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ディサイド・デュラハン  作者: 星川レオ
第4部 「現」「冥」融合大戦 傀魔怪堕
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219章 オリハルコンと化すビースト

 赤黒(しゃっこく)の空の下、Hoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルたちとD(デストラグル)P(パラディン)アレウリアスとの激闘は続く。

 D(デストラグル)P(パラディン)アレウリアスが跨っているクバリダスが頭をくいくいさせた。


「ウェント、クバリダスの実体化とD(デストラグル)P(パラディン)の時間切れだ。次のヘッドチェンジを頼む。


「わかってる!けど、こいつ…なかなか…!」


 ウェントと交戦中のP(プロペラ)B(ブーメラン)ハーライムはウェントと一定の距離を保ち、両刃の斧による斬撃と両肩のプロペラを盾代わりにした攻防一体の戦法で足止めしていた。

 ウェントが放つ光の鱗粉もプロペラをうまく使って霧散させている。


「やるようになったのは何もジークヴァルだけではないという訳か…!」


 D(デストラグル)P(パラディン)アレウリアスは高くジャンプし、クバリダスをウェントの元に突撃させた。


「くっ…!?」


 P(プロペラ)B(ブーメラン)ハーライムは突撃して来たクバリダスの頭突きを両刃の斧を咄嗟に盾にして後ろに吹っ飛んだ。


「お前のために用意に必要な一瞬を与えてやったぞ、ウェント。お前なら、デバイスの操作をこの一瞬でできるだろう。」

「評価してくれてんのか無茶振りしてんのかわからないな、アレウリアス!ま、して見せるけどな!」


 ウェントはP(プロペラ)B(ブーメラン)ハーライムが戻って来る前にカードを実体化させ、デバイスに読み込ませた。


「ヘッドチェンジ、エレメンタルステルス。」


 ウェントがカードを読み込んだ瞬間、異空間が発生し、中からステルス機が出現。

 Hoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルにビームを連射して来る。


「な、何だっ!?」


 ステルス機はアレウリアスの背中にドッキングし、それと同時に収納されていた三叉の槍のような角パーツをつけた黒い頭が装着。

 両腕に巨大なグローブパーツが装着された。

 クバリダスは光の玉になり、ウェントのスマホに戻った。


「見た事のないヘッドだ…!エレメンタル…追加されたナックルパーツに気をつけて、ジークヴァル!」


 道人は岩場から叫んで新たな姿のアレウリアスの危険性をジークヴァルに伝えた。


「ジークヴァルが殴り合いをご所望なら、こちらも合わせてやろうじゃないか。」

「…だ、そうだ。ウェントにしては気が利いているな!」


 E(エレメンタル)S(ステルス)アレウリアスは稲妻のように飛行した後、炎を纏った右ストレートをHoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルに繰り出した。


Hoffnung(ホーフヌング)の機動性を甘く見るな!」


 Hoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルはE(エレメンタル)S(ステルス)アレウリアスの右ストレートを避け、カウンターの要領で左クローを喰らわした。

 その後は互いに身体に当たらないように拳とクローをぶつけ合う。

 E(エレメンタル)S(ステルス)アレウリアスは左拳に冷気を纏わせた。


「あまり私の左拳に当たり過ぎるとたちまち凍りつくぞ?」

「くっ!」


 Hoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルは横に一回転し、尻尾で攻撃するが避けられる。

 E(エレメンタル)S(ステルス)アレウリアスは尻尾を掴もうとするが、Hoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルは羽を羽ばたかせてそれを妨害した。


「ジークヴァル!」


 ソルワデスに乗ったヤジリウスも抜刀し、黒の斬撃を飛ばしてE(エレメンタル)S(ステルス)アレウリアスのHoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルの接近を妨害する。


「そろそろ三分…!ビーストヘッドとハーライムの実体化が切れるか…!よし、ビーストヘッドに命ずる!俺はニ回目のヘッドを犠牲にし、ビースト状態を延長する!」

『HEAD BYTE』


 道人がそう宣言するとディサイドビーストデバイスの目が赤く発光し、画面上で竜のアイコンがニ回目のヘッドチェンジ権限を食べる演出が流れた。

 これでニ回目のヘッドを使えなくする代わりにビーストヘッドを追加で三分使用可能になった。

 P(プロペラ)B(ブーメラン)ハーライムが光の玉に戻り、スマホに戻って来た。


「続けて、ドラグーンハーライム!」


 道人はスマホから再び光の玉を出し、ドラグーンハーライムを実体化させた。

 まだウェントを自由にさせる訳にはいかない。ドラグーンハーライムは変形し、ドラゴンの姿になってウェントに襲い掛かる。


「ジークヴァル、急ぐんだ…!次からのアレウリアスのヘッドチェンジは…!」


 以前、公園でトワマリーたちがアレウリアスと初めて戦った際、ウェントはアレウリアスに三回目のヘッドの使用を止められた事があった。

 それは博物館の戦いで見せたクロノスフィアの姿の事。つまり、三回目のヘッドチェンジの段階でアレウリアスはクロノスフィアの姿になれる可能性があると道人は推測した。


『わかっている、道人…!それまでに必ず研磨を完了してみせる!』


 Hoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルは道人に念話した後に急降下した。


「逃さん!」


 E(エレメンタル)S(ステルス)アレウリアスはHoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルを追いかけて下降。


「逃げんよ!」


 Hoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルは海面ギリギリを飛び、両足と羽で水飛沫を起こした。


「洒落臭い!」


 E(エレメンタル)S(ステルス)アレウリアスは右手に風を纏わせ、左手の冷気と共に勢いよく左右に振った。

 水飛沫が一瞬で凍り、風で吹っ飛んだ。


「私も我ながらそう思うよ!」


 E(エレメンタル)S(ステルス)アレウリアスが左右に手を広げた隙を狙ってHoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルは急接近し、右・左とクローで腹部を殴り、右膝で蹴り上げた。


「ぐっ!?」

「はぁっ!!」


 Hoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルは胸の竜からビームを海面に速射し、荒波を発生させた。

 E(エレメンタル)S(ステルス)アレウリアスの視界を奪った隙に続けて連撃のクローを喰らわした。


「うまい!下が海である事を活かした戦法だ!」

「その調子です、ジークヴァル!」


 道人とユーラが岩場の上でHoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルの戦い方を讃えた。

 その時、Hoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルの左右のクローがオリハルコン化し始めた。


「…! 来たぞ、我がオリハルコン・ハートの鼓動が!」


 Hoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘジークヴァルは右足、左足と回し蹴りをし、全身を緑に発光させた。


「研磨、拡大!」

 

 ジークヴァルは纏っているHoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘもオリハルコン化させる事に成功する。


「…なるほど、それが貴殿が新たに得た力という訳か。」

「そう…その通り!私もビーストヘッド装着状態でオリハルコン化したのはこれが初めてなのだ…!」


 新たな姿となったジークヴァルはオリハルコン化させた翼を大きく羽ばたかせ、水飛沫を起こした。

 E(エレメンタル)S(ステルス)アレウリアスは自分に向かって来る水飛沫を凍らせながら風で飛ばし続ける。


「この姿、Hoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘガイア・ジークヴァル…と言ったところだな!さぁ、我らがアトランティスで得た力!お前に存分に見せてやるぞ、アレウリアス!」


 Hoffnung(ホーフヌング)=ドラッヘガイア・ジークヴァルはE(エレメンタル)S(ステルス)アレウリアスを右クローで指差した。

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