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ディサイド・デュラハン  作者: 星川レオ
第1部 始まりのディサイド
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11章 激闘

 ジークヴァル&トワマリーVSデトネイトランドレイク&ダーバラの戦いは続く。博士が乗ったヘリはこの戦いの邪魔にならないように飛び立った。


「あの子たちをもっとサポートできる力がわしにあれば…。気をつけるんじゃぞ、二人共…!」


 地面に叩きつけられたダーバラはすぐさま起き上がり、羽を大きく羽ばたかせて土煙を払った。


「やってくれたねぇっ、紛い物ぉっ!」


 激昂したダーバラは前方に高速で飛び、トワマリーに体当たりし、壁に激突させた。


「ぐっ!?」

「トワマリー!」

「ヘッドチェンジはこっちもできるんだわよ!」


 ダーバラは今付けている人面を外し、鳥の顔を新たにつけた。両手が羽になって四枚羽になり、足も鳥の足にパーツチェンジし、完全に獣型になった。鳥の足でトワマリーの両肩を掴み、空へ急上昇する。


「また地面とキスしてなぁっ!!」


 急降下してトワマリーを地面に引きずり回した。


「あたしのトワマリーに何してるの!許さない!」


 愛歌がデバイスで小型リングを操作し、ダーバラの足に集中的にぶつけたが、ダーバラはトワマリーの肩を離さない。


「トワマリー!くっ、これでは…!」


 ジークヴァルはブーメランを投げて援護しようにもダーバラが速すぎて狙いを定められなかった。下手したらトワマリーに当たってしまう。


「人の事を気にしてる場合かぁっ!」


 深也はデバイスに怨念を送り、デトネイトランドレイクの纏う邪悪なオーラは更に増幅し、咆哮(ほうこう)を上げる。ランドレイクのハンマーを後ろへ跳んでギリギリで避けるジークヴァル。


「君もジークヴァルに意識が行ってしまっていたよぉっ!」

「何だとっ!?」


 道人が深也の右隣にもう来ていた。


「そのデバイスさえ、取り上げればぁっ!」

「野郎…!させるかよぉっ!」


 道人がデバイスを取り上げようと右手を前に伸ばし、深也はデバイスを持った右手を下げ、左腕に道人のガントレットを掴ませた。


「何だ、こいつのこの力は…!?ぐわぁっ!?」


 道人のガントレットの力は普通の人間に使うには強すぎる。道人はこのままでは深也の左腕を折ってしまうと思ってしまい、離してしまった。


「優しいなぁっ!」


 深也は道人の腹に回し蹴りを喰らわした。道人は両手で腹を抑え、地面に膝をつく。


「道人!!」「道人ぉっ!!」


 愛歌とジークヴァルは叫んだ。ジークヴァルは道人の元へ駆けつけようにもデトネイトランドレイクのハンマーの高速突きに身動きが取れず、ダブルブーメランの制限時間が過ぎた。


「くっ、時間切れか…!」


 ジークヴァルはダブルブーメランでの防御からギリギリで攻撃を避ける体勢に切り替えた。


「トワマリーのヌンチャクもそろそろ時間切れ…ならさぁっ!」


 愛歌はヌンチャクヘッドが時間切れになる前に解除した。トワマリーの肩パーツが消えた事でダーバラは掴んでいたトワマリーを離してしまった。トワマリーはすぐさま、起き上がって愛歌の近くまで後ろにジャンプした。


「ありがとウ、愛歌。助かったヨ…。」

「ううん、あたしがもう少し早くヌンチャクヘッドの解除を閃いていればトワマリーをもっと早く助け出せたのに…!」


 愛歌は両手でスカートの端を掴んで下を向いて悔しがった。


「二機ともヘッド無しになったか…。」

「…どうしてだよ?」

「ん?」


 道人は腹を抑えていた両手を下ろし、立ち上がって深也を見た。


「妹さんのためなのはわかったよ…。でも、どうして…どうしてマーシャルたちに手を貸してまでこんな事するんだよ…!?」


 道人の真っ直ぐな瞳は深也にとって昔の希望に満ちていた自分を思い出し、不快だった。深也は目の色が紫になり、怒りを露わにした。


「チッ、お前にわかるかっ!?妹の病気に何もしてやれない兄の気持ちが!デュエル・デュラハンの大会で得た金も医療費には全然足りねぇっ…!妹のために何にもできねぇ、無力な自分自身が一番いらつくぜ…!俺は妹のためなら、(わら)にも(すが)る!例えそれが訳のわからねぇ奴らでもなぁっ!」

「…その訳のわからない奴らの目的が人類を滅ぼす事でもか?」

「…何?」


 深也はそれを聞いた途端、きょとんとなった。


「マーシャルが以前言っていた。バドスン・アータスは人類を滅ぼすって。マーシャルは妹の治療を君に約束したみたいだけど、君と妹はその後、滅ぼされないと保証できるのか?」

「それは…。」

「そこまでです、ニンゲン。」


 マーシャルが深也の左に急に現れた。


「余計な事を深也に吹き込まないで頂きたい。」


 マーシャルは深也の左肩に手を乗せた。


「お前、何を…?」

「デストロイ・デュラハン、リミッター解除。」


 マーシャルの発言をキーにして深也のデバイスに『オーバーデストロイ』と表示された。深也は静かになり、身体から邪悪なオーラが溢れて出た。マーシャルは深也から離れた。

 ジークヴァルは近くにあった鉄パイプと剣の二刀流、近くのビルの破片を防御に使ったりとデトネイトランドレイクのハンマー攻撃を今まで何とか弾いていたが、デトネイトランドレイクの動きが止まった。


「ん?何だ?」


 デトネイトランドレイクは今まで以上に邪悪なオーラを増幅し、咆哮した。形が変化していく。


「海原君、駄目だ!」


 道人は深也の近くに行こうとしたが、オーラで弾き飛ばされ、近寄れない。


「道人、一旦合流しよう!」


 愛歌が提案を叫んだ。トワマリーは立ち止まらずに動き続け、ダーバラに捕まらない様に側転を続けていた。愛歌も物陰に隠れて小型リングでトワマリーがまた捕まらないように援護。ダーバラの素早い動きを捉える事ができず、攻めに行けなかった。


「おっと、デストロイ・デュラハンとやら面白い事になってるねぇ〜っ!」


 ダーバラは回避しかしないトワマリーに飽きて攻撃をやめ、深也の近くまで飛んだ。

ジークヴァルも変化していくデトネイトランドレイクから一旦離れ、道人と合流した。トワマリーも愛歌を抱え、跳躍して道人の元へ。


「さぁ、あなた達風で言うと第二形態突入ってやつです!ふふっ…!」


 マーシャルは余裕の笑みを浮かべた。デトネイトランドレイクの両腕がハンマーに変化。顔が人型から熊のような顔に変化し、禍々しい姿に変貌した。

○千葉大樹 13歳

血液型 B型

誕生日 5月4日 牡牛座

身長 160cm 体重 55kg

趣味

陶芸 デュエル・デュラハン

好きな食べ物

ポテトチップス 肉まん

苦手な食べ物

きのこ類


○海原深也 12歳

血液型 O型

誕生日 7月21日 蟹座

身長 161cm 体重 54kg

趣味

妹の世話 アクセ集め デュエル・デュラハン

好きな食べ物

マグロ丼 卵焼き

苦手な食べ物

牛肉

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