジンの推進力を利用した飛び蹴りを繰り出した。
続けて氷と風の拳をお見舞いし、更にニ門のビームも喰らわす。
「何だ、この手応えのなさは…?そして、異様なまでの固さは…?」
「これが再度死した事で得られた私の…私たちの強固な身体だ…!」
「ならば!」
ESアレウリアスは急速に後ろに下がり、ダブルビームピストルを構える。
右手に火を、左手に電流を纏わせて放たれたビームはその手に合わせて火と電流が纏っていた。
しかし、Hoffnung=ドラッヘガイア・ジークヴァルは右手にヴァルムンクを、左手にHoffnungレーヴァテインを持って構わず前進。足下の海を二つに裂きながらESアレウリアスに迫り、二刀で斬り掛かった。
「よし、ユーラ!俺たちも!」
「はい、参りましょう!」
ユーラは光り輝き、ユードラ・オリファルゴンとなる。道人を背に乗せ、ウェントの元へと飛翔した。
道人は右手にメタリー・ルナブレードを出現させた。
「待たせたな、ウェント!」
「全くさ!」
道人とウェントはメタリー・ルナブレードと二本の光の槍を何度もぶつけ合わせる。
「道人には傷一つ負わせませんよぉっ!」
「このドラゴン!?」
ユードラ・オリファルゴンは自分のオリハルコンの身体を盾にし、道人への攻撃を防ぐ。
ウェントは蝶の羽から光の鱗粉を散らす。
「ユーラ、あれに当たっちゃ!」
「駄目ですよね、如何にも!」
ユードラ・オリファルゴンは羽を大きく羽ばたかせて鱗粉を周りに散らして後ろに下がった。
「くっ、このドラゴン…!」
「ジークヴァル、お願い!」
道人はメタリー・ルナブーメランに変形させ、ESアレウリアスに向かって投げた。
ESアレウリアスは避けるが、最初から当てる気はなく、Hoffnung=ドラッヘガイア・ジークヴァルに渡すのが目的だった。
「ヤジリウス!」
Hoffnung=ドラッヘガイア・ジークヴァルは左手に持ったHoffnungレーヴァテインをヤジリウスに投げ渡した。
「っしゃぁっ!任せろ!」
ソルワデスに乗ったヤジリウスは右手に刀を、左手にHoffnungレーヴァテインを持って二刀流とし、ESアレウリアスに斬り掛かる。
「緑野郎、ソル嬢、足場任せた!」
ヤジリウスはソルワデスとドラグーンハーライムを次々と飛び跳ねて足場にし、ESアレウリアスに斬撃を繰り出す。
その間にソルワデスはビームを、ドラグーンハーライムは緑の竜巻を発射して援護する。
「くっ!こいつらも、前より連携を…!」
「研磨、拡大!」
Hoffnung=ドラッヘガイア・ジークヴァルは左手に持ったメタリー・ルナブーメランをオリハルコン化させた。
「道人!」
Hoffnung=ドラッヘガイア・ジークヴァルはウェントに向かってメタリー・ルナブーメランを投げた。
「…! ジークヴァルに手渡して材質を変えたのかっ!?」
ウェントは交差した二本の光の槍でメタリー・ルナブーメランをガードするが、道人は弾かれたメタリー・ルナブーメランをキャッチしてブレードに変形させて斬り掛かった。
「良いねぇっ!なかなかの団結力じゃないか、道人!」
道人とウェントは再び互いにメタリー・ルナブレードと光の槍を何度もぶつけ合わせる。
「…ウェント、ロードって知ってるか?」
「…? 何だよ、急に?知らないね!」
「…そう!」
道人はさりげなくロードの事を聞いてみたが、どうやらウェントは知らないようだった。
ウェントはまた光の鱗粉を飛ばして来るが、ユードラ・オリファルゴンがブレスで鱗粉を焼いた。
「…なかなかに厄介だな、その新入りのドラゴンお嬢さん…!」
「よし、これなら行ける…!」
「良いねぇっ、その自信!なら、もう行くかぁっ!リミッター・デストロイ・ヘッドォッ!」
ウェントがそう言うと禍々しい黒い炎で燃えたカードを右手に持ち、デバイスに読み込ませた。
ESアレウリアスは元の姿に戻った後、虚空から現れた機械天使と機械悪魔と合体し、クロノスフィアアレウリアスと化し、宙に浮く。
「来たな、クロノスフィア…!」
辺りに散らした時計による加速能力や回復能力や今まで使ったヘッドの力を複合させる事ができる能力を有したクロノスフィアアレウリアス。
博物館での戦いでは何とか一度はボロボロにしたものの、ジークヴァルが無茶な合体に耐え切れずにデュラハン・ハートが砕け散ってしまった苦い思い出がある、道人たちにとっては忌まわしき姿だった。
「いくら頑丈なオリハルコンと言えど、クロノスフィアの破壊力に耐えられるかな?」
ウェントがそう言うとクロノスフィアアレウリアスは鎖が巻かれた鞘から剣を抜くと同時に斬撃を放ち、Hoffnung=ドラッヘガイア・ジークヴァルに向かわせた。
「ジークヴァル!」
クロノスフィアアレウリアスが飛ばした斬撃は火・氷・雷・風を全て取り入れた斬撃だった。
Hoffnung=ドラッヘガイア・ジークヴァルはオリハルコンに頼らずに警戒して、わざと足下の海面に落ちて沈む事で回避した。
「やはりクロノスフィア相手では不利かい、道人?」
「いいや、そんな事はないさ!この場にジークヴァルとアレウリアスの戦いを見て闘志を燃やすデュラハンがいてね!なぁ、ソルワデス!」
道人はD-DUMAMISカードを実体化させて左手に持った。
「えぇ、やって見せる!」
「やる気十分、良し!ヤジリウスと合体だ!D-DUNAMISよ、デバイスを納める器となれ!」
道人はメタリー・ルナブーメランに変形させ、ウェントに向かって投げた。
その隙にD-DUNAMISカードを左手のガントレットに付けたデバイスに読み込ませた。
道人の左手にディサイドシールドが出現し、道人がそれを持つとデバイス二つがシールドの内側に装着された。
『D×K DUNAMIS』
「ディサイドと傀魔怪堕が今、一つになる!」
ソルワデスとヤジリウスは合体し、黒装武者ソルワデスとなった。
アトランティスでのグゲンダル戦でもなった姿だ。
ソルワデスはメタリー・ルナブーメランをキャッチし、ウェントに襲い掛かる。
「よし、ビーストヘッドに命ずる!俺は三回目のヘッドも犠牲にし、ビースト状態を延長する!」
『HEAD BYTE』
三分が経ち、道人はHoffnung=ドラッヘガイア・ジークヴァルの状態を継続させた。
同時にドラグーンハーライムも時間切れで光の玉になってスマホに戻って来た。
「姫、早速使わせてもらうよ…!」
道人はディサイド・シールドにつけたディサイドビーストデバイスからスマホだけを着脱し、十糸姫からもらった巾着袋に入れた。
「よし、ユーラ!俺はもう飛べるから、ジークヴァルの所へ!」
「はい!」
そう言うと道人は思い切ってユードラ・オリファルゴンから飛び降りた。
「オリハルコン・スライドォッ!」
ジークヴァルが三回目のヘッドを使用したため、道人は全身にオリハルコンの鎧を纏い、空を飛んだ。
「続けて、合体!」
道人が叫ぶとガイア・ジークヴァルはクロノスフィアアレウリアスとの戦いの最中にビーストヘッドをパージし、飛び散った鎧をクロノスフィアアレウリアスに当てた。
飛んで来たユードラ・オリファルゴンがクロノスフィアアレウリアスの背後から体当たりした。
「こいつら、何回…!?」
『私は過去!例え、この身朽ち果てようとも!』
「私は今!例え、人の身でなくても!」
「『過去と現在!今、一つとなりて大事な人たちと未来を歩む!』」
「…? 今の女は…?」
不思議に思ったクロノスフィアアレウリアスを他所に、ガイア・ジークヴァルは幻影のユーラとリムルト、ユードラ・オリファルゴンと合体してガイアグレート・ジークヴァルとなる。
「戻って来い、ドラッヘ!」
バラバラになったHoffnung=ドラッヘが竜形態に戻ってガイアグレート・ジークヴァルの元へと飛び、再合体した。
「四竜統合!Hoffnung=ドラッヘ×ガイアグレート・ジークヴァル!」
ガイアグレート・ジークヴァルはアトランティスのデュラハンとの戦いの際になった姿へと変わった。
「行くぞ、道人!」
「あぁ、今度こそ完全攻略してみせるぞ、クロノスフィアアレウリアス!」




