198章Side:大樹fin 「現」に革命を起こす「D」
「くっ、芽依ちゃんを救う邪魔をしおって…!」
大樹は突然現れた黒いデュラハン二体を見て憤る。
『皆』=狸夢操士カサエルは黒いデュラハン二体の電磁棒を宙に浮く三度笠で防いだ。
「…大樹!」
深也の父親を隠れさせた後、潤奈が加勢に入り、フォンフェルが日本刀で一閃。黒いデュラハン二体を後ろに下がらせた。
大樹と潤奈は改めて黒いデュラハン二体を見る。
「一体何者なんじゃ、こいつらは…?」
「…見た所、バドスン・アータスでも傀魔怪堕でもない…?」
「確かに、どこか現代風な、量産型っぽいデザイン…。そう、兵隊さんみたいなデザインじゃぞ…。」
黒いデュラハン二体は電磁棒を背中に収納し、リボルバーを連射してきた。
『皆』=狸夢操士カサエルは三度笠で防ぎ、フォンフェルは日本刀で放たれた弾を斬っていく。
「こいつらと俺らが戦う理由はないんじゃが、こいつらは一体何が目的で現れたんじゃ…?」
「…武装をしているから、放置する訳には…。どの道、無力化した方が良さそうだね…。」
「潤奈ちゃんの言う通りじゃ!」
大樹はディサイドビーストデバイスを操作した。
「ビーストヘッドに命ずる!二回目のヘッドを犠牲にし、ビースト状態を延長じゃぁっ!」
『HEAD BYTE』
ディサイドビーストデバイスの目が黄色く発光し、画面上で狸がニ回目のヘッドチェンジ権限を食べる演出が流れた。
「…私たちも行くよ、フォンフェル!この路地裏だと巨体のヴィーヴィルは狭いから、通常のヘッドチェンジで!」
「御意!」
潤奈はカードを実体化し、デバイスに読み込ませた。
「…ヘッドチェンジ!ビームチェーンシックル!」
『あなたは例えどんな運命の鎖に巻き付かれても耐えられますか?』
「…むしろ、解いて前に進んでみせる!」
「承忍。」
フォンフェルは黒銀の忍者頭巾のような頭をつけ、新たな忍者頭領のような鎧を身に纏う。右手で持ち手を掴み、左手でビームチェーンを掴んでビームサイズを振り回した。
「夢の大道芸と忍術のコラボレーションさぁっ!」
『皆』=狸夢操士カサエルが三度笠で敵の銃撃を防いでいる最中に振っていた夢瓶のコルクを開け、虎城のマイカーを出現させて黒いデュラハン二体を引き飛ばした。
「巻かれろ!」
BCSフォンフェルはビームチェーンを投げ、吹っ飛んでいる最中の黒いデュラハンの一体を捕縛した。
「忍竜となれ、ビームサイズ!」
ビームサイズが竜の顔になり、黒いデュラハンの喉に何度も噛み付いた。
黒いデュラハンは地面に倒れる。
「巻き取って!」
BCSフォンフェルはその場で軽くジャンプし、ビームチェーンを伸縮させ、黒いデュラハンに接近した。
「スラッシュ!」
BCSフォンフェルは日本刀で黒いデュラハンの胸の顔を一閃した。
「弾けろ、ビームチェーンシックル!」
ビームチェーンシックルはバラバラになり、ビームの木の葉となって舞い、黒いデュラハンを斬り刻む。
「舞い散る木の葉と共に散れ!」
BCSフォンフェルも日本刀で何度も斬り刻み、黒いデュラハン一体を機能停止させた。
「まずは一体!」
BCSフォンフェルは散らばった木の葉をビームチェーンシックルに戻してキャッチした。
「カサエル!こいつら、対した事ないぞい!こっちも大技じゃぁっ!」
「合点さぁっ!」
『皆』=狸夢操士カサエルは夢瓶のコルクを開けて巨大な鎧武者の狸を出現させた。
「家族の仲直りを邪魔する奴は!」
「狸に潰され、反省するさぁっ!」
巨大狸は『皆』=狸夢操士カサエルの言う通りにし、ボディプレスで黒いデュラハンを機能停止させた。
「何なんじゃ、こいつらは?気味が悪いくらい手応えがないぞい…?」
「…回収して博士に調べてもらおう。」
「そうじゃな。」
大樹と潤奈が黒いデュラハン二体に近寄ろうとした瞬間、二体は地面に沈み始めた。
「な、何じゃっ!?」
「…これって、傀魔怪堕の…!?」
「いやぁっ、良いものを見せてもらったよ!私の量産型デュラハンたちをあっという間に倒してみせるとはさすがディサイド・デュラハンたちだ。」
「だ、誰じゃっ!?」
大樹と潤奈の前にフルフェイスの仮面を被った人物が拍手をしながら姿を現した。
目を白く発光させ、合成音声のような声で喋り、灰色のロングコートを着ていた。
「何じゃ、お前さんは!?ふざけた仮面つけおって…!」
『皆』=狸夢操士カサエルとBCSフォンフェルは仮面の男に対して武器を構える。
「…あなた、傀魔怪堕の手の者なの…?」
「さて、どうだろうね、潤奈君?」
「…!? 何で私の名前を…?」
「私は何でも知っている…。不思議な不思議な…そうだなぁっ、現代に変化を、一石を投じる者…。『Dレボリューション』とでも呼んでもらおうか。」
「レボリューション…革命じゃと…?」
「あ、ちなみにDはDr.のDね。デュラハンでもいいよ?」
「知るかい!」
大樹はDレボリューションに即座に突っ込んだ。
「…あなたは一体何なんですか?」
「それはまだ語れない…。でも、近々君たちの前に…今度は道人君たちも交えてお披露目と行こうじゃないか…。ただ一つ言える事は…!」
Dレボリューションはゆっくりと大樹たちを指差した。
「もうデュラハンは君たちやバドスン・アータスだけのものじゃない…。独占意識は捨て去る事だね。私のデュラハンたちを見ればわかるだろう?」
Dレボリューションの左右に全身をマントで包んだ謎の二体の人型が着地した。
「な、何じゃ、そいつらは?」
「私の自慢のデュラハンたちさ。さっきの量産型とは訳が違う。どうやら、私を迎えに来てくれたようだ…。今日は帰るとしようか。それじゃあ、チャオ!」
Dレボリューションは高くジャンプし、二体のマントデュラハンと共に姿を消した。
「な、何じゃ、あの跳躍力は?」
「…恐らく、靴に仕掛けがあるんだと思う。」
潤奈は科学者の娘だからか、すぐに見抜いてみせた。
大樹はカサエルのビースト状態を解除した。
「と、とにかくあの変人の事をパークに帰ったら知らせないといかんな…!」
「…うん。フォンフェルとカサエルのカメラにも映ってるから、道人たちにも姿を教えられるね。」
「うむ。後、深也のお父さんもじゃ。また襲われる恐れも考慮して、一応護衛をつけてもらえねばの。」
「…やる事多いね。」
「全くじゃて…。ストレス溜まるぞい…。」
潤奈と大樹は気づいたら青空から変わっていた夕焼け空を共に見た。
そこから少しずつ暗くなっていく空が二人には何だか不気味に見えた。
「…道人たちが帰って来るかも。スタッフたちを呼んで来て爆破現場の処理は任せて、私たちはパークに帰ろう。」
「そうじゃな。俺が連絡しとくぞい。」
大樹はスマホを手に取り、パークに連絡した。




