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ディサイド・デュラハン  作者: 星川レオ
第4部 「現」「冥」融合大戦 傀魔怪堕
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199章 戻って来られた平穏

「海音たち、待たせたな。パークに到着したぜ。」


 グゲンダルがノックをした後、控え室に入って来た。

 道人は真輝とデュエル・デュラハンで対戦していた。ユーラはそんな二人を楽しそうに見ていた。

 合間合間に深也と海音も対戦に参加してくれた。


「おっ、着いたか。たくさん対戦できたなぁっ、道人。」

「えぇ、数え切れないくらい対戦しましたね…。」


 道人は時間を忘れるくらい真輝とデュエル・デュラハンで対戦する事ができた。

 デュエル・デュラハンの優勝者と対戦できる機会なんてなかなかないのでつい張り切ってしまった。


「パークに戻ったらまた続きをしたいぜ。」

「えぇ、是非。愛歌や潤奈、大樹たちとも対戦して欲しいですね。戦いの勉強になるでしょうし…。」

「私も眺めてて勉強になりました!ユードラ・オリファルゴンになった際に役立てたいです!ね、ジークヴァル!」

「あぁ。頼もしいな、ユーラ。」


 道人たちは会話をしながら荷物を持ち、控え室を出た。グゲンダルについて行き、通路を歩く。


「何だったら、ユーラもスマホ携帯する?」

「えっ?私がですか?それは嬉しい申し出ですけれども…お高いんでしょう?」


 ユーラは申し訳なさそうに道人を見る。


「潤奈もスマホ持ってなかったんだけどさ、D・D FORCEのみんなでプレゼントしたんだ。」

「そうなのですか。それは潤奈も嬉しかったでしょうね。」

「うん、すごく喜んでた。だからさ、ユーラにも買ってあげられると思うよ?」

「はい、楽しみにしてます!」


 ユーラは申し訳なさが消えたようで道人の右腕に抱きつきながら歩いた。

 格納庫へと着いたら、帰りの小型船が用意されていた。見送るためにイジャネラも立っていた。


「皆の者、今日はご苦労であった。帰ったら各々ゆっくり休むが良いぞ?」

「ありがとうございます、イジャネラさん。見送って頂いて。」

「海音はどうすんだ?今日からここに寝泊まりすんだろ?」


 深也の言う通り、海音の段ボールなどの手荷物はもうキャルベンの宇宙船に運び終えている。報告には通信でも参加可能だ。


「はい。でも、制服も頂けてせっかくD・D FORCEの一員になれたのですから、通信ではなく皆さんと一緒に報告しに行きたいです。小型船の操縦をする兵の方は待たせてしまう事になりますが…。」

「気にしないで下さい、人魚騎士様。それくらいお安い御用です。」


 操縦兵の対応に海音はお辞儀し、操縦兵もお辞儀し返した。


「それでは、後で通信での。」

「はい、ありがとうございました。」


 道人はD・D FORCEを代表して礼を言った後、みんなと一緒に小型船に乗り込んだ。

 浮上したらもうパークの会社エリアだったのですぐに降りた。


「それじゃあ、すいません。しばらく待ってて下さいね?」

「はい、お待ちしております。」


 操縦兵は海音に敬礼した。道人はスマホで時刻を確認すると本当に夕方の六時過ぎだった。


「本当にイギリスから日帰り出来ちゃったよ…。」


 道人は沈んでいく夕日を眺めた。


「…?」


 気のせいか、道人には一瞬空が赤くなった気がした。


「どうした、道人?」


 ガイア・ジークヴァルが道人を気にかけてくれた。道人は両手で目を擦った後、もう一度空を見たが普通の夕日だった。


「いや、空が一瞬赤く見えて…。」

「何?」

「…でも、気のせいだったみたい。行こうか。」


 道人はそう言うと会社エリアのビルに入った。今回はガイア・ジークヴァルたちがついて来てるのでボディチェックはなしで通れた。


「すごいな、デュラハン顔パスだ。良かったな、道人。」


 ガイア・ジークヴァルは道人たちがボディチェックを免除されたのを嬉しそうにしていた。

 そのままスムーズに司令室に向かえた。


「…あ、お帰り、道人たち。」

「本当に日帰りしおった…。」


 潤奈と大樹から先に声を掛けられた。博士とイジャネラもモニターに映っていて、全員揃っていた。


「…?」

「何だい、あの仮面さんは?」


 スクリーンに妙な仮面をつけた者と見た事のないデュラハンの映像が映っていたのを道人が気になった後、真輝が先に口に出した。


「お帰り、道人君たち。その件は今から君たちの報告を交えて話そう。」


 司令の言葉に頷き、道人たちは互いに今日あった出来事を報告し合った。


「…芽依が親父を…か。」


 深也は少し寂しそうにし、どこに視線を向けたらいいか困った様子だった。


「親父さんには念のため、護衛をつけてもらったぞい。」

「…ごめんね、深也。私たちで芽依ちゃんを説得したかったんだけど…。」

「…いや、芽依が間違いを犯さなくて良かった…。ありがとうな、二人共…。」


 深也は潤奈と大樹に向かって軽くお辞儀した。


「…深也の家の事情は詳しく知らんから、あまり言えんが…。親父さん、結構懲りてたぞい。」

「…うん。難しい事かもしれないけど…。できたら、家族間でゆっくり話合って欲しいな…。」

「…ったく、お前らの境遇を考えたら断れねぇよ…。わーったよ、今度な。」


 深也の前向きな返事を聞いて大樹と潤奈は笑みを浮かべた。

 深也はランドレイクの前世を知れて仲が深まり、ビーストヘッドを無事に手に入れられたからか機嫌が良さそうだった。


「仮面と謎のデュラハンについてはこちらでも調査を続けよう。ガイアヘッドに関しては調べようがないな…。」

「それはわしの方でジークヴァルたちのメンテをする際にカメラ映像を確認しておこう。」

「お願いします、博士。」

「しかし、すげぇな!アディション・デュラハンかぁ〜っ…!何かい?そいつらは俺のエッジヴァハムートとも合体できんのかい?」

「あぁ、大丈夫じゃと思うぞ。」

「結構素直な子たちでさ、道人たちにも会わせてあげたいな。」

「愛歌の言う通り、たまらなくビューティフルな子たちなのよん、道とん!」


 愛歌とグルーナが楽しそうに道人にアディション・デュラハンの事を教えてくれた。道人はアディション・デュラハンと会えるのが楽しみになって来た。


「とりあえず、今日はこれで解散としよう。皆、今日もご苦労だった。」


 司令が敬礼した後、道人たちも敬礼して今日は解散となった。


「さぁ、今日も私がみんなを送ってあげるわ!」

「…ありがとうございます、グルーナさん。」

「何だったら今日もパジャマパーティーをぉ〜っ?」

「「き、今日の所はご勘弁を…。」」


 道人と愛歌は糸目になって共に肩をがくっと下ろした。潤奈とユーラも頬を染めていた。

 道人は自分が寝不足だった事を思い出した。今日もやられたらたまったものではない。


「大樹君と深也君は別方向ですから、私が送りましょう。」

「恩に切るぞい、虎城さん。」

「頼むぜ。」

「そう言えば、真輝さんはどうするんです?寝泊まりとか。普段は旅に出てるんですよね?」


 道人は気になったので真輝に尋ねてみた。


「ホテルに泊まるつもりだぜ?」

「ホテル代、勿体なくないですか?何だったら、家に来ます?」

「へぇっ、道人の家かぁっ!いいのかい?」

「えぇ、大歓迎ですよ!」

「それじゃあ、お言葉に甘えるぜ!デュエル・デュラハン三昧だ!」

「ははっ、自分で提案しといてなんだけど、今日も眠れるか怪しくなって来たなぁっ…。」

 

 道人たちは楽しそうに会話しながら司令室を後にした。

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