202章【零】開戦のD革命!融合する現世と冥界
「やっちゃえ、ルブラン!」
「へっ!良い煌めきだぜ、愛歌ちゃん!」
道人たちが昼食を食べ終えた後、まだ御頭防衛隊の発表までには時間があった。
今は休憩室にみんなで集まり、愛歌と真輝が対面し、オンラインバトル筐体を用いてデュエル・デュラハンで対決していた。
道人はユーラと共に椅子に座って眺めている。
「あぁっ!?やられたぁ〜っ…!さすがデュエル・デュラハンの優勝者!手強い!」
「へへん、だろう?」
「…愛歌の仇は私が取る。」
「OK!任せた、潤奈!」
愛歌と潤奈は笑みながらハイタッチをした。潤奈はアヤメをオンラインバトル筐体にインストールした。
「次は潤奈ちゃんか!」
「…勝負です、真輝さん!」
『3 2 1 Dullahan fight!』
バトル開始の合図が宣言されるとエッジヴァハムートとアヤメの対決が始まった。
「いやぁっ、真輝さんとのデュエル・デュラハンは良い経験になるぞい!」
大樹が道人の隣に椅子を配置して座った。もう大樹は真輝とデュエル・デュラハンをし終えた後だった。
「うん。良い線行ってたよ、大樹。」
「そうかのぉっ?すぐにやられた気がするぞい…。」
「いや、あいつを相手にしたにしては上々だったと思うぜ、大樹。」
「はい、見ているこっちも手に汗握らせられるような良いバトルでしたよ?」
深也と海音も椅子を配置してユーラの隣に座った。スランは宙に浮いて体育座りしている。
「そ、そうかの?そう言われると何だか照れるぞい…。」
「俺たち、今まで多くの激戦を乗り越えて来たからね。みんな、肝が座ってるよ。」
道人は今、真輝と対戦している潤奈を眺めてコメントした。
「しかし、エッジヴァハムートの波動だっけか?あれの影響でルブランもアヤメもゲームの中でも意思を持てるのはすげぇもんだな。」
「俺のルートタスは波動を受けても意思はなかったぞい?」
「恐らく、十糸姫の糸がエッジヴァハムートの波動を受けて意思を発揮できるのでしょうね…。」
海音が波動についての考えを述べた。
「…ま、負けちゃった…。」
「なかなかの腕前だったぜ、潤奈ちゃん!」
「皆さん、そろそろ放送が始まりますよ?」
流咲が顔を出し、呼びに来てくれた。
「くぅ〜っ、リベンジならず…!真輝さん、また今度バトりましょう!絶対に一矢報いてみせるんだからっ!ね、潤奈?」
「…うん、必ず!」
「耐えなき、良い煌めきだぜ、二人共!いつでも相手になってやるぜ!」
道人たちは片付けをした後、流咲について行って司令室に入った。
スクリーンにはイジャネラとグゲンダル、博士が映っていた。
「さて、鬼が出るか蛇が出るか…だな。」
「尾凝長官が言い出す事だから、良い事はなさそうだと思うな…。」
深也と道人がそう言いながら席に座った後、愛歌たちも席に座っていく。
「しかし、全国放送ではないとは言え、わざわざ生放送するとは尾頭防衛隊も結構権力を持っておるんじゃな。」
「尾凝長官は人格には難があるが、かなりの資産家でもある。恐らく、金に物を言わせたのだろう。」
大樹の発言に司令が答えた。
「あ、もう始まるよ。」
道人がそう言うと時刻は昼の一時となり、かなり派手なCGエフェクトが掛けられた番組が始まった。番組タイトルは『御頭防衛隊の大革命』だった。
「…革命…?」
潤奈が番組タイトルを見て疑問を感じたようだった。
「どうしたの、潤奈?」
「…あ、うん…。昨日の謎の仮面が頭をよぎって…。」
「俺もよぎったぞい。奴はDレボリューションとか名乗っておったからの。」
「皆さん、こんにちは!御頭ウキウキテレビ!リポーターの広瀬です!今日はここ、御頭記念公園の広場で御頭防衛隊からの重大発表が行われるという事で、その様子をLIVE中継でお送りしたいと思います!」
茶髪の三つ編みの人気女性リポーターの広瀬遠子が挨拶をし、画面にピースサインをする。型破りの元気さが売りのリポーターだ。
カメラマンが尾凝長官がやって来たのを何度も指差し、広瀬は慌てて態度を直す。
「今、尾凝長官が机の前に立ちました!果たして、私たちは新たな歴史の目撃者となるのかぁ〜っ?」
尾凝長官が咳払いをし、マイクテストを行ってスピーチが始めようとした。
「はい、ご苦労様。もういいですよ、長官。」
「はっ?」
尾凝長官の横に何者かが着地し、長官を横にどかした。
「な、何のつもりだ、博士!?」
「…!? あの人、昨日の…!?」
「Dレボリューションじゃぁっ!?」
潤奈と大樹がDレボリューションを見て驚くと同時に道人たちは警戒心を強め、スクリーンを見た。
司令室は急に緊張感に包まれた。
「会見の場を作ってくれた時点でもうあなたは用済みなんですよ。ご苦労様、長官。」
「は、博士、貴様ぁっ…!」
尾凝長官は急に現れた黒いマントのデュラハンに歯がいじめにされた。
「長官、私のデュラハンを怒らせない方がいいですよ?」
Dレボリューションはイナバウアーをし、尾凝長官を威嚇した。
「デュラハンだと!?」
「あいつ…!?」
深也と道人は思わず席から立ち上がった。
「大神君!」
司令が名を呼んだ後、大神がサムズアップした。
「はい、わかってます!みんな、警戒態勢に入るわよ!」
虎城と流咲は共に頷き、キーボードを叩き始める。
広場がざわつく中、Dレボリューションは机の前に立った。
「さぁて、諸君!重大発表だぁっ!本日を以って御頭防衛隊は解散する!」
「な、何だとぉっ!?」
尾凝長官はDレボリューションの宣言を聞いて取り乱していた。
「防衛なんて甘い、甘い!これからは攻めの時代だよ、尾凝君?見たまえ、この街の諸君!これが我らが保有する新たなる剣だ!」
Dレボリューションがそう宣言すると続々とたくさんのデュラハンが姿を見せる。
「え、えっとぉっ…?ど、どうなってんの、これぇっ!?」
現地の広瀬は動揺し、もはやリポーターの仕事ができていなかった。
「あれは昨日のデュラハンなんか…!?」
「…でも、カラーリングが違う…?」
大樹と潤奈の言う通り、昨日Dレボリューションと共に映っていたデュラハンは黒色だったが、今スクリーンに映っているのは緑の兵隊のような見た目のデュラハンだった。
「このデュラハンたちこそ、我が街の守護神!新たなる無限の剣!『ダガー・デュラハン』だ!」
「おいおい、一体何体いんだよ…!?」
ダガー・デュラハンたちは止まる事なく、どんどん姿を見せる。
「さて、見てるよね?デュラハン・ガードナーの諸君?」
「…!?」
道人たちは自分たちの名を急に呼ばれてびくっとした。
「おいおい、俺たちを名指しだぜ?やっこさん…!」
「全然煌めいてないぜ、あいつら…。」
深也と真輝は冷や汗を掻いた。
「私たちは今日から『ワールドダガーズ』を名乗り!デュラハン・ガードナー、及びその関係者!全てをお連れする!宣言しよう!今日、この街は戦場と化す!」
「な、何を言っておる!?貴様ぁっ!」
尾凝長官が叫ぶがDレボリューションは無視をした。
「だが、安心して欲しい!一般市民の諸君!君たちはこの聖戦に巻き込まれたりはしない!何故なら、傀魔怪堕の手によって等しく内包されるのだから!」
「か、傀魔怪堕だってぇっ!?」
道人が驚くと同時にスクリーンに映るDレボリューションは指を鳴らした。
まるで空に絵の具が落とされたように赤い空と青い空が混ざり合い始める。
「さぁ!誰もがみんな、優良人種!今、全てが等しく、平等に内包される世界へ!現世と冥界の境界線よ、今ここに崩壊せよ!」




