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前世敵だった今世婚約者に執着されています。(実は前世からでしただなんて知りませんわ!)

作者: 楠木千佳


 顔立ちが恐ろしくそっくりだったのだ。いったいなんの因果だと。

 そしてそれはまさしくとんでもない因果による邂逅だったのだけれど、それをシャンネリーゼが知るのはもっと先の話。

 とにもかくにもその顔立ちがかつて敵対していた勇者と恐ろしくそっくりなレイリオという名の少年は、シャンネリーゼと視線が合うとにこりと笑った。ぞくりと背筋が震えたのは笑い方すらもそっくりだったからだ。任された戦場にしつこいくらい現れては作戦をことごとく阻止してくれやがったあの上っ面だけで本心が読めない薄気味悪い笑みを終始浮かべていた勇者に。

 それから、とさらなる勇者の記憶を掘り返そうとしていたシャンネリーゼだったが、レイリオの次の一言ですべてが吹き飛んだ。


「しんえんのまじょ」

「そのこっぱずかしいよびなはやめろとなんどいわせるんですの!?」


 今世では縁がない、二度と聞くはずのなかった「深淵の魔女」という呼称についつい反応してしまったのは前世でも事あるごとにそう返していたからだろう。


「シャンネリーゼ?」

「あっ、えっと……、そのぅ」

「ぼくがリーゼとよんでいいですかとしつこくきいてしまったからなんです。おどろかせてもうしわけありません」


 シャンネリーゼの声に驚いた父親たちになんと言って誤魔化すか、詰まってしまった彼女をフォローしたのはレイリオだ。

 先ほどの笑みなど見る影もなく、拒絶されてしょんぼりと肩を落とす様子に大人たちはおやおやと微笑ましい視線を向ける。


「シャンネリーゼもきっと恥ずかしかっただけですから、どうか許してやってはいただけませんか? な、シャンネリーゼ?」

「はっ、はい、そうなんですの! きゅうだったからおどろいてしまったのですわ!」

「おやおや、シャンネリーゼ嬢は恥ずかしがり屋さんなんだね」


 ほら、向こうで遊んでおいでと背中を押される。

 年相応に子供であれば手を繋いで駆け出していたかもしれないが、シャンネリーゼの精神年齢はとっくに大人で、おまけに相手は見た目だけでなく中身もおそらく元敵であった勇者本人。

 大人たちの前で上手に被っていたレイリオの猫はシャンネリーゼ相手には遊びに出かけてしまうらしい。向けられた笑みの奥に幼子らしからぬ仄暗さが垣間見えて、シャンネリーゼは自分の身体をギュッと抱き締めた。



◆◆◆



「ですから、いい加減立場を弁えろと言っているのです!」

「立場、ですか?」

「ええ、そうです。いくら貴女の家が歴史ある名家だとしても所詮は伯爵。公爵家である我が家やあの方と同等と思うなど許されませんのよ!」


 昼休みに呼び止められたと思えば、またそれか……とシャンネリーゼは天を仰いだ。

 幼少時から中性的で美少年と持て囃されていたシャンネリーゼの婚約者は、二人が貴族学園に入学すると途端にその威力を大爆発させるようになった。今も変わらない中性的な顔立ちに加えて伸びた身長や程よく筋肉のついたしなやかな身体がご令嬢方を魅了するらしい。

 成長するにつれますます勇者に顔立ちが似てきたうえに、シャンネリーゼ的にはもう少しがっちりした男性の方が好みなのでその良さはちょっとよくわからない。


「聞いていらっしゃいます!?」

「ええ、もちろん。そんなに欲しいのならリボンでも巻いて差し上げ、もごぉ」

「はい、そこまで。リーゼは少しその口閉じててね」


 ますわ、と言い切ることはできなかった。正しくはさせてもらえなかった。

 どこから現れたんだと渋面になるシャンネリーゼとは対照的に、ご令嬢は一気に恋の色を纏う。


「レイリオ様!」

「エドベルグ伯爵家との縁談はどちらの家にも利益があるからこそ結ばれたものだ。それを部外者である貴女にとやかく言われる理由なんてないんと思うんだよね」

「そんなっ! わたくしはレイリオ様を思って……っ!」

「僕を思ってなんて言うけど、完全に自分のためでしょう? それに僕、リーゼ以外と結婚する気ないから。リーゼと結婚できないなら誰とも結婚しない」


 ご令嬢の目のふちにみるみる涙が溜まり、たまらず顔を覆って泣き出してしまったというのにレイリオは外面の笑顔を貼り付けたまま慰めの一言もない。彼女の未練を一切断ち切るためと言えば聞こえもいいが、それにしたって紳士としてその言い方はいかがなものだろう。


「それでリーゼ、なにか言い訳は?」


 シャンネリーゼが思考を飛ばしている間に、彼女を呼び止めたご令嬢はどこかへ去ってしまったようだ。腕の中でくるりと回され、シャンネリーゼとレイリオは正面から向き合う。

 傍から見えればレイリオが熱烈にシャンネリーゼを抱き締めているようだが、これはどちらかといえば拘束の意味合いの方が強い。


「いつものことではありませんか」

「いつものことだけどね」


 レイリオの人気のせいでご令嬢方からの嫉妬と羨望の視線を浴びるのはいつだってシャンネリーゼだ。視線だけならまだしも、今回のように一方的に責められることも多々ある。

 だが二人の婚約が成立したのは当然家同士の利益関係が大前提ではあるが、公爵家側、というよりレイリオの強い希望によるものだ。格下であるシャンネリーゼ側から断るなどできるはずもない。


「ところでどうやって私の居場所を把握しておりますの?」

「いつものことだろう?」

「いつものことですけども」


 のらりくらりと互いに互いの質問を躱すこのやり取り自体がいつものことだ。

 レイリオがわざとらしく困った風に息を吐くが、現実問題として困っているのはこちらの方である。被害者ぶるなと怒らないのはこのあたりもまだいつものことの範疇に収まっているからにすぎない。


「きみはいつになったら僕を好きになってくれるの?」


 相手など選り取り見取りのはずのレイリオの熱は昔からずっとシャンネリーゼだけに注がれ続けている。記憶を掘り起こしてみればそれは敵同士であった前世の頃から、だ。当時は上手に隠されていたが、それでも時折隠しきれずに溢れていたその熱に気づかないほど鈍くはない。ただやりにくいから完全に隠しておきなさいよとは思っていたし、何故自分?とも思っていた。

 前世では敵同士で互いに命を狙っていて、今世でも敵ではないが政治的思惑で引き合わせられた仲だ。自分で言うのもあれだが見た目だって良くても中の中、彼には遠く及ばない。

 軽口と切実さが入り混じった声音はあっさりと手放そうとするシャンネリーゼを責めているようだった。


「むしろ貴方は私のどこを見てそんなに熱烈なんですの?」

「勿論、深淵の魔女を初めて見た瞬間からきみの全てに」


 甘い睦言のような答えに、先程の彼女なら頬を染めていただろう。しかしシャンネリーゼは眉を吊り上げてレイリオを睨みつける。

 誰が付けたのか知らない前世の呼称は不服以外のなにものでもない。

 あんまり他の側近や部下たちから揶揄われるので、当時は付けた相手を探し出して呪ってやろうかと考えていた。だがそれを実行に移さなかったのは、ひとえに崇拝する魔王様だけが大層お気に召していたからだ。『きみにぴったりじゃないか』なんて頭を撫でられた日には付けた相手を祝福してやりたくもなった。

 だがやっぱり魔王様以外に呼ばれると、つい反射で怒鳴り返してしまうのは今世でも変わらない。


「その呼び名はやめろと何度言わせるんです!?」


 毛穴ひとつない憎たらしい頬に赤い葉っぱ模様でも付けてやろうかしらと淑女らしからぬ案を思いついたが、なにかを感じ取ったらしいレイリオがシャンネリーゼの腕をしっかり拘束していて身じろぎすらできなかった。


「リーゼ、なにか不穏なこと考えてない?」

「ーーおや、レイリオ。それにエドベルグ嬢かな? 今日も仲が良さそうでなによりだ」


 背後からかけられた声を合図にパッと離れた二人は、即座に振り返ってそれぞれ頭を下げる。一気にその場の空気が引き締まった。

 数名の護衛を引き連れたその人は穏やかな顔で笑っていた。


「そんなに畏まる必要はないよ。頭を上げてほしい」

「承知いたしました。王子が学園にいらっしゃるとは珍しいですね」


 我が国の王子はこの学園の卒業生で、昨年まで生徒会長も務めておられた。そして同時期に優秀さを買われ生徒会に属していたレイリオはその補佐のようなことをしていたらしい。

 シャンネリーゼとは直接の関わりはないが、レイリオを介して顔見知りにはなっている。

 二人が話し始めたので邪魔にならないようシャンネリーゼは一歩下がる。レイリオがぴくりと反応したがさすがに王子との会話中に下手なこともできず、その隙にベストポジションを陣取った。


「今日は婚約者とお茶会の予定でね。迎えついでに久しぶりに散歩でもしようかと思ったんだが、二人に会えるなんて幸運だな」


 彼は王子としてとても優秀な方で、人望も厚い。まだ学園に在籍している婚約者の卒業と同時に立太子の儀が行われる予定となっている。


「レイリオも今年卒業だろう? 絶対に僕の秘書として雇うから、他に就職口を見つけたりなんてしないでくれよ」

「そこまで買ってくださり光栄です。王子こそそのお言葉違えないでくださいね? 無職はご免ですから」

「きみが無職なんてありえないよ。さて、いつまでも相手をさせてしまうわけにもいかないよね。彼女が拗ねてしまう。あんなに見つめてくれているんだ、行ってあげるといい」


 笑みを湛えてレイリオの後ろに黙って控えていたシャンネリーゼに王子が微笑みかける。シャンネリーゼも笑みを深めた。

 途端にレイリオの方からぶわりと仄暗いものが溢れて漂い始めたのを肌で感じたが無視をした。


「……ええ、そうします。では御前を失礼いたします」


 王子から許しを得たレイリオに腰を抱かれ促されるが、つい一瞬足を踏ん張ってしまう。益々彼から仄暗いものが溢れてチクチクとシャンネリーゼを刺してくるので、ちょっと一瞬理性が本能に負けただけなんだから許してくれたっていいではありませんかと心の中で言い訳をする。

 踏ん張ってしまった足からはとっくに力を抜いていて、レイリオにエスコートされるがままに歩いた。

 一番近い角を曲がったところで王子の視界からは二人の姿は完全に消えただろう。レイリオが低い声でシャンネリーゼを呼ぶ。


「シャンネリーゼ」


 愛称ではない呼びかけにシャンネリーゼは肩をすくめた。レイリオがどれほど嫉妬しようとも、これについては本能的な要素が強すぎてどうにもしようがない。


「なんですの」

「また王子に見惚れてたでしょう」

「いつものことでしょう」


 いつものことだ。その理由をレイリオだけはわかっているし、レイリオがわかっていることをシャンネリーゼもまたわかっている。

 レイリオの足が止まったので、腰を抱かれたままのシャンネリーゼも合わせて立ち止まった。


「シャンネリーゼ、」

「だって、何回見ても魔王様にそっくりなんですもの」


 前世のシャンネリーゼは自分の主である魔王様をそれはそれは崇拝していた。魔王様のためなら命も惜しくなかったし、言葉通り本当に魔王様のためにあの命は終えた。

 その魔王様と王子の顔がそっくりそのままなのだから、見惚れもする。

 シャンネリーゼにとってのベストポジションは、レイリオの背に王子の姿を遮られることなくじっくり拝める位置のことなのだ。


「リーゼはさ」


 レイリオの瞳は逸らされることなくシャンネリーゼに向く。勇者だった頃は上手に隠されていたはずの熱が、今は隠す気もなく瞳の奥で仄暗く燃えている。


「僕のことを勝手に差し出そうとしたり、」

「……」

「婚約者が隣にいるのに無視して王子にうっとりしたり、」

「……」

「僕の扱いが酷いとは思わない?」

「うーーーん…………」


 シャンネリーゼは唸った。

 そもそもシャンネリーゼのレイリオの扱いが酷いというより、レイリオのシャンネリーゼへの執着が凄い、の方が正しい気がする。

 彼はシャンネリーゼが社交で男性と踊ることを酷く嫌がるし、なんなら会話しているだけでもスッと背後に現れる。居場所が常に把握されている気がする件については本当にいつか方法が知りたい。


「僕じゃなく王子の婚約者になりたかった?」


 ぱちり、と瞬く。

 シャンネリーゼは別に王子に恋をしているわけでも、夫婦になりたいとも思っていない。それは魔王様相手でも同様だ。命を拾ってもらった恩義と、目を離せないほどの眩しいカリスマ性に傾倒していただけ。別人とわかっていても、あの顔を見ているとどうしても前世の自分が顔を出す。

 ただ、それだけのことだ。少なくともシャンネリーゼにとっては。

 レイリオの本心を隠すための薄気味悪い作り物の笑みを見上げて、小首を傾げた。


「私はレイリオ・ステカの婚約者ですわよ?」

「うん。僕が選んで親が決めた、ね」


 淡々とした口調だった。そこにシャンネリーゼの意思がなにひとつないと決めつけているようだ。

 ムッとしたシャンネリーゼは、シャンネリーゼを見ているようで見ていない顔を叩いた。ぺちん、と軽い音が響く。

 流石にこれは予想外だったようで、瞳を丸くして珍しく間抜け面を晒した婚約者にもう一度、はっきりと告げる。


「私は、レイリオ・ステカの婚約者です」

「……」

「誰にもその座を譲る気はありませんわ」

「……でもきみはいつも簡単に手放そうとする」


 ご令嬢方に責められるシャンネリーゼの口はいつもレイリオに塞がれてきた。でもそんなのは、()()()()言わせてくれないレイリオが悪いのだ。


「ええ、リボン巻いて差し上げますわよ」


 ぴくり、とレイリオの眉が動く。次いで口も動きかけたので、だから最後まで聞けという意味を込めてまたぺちんと叩く。そしてふんっと胸を張った。


「私から奪えるのであれば、の話ですわ! 私、自分のものを奪われるのは大嫌いですの」


 小さく開いていたレイリオの唇から抗議の言葉ではなく息だけが零れた。

 婚約をした時点でシャンネリーゼはレイリオのものであり、レイリオはシャンネリーゼのものだ。よそ見も浮気も一切許すつもりはないし、する気もない。

 レイリオがあまりにシャンネリーゼに執着しているので、その苛烈な一面はシャンネリーゼの中で息を潜めているにすぎない。


「これでも前世は狡猾さで有名な魔女一族の女でしたのよ」


 魔女は欲しいものはどんな手を使っても手に入れるし、手に入れたものは絶対に奪わせない。今世のシャンネリーゼは魔女ではないが、その生き様は骨の髄にまで染みついている。


「それに王太子妃なんて絶対面倒ですわ! 公爵夫人ですら面倒ですのに!」


 シャンネリーゼは勉強は不得意である。必要最低限を見極めて如何に華麗に逃げ出すかを考える方が得意だ。

 なんとも言い難い沈黙が数秒続いたあと、腰を引き寄せられ後ろから抱きしめられる。シャンネリーゼはその抱擁に照れもしないが逃げることもなく、その腕の中に納まった。


「……うん。王太子妃なんてサボってばかりのリーゼには無理だよ。だから大人しく公爵夫人になっておいて」


 レイリオの頭がシャンネリーゼの頭にこつんとぶつかり、彼女は頭を少し動かして彼を見上げる。きゅっと瞼を閉じ情けなく眉を下げた、レイリオには到底似合わない今にも泣き出しそうな顔だった。


「ええ、公爵夫人にならなってあげてもいいですわ」


 あやすような柔らかな口調に、拘束する腕にさらにきゅっと力が入った。でもそれは決してシャンネリーゼを苦しめる程ではない。

 その腕に手を添え、身体を預ける。気が済むまで好きにすればいい。

 レイリオが向ける想いの大きさに、シャンネリーゼが向けるそれがつり合っていないことは自覚している。この先も釣り合うことはない気がする。でも、その差が少しでも埋まればいいなと思うくらいには彼の執着に絆されている。











◆◆◆



 苛烈な稲光と共に戦場に現れた彼女は、一瞬でその場を荒野に変えた。血のような赤い瞳が氷のような表情をより恐ろしいものに見せる。

 しかし誰かが呟いた『これが深淵の魔女……』という言葉に敏感に反応して叫んだ彼女は、呟いた兵士を釣り上げた赤い瞳で睨みつけた。


『そのこっぱずかしい呼び名、今すぐやめないとその首切り落としますわよ!?』


 まるで人形に生命が宿った瞬間のようだった。

 陶磁器のような白い頬が怒りで紅く色付き、光のなかった瞳の奥に炎が揺らぐ。その瞬間を目の当たりにして、理解できぬ心臓の高鳴りと共に欲しいと思った。生まれて初めての感情だった。

 以来、彼女が現れたと聞けば馬車で三日かかる距離も早馬で駆け抜け、船で一週間といわれれば消費魔力が尋常じゃないから嫌だとごねる魔法使いに転移魔法を使わせたこともある。

 そうして回数を重ねる度、彼女は『勇者、また貴方来ましたの……』と僕を認識し、たったそれだけのことにこの上ない幸福を味わう。

 仮にもいつか絶対に殺す、もしくは殺される相手に抱く感情ではない。頭がおかしい。わかっていても止められない感情があることもまた、初めて知った。


 ――戦いの末についに魔王城へと辿り着き、そして僕は最後の最後で選択を誤った。


 魔王を崇拝する彼女は、この命をかけた最後の戦いにおいて魔王の側から離れることはないと思っていた。だからまっすぐに、最速で、魔王の元へと向かいそれ以外の手下どものことは他のやつらに任せていた。

 だというのに彼女の姿は魔王の側になく、後に合流してきた魔術師が自慢げな顔で彼女を殺したと報告するのを聞いた時のあの感情を言葉で言い表すことは今でもできない。

 無傷とはいかなかったものの、無事魔王を倒すという目的を果たしたあとに彼女の亡骸を探した。

 彼女はたくさんの魔物の死体と血だまりの中に異彩を放って横たわっていた。その顔は決して苦しそうではなく、使命を果たしたといわんばかりに清々しく、ただ一途に魔王を崇拝していた彼女に腹が立つ。ただ一途に彼女に崇拝されていた魔王が恨めしい。

 僕は僕の感情に心底嫌そうな顔をした魔術師を巻き込むことにした。

 禁術扱いの古代の魔法を魔術師に覚えさせる。


 生まれ変わってまた会えるように。今度こそ僕だけを見てもらえるように。



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